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2023-11-06 45:31

第134回 切れぎれの回想から感じる哀しい男の人生「インディアナ、インディアナ」レナード・ハント 著

spotify
【今回の紹介本】
『インディアナ、インディアナ』レナード・ハント 著 柴田元幸訳 発行:ignition gallery 発行所:twililight
https://twililight.stores.jp/items/63f9a363fd12d11f25b15fd7

パーソナリティ二人で作品の魅力やストーリーの紹介、読後の感想など話し合っています。ぜひお聴きください!

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版元サイトより
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哀しみを抱えるすべての人へ。
2006年刊行の「とても美しい小説」を復刊しました。
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“切れぎれの回想、現在のノアの心理、オーパルからの手紙、ノアの父ヴァージルや母ルービーをめぐる一連の奇妙な逸話…。

事実は見えなくても、ノアの胸に満ちる強い喪失感は、一ページ目からはっきり伝わってくる。その静かな哀しみが、ノアと猫たちとのどこかとぼけたやりとりや、ノアの父親ヴァージルのやたらと衒学的な物言いなどから浮かび上がる淡いユーモアと絶妙に混じりあい、それらすべてが、文章教室的規範から逸脱することを恐れない自在の文章で語られることによって、この作品を、昨今の小説には稀な、とても美しい小説にしている”
(訳者・柴田元幸)


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#本 #小説 #読書 #読書会 #文学 #海外文学 #ブック

00:03
一人で暮らす年老いたノアの回想から浮かび上がる彼の悲しみ。 切り切れのいくつもの過去。
オーパールという人物からの手紙。 美しい文章に導かれて読み進めていくうちに、ノアという人物を深く知ることとなる。
2023年に復活されたレナード・ハントのインディアナ、インディアナをご紹介します。 どうも皆さんこんにちは、文学ラジオ空飛び猫たちです。この番組はいろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と
語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに、文学と猫が好きな2人がゆるーくトークするポッドキャストです。
パーソナリティは私大地と三枝の2人でお送りします。 文学のプロではない2人ですが、お互いに好きな作品を時には熱く、時には愉快にそれぞれの視点で紹介していく番組です。
今回紹介するのはレナード・ハントのインディアナ、インディアナです。 柴田基行さん役でトワイライライトから2023年に出版された本になります。
この本はもともと2006年に朝日新聞社から刊行されていたんですけども、長らく出版状態だったものが、今年トワイライライトさんから復刊されたという本になりますね。
これなんで今回ご紹介しているかというと、ちょっと私の推しで紹介することになったんですけれども、今年の8月かな、
梅屋敷、東京の梅屋敷にあるヨーヨーシャさんがやっていたブックイベントで、柴田基行さんがいらっしゃっていて、そこでトワイライライトさんも出展されてたんですけれども、
ヨーヨーシャさんのブースで柴田基行さんが自分の本、これ以外も売ってたんですけど、サイン書いてくれるということで、ちょっと私、ちょっと柴田さんと話して、
インディアナインディアナちょっと気になるんですって言ったら、もう絶対いいですよって言われたので、もう推されたなと思ったので買いました。
その後、三重さんにちょっとこれ紹介したいんだけどみたいな、そもそも手に入るみたいなところから、ちょっと相談させてもらってね、今回紹介するという流れになりましたね。
大地さんがすごい今回、このインディアナインディアナ推していて、でも柴田さんに推されるとどうしようもないですよね。これはもう読むしかないってなりますよね。
実際に読んでみてですね、これはなかなか、なんと言っていいのか、名作ではあることは間違いないんですけれども、久しぶりに紹介しにくい本来たなと思ってます。
何が紹介しにくいかというとですね、まずですね、わからないことが多い小説なんですね。これは多分この小説を語る上ですごくポイントになってくると思うので、もうちょっと先紹介入ってないですけど、最初にちょっと伝えたいことがあるので、少し話させてもらいます。
03:01
これ今回ですね、状況とか登場人物の説明がないまま、とにかく話が最初進行していきます。
なので全く読み手はですね、わからないという状況に放り出されるんですね。これにまず慣れる必要があるというか、慣れていかないとおそらくこれを読み進めることは難しい一冊だなと思います。
