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2025-02-07 25:21

Vol.279 佐渡鉱山の朝鮮人労働についての映像作品を、歴史の専門家と振り返る:敬和キャンパスレポ 20250207

2/7の敬和キャンパスレポは2024年10月18日放送、「Vol.263 佐渡鉱山の朝鮮人労働者に関する取材を振り返る」について、再度話してみようという企画です。

Vol.263 佐渡鉱山の朝鮮人労働者に関する取材を振り返る:敬和キャンパスレポ 20241018|敬和キャンパスレポ

https://note.com/keiwacampus/n/n3662526ea86e

ゲストには、「佐渡鉱山の朝鮮人労働者」をテーマに映像作品を制作した小杉日和さんと国際文化学科の金 耿昊(きむ きょんほ)先生、映像制作を指導された一戸信哉先生においでいただきました!佐渡金山の世界遺産登録に関係して起こった朝鮮人の強制労働に関する問題。かなり難しい題材ですが、どのように作品を制作したのか。

また、作品制作の過程で重要な転換点となったというのが、「佐渡ピースキャンプ」。こちらで講師を務められた金先生にキャンプの解説や当日の様子についてうかがいました。金先生には、小杉さんが制作した作品を見てのコメントもお話しいただきました。

MCは小林。

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サマリー

このエピソードでは、佐渡鉱山の朝鮮人労働者に関する映像作品を制作した小杉日和さんが、ピースキャンプや取材を通じて得た経験を振り返ります。また、歴史的な背景や社会問題について専門家との対話を通じて深く考察しています。さらに、歴史専門家と共に佐渡鉱山での朝鮮人労働に関する新しい映像作品を振り返り、制作の背景や工夫、歴史的コンテクストにおける課題について探っています。「佐渡鉱山の朝鮮人労働」をテーマにした映像作品を通じて、歴史の解釈や様々な視点について考察しています。

