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音声業界の海外史上が見えてくる番組、PODCAST AMBASSADOR。
この番組では、自称ポッドキャストアンバサダーことあらいりなが、
音声は音声のまま、コンテンツをボータレスに楽しめる世界を目指して、
国境を超える番組作りに向けて日々リサーチしている業界情報を、
さまざまな視点でお伝えしています。
さて、今回は、先週発表されたある記事について深掘りをしてみたいと思います。
どんな記事だったのかというと、
世界中にどれだけのポッドキャストが存在するのかという内容です。
音声メディアが注目される近年で、
実際登録されているポッドキャスト番組の数が今どれだけあるのか、
ただ、その中で、継続して更新し続けられているものが実際にはいくつあるのか、
または密かぼうずのものがどれだけあるのか、
今回はそこをデータに基づいて深掘りをしてみたいと思います。
本編の書き起こしをご覧になりたい方は、概要欄にリンクを貼ってありますので、
そちらからご覧ください。
さて、今回は世界中にどれだけのポッドキャストが存在するのかということを話していくわけなんですが、
まずは全体像からいきたいと思います。
最初の数値は登録上の数、
iTunes上で登録されている番組がどれだけあるのかというところなんですが、
皆さん、どれくらいもあると思いますか?
実はその数200万以上。
2021年4月現在で登録されている番組数というのは200万以上にも上るんですね。
そんな中でも昨年1年間で増えた数というのは100万。
要はコロナ禍で番組数が2倍に増えたんです。
すごい伸びようですよね。
ただ、この合計200万という番組、
全てが全て継続して更新されている番組とは限らないんです。
一つの例としては番組の特性上更新されていないもの。
例えばシーズンものの番組はその一つです。
ちょうど今週、月曜日に配信をしたエピソードで紹介した番組は、
ワンシーズン6話完結のフィクションの番組でした。
こういう番組の場合は、例えばリリースされてすごく人気が出たとしても、
完結をしているので継続して更新されないという一つの例になると思います。
そしてもう一つの更新されない例は、いわゆる三日坊主だった番組。
配信をしてみたものの続かなかった例です。
こういう例も実は登録数200万の番組の中に含まれるんですね。
さてここからは、その三日坊主だっただろう番組を段階的に洗い出していって、
その先にある現実的なポッドキャストの数に迫っていきたいと思います。
まずはエピソード1本で終了した番組。
これが200万の番組のうちどのぐらい占めていたかというと、
なんと4分の1です。25%。
番組の数にすると50万もの番組がエピソード1本配信したっきりで
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ほっとかれているということなんですね。
三日坊主ならぬいわば一日坊主ですよね。
次はエピソード3本まで配信して終了した番組の割合です。
これが実は全体の43%ほどもありました。
この時点で単純計算すると
最低4本以上のエピソードを配信した番組というのが
120万本をかけるぐらいというところなんですね。
当初の登録数200万からここまで下がりました。
最後にもう一段階踏み込んでみたいと思います。
では10本以上のエピソードを配信した番組は
全体のうちどのぐらいだったのかというところ。
これは定期的にがっつりと配信している番組というイメージですね。
これは実は全体の36%ほど
番組数で言うと72万ほどしかなかったんですね。
もう100万の大台を切ってしまいました。
もちろん番組の特性や目的によっては
先ほど例に挙げたようにフィクションドラマ
10話もいかずに完結する番組というのも多くあります。
なんですがこの数字、日本国内では
毎日配信というスタイルが多いところと比べると
配信エピソード数にも大きな差が出てますよね。
それこそ一丁前のポッドキャストと呼ばれるには
最低何本のエピソードが必要で
どれだけ定期的に配信をされていればいいのか
という議論はありますが
先に挙げた1本で終わった番組というのは
やはり三日坊主だったんではないでしょうか。
実はこの三日坊主説をさらに裏付ける
もう一つのデータもありました。
それは一本で終わった番組が
どのプラットフォームから配信をされていたのか
というデータです。
これが6割以上、67%がアンカーからの配信でした。
アンカーというのはご存知の方もいらっしゃるかと思いますが
ポッドキャスト配信アプリの一つです。
2019年にSpotifyに買収されている
おそらく一番知名度があるともいえるアプリだと思います。
私もこのアンカーのアプリを通じて
ポッドキャストの収録、編集、配信まで一気にしています。
それこそ、スマホ1台あれば
誰でもポッドキャストが作れてしまうという
手軽さが魅力なんですね。
ただ、今回のデータを総合的に見た場合
この手軽さというところで
音声配信に参入する人が増えたということは
しっかりと読み取れると思います。
今回の1本で配信を終了してしまった
個人の視点ではこのデータを見た場合
結局長続きをした人はいなかった
で終わってしまうと思うんです。
ただ業界目線で見た場合
ここまで音声配信に参入しようという人が増えた
しかも1年で2倍近くの伸びを見せた市場というのは
普段見れる成長スピードではないと思います。
もちろん、アンカーなどのアプリによって
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配信するハードルが一気に下がったからといって
今までの2倍3倍の人たちが
いきなり本気で継続して
ポッドキャストを作りにかかるというのは
考えにくいですよね。
ただ配信者の数は増えなかったとしても
音声メディアに対して興味を持っている人は
確実に増えているということが分かりますね。
例えば元々は聞くこと専門だった人が
実は去年一度自分でも音声反省をしてみた
だけどやっぱり合わなかったから
やっぱり聞く専門に戻った
なんて人もいると思います。
今はですね、例えば日本国内の事例を見ても
ボイシーだったりスタンドFMなんかの
それぞれの配信プラットフォームごとにある
コミュニティに惹かれて
それが好きで聞き続けている
個人配信者を応援し続けているというファンも
増えてきています。そういった意味では
今回の200万という番組数は
配信者という点からは
三日坊主がいるのはいるんだけれども
実際は音声メディアを媒介としたマーケットが
配信者というクリエイターの側からも
リスナーというファンという側からもですね
両方からマーケットが成長している
ということが感じ取れるデータでした。
さて今回はあるデータを元に
世界中にどれくらいポッドキャストが
存在するのかということについて
今回は深掘りをしていきました。
登録上は200万を超える番組数が存在するものの
そのうち4分の1はエピソード1本で終了したもの。
また本機でですね、10本以上配信し続けている
番組数は全体の36%100万を起きると言った数字でした。
ただですね、1年間で2倍にまで跳ね上がった
ポッドキャストの番組数
そして一般人も気軽に音声配信ができる環境が
整い始めたことによって
音声メディアを作ってみようという人が増えたこと
そしてそこからつながるコミュニティ形成に
つながっているのではないかなというところまで
データからちょっと深読みをしていきました。
今後もそんな音声メディアに関する面白いデータは
ポッドキャストニュースと題したエピソードで
取り上げていきたいと思います。
ぜひ音声業界の海外市場について聞いてみたいニュース
また今回のエピソードを聞いた感想などは
書き起こし配信をしているノートのコメント欄か
ツイッターでお寄せください。お待ちしております。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
ポッドキャストアンバサダーの新井里菜がお送りしました。
それでは次回のエピソードで。
今回の内容は海外のある記事と
ポッドキャスト分析データを基に作成をいたしました。
元データをご覧になりたい方は書き起こし版にてご確認ください。