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2023-06-03 06:03

#574 【史】地図と世界の見え方のはなし/地図も読み物だから(32)

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人類の歴史的発想は見慣れた地図に囚われているところがあると思った話です。

興味がない人にはまったく面白くないと思うので、スキップしちゃってくださいね。

にゃおの考える現代の基礎的なリテラシーは、ITをきちんと使えることが含まれます。そのためにどのような問題があり、どう解決していったらよいか考えてみるPodcastです。


北極中心世界地図 https://www.kobecitymuseum.jp/collection/large_image?heritage=365167&apiHeritage=377257&digital=1

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をご覧ください。


北海道国軍全図の逆さま
にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回のタイトルは、地図と世界の見え方の話、地図も読み物だからの32回目です。
土曜日は地図を読む話をしています。
先々週の560回目の配信で、北海道立文学館の地図と文学の素敵な関係という展示の図録の話をしました。
文学作品と地図を並べた面白い展示だったようで、図録を眺めてはいきたかったなぁとため息をついたりしています。
せっかくの図録ですから、それを元に一つの話をしてみましょう。
ペラペラめくっていて、おっと思ったページがありました。
北海道国軍全図という地図が載っているページです。
明治2年、開拓誌が発行したもので、まとめたのは当時半顔だった松浦武次郎です。
この地図の北海道は、サハリン全土とカムチャッカ半島の手前までの千島列島です。
当時はまだ世界中に国境が決まっていない場所があったわけですね。
それはともかくとして、なぜこの地図が目についたのかというと、逆さまだからです。
地図的に言うと、南が上になっているということです。
現代の地図の原則は、北が上なので、ぱっと見たときに結構不思議な感じがします。
地図の描写は伝統的な地図のイメージに支配されている
土曜日配信の地図の話の最初の方で、札幌の古い地図の話をしていますが、
それらの地図では、西が上というものが結構ありました。
札幌の街は、西の方に大倉山ジャンプ場がある山が迫っていますから、
風景的に描くと、西を上にするのが自然な感じになるのかもしれません。
実用的な観点では、地図のルールに従った方が便利ですが、見やすく描いた地図というのも面白いものです。
海道国軍全図は、まだそれほど地図のルールに縛られる必要がなかった時代に作られたものということになるのでしょう。
この地図を見て、面白いと感じたのはなぜかというと、
単純にいつも見ている地図が逆さまということではなくて、
計らずもロシアの国土側から見た目線になっているということでした。
想像してみてください。
おほつく海の名前の元になっているおほつく辺りから太平洋の方を見る感じ。
並んでいる島の向こうに広い太平洋があります。
船で太平洋の方に行くとしたら、なんとなくこの並んでいる島は自由に通れるようにしておきたくないですか?
同じようにウラジオストクとかナホトカから海の方を見たらとか、
北京から海の方を見たらとか想像してみてください。
日本列島がどんな位置づけなのか、興味深い視点で見ることができると思います。
次は世界地図を思い浮かべてください。
我々日本人が思い浮かべる世界地図は、普通日本が真ん中にありますよね。
でもヨーロッパの人々が思い浮かべるのは、もちろんヨーロッパが真ん中にあって、
西にアメリカ大陸があり、東の端に日本があります。
だから極東、英語でファーイースト、東の果てと言われているわけですよね。
アメリカから見たら西の方にありますけど、あまりそう考えないのは伝統的な世界地図が頭にあるからだと思います。
人類は案外伝統的な地図のイメージに支配されていて、それが歴史の偶然を生んだりするし、
そもそもその世界観で行動したり、歴史を作ったり考えたりしているのですね。
世界地図を眺める
ロケットがどんどん打ち上げられる現代は、球体である地球を様々な角度から眺められる時代になりました。
ぜひ、北極から見た地図と検索してみてください。
様々な地図があって楽しいと思います。
この中に、北極中心世界地図というものがあるはずです。
なんと、江戸時代の終わり頃に日本人が描いた世界地図です。
これ、飽きずに眺めていられる地図です。
世界観が変わる感じがしますので、ぜひ眺めてみてください。
概要欄にリンクを貼っておきます。
今回は地図と世界の見え方の話をしました。
本日はここまで。
読書と編集では、ITを特別なものではなく、常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
ITリテラシーの基礎を学べるオンライン講座をやっています。
詳しい内容については、概要欄のリンクから、または、「読書と編集」と検索して、
猫がトップページに出てくるホームページをご覧ください。
この配信の書き起こしを、noteで連載しています。
概要欄にリンクがありますので、フォローいただけると嬉しいです。
今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。ではまた。
06:03

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