もちろんこのわからない部分はですね、徐々に徐々に判明していく部分もあります。だから今回ですね、このわからないことを楽しむことがきっとこの小説においてはとても重要なことなんじゃないかなと思ってまして、どう説明していったらいいかちょっとかなり迷ってます。
ストーリーなんですけども、もちろん紹介しますが、その前にちょっと魅力を語ってきますので、魅力を聞いてもらった段階でかなり気になったらですね、もう聞くのをやめた方がいいんじゃないかなと思います。
ストーリーではですね、これはこういうことになっているって話はしてきます。なのでこの本をですね、純粋に読み進める楽しさを味わいたいなら、ここでやめちゃってもいいし、ストーリーの手前でやめるのがいいんじゃないかなと思っております。
この辺ちょっと申し訳ないですけど、この本を本当に楽しんでもらいたいなと思うので、ちょっとそのあたりは注意喚起しながら今回進めていきたいなと思ってます。
とはいえもし、この本ちょっと読んだけども、なかなかその小説に入っていけないとかですね、ちょっと読んでなけどやっぱりちょっと面白さを感じれないとかっていう場合は、もしかするとちょっとこのラジオを聞いてもらった方がいいかもしれないですね。
確かにそうですね。
ちょっとその前提の話とかを知った上で読むと結構入っていけるところがあると思うんで、僕も今回最初読み始めてちょっとどういう話かなかなかちょっともうわからないままだったので、そういう状態がちょっと続いたんですね。
読んでも読んでも一体これ誰の何の話なんだろうってよくわかんないまま。でちょっと戸惑ってはいたんですけども、ただ文章がすごい良くてですね。
そうだね。
このレアードハウント、もちろん訳している柴田さんのこのなんていうか日本語表現力はそうだと思うんですけど、すごい文章が良くて内容わからなくても読んでいけたっていうのは正直ありました。
ただ中盤ぐらいですかね、あの登場人物の相関図がちょっと見えてきたりとかですね、なんかそこから一気に引き込まれていって、登場人物にもすごい感情が移っていって、中盤からはもうすごい僕はちょっとハマっていきましたね。
わかります。で私ですね、60ページ以上読んでから一回最初からまた読み返しました。
そうなんですね。
これはちょっとわからないと思いながら。
このね、最初のそうそう、何ページか読んでやっぱり後書きを読みましたね。
後書きは最初に読んだ方が良かった。
そうですね。
確かに役者とかね。
そうですね。そこでちょっとどういう話かっていうのをちょっと教えてもらってからちょっと読み直しましたね。
今聞いてるとちょっと難しそうな印象を持たれるかもしれないんですけど、これミニさんが言ってくれたように文章が良くて、読み進めることは浸ることはできるので、他では味わえない読書体験を私は味わいましたし、めちゃめちゃ推した一冊にもなりました。
06:08
なので今日ちょっと頑張って紹介していきたいなと思ってます。
そうですね。
著者についていきますか。
ではここで著者紹介したいと思います。
レアート・ハントさんは1968年シンガポール生まれの方でアメリカの人になります。
少年時代におばあさんの住むインディアナの農場に移り、ここでの体験が後の小説・執筆の大きなインスピレーションとなっています。
これまでにインディアナ、インディアナ、優しい鬼、ネバーホーム、いずれも翻訳されているんですけども、などですね長編9作を刊行されている。
最新作ゾリーという作品ですね。
2021年にアメリカで出版された本で、これはまだ未訳なんですけども、全米図書賞最終候補となっていると。
現在は大学で文学を教えている方になります。
この最新作のゾリーというのが、今回のインディアナ、インディアナに著役で出てくるゾリーという人が主人公の話で、
インディアナ、インディアナの主人公ノアという人物がいるんですけど、ゾリーという作品にも出てくるみたいで、
僕はもうすでにこのゾリーですね、最新作。これめちゃめちゃ気になってますね。
ちょっとどういう話だろうって。
あとがけで柴田さんがこれもいずれぜひ日本で紹介したいと書いていただいているので、期待を込めて待ちますね。
全米図書賞最終候補になっているってことは、かなりすごい作品なんじゃないかなと思いますんで。
楽しみだね。
ではですね、作品紹介していきたいと思います。
まず公式サイトの作品紹介の文明を引用したいと思います。
2006年刊行のとても美しい小説を復刊しました。
キレイレイの回想。
現在のノアの心理。
オーパルからの手紙。
ノアの父バージルや母ルービーをめぐる一連の奇妙な逸話。
事実は見えなくてもノアの胸に満ちる強い喪失感は1ページ目からはっきりと伝わってくる。
その静かな悲しみがノアと猫たちとのどこか届けたいやり取りや、ノアの父親バージルのやたらと幻覚的な物言いなどから浮かび上がる淡いユーモアと絶妙に混じり合い、
それらすべてが文章教室的規範から逸脱することを恐れない自在の文章で語られることによって、
この作品を昨今の小説にはあまりな、とても美しい小説に仕立てている。
役者柴田茂之さんのコメントになります。というような説明ですね。
この点だけだと何が何やらとは思うと思うんですけれども、
09:03
この切れ切れの回想というところと美しい小説ですね。
ここはもう多分すごくキーワードとしては重要なポイントになるんじゃないかなと思います。
