00:05
こんにちは。横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
犬と人の架け橋でありたい私が、犬に関する様々なお話、旅の話や子供たちの話などを、ワイペースにお届けしています。
より具体的なトレーニングや質問の相談、質問回答はメンバーシップでお話しています。
さて今回は、《まだ〇〇しようとしてるの?ドッグトレーナー的旦那と犬のトレーニング》というお話をしようと思います。
これは少し前にお話をした、私が初対面の相手とお話しする時、気にしていること、という配信と少し関連があるかもしれません。
私はよく、芯がしっかりしているとか、自分軸で動いている、というふうに言われることが多いです。
また、あまり他人に怒りを感じたり、それをぶつけるということも少ないのですが、
それは何でだろうと考えたら、実は自分のお仕事がすごく関わっている、ということに気づきました。
それはどういうことか。
私は犬の保育園の先生を15年以上していますが、犬たちに年々気がつかされることは、私が犬たちから学ばされているということ。
そう、私のマインドを作った原因は犬たちなんですね。
それは、犬を飼いようとしないということで、これは日常生活において子供や旦那にも通用するマインドです。
ドックの場合なのに、犬を飼いようとしないってどういうこと?って驚かれた方もいらっしゃると思います。
そりゃそうですよね。
この言葉の意味というのは、私の思い通りに犬の個性を操縦しようとしない、支配しようとしない、ということなんです。
よく犬の訓練やトレーニング、犬のしつけというものは、犬に人間の言うことに服従させることとか、人の言うことを聞かせ犬の行動を支配することと勘違いされることがあります。
私は今まで数回にわたって、イギリスで毎年3月に行われる世界最大のドックショー、クラフトに行ったことがあります。
クラフト店のメインアリーナで行われる様々な人と犬とのデモンストレーションやショーは何度見ても圧巻そのもの。
もちろんその場に至ることができるというのは、世界中でも有名なその分野の第一線で活躍されているプロと犬なんですね。
オビディエンスでもガンドックでもガイドドックでもドックショーでもアジリティでもどの分野でも超一流の人とハンドラーというのは、それを見る人の心を打ちます。
03:13
それは犬と人との間に確かな信頼関係、深い絆が見て取れるからです。
そこには、支配者と非支配者という関係だけでは成し得ない多分稀なコミュニケーションが見て取れるからです。
それでは、そこまで至るのに犬と人とはどのようなコミュニケーションをとっているのでしょうか。
言うことを一方的に犬に聞かせるということだけでは決してないでしょう。
相手の状況や意思を無視して力づくで相手に言うことを聞かせる。
それで相手を犬のままに動かしているように見えても心は離れている。
犬も人もそれは相手との関係性において同じだと思っています。
大切なことは相手の意思を無視して行動だけを変えようとしないということ。
私はこれに注意をしています。
ですが犬をしつけたいという方や犬の行動でお悩みの方の多くは犬の意思や本能を無視して犬の行動だけを修正したいと思われている。
そう思われる方も多々いらっしゃいます。
吠えないでほしい。
トイレ以外の場所で排泄しないでほしい。
吠えないでほしい。
噛まないでほしい。
散歩で拾い食いしないようにしつけたい。
もちろん飼い主さんの切実な願いもわかるので、
それは受け止めて寄り添いつつ犬という生き物がどういうものでどう考えてどう動くのかをお話ししていくということで、
飼い主さんご自身の中にそうかという気づきが生まれます。
そして愛犬さんへの理解が深まることで自然に飼い主さんご自身の愛犬さんへの思考や理解が変わっていきます。
すると不思議なことに愛犬さんの行動自身が変わっていくんですね。
私の仕事とは犬の行動を変えるというよりも飼い主さんの犬へのマインドに働きかけるということ。
これはよく飼い主さんご自身からも言われることです。
そう、自分が変わると相手が変わる。
だから私は犬のトレーニングをするとき、犬に何かを教えるとき、
自分の一方的な希望や目標を相手に押し付けてそれができないことにイライラしないということを大切にしています。
と書くとかっこいいですが、駆け出しの頃はどうしてこの犬は私の教えた通りに動かないんだろうとイライラしていた未熟者でした。
ですが、経験を重ねるうちに思った通りに動かないのはそれなりの理由があること。
06:06
できていたところまで立ち戻ること。細かいステップを踏むということ。
小さな成功体験を一緒に積み重ねるということ。
できていないところではなくできているところをカウントするということ。
一つ一つ意識することで、相手に対してイライラしたり起こることが減って、
自分と相手の状況を冷静に見て、では目的に至るためにはどうしたらいいのかという組み立てがすぐにできるようになっていきました。
これはパートナーである旦那さんやも一緒です。
何度も虫返せますが、私は先月、旦那さんに対して久しぶりに相当起こることがありました。
ですが、どうしてこの人はこの状況で私の全く望んでいない行動をするんだろうか。
どうしてこの人のこの言動にここまで怒りを覚えたんだろうか。
今後この人とどうしていきたいんだろうかということを冷静に考えて分析してみると、
怒りではなくて次はどうするのかということにフォーカスをしていきました。
それでいつの間にかイライラがなくなってしまって、元通りになってしまうんですよね。
つまり冒頭のまだ何々しようとしているの?という○○に入る言葉は、
まだ相手の行動を変えようとしているの?ということです。
相手の行動が変わるかどうかは相手の決断次第なんです。
そのためには相対する自分の行動や態度がまず変わらなければ相手だけが変わるということはないですし、
変わらない相手にイライラするのは精神的に無駄な労力であって、
可愛くないシワを作るだけの原因になりますよね。
もちろん一時的にイラッとしたりゾワッとすることはありますが、
そんな時でも自分が相手を変えようとしないこと、それを意識することで、
あなたの心も相手の行動も犬の行動も少しずつでも確実に変わっているはずですよ。
ということで、今回はまだ○○しようとしているの?
ドックトレーナー的旦那と犬のトレーニングというテーマでお話ししていきました。
最後まで聞いていただきありがとうございました。