敬和キャンパスレポの紹介
スピーカー 1
敬和キャンパスレポ、この番組は、新発田市富塚にある敬和学園大学の大学生が、大学に関わるイベントや人、新発田のことなどをテーマにお届けします。
敬和キャンパスレポは、ディスセンスリベラルアーツ、敬和学園大学の提供でお送りします。
皆さんこんばんは。この番組は、敬和学園大学から大学のことや新発田、新潟のことを伝える30分番組です。
今日の進行は、英語文化コミュニケーション学科4年の小林和佐です。どうぞよろしくお願いします。
さて今日は、2024年10月18日放送、ボリューム263。
佐渡鉱山の朝鮮人労働者に関する取材を振り返るについて、再度話してみようという企画です。
この日は9月に佐渡で収録した音源でお届けしたのですが、音質があまり良くなかったということで、
1月になって取材した映像作品が完成したということなので、そのお話を付け加えて改めてお話ししてみようという企画です。
ゲストとしては、まずこの佐渡の朝鮮人労働者について、今年度取材して映像作品を制作した加杉日和さんです。
それから、この作品制作の過程で重要な変換点となったという、2024年8月の佐渡のピースキャンプ。
こちらに参加された国際文化学科のキムキョンホ先生にもおいでいただきました。
キム先生には、2023年6月森林で大学にいらっしゃった時期に、この番組インタビューを放送させていただきました。
また、映像制作を指導された市野平信也先生にもご参加いただいています。
キム先生、2023年春の収録のご記憶や、1年半を経て、新発田や新潟でどんなご経験をされたのか教えていただけますか?
スピーカー 2
まだ大学に来たばかりで、どうしようかなと思っているところでご紹介いただいたということで、とてもありがたかったです。
結構反響があって、古い友達とか大阪神奈川にいる友達、ラッパーの友達、電通に勤めている友達だとか聞いて、よかったよみたいな話をしましたね。
1年半を経て、本当にいろんな活動させていただいて、やっぱり学生と一緒に勉強したりだとか、
普段の授業とかゼミの中でいろんな刺激をもらって、先生になっていくってこういうことなんだろうなと思いながらやってますね。
群都新発田のことちょっと調べて市民講座でやったりだとか、長岡天襲のフィールドワークをしたりだとか、新潟南多病の証言を聞いて現地調査行ったりだとか、
そういう学びもさせていただいていて、本当にこの1年半でいろいろ自分も成長する機会をいただいたなと思います。
スピーカー 1
敬和キャンパスレポ。
映像作品の制作過程
スピーカー 1
さて小杉さんの作品ですが、佐渡金山の世界遺産登録に関係して問題になった、朝鮮人の共生労働に関する問題、なかなか難しい問題だったと思います。
どのように映像作品を作られたのでしょうか。
今回の映像制作には大きく分けて2つの出来事があって、1つ目は8月に参加した佐渡ピースキャンプです。
このキャンプは毎年開催されていて、佐渡教会でクリスチャンの方々と2泊3日の共同生活をするという活動なんですが、毎回テーマが違っていて、
今年は佐渡金山で働いていた朝鮮人労働者の跡地を巡ったりだとか、大日朝鮮人について金先生が講演をしてくださったりだとか、
私の今回の映像制作のテーマにぴったりな内容だったので、ピースキャンプの参加を決めました。
このキャンプで偶然、佐渡市議会議員の新井真理さんという方にお会いしたんですけれども、
新井さんは佐渡金山と朝鮮人労働者の問題に詳しい方だったので、取材のお願いをその時しまして、心よく引き受けてくださったので、
9月に再度佐渡を訪れて取材を行うことになりました。
2つ目の出来事として、その9月の取材がありました。
この時に新井真理さんと佐渡にある相川教会の牧師さんにインタビューをさせていただきました。
取材の合間に相川郷土博物館という佐渡金山の資料がたくさんある博物館を訪れて、歴史について調べたりだとか、朝鮮人労働者が生活していた土地を掘ったりしました。
これら2つの経験をベースに、参考文献も参考にしながら、少しずつ編集を進めていった感じになります。
キム先生は今話題に出たピースキャンプで講師を務められたと伺っております。
このキャンプは佐渡教会で行われたということですが、今お話にも出たクリスチャンの方々の集まりなようですね。
このキャンプの雰囲気とその中での小杉さんの活動など、印象に残っていることはありますか?
スピーカー 2
佐渡ピースキャンプは、日本キリスト教団半島教区新潟地区がやっている世界選挙委員会というのがあって、
何のこっちゃって話だと思うんですけど、90年代から2000年代にかけて、日本海を通じてアジアとの交流を深めようという試みがなされているときに、
例えば北朝鮮で飢餓問題があったときに食料を送ったりだとか、そういうふうな形で新潟から世界の課題を進めていくというふうなことをしようとして活動していたところのようなんですね。
