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2023-10-30 19:39

日本語教師に日本語力は必要なのか

語学に関する情報リソースが増えて、学習者の評価もかなりAIができるようになった今、人間としての教師に残された役割の一つに、モチベーションを維持したり、サボったらそれを指摘するような事があるように思います。それを考えると、目標言語の語学力以外の能力が必要になってくるのかもしれません。

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サマリー

日本語教師には日本語力が必要でしょうか。最近、私はそのことに気づき始め、考えることがあります。今日は、AIの評価能力、コーチング、そしてコミュニティの重要性についてご紹介します。

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冒険家の皆さん、おはようございます。今日も落雷に揺られて灼熱の砂漠を横断していらっしゃいますでしょうか。
本日は2023年の10月30日です。明日で10月も終わりです。
インドでは現在、午前8時45分を回ったところです。
今日もTwitterの音声配信、むらスペを始めさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
今日は、日本語教師に日本語力は必要なのか、というタイトルでお話をしたいと思います。
リスナーの方がまだそれほど多くないので、もういらっしゃっています。ありがとうございます。
もうちょっといらっしゃるかもしれないので、最初にいくつかお知らせをしておきたいと思います。
まず、Zoomで鼻筋は、今度は11月3日です。文化の日ですね。
今回の乾杯の音頭は、インドで僕が冒険家と呼んでいますが、
自分で独学で日本語をかなり習得したプラスさんという人がいます。
彼をお呼びして、乾杯の音頭で話を聞きたいと思っています。
鼻筋PDは、声フォントという音声教材を作るのにすごくいいウェブサイトがあります。
それの実際の使い方をご紹介してみたいと思います。
名前は結構有名で、いろんな人が実際に使っているというのも実例があるんですけど、
知っているだけで実際は使ったことがないという人もかなりいらっしゃるということが分かってきたので、
実際に作っているところのデモンストレーションと、
皆さんにも無料で作れる部分がありますので、それもご紹介してみたいと思います。
あと、鼻筋なんですけど、いつもは午後9時からなんですが、今週は午後6時からです。
なので、いつもの午後9時の時間にアイスを食べる部屋というのもあります。
あともう一つは、本を読んでの感想・内容開示あり、という部屋がありますね。
デザートの時間に若おばちゃまがそういう部屋を作ってくださっています。
こういう自分が読んで面白いと思った本を、
ただこんな本を読みましたよという感じで気軽にシェアしてくれるような部屋というのも大歓迎ですので、
皆さんぜひたくさん部屋を作っていただければなと思います。
それから日本語教師映画パーティーは来月また第2週にやりますので、
11月11日ぐらいにやります。
もうこれから提案受付中ですので、この映画をみんなで見たいというのがありましたら、
ご提案をよろしくお願いしたいと思います。
それからですね、日本語教師ブッククラブは投票期間中ですね。
あと1日と何時間か残っていますが、今のところ丁寧な文章大全という石黒圭先生のね、
かなり売れてるという本、そういうふうに聞いてますけど、
それが今のところ45%ぐらいの得票率で一番になっています。
その他に、理の花は散っても、それから読書をする人だけがたどり着ける場所というのと、
食材の奏名曲、みこしばれいじ、こういう本が提案されています。
それではですね、ここで今日の本題に入りたいと思うんですが、
日本語教師に日本語力は必要なのか
今日お話ししたいのは、日本語教師に日本語力は必要なのかということですよね。
これは別に日本語教師に限らず、要するに語学教師にその語学の能力は必要なのかということを、
ちょっともしかしたら必要ないんじゃないかもということをですね、
最近気がついてきたというか、ちょっと思うことがあって、
それをちょっと今日ご紹介したいと思います。