ではちょっとですね、もうこの本魅力をちょっと語っていきたいと思います。
これはちょっと私が感じた魅力なんですけれども、大きく3点ちょっとお話ししたいと思っています。
まずですね、冒頭からも話していますが、
分からないことの面白さというポイントがですね、この小説にはあると思っています。
物語の冒頭ではほぼ説明がないまま話が進んでいきます。
最初ですね、本当にこの主人公のノアの状況とか、
登場人物が何人か割とすぐ出てくるんですけれども、
人たちとノアの関係性なんかよくわからないし、
時系列もですね、おそらくかなりバラバラに展開しているような感じなので、
これは今語られていること、今読んでいる箇所が一体いつの時の話なのか、
どういう状況にこの主人公のノアがいるのか、
かなり分からないままですね、読み進めていくことになります。
そしてですね、時折ですね、オーバルという人物から愛しいノアという形で手紙が来ているのかな、
こういうものが挟まれていって、オーバルという人物の文章が挟まれるんですけれども、
このオーバルとの関係も謎ですね。
文章を読んでいる限り、ノアと恋人、夫婦、そんなイメージを持つんですけれども、
確信は触れられないまま進んでいきます。
結局ですね、徐々に話は明らかにはなっていくんですけれども、
最初の60ページぐらいはですね、何もわからないまま、
何もと言うとちょっと言い過ぎかもしれませんが、
ほぼわからない状態で物語を読み進めるということをするので、
正直、こういう読書体験はちょっと初めてだったなと思ってますし、
なかなか他では味わえなかったので、戸惑いはちょっとあったんですけど、
ただ、浸ってみるとすごい不思議な読書体験で、何とも言えなかったですね。
ポジティブに響けばいいんですけど。
徐々に明らかになる部分、この魅力語った後、ストーリー紹介で語っていきますけれども、
本当に一番最初にお伝えした通りですね、
こういうわからなさっていうのは、
わかってしまうと味わえないものだと思うので、
ぜひですね、この部分、先入観持たず、知識持たず読みたいということ、
読みたいというか、個人的には先入観や知識を持たずに、
この本は読んでもらいたいなと思ってます。
なので、冒頭もお伝えした通りですね、
ちょっとでもですね、この本に魅力を感じて読んでみたいなと思ったらですね、
もうその瞬間、このエピソードはもう離れていいと思ってます。
ポッドキャストを離脱するの嫌なんですけど、
もうこれは今回は仕方ないと思っているので、
ぜひ皆さんのタイミングで離れていただければなと思います。
そうですよね。このわからなさ、書き方もあると思うんですよね。
ストーリー性もそうですし、なんかすごい詩的な書き方をされているところがあって、
12:05
結構それもページによってすごく詩的なところもあれば、
普通の小説のような書き方のところもあったりするんですけども、
そういうちょっとノアの昔の記憶とかが詩的に語られていたりしたら、
これはもう感覚ですけど、
なんかそれがうっすらと現れてうっすらと消えていくみたいなですね、
そんなすごく淡いような表現、描写をされているなって感じてですね、
それはすごく浸るといいものだと思いますし、
それを分かろうとするとそれが断片で出てきたら、
なかなか一体これ何の話かってよく分かんなくなったりもするんで、
もう良いのか悪いのかとかを置いておいて、
確かにわからなさを楽しむっていう、
そういうのにできるとすごく余韻たっぷりな小説かなとはね、確かに感じましたね。
そうですね、そういうのちょっと苦手だけど味わいたいという人はですね、
今日最後まで聞いていただければなと思います。
じゃあちょっと次のポイントいきますが、
今三枝さんのお話でも出たところではあるんですけれども、
文章の美しさがやっぱりこの本非常にポイントだなと思っています。
詩的な美しさってところもありますけれども、
何でしょうね、改めてさっきこうどういうところを話そうかなってパラパラ見て、
適当に開いたページ読むんですけど、
なんかすごく文章がやっぱり美しくて引き込まれちゃうんですよね。
黙って読み付けてしまうというか。
本当にどこの平井でもですね、すごく良い文章ばっかりで、
これは文体なのかもしれないなとかちょっと今話して思いましたけれども、
ちょっと変わった文体ではあるかもしれないですね。
そうですよね。
でもなんか私も本当最初の13ページ、
本当一番最初の見開きなんですけど、
見開きというかもう始まってすぐなんですけど、
水を吸ったりイロトロイドルの花が1ダース以上水面下のいろんな高さに漂っていて、
のは直に望んでいた結果ではないけれども決して悪い感じではないなと思う。
この文章だけでもなんか望んでいた結果ではないけれども決して悪い感じではないなと思うっていうだけでもなんか引き込まれてしまって、
こういうちょっとした言い回しとかちょっとした文章の表現のバランスがすごく自分は惹かれてしまうところがあって、
世界観にですね浸ってきました。
話がわからないけれども読めてしまうっていうのはこの文章力の力だろうなと思ってまして、
この世界に浸らせてくれるというところが読んでいて、
