北海道の鉄道と路線の変遷
にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回のタイトルは、「メインルートから外れる過去と未来。時刻表は読み物だからな。」の59回目です。
日曜日は、時刻表を読む話をしています。
過去の時刻表を読んでいると、鉄道の路線の規模方変みたいなものを考えることがあります。
鉄道がどんどん広がっていく時代から、人や物の移動の中心だった前世時代を経て、高速化と車用化の現代につながっていく変化の多い時代を、僕の世代は案外投資で見ているのです。
そもそも、人口密度が低い北海道では、そういう変化が結構極端な形で現れているように思います。
鉄道の整備は東京から地方に広がる形で行われましたし、実は今もそういう側面が残っています。
北海道は開拓の時期と鉄道の時代が重なったこともあって、戦前には軍事的な必要性から鉄路を伸ばし、
戦後は将来の人口増を課題に見積もって鉄道を不摂した戦いがあります。
そんな規模方変を、函館本線を例にとって見てみましょう。
北海道の鉄道は、小樽と函館から伸びたと言っていいでしょう。
そういう意味で、メインルートの代表は函館本線ということになります。
函館本線は函館から長万部を通り、日本海に近いルートを小樽まで北上して、札幌を経由して旭川まで行くルートです。
江戸時代の船の物流の大動脈は日本海を回る松前部で育ったこともあり、函館本線はこのルートを通って北方警備の軍事的要所である旭川まで整備されたということなのでしょう。
ただし、途中の岩見沢の南東には大きな石炭の産地があり、その石炭を大量に輸送するのには船が有利ということもあって、
この観点では北海道で早くから破壊していた小樽と岩見沢の間が特に重要でした。
一方、日本の工業地帯は太平洋側に出席したということから、石炭の積み出しを太平洋側の標高である室蘭から行うため、岩見沢から室蘭までの室蘭本線が整備されました。
追って室蘭から小社満部までの鉄道が開通し、札幌から鎌子前の間を結ぶ千歳線も出来上がると、
小社満部と小樽の間の起伏の多いルートよりも、海辺で比較的なだらかな室蘭本線経由の方がスピードアップに有利であったことから、こちらがメインルートになりました。
小社満部から小樽を経由して札幌に向かうかつてのメインルートはどんどんローカル線化していきました。
メインルートの変遷と未来
時代が下り、そのルートが今は脚光を浴びています。
北海道新幹線のルートが函館本線に近いルートなのですね。
平行在来線としての函館本線区間は廃止が決まってしまいましたが、今後の鉄道のメインルートはこちらになるでしょう。
そうすると、今度は室蘭本線ルートは順幹線という形になるのでしょうね。
同じようなケースは目室本線にもあります。
他に使いやすい交通手段がある以上、鉄道を維持する必然性はありません。
特に民間の営利企業であるJR北海道にとってはそうですね。
ただ、それとともに時刻表も消えていく運命にあり、時刻表読みとしては涙目って感じを持っちゃうんですね。
個人的な感想でしかないんですけど、本文の時刻表がどんどんシンプルになってしまう一方で、料金システムだけは複雑になっていく時刻表を見ると複雑な気分になることも多いですが、
それでもまだまだ読む楽しみはたくさんあるので、細々と時刻表読みを続けていきたいと思っています。
今回はメインルートから外れる過去と未来という話をしました。
今日はここまで。
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今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。
ではまた。