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こんにちは。横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
こちらの番組では、あなたとワンちゃんの10年をよりよく変えるをもとに、犬と生きる10数年をもっと本気で楽しみたいあなたに、幅広い分野から犬に関するお話をお届けしています。
大好きな旅の話、お育ての話も時々お届けしています。
飼い主さんが変われば犬が変わる。犬のことをもっと知ってあなたも犬育てのプロになりませんか?
今月11月27日月曜日夜7時45分から9時まで犬の噛みつきを本気で考える第3回
噛む犬は悪い犬なのか?をZoomセミナーにて行います。興味のある方はぜひ概要欄をご覧ください。
さて、前回はドックトレーナーがドックランを勧めないわけについてお話ししました。今回はその続き、パート2をお届けしたいと思います。
ドックランには利用するメリット・デメリットがあるというお話をしました。どちらも、知って上手に利用することが大切だと思っています。
例えば、私は愛犬ミコトを小さい時にドックランに連れて行きましたが、ドックランの中に入る前にきちんと彼が私と意思疎通ができること、具体的にはドックランのフェンスの前でお座りやアイコンタクト、ドックランのフェンスの向こうで読み戻しなどができることを確認してから、
数頭いる犬たちがそれぞれの距離感をキープしながらその場にいる、もしくは2頭以上のお友達犬がドックランの中にいないということを確認してから入っていました。
つまり、反対に言えば、常連客がいる時にはドックランに入ることをやめていたんです。今回は、なぜ私が常連客がドックランの中にいる時には中に入らなかったのか、このケースをお話ししていこうと思います。
これはドックランの中だけではなくて、犬さんたちがよく集まる公園や広場、ご自宅や犬が集まるお教室、犬連れOKのカフェなどでも大いにあり得ることですし、私は自分が運営している施設設備でもずっと施設の運営者として心がけてきたことです。
以前、犬同士が出会った時には、年功序列で関係性がある程度決まるよというお話をしました。ですが、この年功序列で関係性が決まらないという場合があります。それが場のコントロールです。
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これは犬が社会的な動物であるからこそ出てくるものでもあります。結論から言えば、場をコントロールしている存在がいる場合に、年功序列ではなく、その場をコントロールしている存在が一番の決定権を持ちます。その存在に支援者が複数いる場合、この場合は完全に年功序列は無視されてしまうことが多いです。
具体的な説明をしていきましょう。
1対1で犬同士が出会った時、年上の犬が年下の犬に対して強い立場に出たり、無礼な振る舞いをした小犬に対して年上の犬が怒るということはよくありますし、それは犬同士での関係性が構築される上ではある程度必要なことだったりすることもあります。
ですが、これが1対複数であった場合、違いが出てきます。犬は群れを作りやすい動物です。普段はその群れの構成員はご家族であり、人であるということの方が多いんですよね。
ただし、兄弟犬やある場所に集まる特定のお友達、または常連客であれば、その場において一時的に結束力が高まります。初めて入ってくる新顔に対して厳しい態度に出ることがあるんです。
例えば、私は以前の店舗ではドックランを開放していました。大した広さではなかったのですが、幼稚園生やペットホテルで預かっているワンちゃんたち、そして時々ドックランに遊びに来るワンちゃんたちの関係性を見るには十分な広さでした。
この小さなドックラン、この馬を一番コントロールしていたのは、大型犬でも強気な犬でもなく、見事でした。彼は看板犬として、このドックランの治安維持警察としてお仕事をしていたんです。
どこかで犬同士のいざこざが始まりそうだなと思ったら、飛んでいってワンワンと吠え、駐載に入りました。
小犬もシニアも大型犬も小型犬も、彼がいるときには彼に敬意を表していました。
面白いことに見事は、ドックランがすべて見渡せる場所にいつでもスフィンクスのように伏せて監視をしていました。まさにプールの監視員さながらです。
若いときですけどね。私が気をつけていたのは、彼と彼の仲良しさんが複数といるときに、ご親戚さんやあまり見事と相性が良くなかったり、顔なじみのない犬が遊びに来るという場合でした。
そんなときは、まず出ているおもちゃをしまいます。そして見事を室内に入れて、お客様がやってきて、そのワンちゃんがしばらく匂いや場所の確認をして、私はそのワンちゃんの傾向を見定めた上で、一頭ずつ室内からおとなしいワンちゃんを引き合わせ、みんなが落ち着いた後に初めて見事を出すというスタンスをとっていました。