引き込まれてしまう部分で話はわからないけれども一文一文味わっていくと読み進めることができるというですね小説だなと思いました。
この小説ですねちょっと幼さが残るような文章をする時があって、
これあのいわゆる書き学校のセリフがなくて全部字の文の中で文章が、
登場人物のセリフを展開するんで、
ノアの幼さみたいな部分がですねきっとピュアさかなみたいな部分がどうしてもこの文章に滲み出てくるところがあるので、
15:06
そこの表現をしたいが優位だと思うんですけれども、
ちょっと変わった文章展開するなって瞬間があります。
これは原文がどんな感じなのか非常にちょっと気になった部分でもありますね。
この幼さっていうのはノアの心理描写とかノアのセリフとかっていうところですね。
そうですね、かなと思いますね。
ちょっとうまく幼さと言っていいのかどうかなんて言ったらいいんだろうな。
でもそうだねノアの回想のところもそうなんだろうな。
このノアに関しては永遠の少年っぽいところがあるので、
もう感覚としてはこのノアが出てくるとちょっと少年っぽいような何か要素っていうのは感じるところはありましたね。
これはあれだもんね。ノアが回想するから、
ノアが子供の時の話もあればもう老人になっている時の話も混じってるじゃないですか。
そうですよね。
時系列関係なく。
だけどノアに関しては何か一定の感覚があるんだよね。
年をとってないような感覚っていうのはありますね。
感覚があるよね。
それも何か不思議な読み心地というか、それはすごい感じだね。
ちょっとストーリーのところで話すかもしれないけど、
急に60年前のことを思い出したりするんだけど、
60年前って何歳になったかっていう瞬間があったりするんだけど。
でもテンションというかノアの心の持ちようっていうのはあんまり、
シーンによっては激しいシーンもあるけれども、
何かあんまり変わらない感じはあって。
確かにそうですよね。
現在と過去ってそんなに人としての違いがないように感じますもんね。
どの過去の時点に戻ってもこのノアみたいな感じだよね。
そうですよね。
なんか幼さって表現したらあれなのかな。
ちょっとずれるのかな。
ちょっと上手い言葉じゃなかったかもしれないな。
今ちょっと反省してます。
僕はすごいノアには永遠の少年らしさを感じてるんで、
確かにね。
ちょっと幼さなんかね、少年らしさは感じるところはやっぱりありましたね。
ノアの出てくるところからは。
ちょっとこれと連動する部分かもしれないんですけれども、
最後のポイントはですね、このノアのピュアさですね。
今は幼さとか永遠の少年感みたいな話が出てきたと思うんですけれども、
私が感じたこの一定差の部分とも密接に関わってくると思うんですけれども、
このノアが持つピュアさっていうのがこの文章、物語全体に漂っていて、
どの小説もやっぱりその登場人物の感情とか、人なりとか、彼彼女の思いとか、
やっぱり感じるものあるんですけれども、
強く訴えかけてくるシーンが最初そんなないのに、
ずっとノアの持ってる気持ちとか感覚みたいのが伝わってくる小説だったなと思っていて、
18:04
なんとなく素直だし、自分が持ってる気持ちを大切にしてるっていう印象があるんですね。
もうそれがちょっと叶えられないとわかっているような感じ。
物語全体には結構悲しみが満ちていて、
それがノアの持つこのピュアさと相まって、
読んでるとすごく迫ってくる一冊だったなと思ってますね。
なんか強く自分は悲しいんだ、自分は辛いんだみたいなことを言うわけではないけれども、
読んでるとすごく伝わってくるものがある。
ノアという人物の人柄っていうのがわかってくる小説だったなと思いましたね。
そうですよね。
ノアなんですけども、自分では自分のことを狂ってるって言っていて、
結構周りもですね、ノアに対しては普通の子とは違うというか、
ちょっと配慮が必要な子だっていう認識を持っているんで、
ノアの考えてることとかノアの感情とかっていうのがなかなか周囲の人たちには理解されないっていうところがあって、
その辺で、ノアの中では人生でこんなことがあったっていうですね、
そういう回想をしてるんですけども、
その時に周りの人がどのように接していたかとかですね、
そういうところを見るとなかなかちょっとこれは説明難しいんですけども、
難しいよね、今回ね。
今回難しいですね。
よくあるような人間関係とかとはちょっと違った、
さっき大地さんが言ってたようなピュアなノアと、
ノアのピュアさに触れた人々との切な的な交流もあれば、
ちょっとノア配慮必要だから、そういう配慮をしながらの交流もあればみたいなですね、
そうなんですよね。
ノア自身も悲しみを抱えていると思いますし、
結構その呼んでる側もですね、
ノアって結構いい人でもあるんで、
時たまやっぱりノアの気持ちに共感する時とかですね、
ノアと何か共有したような気持ちになる時があって、
そういう何とも言えないこの呼んでいると、
ノアの気持ちにシンクロした時とかは結構グッとくるものはありましたね。
このピュアさと、ちょっとストーリーで話すかもしれないけど、
接した人たちの、触れた人たちのコミュニケーションっていうのは面白かったというか、
今ちょっとなかなかやっぱり話してても言語化が難しい部分あるなと思いながら、
あれだな、ちょっとストーリー入る前に話したいなというか、
