1. 向井蘭の『社長は労働法をこう使え!』
  2. 第72回 特別ゲスト・岸田鑑彦..
2016-12-22 22:54

第72回 特別ゲスト・岸田鑑彦氏「パワハラは加害者の自覚がないので注意!」

第72回 特別ゲスト・岸田鑑彦氏「パワハラは加害者の自覚がないので注意!」
弁護士の向井蘭が、経営者の立場に立って、労働法の基礎だけでなく、ビジネスに関する法律の問題をわかりやすく解説する番組です。
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向井蘭の社長は労働法をこう使え 法律のもとで展開されるビジネスの世界
ポッドキャスト社長は労働法をこう使えは、弁護士の向井蘭が経営者の立場に立って、経営者が知っておくべき労働法の基礎だけでなく、
ビジネスに関する法律の問題をわかりやすく解説します。
こんにちは、遠藤和樹です。向井蘭の社長は労働法をこう使え、向井さん、本日もよろしくお願いいたします。
はい、よろしくお願いします。
えーとですね、なんだかんだで4回まで岸田先生をお付き合いいただきましたので、本日も岸田先生よろしくお願いいたします。
はい、よろしくお願いします。
書籍のね、向井先生が何度も勘でいる、こじらせないためのブログコラボ、初動対応と解決のテクニック、日本法令の本のご紹介も含めてせっかくなのでということで、
1、2回かなと思ったら結局4回も出ていただいてね。
はい。
というわけで、前回は2回にわたってセクハラの問題。
はい。
パラスメントという国の中のセクハラの問題。
はい。
で、前回は具体的にどういう形でアプローチをして初動対応に加害者の方、被害者の方、そして外の周辺の方にヒアリングとかしていくのかみたいな、
結構こう具体的なテクニック的なお話もいただきました。
という中でですね、今回はパワハラ問題について触れていきたいと思うんですけれども、向井先生。
はい。
実際パワハラとセクハラって件数的に言うとどっちが多い?
もう圧倒的にパワハラですね。
やっぱりそうなんですね。
もう10倍以上じゃないですか。
そうですか。
うん。
でもセクハラと同じようにどこからどこまでがパワハラなのかというね、こうまた難しいようなところもあると思うんですけど、
この話はどこから切り口として話していくといいんですかね?
パワハラはやっぱりだんだん時代とともに被害申告しやすくなってますよね。
うーん。
セクハラはちょっと恥ずかしいです。
申告すること自体が。
ただパワハラの場合は今マスコミ報道の論調もやっぱり被害者、加害者の構図で語られることが多いから、
被害者の方が当然正しいと。
加害者が間違ってる、1%間違ってると。
そういう図式が今成立してるので。
文章としてそうですよね。
そうですね。
セクハラに比べると被害申告しやすいので、いろいろなレベルのものが被害申告されてですね。
かつ証拠がない、密室のパワハラっていうのは少ないんですけども、
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やはり言った言わないとかが多いので、すごく認定が難しいですね。
ですので、よりセクハラよりも客観的な証拠を重視して、
言った言わないぐらいですと、なかなかちょっと処分は難しい。
懲戒処分とかは難しいですね。
難しいんだけど、だんだんやっぱり大手企業も自己規制みたいな感じで、
パワハラに厳しく対処するってことで、
被害申告があっただけで、移動させられてしまう状況が多いんですよ。
ちょっとお気の毒だなという事案も中にはあって、
そういう問題が起きたこと自体がダメだと言われる時代になってきてますね。
今回書籍の方でも書かれた岸田先生はどのようにお考えになったんですかね。
最近のパワハラの場合は録音が残っているケースが多くて、
パワハラって継続的に行われることが多いので、
どこかのタイミングで被害者の方が録音するようになるんですね。
iPhoneとかあるし、結構今録音しやすいですもんね。
そうなんですよね。しかもクリアに残っているので、
申告される方の場合物的職が残っているケースも多くて、
そうなればそれが果たしてパワハラに当たるかどうかという問題で済みますし、
周りの人も聞いていることがよくあるので、
周りの人のヒアリングもやる必要が出てくると。
ただ本当に怖い上司だとヒアリングをこそこそやっているとですね、
今あれなんだと人事部の人に聞いて何やってるんだみたいな話になって、
萎縮して喋れないみたいなことがあるので、
上司の人に一日出張に出てもらって、
その日のうちにまとめて周りの関係するであろう人にヒアリングを取り切ると。
心理的な圧迫がないところですね。
要するに上司がそこに隣の部屋にいるとかってやっぱり喋りづらいので、
今日は一日出張でいないと。
心置きなく全部話すみたいな形で、
角度のある情報を取っていただくというのも、
最初の初動の段階での事実関係の確認という意味では、
テクニックとして必要かなと。
また前回の話に環境設定のテクニック的な話ですね。
ちなみにパワハラって、
今発言とか録音という話がありましたけど、
実際には物理的に殴り受けるみたいな。
そういうパワハラもあれば、
人権侵害的な形なんですか?
