00:04
にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回のタイトルは、「新しい路線、消えた路線。電車の時刻を調べるならネットを見ればいいけれど、時刻表は読み物だからな?」の9回目です。
時刻表を読んでいくシリーズの9回目です。
前回は、時刻表の後ろの方にあるピンクの紙のページにある列車の編成表を眺めながら、懐かしい食堂車の話をしました。
今回は、作品地図を見ていて気づいた路線の話をしてみます。
僕は北海道に生まれ育ち、北海道の企業に就職しましたが、就職してからかなりの頻度で出張ベースで東京県に行っていました。
それで、東京近郊の路線に興味を持ち続けているのですが、新しい路線が次々に開通し、様々な方向に乗り入れる長距離の近郊電車が増え、今はすっかり浦島太郎状態になったなと思います。
最近の路線図を見る傍らで、1968年の時刻表の作品地図を見ていたら、おっと目についた路線がありました。
根岸線です。
ひょっとすると根岸線と言ってもピンとこない方もいらっしゃるかもしれませんね。
走っている電車は京浜東北線で、この電車は横浜から大船まで根岸線を走っているのです。
僕の目についた理由は、1968年の時点で根岸線はまだ磯子までしか乗っていないのです。
そこで根岸線の歴史をwikipediaで調べてみると、大船までの全通が1973年だったのですね。
しかも、この路線すべてがJR東日本の所有になったのは2013年なのでした。
それまでは建設した鉄道運輸機構から貸し付けられていたそうです。
そこで鉄道運輸機構を調べてみると、建設中の新幹線とか、横浜付近で最近新しい路線として開業した総鉄JR直通線や総鉄東急直通線のほか、小田急や西武などの新線建設なども行っていました。
鉄道の建設は地域の要望や用地買収などの自治体や政治との絡みがあったり、建設技術開発のような大きな投資が必要であること、
さらには旧国鉄の塞いの整理など、民間企業としての鉄道事業者とは切り離し事業を行っている団体なのですね。
03:14
鉄道は公益性が高く、長期にわたる運営が必要なのでこのような仕組みがあるのでしょう。
話題を戻して、根岸線のずっと昔に遡ると、
根岸線の桜木町駅は日本最初に開業した鉄道である新橋横浜間の横浜駅でした。
桜木町駅といえば、東急東横線のターミナル駅もあったことがあり、
周辺の港湾地区特有の少し裏ぶれた感じがなかなか趣深かったなぁと思い出します。
今は港未来地区になって随分おしゃれになってしまいましたよね。
根岸線が全通した1973年頃というと、まだ国鉄の前世時代でした。
しかし累積する赤字が問題になり始めた頃でもあったと思います。
この10年後から北海道では赤字路線の廃止が始まり、
1987年の分割民営化までに長台路線を含めて多くの路線が消えていきました。
1988年の時刻表の作員地図は路線が随分シンプルになってしまっています。
国鉄の社用化時代は労働組合が強硬な活動をしていた頃でもあり、少しばかり荒んだ印象の時代でもありました。
1968年の時刻表のいそこまでの根岸線はそんな時代のことを思い起こさせるものになりました。
次回は消えていった路線の中で1968年の時刻表に載っている北海道の支鉄について話してみようと思います。
読書と編集では、ITを特別なものではなく常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
詳しい内容については概要欄のリンクから、または読書と編集と検索して猫がトップページに出てくるホームページをご覧ください。
この配信の書き起こしをnoteで連載しています。概要欄にリンクがありますのでフォローいただけると嬉しいです。
今日もワクワクする日でありますように。千葉直樹でした。ではまた。