まずはですね、もちろんその投稿していただいた、情報提供していただいた地域の住民の方にお話を伺いまして、
住宅街だったので町内会長とか前の町内会長とか、その空き家があるというところの近隣住民のお話を聞きましてですね、
そしたらその行方不明になったという住民の方はこんな状況だったということが徐々に明らかになってきました。
具体的な内容で言うと、もともとお父様と二人暮らしだった。男性が住んでいた。
10年ほど前にお父さんが亡くなって、その男性の息子さんの一人暮らしになった。
そしたら5、6年ほど前に突然姿を消してしまったっていう状況が浮かび上がってきました。
なるほど。なかなかですよね。
ミステリーみたいな。
ミステリーな。
行方不明になるっていうのが。
なかなか身近で起きないですよ。隣の人が行方不明な。
それでどうやって探していかれたんですか。
まず土地と建物の等規模を取得しましてですね。これは誰でもできるので僕でもできますので。
あれですよね。法務局に行って。
今はネットでもですね。等規模って取れるので。
ああそうなんですか。
誰でも。結構取材活動でも活用されている。
そうすると土地とか建物の所有者の情報が見れるんですけども。
その周辺住民の方の話と総合すると未相続で亡くなられたお父様のまま所有のままになっていた。
だから姿を消した住民の方の情報はその等規模には載ってなかった。
未相続だなっていうことは分かったんですけども。さらに次は漢方を調べまして。
漢方。
漢方ですね。政府が発行している新聞みたいなやつですね。
どんな情報があるか確証はなかったんですけども。何か手がかりがあるかなと思って住所とかの情報を元に漢方を調べましたら、
そこで住民の方の情報とかが載ってたんですよね。
それ何でかっていうと福岡市が裁判所に対してある申立てを行っていたので、その情報が漢方に載っていたと。
その載っていたのが福岡市が起こした管理命令申立てというものです。
管理命令申立てって聞いたことあります?宮崎さん。
宮崎 ちょっとあまり聞き慣れない言葉だなって思うんですけど、どんなものなんですか?
僕もそこで初めて知った言葉で、結構比較的新しい制度でした。
これは2年前の4月に民法が改正されて導入された制度です。
要するに、ある土地や建物について、
所有者の方がわからなかったりとか、所有者の所在が今回みたいに行方不明だったりした場合、
そのままにしておいては、もちろん建物とか朽ちていきますので、
近隣住民の方に何か困り事が起きてしまう恐れがあると。
そうした場合に、今回で言うと行政とか利害関係があるという近隣住民の方とかが、
裁判所に対して第三者に管理をするよう命じてくださいっていう制度です。
裁判所がそうだよねと認めたら、例えば弁護士の方とかそういう方に管理してくださいっていうのが可能になるっていう制度です。
そんな制度があったんですね。全然知らなかったです。
全然検討違いだったらごめんなさいなんですけど、
例えば裁判所が決める人ってどうやって決めるんですかね。
例えばいきなりリョウさんこの建物を管理してみたいながいきなり裁判所から来たりするんですかね。
そこはこの人だっていうことは決められてるわけじゃないんですけども、
一般的に想定されてるのは弁護士さんとか司法書士さんとか、
そうした法律関係の知識を持った専門職の方が想定されてるみたいな。
ちょまど 急に来ないらしいですね。
急に僕には来ないです。指揮を持ってないですもんね。
近くないです。
なるほど。で、行方不明の方って見つかったんですか?
結論から言うと見つかりました。
よかったですね。
というのはですね、先ほどまで情報は集まってきつつ、
並行してもちろん福岡市とかですね、国土交通省、総務省への取材は進めてたんですね。
個人的にはあとは専門家の方に取材してお話聞いたら一つの記事になるかなと思ってたんですけども、
そこで一つずっと引っかかってたのがあるんです。
地域住民の方が口をふろえて行方不明になる直前は、
住民の方が路上で生活してるような状態だった。あんまり家に帰らず。
っていう目撃情報がいくつかあってですね、それが気になってたんですよね。
路上生活してたとなれば、もしかしたらホームレス支援団体とかとつながってるかもしれないなと思います。
可能性は低いけど取材は尽くさなければいけないので、一応問い合わせてみるかということで、
ホームレス支援団体の方に、過去に取材したこともあったので連絡してみたら、
僕は名前とか状況は知ってるので、こういう方もしかしていらっしゃいませんかって言ったらですね、
たぶんいますって。たぶんいますって何ですかって。
その名前とそこそこからこういう事情で家を出てきたっていう話が一致します。
そうですかと。
その方が団体が定期的に開いてる滝出しの場に来られてるんで、
よかったら来てみたらどうですかということで、じゃあちょっと向かいましょうということで向かいました。
あら、ご本人さん直撃。
で行ったらですね、滝出しの場にこの方見られますということでご紹介いただいて、
もちろん本人が嫌がったらすぐに引き下がろうと思ったんですけども、いろんな事情があるでしょうから。
取材に来まして、こういう状況でできたらお話聞けないですかと言ったら、結構喋ってくれましたよ。
2回に分けて1時間ずつぐらい話聞きました。
結構ですね。
もちろん最初に本人確認をしなきゃいけないなと思いまして、僕は名前は知ってるわけですけど、
僕から何々さんですよねって言っても誰だってはいって言える可能性があるので、そういうことを説明して、
ちょっと申し訳ないですけどお名前なんておっしゃいますかって言ったら、笑って知ってるでしょって笑って返されたわけです。