ちょっと思ったのは、これもしかしてめちゃめちゃ読書会向きの小説なのかもしれない。
そうですね。
この本を読むといろんなことを考えると思うので、
結構人によって受け取り方とか考えることとか違うかもしれないなとちょっと思ったので、
21:05
ちょっと読書会向きなのかなってちょっと思いました。
確かにそんな。
ところでストーリーいきたいと思います。
ストーリーですが、大枠の話しかしないんですけれども、
しっかりネタバレします。
なので何度も言ってますが、ここでちょっとこの再生止めてもいいと思いますし、
でもちょっとやっぱり我々が言ってるようにわからないまま読み進めるのは難しいかなっていうことを感じる人がいたら、
ぜひこのストーリーとこのエピソード、最後まで聞いてもらえたらなと思います。
じゃあストーリーいきます。
これはノアという人物が描かれているんですけれども、
冒頭からどういう状況にあるかというのはわからないような形で話が進んでいきます。
定期的にオーバルという人物から愛しいノアという形で手紙が届きます。
これが時折挟み込まれますね。
一番最初に出てくる人物はマックスという人物ですね。
この人物との関係は全くわかりません。
その後バージル、ルービーという人物が出てくるんですが、
これは比較的早くバージルというのはノアの父親、ルービーは母親ということがわかってきます。
マックスは全然序盤では何者かわかりません。
この小説はノアの回想という形式で進んでいきますが、
思い出されることの時系列は規則性はなく、
過去はかなりランダムというか、手当たり次第語られていくような印象があります。
しかも断片的にですよね。
結構その一つ一つが短い文章ですね。
本当にノアは様々なことを思い出してきます。
昔ですね老婆から瓶や麺を買った時のこと、
お麺を作ってもらったことの時のこととか思い出しますね。
これ急に60年前の話って形になって、
妻と過ごしたことということが入るので結構私はびっくりしました。
ここで60年前に妻ってことは今ノアはいくつなんだろうか。
多分おそらくなんですけど回想してはいるので、
現在のノアというのはもちろん一番今長く生きている状態なので、
もう老人になっているような状態なんだろうなと思います。
郵便配達の仕事をしていたこと、それがあまりうまくいかなかったこと、
あと両親との会話、そして両親が亡くなってしまった時のこと、
何かが語られてきます。
でもこれ両親が亡くなった時のことが語られた後もですね、
墓場で墓参りしていることなんかが語られるんですけど、
その後も全然この二人出てくるんで回想の中で、
もうかなりこの辺りはちょっと混乱するかもしれませんね。
やがて話はですね、オーパーについて語られてきます。
どうやらオーパルはノアの妻なんですが、精神的に病んでいて、
現在療療所にいるらしいことがわかります。
精神病院みたいなところかな、というところで過ごしていると。
ノアはオーパルに何とか会いたいと思っているんですけれども、
これができないような状況になります。
というのは、父のバージルがノアがオーパルと面会できないように、
この療療所と話をつけているからです。
バージルはですね、ノアに、オーパルに会ってほしくないんですね。
24:01
そのことでノアはバージルを憎んでいました。
なので父と子の会話というのは、
この彼らというか、バージルの死ぬ間際というか、
彼の人生の後半、息子との会話というのは、
あまりなくなっているような状況でした。
やがてマックスの筋をもわかってきます。
マックスはですね、オーパルが過ごしている療療所で、
オーパルがノアの話をよくするので、
その療療所から出た者はですね、
ノアに会いに来ることが多いんですね。
マックスもその一人でした。
で、やがてノアは家を抜け出して、
オーパルに会いに行こうとした時のことを思い出していくと。
その時のことを思い出すというシーンに差し掛かっていき、
そこの時の話が展開して、物語は終わっていくということになります。
これがめっちゃ大枠なんですが、
だいぶこの中にですね、細かいエピソード、非常に印象的だし、
ノアという人物を、またノアとバージル、ルービーとの関係がどうだったか、
そういうところをですね、分かるような話が要所要所入ってきますね。
というところなんですけど、
でもこの一応これ、あれからさっきのあらすじにも、
バージルは父親だってこと書いてあるんで、
まあそれ読んでれば分かるんですけど、
それ読んでないで読み出すとですね、
バージル一体何者なんだみたいなところからちょっと入ってくんで。
最初はね、そうなりますね。
結構ですね、その辺りも混乱する可能性はあるかなと思いますね。
でもね、このストーリーはあるんですけども、
なんかこの本でいうと本当ストーリーでは語りようがない、
本当にいろんなエピソードがやっぱり出てくるんで、
それを読んでいくっていうのが、
本当この小説のすごい読み方になるところだなと思いますね。
例えばですよ、ストーリーとはこれ関係ないかもしれないんですけど、
ノアとバージルとルービーの親子で、
例えばその鳥の呼び方を会話、
鳥をどのように呼ぶかっていうですね、
これ確かバージルがフランス語で鳥を、
フランス語でなんか呼んでいて、
ワゾかな?