言葉として罵倒するようなことを言うとか。
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パワハラっていうのはどういう風に見ていいか分からないんですけど。
難しいですね。
非常に難しいです。
殴り受けるはもちろんね。
当然パワハラに当たるんですけど。
厚生労働省のホームページにだんだんバージョンアップしてきて、
ガイドラインみたいな。
パワハラの6類型があるので、
それも見ていただくと分かりますけど、
仕事を与えすぎるってのもパワハラだし、
与えなさすぎるこれもパワハラだと。
書いてあるんですけど、
だんだん定義が緻密になってきて、
厚生労働省も別に法律を作るわけじゃないんですけど、
ホームページという形で定義を作ってましてですね。
別に僕はそれ自体は違和感はないと思いますが、
ただなかなか被害者と言われる方の主観的な感情によって
かなり差が出るので、
人によってはパワハラと感じないものでも、
人によっては感じたりするので、
非常に難しいですね。
初期対応は結構悩ましいと思いますね。
この人、社内でも評判があるので、
被害者という方が仕事がどのくらいできて、
どういう人物かってわかるじゃないですか。
そうするとこの人にも問題あるんじゃないかとかね。
いうことをいろいろ考えながらやることになりますね。
なるほど。
せっかくから以上にパワハラのほうが、
加害者側のほうが自覚とかなさそうじゃないですか。
ない。
あれパワハラじゃねえだろうみたいな。
ないことが多いですね。
そこってなおさら、
前回の被害者に聞き、加害者に聞き、
第三者から聞いて事実を確認していくというのも、
認識が違いすぎて、
ヒアリングも難しそうだなと思ったりしたんですけど。
加害者の方はパワハラの場合ですけど、
自覚がないので。
やっぱそうなんですか。
そうなんです。
よく企業でセクハラ、パワハラ研修とかやるじゃないですか。
管理職の方。
自分関係ないと思って聞いてないんですよ。
本当は聞いて欲しい人が寝てるとかですね。
意味ないんです。
結局自分が訴えられるとか、
そういうパワハラの問題で配置転換させられるとかですね。
何か物理的に自分の問題として直面しないと、
残念ながら変わらないような気が私はします。
やっぱり。
それに関しては以上って感じですよね。
09:00
そうですね。
そうですよね。
っていう中で、どこからどこまでか。
パワハラはグレーじゃないですか。
これをどう取り扱っていくんですか、会社としては。
これパワハラって認めるのかとか、
じゃあこれパワハラとして人事に影響させるのかとか、
非常にグレーを扱うような領域なのかなと思うんですけど。
非常にグレーですよね。
非常にグレー。
非常に難しい。
難しいから結局今は被害申告があると、
上司は人事異動させちゃうことが多いですね。
そうなんですか。
被害申告があるっていうだけで。
そこから関係を作るとかはしないですね。
しないことが多いと思います。
万が一ですよ。
ちょっとバカとかアホとか言っちゃったとか。
事業員の被害者の方が、
その部長がいると会社は逃げないと。
震えが止まらないと。
ただしその会社は事務所が一つしかないと。
部長職なんで変えようがないと。
そういう場合はこれ山下先生どうしたらいいんですか。
本当ですか。
結局その部長を抑えるのは経営者しかいないんで、
経営者が部長にパワハラをするっていう。
冗談ですか。
分かりにくいですよ。
社長が抑えるしかないですよね。
来れないって言ってる労働者はどうしたらいいですかね。
配置転換の場所がないんでしょ。
ないです。
首相なんでそんなの多いですよね。
組合に入って職場環境を変えない限り出社できないみたいな。
診断書にもそう書いてある。
部長変えられないと。
生々しいですね。
そういう案件あった。
あったけど、
結局中傷的な危険でしょ。
具体的に発作するわけではない。
具体的に必ず殴られるとそこまで具体的なものはないでしょ。
話し合って、社長が話し合って処分をして、
部長に対して懲戒処分をした中傷企業の事案をしたと。
大丈夫ですと労働組合にもう出社してくださいと。
でも本人はずっとそういうトラウマになって、
なかなか出社できないと。
休みたいんだったら全然給食という措置は構わないけども、
会社が意図的に来ないでくれとか、
労務の提供を受領を拒否したという専門用語があるんですけど、
仕事をさせないということではないですと言って、
争いになったことがありますよね。
昔は労働組合は同じ仕事をしないのでも、
会社が断ったのか、労働者が自主的に仕事をしないのかで、
