リズムの予測能力の探求
今日のテーマは、【人間はリズムの予測能力に優れている】という話をします。
数日前から、音楽の時間知覚は、リズムがあって、拍があって、拍子という、主観的なまとまりを脳が知覚しているという話をしました。
この特徴、なぜ現れているかを、脳科学の分野から深掘っていきたいと思います。
専門用語があり、動的注意理論があります。
動いている的な注意理論。
何かというと、人間の脳を分析してみますと、興奮している状態と、抑圧している状態の神経細胞があって、それが相互作用で動いているということです。
興奮している状態という、活性化している脳波があります。
抑圧というのは、静的というか静かな状態です。
それが交互に現れてくるということです。
交互というのが、時間の知覚にものすごく強い影響を与えています。
これは、周期的に活動しているような神経の振動です。
脳の中で、周期的にもそれが存在しているという特性があります。
その特性がある中で、外から音が聞こえてきますと、神経振動が連動していくというか、調和していく、共鳴していくという状態になります。
この周期的に興奮や抑圧というのが、頭の中では全然認識できていない状態だと思うのですが、
外から音があることによって、意識的に浮かび上がってくるということです。
これによって、拍とか拍子が知覚されるのです。
例えば、今、ドの音を4つ打ちました。
今度は、8つ打ちます。
8つ打った後に、空白を入れちゃったのですが、
8つの後に、9、10、11、12と頭の中で勝手に予測しませんか。
脳の特性と音の知覚
ちょっとやってみましょうかね。
ん、ん、ん、ん、ん、ん、ん、んというような感じで、予測がしてしまうということがあるのです。
これはどういう理由かというと、未来に音が出そうなタイミングに対する予測が脳の中で生み出されていくわけです。
最初にお伝えした興奮性と抑圧性の神経細胞が交互に動いていると言いましたが、
外からの音で8つの音を打った後、次もあるんじゃないかというふうに思っておられるというか、浮かび上がってきた方がいらっしゃると思います。
それがまさに白とか拍子が生まれるタイミングなんですね。
それで予想通りだと、より狭い時間的な範囲に集中して注意が向けられるということなんですね。
これからの4つ、そして4つの8つ打った後で、ちょっとね、細工をしてみますので、ちょっと聞いてみましょうか。
というふうに今ね、ちょっと打ってみたんですけども、8つの後で細かくタンタンじゃなくてタタタタタタタっていうのがあるとですね、
より細かい音のパターン、時間的なパターンっていうのがね、なんか予測できることがあるんじゃないでしょうかね。
こんなふうにですね、音の鳴るタイミングに対する注意の向け方によって、拍とか拍子の近くが形成されるということなんですよ。
それで、拍のまとまりにある拍子が近くされる。これね、拍子の話は昨日お伝えしましたけれども、強弱、強弱っていうのがあるという感じなんですね。
するとですね、ちょっとまた細工をしてちょっと打ってみますね。これは普通のリズム。そして、拍子を付けますね。
強弱弱弱弱。みたいな感じで強弱、強弱という状態っていうのがパターン的に分かってくる。
すると 細かくやったときにも耳を 向けることできますよね 強い強い
弱い弱い 強い強い弱い弱い っていうふうな感じで 脳の特性
によって動的注意理論ですね 興奮 性と抑圧性の神経細胞の群が相互
作用で発生するという これ自動的に 備わった能力で めちゃくちゃすごく
ありがたいというか 貴重な脳の そんな状態ですので 音を聞くとき
もそうしたものが自動的に出てる でも それはしっかりと脳の特性
に応じたものなので 大切に音を 聞いていこう そんなお話をして
みました