でそれに対してなんかね、お母さんがなんか言ったりとかね、
するようなちょっとしとやかの会話があったりするんですけども、
なんかそういうのがやたら印象に残ったりとかですね。
なんかあの、この後触れていくかもしれないんですけども、
ノアが売りに来たおばあさんから上手いこと載せられて、
ちょっと高い買い物してしまうとかですね。
そういうちょっとしたエピソードがすごく生き生きとしていて、
現在の時間軸では、
ノア以外の人たちっていうのはもう存在してないと思われるんですけども、
でもそういった生き生きとした何ていうか回想が出てくると、
今にもなんかその存在しているかのように感じられてっていう。
なんかそういうところがすごく盛りだくさんな小説ですよね。
そうですね。うん、確かに。
じゃあちょっとこの流れで印象に残ったところちょっとずつ話してみましょうか。
27:03
結構ね、いっぱいありますもんね。
なんでまあ今回はね、ちょっとその中の一部だけしかね、ちょっと話せないと思うんですけども。
私がですね、ちょっと印象に残ったというか、
ちょっと気になったのは50%の物語っていうワードがですね、
ノアの父親のバージルからですね、たびたび出てくるんですね。
2箇所確実に出てくるんだけど、これ押さえてるだけで、前半と後半1箇所ずつなんですけど。
これのもしかしてこのインディアなインディアも50%の物語なんではないかって、
ちょっと思うようなところがあって、これも勝手な解釈ですけど。
そうですね。
この話は結構印象に残ってます。
バージルが実際言ってるんですよ。
50%とは物語のうちせいぜい50%しかはっきりしないってことだっていう。
うんうんうん。
ね。これまさしくこのインディアなインディアな。
うん。
そうですよね。
のことを言ってるんじゃないかなって思うようなセリフですよね。
時にはその50%すら聞いて読み手はすぐには分からない。
うん。
まさにそうだった。
そうですね。このインディアなインディアも。
なんかその、最後まで読み終わってゴールしてね、そこで初めて50%の物語が出てきて、
初めて50%に達してるかもしれないっていうような小説だと思うんでね。
本当にこの作品自体を暗示するかのような、結構最初の序盤に出てきましたよね。
この50%の物語。
35ページくらいかな。
そうですね。
出てきますね。
ちょっとこれ引っかかって読んでたら、またね、ちょっと他にも出てたかもしれないけど、
174ページでも、これぞかけれなしの50%の物語だなって。
バージルがまた語り出すところがあって。
だからなんだって話なんだけれども、
でも正直100%の物語ってなかなかないと思うので、
なかなかないか結構難しいと思うので、それを突き詰めて作ろうとすると。
なんか言い方あれだけど、この間ラジオで紹介したHHHHかとかも、
ちょっとなんかあれはもしかしたら100%を目指して作ろうとしていたっていうのはすごいあるけれども。
でも基本的にやっぱね、この描かれることっていうのはね、マックスになることないと思うので、
これに関して何か自分がこう思っているとはないんだけれども、
この部分は非常に印象に残ったなと思ってます。
あとですね、気になったというか、ちょっと面白かったなと思ったのは、
ノコギリの音楽家?ノコギリで音楽をする人が出てくるんですよ。
何だっけ?何て書いてあるの?
ノコギリ音楽士って書かれてました。
その彼にね、楽器見せてもらったりなんだりしてもらうために、
ちょっと幼い頃の、ノアンがその時描かれるんだけど、
家農場なんだけど、そこにトマトとかメロンとか渡して、
代わりに何か音楽やってもらうみたいなとかあったんだけど、
ちょっと怖いシーンもあったんだけれども、
ノコギリの音楽士って何だろうと思っていたら、これ実際にあるんですね。
そうですね。
ノコギリの音楽。
ちょっと初めて見た言葉で検索したらね、
出てきましたね、実際そのノコギリの楽器として。
30:06
ちょっとびっくりした。
どうこのインディアなインディアの中では扱っているつもりなのかちょっとわからないけれども、
実際にあったっていうのがちょっと面白くて。
このノコギリ音楽士とのやりとりはかなり印象に残りますね。
最後ちょっと怖いところで終わるんだけれども、ちょっと印象に残りましたね。
そうですね。
このノコギリ音楽士も、
ノアに対しては結構人が調子を合わせているところがあるんですけども、
この本に出てくる登場人物の中では、
一人だけすごいよあたりしてきた人っていう感じで、
ちょっと幻想の世界から急に一人リアルな世界から現れたかのような、
空気感が違うような人物が突然バッて出てきたようなそんな感覚があって、
平和な中に一人すごい危険人物が混ざっているかのような、
そういう雰囲気が。
だからそういう雰囲気を醸し出しているというところで、
結構それがいい意味で引かれましたね。
不穏でしたよね。
そうですね。
そういう雰囲気を醸し出しているところが良かったなと思いましたね。
で、ちょっと私最後に、
もうこれでちょっといろいろ長くなってる気がするので、
終わりにしますけど、猫ですね。
猫がよいしょよいしょ出てくるんで、
もうちょっとその度にほっこりしたし、
あと、まあでも、
ちょっとこれは残酷だけど、
ちょっと猫を撃つシーンもある。
まあ理由があっただけれどもね。
うーんとかもあって、ちょっとなかなか、
そういうシーンもあったんで、
ちょっと怖いとこもあったんですけど、
結構この小説は猫がたびたび出てくるんで、
そうですよね。
ちょっと最初に出てきた時とかちょっとすごいほっこりしましたね。