これは困ったなって。
亡くなられたお父様の名前も知ってたんで、ちょっと難しい漢字1文字だったんですよね。
それをノートに書いて何も言わずにこの漢字はって見てたら父の名前知ってるんですね。
あと地域住民の会話の中で町内会長の苗字とかもおっしゃってて、全て一致したんで。
すごい。
ほぼほぼ間違いないなということで、いろいろお話聞きました。
そしたら家を出た事情とか状況とかはですね、地域住民の方から聞いたお話とおおむね一致してまして、
確信部分というか皆さん、僕自身もそうですけど、気になるところは何で出たんですか。
ということを聞きました。
そしたらお父様が亡くなってから一人で暮らしている中で、いろいろ相続関係の話とか結構たくさんあったみたいなんだけども、
そういう中で疲れてしまったと。精神的にしんどくなって家を出たとおっしゃってました。
なんか切ない話ですよね。
まあ切なくなりましたね。とはいえその方の大事な財産ともおっしゃってたんですけども、
そうである一方で現状放置された空き家っていうことは間違いなくて、結構木が伸びて道路に競いだしてて。
天鳥とかも壊れてて。近隣住民の方はこれ次大きい台風来たら壊れて大変なことになったり火事が起きたら大変なことになるんじゃないかと心配されてたんで、
現状このままではいけないんじゃないんですかみたいな顔やもしてですね。
そういうサポート体制とかが必要になってくるとか。
そうですね。飽き合がだいぶ社会的問題というか、課題として取り上げられる、できるようになっているので、各自治体も飽き合の活用とか管理どうしたらいいかっていう相談窓口は設置しているので、そこを活用するのも一つの手だと思いますし、やっぱり何より家っていうのは人の生活の基本の場所ですよね。
本当それぞれ、僕もそうですし皆さんもそうだと思うんですけども、それぞれ長く住んで思い入れがある場所だと思いますし、そうした場がなんか朽ちていって、ましてや近隣の方の迷惑に残念ながらなってしまっていると、住んでた方にとっても辛いと思うので、やっぱり今のうちに早め早めにこの家将来どうなっていくんだろうねっていうか、家族とか関係者の方で話し合っていくのがまず大事じゃないかなと思うんです。
そうですね。あと今回出てきた地域の人たち、やっぱり昔からそのお父さんとかは関わりが多分あったんだと思うんですよね。なんかそのので息子さんの代になってあんまり関わりもなくなっちゃって、こんな風になっちゃってっていうのもあると思うんで、地域の人たちとのコミュニケーションというか、そういうのも密にしておくといいかもしれないですね。
やっぱりその僕秋葉原問題って短だなって感じたのが、僕実家下関なんですけど、下関駅から僕の家の方に行くと、家の方っていったら竹崎とか武善田とかあの辺の地名で言うとあの辺なんですけど、すごく秋葉原めちゃくちゃ増えてたんですよ、行ったら。
で、街の真ん中のスーパーとかも、個人店が密集してというか結集して成り立っているスーパーだったんですけど、個人店がどんどん出ちゃってありして、スーパーがガラガラなんですよね。とか、昔書いてた市場がもうなくなっちゃったりとか、なんか秋葉原問題って大きな問題だなっていうのをちょっと感じてますね。
ちょっと長く喋っちゃったんですけど、時間がちょっと来てしまいました。森さんなんか言い残したことはないですか。
森 まあそうですね、当初はどちらかというと焦ってた中で軽はずみで始めた取材ではあったんですけども。
そうですよね、最初焦っててね。
ちょっと記事出さなきゃなあという、やっぱり思いというか、いろんな方の思いもあって、そんな軽はずみで片付けられる問題ではないというところですね。
さっきも申しましたけども、家っていうのはやっぱり生活の基本となる場所であるし、住んでた方それぞれに人生があって思い出がありますよね。
空き家を巡る社会的状況に留まらずですね、自分事として考えて、僕も18歳まで実家が愛知県にあってそこに住んでて、18歳の時に出てそれからなんですけども。
今70前後の両親、兄が住んでるんですけども、その家がどうなっていくのかっていうのを考えるきっかけになったというか、将来に思いを馳せる機会になりましたし。
そうですよね、思いを馳せますよね。この年末本当僕も思ったんですよね。
宮崎さんどうでした?
宮崎 うちの実家も父が今住んでて、やっぱり田舎なので、妹たちはもうとついてるので、今後どうなるのかなっていうのは自分もやっぱり懸念してるところ。
ものすごく多分煩雑な作業、申請だとか、その申請する以前の調査とかもすごくあると思うんですよね。
大変だろうなと思いつつ、やっぱり父親にそれを急かしてなかなか言えないとかあり。
そうですよね。難しい問題ですね。
難しいですね。
みんなで話し合いながらするのしかないですよね、こういうのってね。今日はありがとうございました。
ありがとうございました。
ということでここまで聞いていただきありがとうございました。
森さんと宮崎さんの記事は西日本新聞とニュースアプリ西日本新聞MEでお読みいただけます。
記事のリンクは概要欄に貼っています。記事が読みたい西日本新聞やこの番組を応援したいと思っていただける方、ぜひご高読をお願いいたします。
また番組のフォロー、高評価も忘れずに。これからもアナ読は読者の皆さんと一緒に成長していきます。
情報提供はあなたの匿名取材犯の投稿フォームやLINE公式アカウントで受け付けています。
文末にハッシュタグ西ポキャの記入をお願いいたします。引き続きよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
ありがとうございました。