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給料が発生するかしないかが差が出るんですよ。
労働者は自主的に職場に行かないと欠勤、給食だから給料はゼロ。
だけど会社が働けるのに拒否している。
働ける環境をわざと作らないで拒否している場合は、
給料は発生しちゃうんですよ。
大きな違いでしょ。
給料が発生して同じ仕事をしなくても。
そこで争いになったんだけど、
でも裁判所はお気持ちはわかるけども、
一応会社としてもけじめをつけて処分をして、
一発懲戒開行のような事案じゃなかったから、
それは受料拒否ではないですよと、
仕事なさったらいかがですかという、
そういう心象を開示したことがありました。
そこはすごくほっとしたんですけど、
やっぱり被害者だから部長をクビにしないと、
私行きませんと。
そんな話になっちゃうんですよね。
正しいと自分は。
だけど部長は部長で、
例えばぶん殴ったとかね、
障害を負わせたとか、
そういう事案ではなかったから、
怖いとか怯えてしまうとか、
そういう抽象的な恐怖感なんで、
やっぱりそこは法律的には弱いよね。
裁判をやむなしで対応するしかないってことですかね。
そこで並行性になってしまう。
結局抽象拒否の場合逃げ場がないから、
そこは裁判所も考えてくれるんで、
ツイッターで付けて、
仕事するわけにはいかないじゃないですか。
遮蔽装置、
モザイクかけて、
声変えてさ、
編成みたいな。
そんなできないじゃないですか。
それはもうやれる範囲は限られてるし、
職場復帰してね、
また同じことが何回も起きてるんだったら別なんですけど、
一度そうやって例えば、
処分なり謝罪なりしてる場合は、
それは結構会社の強いですよ、そういう場合は。
なるほど。
非常に勉強になりましたね。
どういう回答だったんですか?
いや、でも、
そういう回答かなと思ってましたけど。
それはね、僕も本当に悩んだんですけど、
結構ここは会社に、
すごい理論的に、
会社を押してくれるんだなっていう感じ。
確かにでもそんなこと言ったら、
10年間怖いって言い続けたらずっと給料もらえちゃうから、
切れないですよね。
会社は休んでいいと、
休みたいのであればって言ってるわけだから、
休むことを拒否して来いって言ってるわけでもないしね。
っていうことなんで、
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あんまり過剰に反応する人も、
ちょっと扱い難しいですね。
被害者の人もね。
なるほどですね。
本当にね、難しいですよ。
今の管理職の人って、
50代前後の人が多いでしょ。
40代後半。
バブルの時に、
入社してる。
そうですね。
労働力かなりたくさん人がいて、
結構いろいろこきつかれたりね、
ひどい目にあってるんですよね、皆さん。
今で言うとアワハラみたいなことされてきて、
いろいろその、
中国の駐在院の方も、
40代後半とか50代前後の方が多いから、
いろんな昔の話を聞くけど、
めちゃくちゃないことやらされてたんだなって、
わかるんで、
ついこんなの当たり前だろみたいになっちゃうんですよね。
そうすると時代の感覚とずれるわけですよね。
頭でわかってんだけど、
ついこんなの当たり前だみたいな、
うまいこれやってこいみたいなことやっちゃうんですけど、
やっぱ時代とともに変わるから、
管理職の方も意識を変えないといけないですね。
話は尽きないとは思うんですけれども、
最後にですね、
ハラスメントの問題とかっていうのは、
今後メディアとかも扱っていく分、
皆さん労働者側も結構情報が入っちゃってるんで、
どんどん増えてきそうじゃないですか。
今後いろいろ扱ってる中で、
こういうところ注意した方がいいとか、
世の中的にはこうなっていくだろう、
みたいな感じの目線ってあるんですかね。
難しいです。
どうですか。
いやもう、
労働者の方の知識と、
情報を得る力と、
忍耐力っていうのが、
昔と変わってきてるっていうところがあるので、
昔大丈夫だったからとか、
うちはそういう文化じゃないからとか、
そういうのは一切通用しないので、
それは今現実を受け入れて、
やるしかないって、
すみません何度答えてもらってるんですけど。
人が少ないじゃないですか。
だから、
仕事は盗めとかね。
はいはい。
俺のを見て、
覚えろみたいなのは、
通用しないから、
ちゃんと教えてあげないと。
その教育すらもパワハラになりかねないってことですか。
なりかねないっていうか、
自分から積極的にやらないとか、
ミスしても、