まずね、こういうふうに思うようになったきっかけというのが3つぐらいあるんですよ。
1つは、先週末だったかな、2週間前か、海外日本語教育学会というところで、
その研究例会があったんですけどね。
そこで国際交流基金とかでもご活躍していらっしゃる藤光さんという方がですね、
JLPTのレベルで日本語教師の能力を語るのはちょっと疑問だなということを、
チャットボックスのところでコメントされていたんですね。
この時はね、僕はあんまり深く考えないで、
日本語が上手いと言っても、でも日本語教師として能力が高いわけではないでしょう、
そのぐらいの意味で理解していたんです。
実際藤光さんもそのぐらいの意味で言っていたのかもしれません。
でもこれってもしかしたら日本語能力が低くても、
要するにJLPTでN4だけどもっと上のレベルを教えることができるかもとかね、
そういうことにもつながる話でもあるよなというふうに後から思ったというのがあるんですね。
あともう一つのね、二つ目のきっかけは、
角田光雄さんのですね、空の拳、これ空って読むのかな、空の拳かな、ちょっとわからないんですけど、
都市空拳とかってその辺を読むと空の拳かもしれないですね。
あともう一つその続編で拳の先っていうね、長編のボクシング小説があるんですよ。
これかなり特に前編の空の拳の方、こちらの方はすごい厚い話なんでね、
僕もお勧めしたいんですけど、そこにですね、
一番中心的に描かれるのが橘っていうボクサーなんですけど、
そのボクサーのコーチがバンバっていう名前なんですけどね、
彼は実はですね、レコード屋さんでボクシングを自分でやった経験がないんですね、
そういう設定なんです。だけど伝説のコーチというふうに言われていて、
日本チャンピオンを何人も育てていると、そういう設定なんですね。
これがね、ちょっと僕ググってみたんですけど、
実際にあんまりそういう人がいるかどうかはわかりませんでした。
なのでモデルとかはいなくて、その角田光雄さんの、
本当に想像されたキャラクターなのかもしれないんですけど、
でもですね、作者の角田さんはご自身でも和島康一のボクシングジムに通ってらっしゃった方で、
ボクシング日和っていうね、エッセイとはちょっと違うかな、
要するに観戦記があるんですよ。それでもボクシングの会場にかなり通っていて、
要するにそれなりにボクシングに関してはご自分でも体験もあるし知識もある、
プロのボクシングもかなり見てらっしゃる、そういう方なんですね。
なので、あれがね、もしかしたらフィクションであるとしても、
だけどまるっきり現実味がないね、そういうキャラクターとして描かれているわけでもないように思うんですね。
そこで、そういうふうにボクシングは自分ではできないけど、
ボクシングのコーチとしては伝説のコーチと呼ばれている、
しかも成果もすごい出しているという人が描かれているというのがありました。
あと3番目3つなんですけど、これは僕のですね、自分のヒンディ語の学習の件なんですよ。
今のところね、ここで僕もこの音声配信でもよく話をしていますけど、
チャットGPTとか、あと映画の字幕で勉強できるランゲージリアクターというのもあります。
最近はAmazonプライムのサブタイトルズフォーランゲージラーニングという機能とかもあるんですね。
そういうのを使うと、少なくともリソースとしては全然大丈夫なんですよ。
もう困っていないんですよ。
情報のリソースとか、あるいは読むべき教材とか、そういうものは全然困っていないんですね。
あと質問した時にもチャットGPTとかに質問すると、少なくとも初級ヒンディ語ぐらいのレベルは教えてくれますし、
日本語とか英語に関してはもっとインターネット上のリソースがたくさんあるので、
その辺もあんまり困らないわけなんですね。
何が困っているかというと、やっぱりモチベーションの管理なんですよね。
一番困るのがモチベーションの管理で、やっぱり一人だとなかなかやりにくいんですよね。
つい忙しくなっちゃって、それは仕事もありますから仕事のほうを優先してしまったりとかね。
これがちゃんと毎日時間を決めて、あるいは毎週何回かでもいいんですけど、
語学学校に通っていたりとかしていたら、どうしてもその前に仕事を片付けて、
教室に行かなきゃってことになりますし、あるいは仕事が終わってなくてもね、