ところが2000年代に入って、日本と北朝鮮共和国との関係というのがそんなに良くなくなってきて、新潟港からもう船が出なくなるということになりますね。
そうなるとどういうことができるのかというのを考えながら、佐渡を拠点にして平和のことを考えてみようというふうなことを試みるというところで始められた試みのようですね。
大きな特徴はNVCトレーニングといわれる手法を使っていて、ヴァイオレンスコミュニケーションかな?
非暴力コミュニケーショントレーニングですかね。日々の界隈はコミュニケーションの中でも暴力的なあり方みたいなのを内在させてしまうので、
それを乗り越えた形でのコミュニケーションの取り方ってどういうふうにできるのかというのを模索しているというのもあって、
そういう形でお互いにコミュニケーションを取るというワークショップを何回も形を変えて重ねていた。
今回は私も呼ばれるし、佐渡金山の世界遺産登録の話もあったので、
初日に佐渡金山の割の朝鮮人労働者の現場訪問をしたりして、それを分かち合うという。
2日目に私の講演も聞いてまた考えるとか、そういう形で組まれていて、歴史問題と非暴力コミュニケーションを両方頑張っている。
そういう感じで構成をされていたというところですね。
佐渡の観光地と活動
スピーカー 2
そういう意味ではかなり考えられたプログラムのように見えるんですが、実際には結構フリーダムなところがあって、
急にいろんなプログラムが加わるっていう。
深夜に佐渡金山の現地調査の映像を共有してお話をしましょうって開かれたり。
3日目の朝にたまたまイスラエルの旅行客が佐渡に来てて、船で両津港に来たら周り全部何もなくて、ホテルとかもなくて。
途方に暮れてるのを、新井さん、うち教会あるから泊まっておいでって言ってきて。
スピーカー 1
迎え入れてくれたみたいな。
スピーカー 2
イスラエルの観光客の人の話を朝ちょっと。
スピーカー 1
みんなで演技場で。
スピーカー 2
一般的に私たちがイスラエルとパレスティナの問題を見ると、イスラエルから一方的に攻撃されて、ものすごい状況にあるというふうなところだったわけですよね。
そういう状況の中で、イスラエルの方からこんな状況で私たちも耐えられないって言って、心の休養のために来てたわけ。
その一方で実際にイスラエルがガザダとかパレスティナでやっているところで、そういう人は移動すらできないわけですよね。
だからどちらも説実でもあるけど格差もあって、どう考えたらいいのかっていうのを、
頭の中で考えるべき素材はいっぱいいただいたけど、なかなか言語化するのが全員大変だったと思います。
スピーカー 1
小杉さんが佐渡のことを扱うのは2年目で、3年生の時には全然違う内容をテーマにさえたとお伺いしました。ご紹介いただけますか。
3年生の時は佐渡の相川というところにある北沢浮遊先行場というところをテーマに映像制作をしました。
北沢浮遊先行場というのは、佐渡の金銀山で採掘された岩の中から金や銀などを取り出す作業をしていた場所なんですけど、
今は建物のコンクリートだけが残っていて、全体にツタが張っている状態になってます。
これが天天の城ラピュタみたいだと話題になって、今では佐渡の有名な観光地になっているんですね。
結構大きいところですね。
大きいですね。迫力があります。
夜にはライトアップしたり、イベントを行ったり、観光客を増やす取り組みをしていることを知って、北沢浮遊先行場とPRするという意味も込めて作品を制作しました。
スピーカー 2
3年生の時は、どっちかというとキラキラしたインスタ映えするところにどこに行ったらいいかなみたいな気持ちから始まって、
多いものがあるから佐渡に行ったらこういうのが撮れるんじゃないみたいな、そういう入り方で、
北沢浮遊先行場というのが何なのかというのも今説明してくれましたけど、多分最初は何も知らなくて、
キラキラみたいな、いいねこれ。
スピーカー 1
見た目で決めた。
スピーカー 2
木村さんと二人で佐渡を取材するという企画で、最終的には世界遺産の対象から外れるんですけど、
これは世界遺産の対象になろうとしているのねみたいな、そういうふうにだんだん佐渡のことに接近していくんですけど。
スピーカー 1
観光の取り組みも北沢浮遊先行場でさえ出たという話があったんですけど、どのような内容だったんですか。
撮影できたのはその夜のライトアップですね。
昼にも撮影しに行って、夜にも撮影しに行ったんですけど、夜はBGMも流れてる上でライトアップされてて、
あ、BGMも流れてるんですね。
流れてました。光り方に合わせて曲も変わるみたいな感じで、だったんですけど、なんか私が行った時はそこまで観光客の方はいなくて、インタビューもあんまりできなかったという感じです。