ああ、確かに確かに。
これ確かね、終盤あたりだと思うんですけど、
なんだかんだ言って、
ノアはこの猫が大好きなんだっていうのが説明されていてですね、
結構そこの時になんかウルっときましたね。
ノアと猫との関係っていうのもすごい良くて、
結構ね、なんか猫出てきますよね。
そうですね、僕が印象に残ったところはですね、
ノアが郵便配達の仕事をしていたところですね。
これが結構前半の方に語られているんですけども、
ノアが仕事に就いて、
これもお父さんが口聞きをしてくれて就職できたんですけども、
郵便局で。
結論から言うとノアはこの仕事が全然こなせなくて、
途中でクビになってしまうんですけども、
結構面白いのが、
ノアが配達するエリアっていうのが地元なんで、
結構顔見知りの人ばっかりで、
みんな優しいんですよね。
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なんかノアが配達に来たら、
ついでにお茶でもしていくみたいな感じで迎え入れてくれたり。
で、ノアが浮世離れしているというかですね、
ちょっと自分の世界に浸っていたりすると、
届けないといけない荷物を家団に置いてしまったりとか、
何々さんと何々さんの家の荷物はまだ配達しないで持ってますとかっていう。
仕事そっちのけで自分のやりたいことをやってしまうっていう。
っていうのを配達した先の知ってる人に言うと、
みんな優しいんで、
ノアそれは何々さんの家に届けた方がいいよとか。
じゃあ、家団に置いたっていうのは何々さんの人に言っておくねって言ってくれたり。
この辺のノアの郵便配達の仕事ぶりと、
それを温かく受け入れてくれる地元の人たちとのやりとりって結構面白くて好きですよね。
ここはなんかユーモアというかあるんですよね。
ここなんか単純にめっちゃ面白かったです。
結構、郵便配達に行くとそこで食事いただいちゃったりね。
一緒に食事をしてみたいな。
で、なんかねノアのことよく分かってない人はこの人誰って言うけども、
受け入れた家主の人はノアだからいいんだよっていう感じで。
こういう面白いことがあったり。
あと、この本の中ではやっぱりあれですね。
ちょっと終盤の方ですけど、
ノアがオーパルと結婚するっていう、
これは昔の回想シーンですけども、
190ページぐらいからですかね。
ノアがオーパルと出会って光り合って、
で、そうです。
2人が結婚して、
両親、実家の近くに家を持って住むことになるんですけども、
この辺りは結構感動しましたね。
やっぱりすごい。
ノアとオーパルが出会って一緒に生活していくまでに
この一連のところはすごい本当に美しいなと思って、
すごい感動しながら読んでいまして、
ただね、ちょっと本当に突然ですけど、
結婚生活ってそんな長くは続かなくて、
オーパルがやっぱり、
ちょっと精神的な問題を抱えていて、
ちょっと異常があって、
家に火をつけてしまうっていうのがあって、
そこから一気に風向きが変わってしまうんですけども、
そこのシーンも結構強烈な描かれ方をしていたんで、
この辺のね、本当に短いと思うんですけど、
たぶん190から200ページぐらいの、
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10ページぐらいの間ですけど、
ここの終盤の展開はすごい、
自分の中で感情があって、
10ページでしたね。
そうだよね。
俺でもここの一連の流れの中で結構好きなのは、
洞窟ボート、洞窟ボートか。
洞窟の中に入っていくボートが、
新婚旅行で。
新婚旅行でね、本当に行った先で、
でも洞窟ボートは今日休みなんですよって言われちゃうんだけど、
オーパルが私は新婚旅行中なんですっていう話をしてね、
そうすると、
なんかここちょっとすごくいいシーンだなと思って、
ちょっとここは結構うるっときたな。
そうそうそう。
なんかね、訳もわからずすごい、
ちょっとうるっときてしまったとこなんだけど。
この新婚旅行で行ったね、そこも、
ノアが過去に両親と一緒に行ったことがあるっていう。
そうそうそう。
で、この新婚旅行で行ったところも、
ノアが過去に両親と一緒に行ったことがあるっていう。
で、たぶん理由はそれだけなんですよね。
これ本当、ちょっとスイスク入っていて恐縮なんですけど、
ノアがそういう、ちょっと自分が過去に行ったことがあって、
で、まあ良かったところっていう、
そこで選んでるんじゃないかっていうですね。
でもそれ、そこもすごく感情動きましたし、
で、両親もやっぱり、
ノアとオーパルという、
二人組なんで、すごい心配して一緒についていくんですけども、
でもまあここから先は、
二人で楽しんでっていうのでね、
送り出したりするとことかもね、ちょっと感動だいぶしましたし、
いや確かにね、そういうところが結構ありましたね。
割と何でも印象に残っちゃうところなんだけど、この辺りは。
そうですね。
まあそういうね、すごい感情獄シーンとか色々ありましたよ。
で、あと最後にですね、ちょっと僕の中で印象残ったのが、
218ページのバージルのセリフなんですけども、
これはまあバージルがノアに語りかけているんですけども、
結構きつい言い方で言っていて、
言った後、もう一度言うぞと言ってから、
ノアに対して、お前の生涯ずっと、
そして私自身の生涯、ほぼずっと言い続けてきた通り、
もし何か理解という、もし何か理解という、
もし何か理解というに近いものをお前が求めているのなら、
そしてお前がまさにそういうものを求めていると
私は思っているわけだが、もしそうなら、