すみません、これも仕事なんですと言って、そちらのほうに仕事を途中で終わらせて、
中断してでも語学のほうに勉強に行くかもしれません。
だけどやっぱり一人でこうやって隙間時間とかそういうときに自分で勉強していると、
それがなかなかできないんですよ。
なのでモチベーションの時間、特に学習時間を確保するというところが一番今のところ困っているなと思っています。
そういう意味では先生じゃなくても、一緒に勉強する人とか、
あるいは先生みたいに勉強しなさいって言ってくれる人、
本当にもう自分の意思の弱さを露呈するようで恥ずかしいんですけど、
やっぱり勉強しなさいって尻を叩いてくれて、叩いてもらって初めて勉強できるとかね、
そういうこともやっぱりあるわけですよね。いろいろ優先順位がある、そういう場合ではね。
そういうことを考えると、別に日本語教師であれ、僕にとってはヒンディ語の教師ということになりますけど、
そういうと別にその人がその目標言語を話す能力があるかというと、
なくてもいいんじゃないかという気もしてきたんですね。
一時そういうことをツイッターに書いていたら、
ダルマさんだったかな、レンタル何もしない人っていうね、
そういう人でもいいんじゃないかっていうね、そういうことを提案されたこともあって、
でも実際そうかもしれないと思うんですよ。
ただ単にレンタル何もしない人が僕のそばにいて、
それで僕がヒンディ語の勉強以外のことを何かしようと思ったら、
あれどうしたんですかとか、それ違いませんかとか言ってくれるとかね。
それだけでも僕のヒンディ語はもっとかなり上達するんじゃないかなという気がします。
それをちょっと思い出して、その話の後でちょっと思い出したんですけど、
ホメロスに出てくる古代のギリシャの城寺市ですよね。
そのトロイアの遺跡を発見したシュリーマンという人がいますよね。
彼の古代への情熱っていう本がすごく僕は熱くて大好きだったんですけど、
高校生の頃ね。
その古代への情熱に書いてあった、
彼の語学の学習方法っていうのが本当にあるんですよ。
それでね、その中に書いてあったことで、
ただ単に話を聞いてくれる人が必要だと彼は思っていたんですね。
彼も独習で何カ国もの言語を話せるようになった人なんですけど、
その学習方法の一つとして、話を聞いてくれる人をお金を払って雇ったということなんですよ。
だけど、相手がその言語を分かっているかどうかというと、
分からなくてもいいというわけなんですね。
やっぱりラテン語とかギリシャ語とかを分かる人をお金を払うと、
やっぱりお金もかかるでしょうし、
だから来てくれる人はそういう言語は分からないんだけど、
要するにその人を目の前にして、
その人に対してギリシャ語とかラテン語で話すと、
そういうふうにすることによって、
彼のシュリーマンの語学力は伸びたというようなことが、
それだけではないんですね。
いろんな対訳とかを使うっていう、
それを考えると、
僕のLanguage Reactorとかの勉強方法にちょっと似ているところもあるんですが、
彼の勉強方法の中で、
お金を払って、その言語は分からないけど、
とにかく話を聞く相手が必要だったから、
それを確保したと。
そういうようなことが書いてありました。
それからね、
一番語学力が必要なところっていうと、
最初はやっぱり教師に語学力が必要なときは、
語学を教えるときに、
こちらが知らないことを教えることができなかったわけですよね。
なので、それで必要だったわけですけど、
今はだけどリソースがたくさん増えたと。
その部分はもういいとして、
その次に必要なところとして、評価するところですよね。
AIの評価能力
その学習者がどれくらい日本語なりヒンディ語が話せるか、
あるいは間違いがあったら、
そのときにそれを指摘してくれる人っていうね、
そういう役割ももちろん必要なんですけど、
そこのところも実は、
少なくとも文字の作文とかそういうものに関しては、
AIがかなりレベルの高い添削とか評価をしてくれるようになってきていますね。
かつ、まだ今では高等コミュニケーション能力ですよね。
つまり、話した語学を評価してくれるっていうのは、
今のところまだそれほどAIは上手ではないんですけど、
でも少なくとも話したことを文字化するAIっていうのもできているし、
でも文字化されたらそれを評価されることは簡単にできるので、
たぶん高等コミュニケーション能力を評価するというのも、