スピーカー 2
辛いんですよ実際。やらないと周りももう真っ暗で、何もないんだけど、でもちょっとそれはすごい綺麗だからライトアップしたらすごい良いところだよねっていうところでライトアップはやり始めていて、
今はもっと人が来てるかもしれないですけど、冬はね。
スピーカー 1
交通の便がちょっと悪いので、夜はバスも出てないので。
スピーカー 2
この時私は一緒に行けなくて、河村さんと小杉さんと二人だけで行ったんですけど、車乗らないから、もうそこから宿に帰れなくてすごい大変だった。
スピーカー 1
そうなんだ。
お届けした曲はナトリー・オーバードーズでした。
今日は佐渡鉱山の朝鮮人労働者に関して映像作品を制作した小杉日和さんにお話を伺っています。
あわせて国際文化学科のキム・キョンホ先生、一野平真也先生にもお話を伺っています。
後半もよろしくお願いします。
映像制作の背景
スピーカー 1
小杉さん、9月に撮影に行かれて、佐渡協会の新井真理さんや、相川キリスト教会の小野広志牧師さんにインタビューをしてきたそうですね。
はい、そうです。お二人ともたっぷり2時間ほど話していただいたので、合計4時間以上のインタビュー素材ができておりました。
たくさん話していただいたのはすごいありがたかったんですけども、これをどう20分以内の動画にまとめようかなと頭を抱えましたね。
20分以内に収めないとなんですね。
そうなんですよ。使いたいお話っていうのはたくさんあったんですけど、編集の途中で30分を超えてしまったので、なくなくカットしたシーンもたくさんあります。
スピーカー 2
この問題そのものは新井さんがずっと追いかけているんですけど、相川キリスト教会は相川にあるので、結局その鉱山から一番近いところにある教会だということだと思いますが、当時働いていた朝鮮人の人たちが多くここに通ってきていたと。
スピーカー 1
相川キリスト教会。
スピーカー 2
通ってきていた当時、牧師さんがこういうふうな経験をしたとか、ここで私はもう佐渡を去りますとか言って脱走したというか、朝鮮人の人が教会で自分で私はもうここを去りますと言って、去っていった人の話とか、そういう話はいろいろ教えていただきました。
スピーカー 1
今回8月と9月に2回佐渡を訪問されて、その間に変化があったと伺っております。どのような変化だったのでしょうか。
佐渡に2度訪問して、どちらも相川高知師匠という場所を訪れたんですけど、9月に訪れたときは8月にはなかった案内板が建てられてたんです。
その案内板に書かれている文章を見てみると、第一層愛寮は鉱山労働者の独身寮として利用されていた。戦後、佐渡鉱山の縮小に伴い相川町へ譲渡されると寮は取り壊され、地元の高知所が新たに設立されたって書いてあるんですね。
観光地として相川高知師匠を訪れた人が、ここは昔朝鮮人労働者が住んでいた寮だとわかるように設置されたんだと思います。
8月にはなかった案内板が9月に見られたということは、7月に決まった世界遺産登録がきっかけで新しく作られたんだと思います。
スピーカー 2
この高知所は、さっき言っていた、2023年に行った時も訪ねて行ってるんですよ。
普通に私たちは、ここに高知所があって、ここに犯罪を伺いしたりとかで入ってたんだなって言って見てましたし、そのことしかそこにあった資料には書かれてなかった。
実はそこは第一相愛寮という場所だったということが後でわかる。全く書いてなかった。
でもそれがこの度設置されたので、あれ?っていうことになった。
新しく知ったわけではないんだけど、看板がつき始めたということを9月になって気がつき、
他の第2、第3、第4まであるんですけど、もっと草むらみたいなところもあるんですよ。その上もみんな看板がつき始めていて、いろいろ変化もきてるなということは気がつきました。
博物館と歴史展示の変化
スピーカー 1
愛川の博物館の展示も何か変わったとお伺いしたんですけど。
8月に行った時もすでにできてたんですけど、その7月に世界遺産登録が決まって、博物館の2階に朝鮮人労働者が佐渡金山で働いていた歴史を展示する展示室が新しくできました。
スピーカー 2
これも2段階ですよね。確か愛川の博物館そのものはリニューアルをかけていて、愛川の佐渡金山のことをメインにした展示にリニューアルっていたんだけど、
それが5月か6月かって言ってたような気がしますが、そこから一部修正をかけて、そこでその朝鮮人労働者のことが追加されたということになった。
スピーカー 1
そこから作品にまとめていくに際して、どのような点を意識して編集をされたのでしょうか。また苦労した点があったら教えてください。
今年度の7月に世界遺産登録が決まったということで、私の今回の映像制作のテーマとタイミングがぴったりだったので、まずは世界遺産登録がすごいですね、誇らしいですねっていう導入を作って、