ここでもし、見事と仲良しさんたちが3、4頭いるところに、新顔のわちゃわちゃした、元気盛んな若い大型犬が何も知らず、「うわーみんな遊んでる!僕も入れてー!」とストンと入ってきたら、これは場合によってはトラブルになりかねないからです。
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パピーでも、知らないお兄さんたちに周囲四方を囲まれて、四方八方から一斉に匂いを嗅がれるという場面によっては、トラウマになるような体験につながりかねません。
見事にとっては、この新顔チェックというのは当然の看板犬の権利であり仕事ですから、放っておけば必ず先陣を切って新顔に挨拶に行くとともに、彼の親衛隊たちがわらわらと一緒についていくことは目に見えています。
まあ、対外の場合は波風立たずに、「なんだ、お前新顔か。ここのルールを守るなら細かいことは言わないぜ。まあゆっくりしていきな。ただし、揉め事は俺が許さねえ。」とメンチを切ったら、見事さんはまた所定の位置に戻るだけでした。
もし、この場に集まる犬たちが、「全員新顔!全員はじめまして!」の場合であれば、全く問題は違ってきます。
その場の常連とその場のコントロールをしている存在がどの程度いるのか、ドックランや犬たちの集まりに初めて近づくときには、ここを十分心がけてみてください。
その場をコントロールしている存在というのは、必ずしも大きかったり強かったり年上だったりする必要はありません。いかにその場に経験長くいるか、その方が関係していきます。
これは例えて言えば、人間社会で言えば学校のような感じでしょうか。何するにしても、クラスを取りまとめたり中心になっているような存在は必ずいるものですよね。
そして、転校生は必ず初日は好奇の目で見られたり囲まれたりするわけです。
愛犬を連れて行ったドックランという学校が貧乏法制なお嬢様おぼっちゃま学校なのか、ヤンキー校なのか、それによって転校生であるあなたの愛犬がどういう扱いを受けるのか、変わってきますよ。
ですから私はドックランに入るときは、常連客がどのくらいいるのか、その子たちがどういう遊び方やお互いの接し方をしているのか、
その子たちを連れている飼い主さんたちはどの程度自分の犬をコントロールできるのか、それをある程度確認してから入ってみてくださいとお客さんたちには伝えています。
前回の配信で若くエネルギーに満ち溢れていて、飼い主さんがエネルギー発散に宿泊しているようなイケイケ元気っ子のワンちゃんであれば、
なおさらドックランでただただ犬同士遊ばせて疲れさせようという目的で行くのはちょっと危険ですよというお話をしました。
ここまで聞いてくださった皆さんならもう理由がお分かりですよね。
場を取り仕切っている常連グループがその場にいる場合、高確率で取り囲まれてちょっとした緊張状態が走ります。
これはちょっとカッコつけて高校をデビューしたとのと同時に先輩から体育館の裏に呼び出されてスカートの竹田の髪の毛の色などをねちねち説教を食らうようなものでしょうか。
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まあ令和にそんなことはないと思いますけどね。
もちろんこの取り囲みをうまくかわせる奴隷と経験値、そこから常連グループの場に入れるほどの適応力があって社交性がある。
気がついたらうまいこと常連グループに溶け込んでいるというワンちゃんも結構いることはいます。
そして我が愛犬がそれができるのか、受け入れてくれるような常連グループなのか、それを見定めるのは飼い主さんの奴隷になるわけです。
そして最後に独トレーナーが独乱をあまり進めない理由の一つ、それをお話ししたいと思います。
それは独トレーナーは基本的に犬は人と共に過ごす生き物であるという認識が強いからです。
特に競技会やコンペティションなどに出る犬たちは犬同士が多く集まる会場において、飼い主さんに集中したパフォーマンスを求められます。
会場にいる犬たちに対して遊びたい、遊ぼうという意識を向けることは求められていないのです。
そのため、犬の中で人への意識を優先的に集中させるというトレーニングのために犬同士を接触させることはありますが、
ストレス発散、エネルギー発散、運動のために犬同士を長い時間放置して遊ばせるというプロフェッショナルなトレーナーになります。
どんな犬が周りにどれだけいても、愛犬にとっては飼い主さんが一番。
そのことが犬と飼い主の絆を深めるため、愛犬の幸せのために一番大切なこと。
それなのにどうして人は犬同士をそんなに遊ばせたがるのかしら、というのは私の主張の言葉です。
いかがでしたか?
最後まで聞いていただきありがとうございました。