もうすでにそういうAIできているかもしれないし、
あるいはできてなくても無料のチャットGPTとかがすぐにできるようになるんじゃないかとは思います。
ここまで考えてきて、
コーチングとコミュニティ
AIの最大の欠陥は何なんだろうかというふうに僕が思っていることを話すと、
要するに、AIの最大の欠陥というのは、
AIのほうからユーザーのほうに働きかけてくれないということなんですよね。
完全に受け身なんですよ、AIっていうのは。
なので、今人間の教師に求められているのは本当にそこなんじゃないかと思います。
僕がサボっているときに、あなたサボってますよというふうに言ったりとか、
宿題はちゃんとやったんですかというふうに質問したりとか、
あるいは明日までに何を勉強するんですかというふうに聞いてきたりとか、
最後の明日までに何を勉強するのかと聞いたりするぐらいだったらできるかもしれないですけど、
少なくともサボっているときにあなたサボってますよというふうに働きかけるとか、
そういうのは今のチャットGPTとかGoogleバードとかもやってくれないわけなんですね。
これだけ学習リソースが増えてくると、
今本当に人間の教師に必要なことっていうのはその部分じゃないかという感じも今してきています。
そう考えると、ちょっとコーチングに近いなというふうにも思えてくるわけですね。
コーチングっていうと、日本語教育の世界では吉田雄美さんという方がとても著名で、
本とかも出版されていらっしゃいます。
この本が出版されたのはまだチャットGPTが公開される前の時点だったわけなんですよね。
吉田さんの本ではコーチングと一緒にリソースとして、
教師として教えるという仕事も一緒にされているように確か書いてあったと思いますが、
だけどAIがこれだけ発達している今は、
もしかしたらコーチングとしてはそういうところはされていないかもしれません。
これはまだ吉田さんに確認していないんですけど、
人工知能時代の日本語教師としてのコーチングということについては、
また改めていろいろお話を伺ってみたいなというふうに思っています。
コーチングが難しい場合は、あるいはコミュニティですよね。
学習者同士のコミュニティを作って、
時間を決めてそこで勉強するというふうにするのもいいんじゃないかと思います。
もうそれはZoomとかでもいいんですけど、
実際のもし余裕があればローカルに場所を決めてそこまで行って、
そこで黙々と勉強したりするというのでもいいと思うんですけどね。
それだけでもだいぶ効果はあるんじゃないかと思います。
あとそれと似たようなものではオンラインで、
目利というアプリがありますよね。
そういうのも目的に使っている方も結構いらっしゃるような気がします。
クラブハウスとかそういうのもそういうふうに使えるかもしれませんね。
もしかしたら今僕が話しているTwitterのスペースも、
今僕はただ勉強していますというだけに、
一人ごとをぶつぶつ言うだけ、
それに使うことももしかしたら可能かもしれませんね。
そういう感じで、今情報リソースというものがすごくたくさん使えるようになっているわけなので、
そういう状況では語学の教師の役割というのもどんどん変わっていくと思いますね。
もしこういうことがいろんなリソースを使えるようになったら、
やはり語学の教師の役割としては、
その語学についての情報を持っているリソース、
そういう価値はかなり下がってきてしまうと思うので、
もしかしたらこういうふうに語学が使えなくても、
コーチングとか励ましたりとか、
あるいはこの人と一緒にいれば勉強したりとかですね、
そういうふうに思わせるところがもしかしたら必要になってくるんじゃないかなという感じもします。
それでは本日もムラスペはここまでとさせていただきたいと思います。
本日もムラスペにご参加くださいまして、ありがとうございました。
今日のこの日本語教師に日本語力は必要なのかという、
こういうコンテンツにつきましてご感想とかコメントなどがありましたら、
ぜひムラスペのハッシュタグ付きでご共有いただければと思います。
それでは今日月曜日ですから、今週も良い1週間をお過ごしください。
そして冒険は続きます。
19:39

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