しかしその輝かしい出来事の背景には共生連行で働かされていた朝鮮人労働者の存在があって、その存在を忘れてはいけませんよという意図が伝わるように編集しました。
苦労した点はこの朝鮮人労働者問題に対して、共生連行があったという主張と、共生連行には該当しないという主張、どちらも存在するんですよね。
だからこそ自分はどの立場で作ればいいのかなというのは悩みました。
あと編集の面だとインタビュー映像とかその他の素材のデータが重すぎて、私のフェイスペック、パソコンがついてこれたり、何度もフリーズして、編集のラグも酷かったので大変でした。
今回の作品ですが、一戸先生はもちろんキム先生にも作品を見ていただいたそうですね。
キム先生は歴史学の先生ですので、いろいろと思うところはあったかと思います。
ご覧になってキム先生いかがでしたか?
スピーカー 2
映像編集技術に関してはとても見やすくできていて、20分かかりもなく見ることができるというのはとても良かったと思います。
一方で問題が、朝鮮人の政治家における共生論動の問題なので、現在の日韓の政治だとかそういうところの問題が非常に絡む血なまぐさい問題でもある。
だからどこで何を話しても角が立つという状況でもあるので、そういうところに角をソフトフォーカスして見やすく読みやすくわかるようにというところをすることが果たしていいのかという問題ですよね。
現実がとても厳しい状況の中で、そこは角を取ってふわっとしてしまうという、これは良し悪しですよね。
入り口としてそれでいいという話もあれば、入り口から問題の素材をきちんと示すべきだという立場もあるので、その中で一旦問題をふわっと丸めて示してみせた。
その技術はとても高かったという、そういう評価はさせていただければと思います。
その意味では優秀な作品だったというふうに言えると思います。
いろんな問題はあるんですが、基本的な歴史動向をきちんと抑えないといけないと思っていて、
1910年に韓国併合があっていきなり42年に飛ぶんですよ。
でもサブに来ているのは1940年。
1942年に日中戦争の長期化によって動員が増えたという話なんですけど、その時の段階でもうアジア太平洋戦争に入っている。
41年12月の対英米海戦があるので、日中戦争のレベル、日本中国での戦争と出ているんですよね。
それによって制度が募集から完成に変わるというタイミングもあるから、
日本における戦争の問題と、それから朝鮮人が政治家によって日本に連れて来られて働かされるというところの因果関係がちょっと説明できていない。
どういう流れにしているのかを確認しないとちょっと外に出す際には良くないです。
自立関係をきちんと整理することはちょっとしないといけない。
ただこういうふうにしたのはいろんな難しさがあってしてるんだと思うんですね。
その難しさというのはいくつかのレイヤーに分けて話さないといけないんですけど、日韓の歴史問題ですよね。
戦時中のことをどう考えるのかっていうところが、この5年10年の中でもどんどん強制性を言えなくなっているっていう世界があって、
学問の水準では強制連合、強制労働っていうのは前提になってもおかしくないレベルだけど、政治のレベルとか国際社会のレベルだと結局否定論が力をもって政権にも結びついてしまっていて、それで日韓っていう話になるわけですよね。
だからそのあたりの問題をどうしても取り上げざるを得ない部分はあるし、取り上げないでスルーすると、なんで取り上げないんですか?っていうことになってしまう難しさがありますよね。
歴史への向き合い方
スピーカー 2
題材の難しさだと思います。あんまり長く話してしまうとちょっと良くないので、一つの事例としてお話をすると、佐渡ピースキャンプの2日目の夜にタバコ大長を元にして、韓国に朝鮮にいた映像をみんなで分かち合って考えるというところがあったんだけど、そこに荒井麻里さんがあって、何でも聞いてくださいって話になる。
話し合いの中で、結局今すぐに今の状況で佐渡の展示室だとか、そういうところに強制性って認めさせることは難しいし、そこをこうあたかに言うと、ものすごい反発が来るからちょっと待ってくださいっていう話が一方あるわけですね。
その一方で参加していた在日朝鮮人の、なんで今になってまで強制という言葉すら認められないのかっていうところが基本的な論点にあったんだよね。お互い強制性は事実としてあるにしても、現実にできるか、それとも現実はそうだったとしてもきちんと認めさせるべきって話で、これは本質的には対立してないんだけれども、今この時点でどうするかっていうところではものすごく深刻に対立する。
その難しさがこの問題にはずっと漂うわけですよね。どう考えるのかはそこをスルーしても最終的には問われるようになるわけですね。私の先輩がまだともうの違いだっていうふうによく言われてるんですよね。