息を詰めて待ったりはしない方がいいぞ。
仮に何か重要な幽霊だが、幻影だが、
があそこら辺の子もなり、そこの切り株なり、
お前の母さんが台所のカウンターの上にいつも置いている、
乾いたツルメもどきの実を入れたカップなりから現れて、
答えの鍵を渡してくれるとしても、
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たぶんその答えは、一体とこの一方言で書かれた聖なる文言集とか、
中国語で書かれた星々の地図とかみたいに、
沈粉寒粉の暗号で書かれているだろうからなっていうですね、
セリフが結構印象に残りまして、
バージルが言うことって一つ一つが結構、
メッセージ性が強い頃があるんですけども、
でも僕はこの理解を求めている、
ノアが理解、物事に対して理解を求めているっていうところに対して、
もしそうなら、まったりしない方がいいぞっていうのを言っていて、
結構ここは僕自身の中にもやっぱりそこに対しては確かにと思うところはあって。
そうですね。これは理解できないっていうことなんだろうな。
ってことを言いたいんだと思うんですけど、
ちゃんと言葉を重ねてくれてる。
そうですね。
あとは何でしょうね。
与えられたものに答えはないとか、
あと待ってても答えはもらえないとか、
そういったところも含まれているのかなともね。
もちろんね。
得られたとしても訳の分からない言葉で書かれているということですよね。
結構これも厳しい言葉かなと思いつつ、
心に結構響く言葉でもありましたね。
バージルは沼を置いて先に行かなきゃいけないからね。
何か伝えたいことってあっただろうしね。
では最後にですね、いつも通りどんな人に読んでもらいたいか、
感想を交えてお話ししたいと思います。
ここまで聞いてくれた人はもうネタバレも聞いてしまっていると思うので、
ちょっといろいろ思うこともあるかもしれないんですけども、
いろいろ分かってしまってもですね、絶対楽しめる作品だと思うので、
ぜひ手に取ってほしいなと思います。
いろんな感想を持つと思うので、
その感想を我々に教えていただけると嬉しいなと思います。
綺麗な文章と独特の世界観があるので、
これはもうこの本に浸れますので、
ぜひぜひですね、これが配信されるのが秋かな。
秋の夜長に読んでいただけたらなと思います。
これは自分も何度か読み返してしまって最初、
そこからまたずぐっと入ってこれたので読み通すことができたんですけれども、
最初読んでみてもですね、すぐに良さがわからないタイプの小説なのではないかなと思うので、
時間をかけれる方はですね、何度か戻ったりしながら読んでみてほしいなと思います。
そうですよね。
だから読むたびに結構発見のある小説かなとはね、本当に思いましたね。
さっき俺最初ちょっと読み返したけど、それだけでも全然話がまた違う、
頭の中で繋がっていって、あ、そういうことかってなったし。
そうですよね。
一回読んでなかなか答えを教えてくれるような小説ではないと思うんですけども、
42:03
そうですね。
その分すごい、やっぱりどんどん深く入っていける、それくらいうつはのっき小説かなと思いますね。
僕はなんだろうな、このノアが小説の中で自分のことを狂っているって言ってたんですけども、
その通りノアって本当に狂っていたのか、それとも狂っていなかったのかっていうのさえ読んでるとわからなくなってくるような、
すごい多分前提知識なしで、このノアを知っていくと狂った人間だって思うと思うんですけども、
必ずしもそうとも思えないような気がしてきて、
一体これはなんだろうってですね、結構自分の中で考えさせることが多い小説だなと思いました。
で、あとバージルですね、ノアのお父さんの。
バージルっていうのが元々教師をしていて、すごい立場のある人で、頭のいい方だと思うんですけど、
バージルがすごいノアに対していろんなことを教えてくれるんですけども、
それはやっぱり人として生きていく上で大切なことばかりだと思っていて、
そういう意味ではですね、この人が人をたらしめるものっていうのはバージルの教えの中にあるのかなと読んでいると感じるんですけども、
でも一方で人が人をたらしめるものって果たしてバージルの教えの中にあるのか、
いやむしろノアのようなピュアな人ですね、ノアのような人の中にあるのかもしれないとかですね、
両者にあるのかもしれないとかですね。
これもですね、考えるとちょっとすぐに結論が出なくて、なんかいろいろ考えさせられまして、
なんか小説を読んだ後に結構ですね、その辺りの想像が膨らんでいったり、
あとはこの物語に対して、ノアに対しての感情っていうのもやっぱり小説を読んだ後、
いろいろ思いを起こすことで芽生えてくるものがあったので、
これは最初なかなか突きにくさがあるかもしれないんですけども、
最後まで読んでですね、想像力であったり感情であったり、
この辺りがすごく動かされると思うので、それも味わってほしいなと思いました。
確かにそうだね、ちょっと魅力で語られなかったけど、後半にかけてのこの繋がっていくアレルギーとかはすごいもんね。
そうですね。
じゃあそのとこで終わりにしましょうか。
次回を目指して終わりたいと思います。
次回はですね、キムチョープのこの世界から出ていくけれど、
キムチョープの最新短編集をご紹介します。
ぜひお楽しみに。
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45:31

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