全然反省してないとか、
いろいろ不満はあると思いますけど、
山本一六じゃないけど、
すごい古いですけど、
あれ何でしたっけ、
言ってみて、
言ってみて、やってみて、
要するに自分が率先して、
褒めてあげて、
自分が率先してモハを見せて、
やらせてみて、
そうしないと人は動かないっていう、
あれまさにそうですよね。
だってあれ、
18:00
戦前の話ですからね。
戦前の偉い、
あのー、
源水、山本一六源水の話、
ってそれだから、
今も、
今と全然時代が違うけど、
やっぱ当時から、
できる人は、
そういう風に心を得てるんですよね。
最後のまとめ方が、
私がホットキャストやらせていただいている、
鳥貝先生のような。
パワーラブのまとめ方はね、
難しいですよ。
山本一六になっちゃいましたけど最後は。
そういうところに持っていかないと、
答え出ないんでしょうね。
でもホントね、
いきなりね、
被疑者になっちゃうんですよ。
今の時代。
周りはそうじゃないんですよ。
あの部長またやってるよみたいな感じで見られてるんだけど、
気づいてないから本人は、
突然、
逮捕令状を見せられて執行されたみたいな気分になるから、
リスナーの方、会社員の方も、
特に管理職の方も、
叱るのはいいんですけど、
叱るだけだとダメでしょ今。
簡単に心が折れちゃうらしいんで。
自分で回復できないから、
だから、
言い過ぎてごめんね、
はちょっとベタすぎるかもしれないけど、
そのくらいの感覚で。
他の先輩に、
ちょっとフォローしてあげてくださいとか、
なんですかと、
どうやってフォローするんですか?
やっぱりやった仕事を、
課題に褒めるとかですよ。
叱った後のベタですけど。
その割には岸田先生、
お若いのに全然忍耐力ありそうですけどね。
岸田君はすごいですね、本当に。
本当にすごいです。
お父さんお母さんに、
ゆとり世代になればなるほど、
怒られたことないっていう比率が、
すごい高いらしいんですよ。
岸田さんみたいな親子って、
電車の中とかで見てもらいますもんね。
親子なのかなっていう。
そうなんだよね。
話はいろんなところに広がっていってしまいますが、
結局ね、
予備知識をちゃんと事前に付けとくというのは、
改めても大事だなと。
そしてどんなに勉強しても、
尽きないくらい大事だと思ったんで、
せっかく今回のご紹介いただいた、
こじらせないためのロームトラブル初動対応と解決のテクニック、
4法例と、
こちらの方をぜひ皆さんもですね、
ローム社の先生方、
ぜひ一度お手に取っていただいて、
ご勉強しながら、またその中で質問があれば、
そこは記者先生をまたお招きしつつ、
いなければ、
向井先生が勝手に答えて、
という形でもいいかなと思います。
そうですね、本読んで、
質問ね、
いただきたいですよね。
お待ちしておりますので、
ぜひ行かせていただけたらなと思います。
記者先生、本当に4回に分かって、
ありがとうございました。
はい、ありがとうございました。
21:04
向井先生、
今日は番組からお知らせがございますよね。
はい。
岸田弁護士が、
執筆をした、
こじらせないためのロームトラブル初動対応と、
解決のテクニックと、
4法例さんから出版している、
本ですけども、
この番組をですね、
聴いていただいているリスナーの方にですね、
応募いただいた方から、
抽選で、
5名様に、
無料でプレゼントする予定です。
はい。
そういうことで、
先着、5名の方に、
抽選でですかね、5名の方に、
岸田先生の書籍をプレゼントということですよね。
ご希望の方は、
ロームネットで検索の上、
ポッドキャストのバナーから、
質問フォームに飛んでいただきまして、
岸田書籍希望、
岸田書籍希望とご記入の上、
お名前とご住所をご記載ください。
先着、5名の方に書籍をプレゼントさせていただきます。
もしね、そのついでに、
何か質問とか、
聞きたいことが岸田先生、向井先生にあれば、
そちらも併せて送っていただけたらなと思います。
お待ちしております。
はい、お待ちしております。
よろしくお願いします。
岸田先生もいたんですね。
よろしくお願いいたします。
本日の番組はいかがでしたか?
番組では、
向井蘭への質問を受け付けております。
ウェブ検索で、
向井ロームネットと入力し、
検索結果に出てくる
オフィシャルウェブサイトにアクセス。
その中の
ポッドキャストのバナーから、
質問フォームにご入力ください。
たくさんのご応募、
お待ちしております。
22:54

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