で、戦後80年経つのにまだ過去のことにこだわってるんですか?もう80年経つのに過去のことが明らかにできないというのはどういうことなのか。日韓の間でとか日本の歴史の問題を考える非常に大きな論点としてなって、その間でどういうふうに考えるのか、現実なかなか難しい状況にもある中でどうするのかというのが、近現代史、特に戦時化あるいは植民地支配のことを考えるときには必ず問われるんですよね。
それはだから小杉さん一人の責任ではなくて、そういう意味じゃなくて、歴史問題に向き合うというのはそういうことなんで。大づかみに言うと歴史への向き合い方っていうところの問題がどうしても問われるというところになりますね。
あらいまりさんというのはある意味ではすごい傑物で、いろんな状況をわかった上で動いているので、言うべきことと言ってはいけないこととか、そういうところをかなり慎重にしている方でもあって、やっぱり否定的な意味でも肯定的な意味でもなくて、政治家の言葉なんですよね。政治家の言葉だから多分使われることも考えてはいると思うんだけど、やっぱりすごい慎重に捉えないといけないものだなというのは聞いていて思いましたね。
インタビューをしてその人の話から何かを引き出すということを映像の課題としてやっているのであれば、これも重要課題ですよね。ちゃんとその人の意図を汲み出さないといけないし、そうであったとしてきちんと意図を汲み出せたとして、そのまま乗っかるのかとか、何にしていいのかって話があるから、歴史問題とある人にインタビューをしてその言葉をまとめるということ、この二つまた難しさが。
それはあれですよね。歴史問題についてインタビューや映像でやるというところの根本的な難しさでもあるので、これぐらいにしときましょう。
スピーカー 1
敬和・キャンパスレポ
スピーカー 2
うちのゼミの取り組みの中では、やっぱり歴史に興味がある人は実はあまりいないわけですよね。なんかさっきの話じゃないですけど、ちょっとふわっとキラキラみたいなのを撮りたいって言って入ってくる人が多いんだけど、でもその中でも様々な歴史であったり、それ以外も色々含めて少し社会派のテーマに取り組んでいきませんかっていうことを投げかけていって、それを受け止められる人と受け止められない人っていうのがいるんだけど、今回大杉さんはそこはよくチャレンジしてくれたなと思います。
それやっていくときに、今ゲーム先生がおっしゃっていただいたような視点までたどり着けるのがいいんですけど、なかなかそこまでいけないので、結局よく知らなかったけどここに迫っていった私っていうところで行くしかなかったりして、そこら辺でとどまっている作品が多い。
今回に関しては論争のあるテーマに入っていて、そこに私の個人の視点っていうだけでどこまでいけるのか、今回の最終的に残った課題かなと思います。技術的にはテロップ、ナレーションで2時間の話を切って貼っていくときに、結局自分であるところで解釈して要約していかなきゃいけないし、そうしないと作品にならないんですけど、
スピーカー 1
この解釈したものに、いろいろ自分のバイアスとか、あるいは自分の誤解とか、そういうのが入りませんか?って言うと、入るわけですよ。それがことをねじ曲げていきませんか?と言えばその通りであるし、それから一般的に放送するようなコンテンツとして考えた場合は、反対の立場の人の意見もちゃんと聞きましょうっていうことで言えば、今回は新井さんの話は聞きましたけど、反対の立場の人の話は聞きに行ってない。
スピーカー 2
そこまでやれれば、もっとすごい作品になると思いますが。
映像制作の新たな挑戦
スピーカー 1
経営はキャンパスレポ。
大学生活の中で小杉さんは様々な作品を作られてきたかと思います。小杉さんとしては4月以降この経験をどのように活かしていきたいと思いますか?
私は4月から就職先で仕事として映像制作ができることになったので、これからは大学生として作る無料ソフトを使った締め切り期限ギリギリの作品ではなくて、ちゃんと社会人として視聴者の人に影響を与えられるような締め切り期限に余裕のある作品を作っていきたいと思います。
スピーカー 2
締め切りが重要だよ!
スピーカー 1
では、今日の放送はこの辺で。
敬和キャンパスレポは、エックス、note、Instagram、ユーチューブなどで番組情報を発信しています。
番組名、敬和キャンパスレポで検索してフォロー、チャンネル登録よろしくお願いします。
今日の敬和キャンパスレポ終了のお時間です。皆さんおやすみなさい。
敬和キャンパスレポは、ディスセンスリベラルアーツ、けいわ学園大学の提供でお送りしました。
25:21

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