本当にそういうこと言いますんで。
でもスーパーでそうやって関係性を築くっていう経験は、
僕今まで経験がなかったので、
なんかすごい新鮮というかね。
ああでしょうね。
素晴らしい。
魚屋さんのそのあり方、店長さんのスタイルとか、
ユニークだからこそ、
飼う側の私たちも自然と何でしょうね、
それに連動して関係性が変わる感じがしますよね。
さっき啓太さんがおっしゃったみたいに、
つい話しかけてみたりとか。
そうですね。
ジャムセッション。
カメを手にしてみたりとか。
ジャマセッション。
そうですね。
ノリで飼っちゃうみたいな。
ノリで飼っちゃう。
面白いですね。
結構だから僕らの商売は、
感性に左右されるところが大きいかなと思います。
理論じゃなくてですね。
二条店って結構ポップとかも、
魚の絵が可愛く描いてたりとか、
普通のポップってね、やっぱり真っ赤な字でお買い得。
298円とか安いっていう数字を訴求するんですけど、
うちはどっちかというと、
自分の好きな魚の絵を飾ってみるとか。
あんまり利益のこととかあんまり考えてないですね。
そういうのがお店の雰囲気としてにじみ出てきて、
感性に訴えかける。
そういうことになってるかもしれないですね。
書店みたいですね。
書店員さんって結構最近取り上げられることあるじゃないですか。
結構個性的な書店員さん。
すごい推してくるみたいな、この本をみたいな。
でもそういう書店員さんから買いたいっていう人も増えてるような気もしてて。
そうですね。
書店のような魚屋さんだなって思いました。
そうですね。
その流れでちょっと聞いてみたかったことがあるんですけど、
まさに西浅さんのビジョンで言うとちょっと仰々しいですけど、
大切にしてることみたいなのがあるじゃないですか。
それは児玉さんが入られる前からなのか、
そのビジョンで出来上がってきたものなのかとか、
そういうの聞いてみたいなってちょっと思ってたんですけど。
そうですね。やっぱりまずですね、
うちが大切にしてることは、
堅苦しい言葉で言っちゃうと、
魚食文化の継承っていう言葉にしてるんですけれども、
あまり経済論理だけでいろんなことをあかって、
それに合わないものは切り捨てていくっていうことをしてたら、
どんどん殺伐となっていく社会が。
特に魚食文化って言ってるのはそういうところにもあってですね、
何でもかんでも儲かる儲からないで切り捨てていったら、
伝統文化とかそういうものっていうのは、
全部多分切り捨てられると思うんですよね。
でも、それでは日本人のアイデンティティが保てない。
僕は魚を食べるっていう行為も文化として、
カテゴリーにしてもいいと思ってましてですね。
だから結局は、あんまり利益だけで魚を図らない、
みんなの仕事っていうのも何でもかんでもお金に変えて語らないみたいな、
そういうことを大事にしています。
最近でよく言われる言葉で言うと、利益市場主義とか、
行き過ぎた資本主義に対してのアンチテーゼみたいなことなんですけども、
実は僕はこれは、幼少期の頃からずっと思ってまして。
小さい頃から。
お金儲けって汚いもんなんだなって。
実は僕50歳なんで、小学生の低学年ぐらいの時からすでに、
例えば琵琶湖の水位が危機的だとかですね。
そういうニュースをよく聞いてたんですよね。
やっぱりそれの原因は何だっていうと、
やっぱり環境破壊を起こしてるのは産業が過度に発展してて、
それは人間だけが欲望を追求してる結果でっていうようなね。
そういう話を見聞きしてて、
なんかお金儲けて汚いんだなっていう思いをずっと持って。
それでもやっぱり自分も食べていかないといけないので、
まず一社目に入った会社ではそういうことに手を染めたというか、
自分も食べるためにいた仕方なく汚いお金儲けもやりましたね。
いろいろあって転職して今の会社に入った時に、
世の中はまだそういう、それがメインストリームな社会でした。
時代的に。
そうですね。20年、25年ぐらい前に僕は今の会社に入ったんですけど、
まだまだやっぱり、金儲けできるやつが勝ちだと。
できない人は努力が足りないとかね。
その手段は問わない。何でも儲けりゃ勝ちだっていうような、
そういう人が上に登っていくっていうような、そういう社会でしたけど、
ただ魚屋の仕事はそうじゃなかったんですよね。
さっき言ったみたいに本当に真面目に、
例えばタイムカードを退金をした後にでも、
まだ魚を調理してる人がいてですね。
いやもう、買った方がいいんちゃいますって。
なんでやってるんですかって聞いたら、
いやこの人でも賭けとか買ったら美味しならへんねんって言って、
ほとも投げにやってるんですよね。
それをやっぱり売り場で、そういう品質がにじみ出ていって、
お客さんがそれを支持している。
あんたのどこの魚美味しいわ。
あんたが切ってくれた魚やっぱ美味しいなっていうようなやり取りがされてる。
何であったらお客さんが、
今日暑いからこれ飴ちゃん置いとくし、あんまり無理せんといてな。
これ塩飴だからみたいな。
逆にプレゼントをもらえてるとかね。
僕は考えられなかったんですよね。
僕が今までいた社会では。
望みを捨てなくていいんだと。
なるほど。
自分が目指したい社会が実はこんな身近にあったんやと思って、
僕魚食べるの嫌いやったんですけど。
そうなんですね。
でも魚屋の仕事っていうのは、これは素晴らしい仕事やと。
なるほど。
これは僕の中では世界一やりがいがあって、
やる意義のある仕事なので素晴らしいと思って、
ずぶずぶとはまって今に至るっていうね。
だからね、自分がずっと幼い頃から抱えてきて、
辛かった思いが、なぜか自分が入った会社には、
ポジティブに転換して、昔から存在してたっていうことなんですね。
それに出会ったっていう偶然なんです。
一番近いところにあったというか。
家業でやらしてますね。
そうです。
元々どこか出発されなかったけれども。
そうなんです。灯台下暗しで。
ある意味結構なカルチャーショックみたいな感じですか。
戻ってこられて入社されたとき。
びっくりしたってね、さっきおっしゃってましたけど。
戻ってくるときも実は、お魚食べの嫌いやったんで。
本当に腰掛けでね、ほんのちょっとアルバイトして、
また次の仕事を探すっていうつもりやったんです。
そうなんですね。
その一社目に入った会社があまりにもしんどくて、
普通、次の会社に入社が決まってから退職するのは普通ですけど、
もう次の会社、仕事を探す力もなくて、とにかく脱出することが優先だったんで。
そんな感じで、フリーターでもするかっていうノリで声がかかったので、
ちょっとだけやってみるかっていうのがきっかけなんですね。
どうでしたか。
ところがもう、はや何十年ですか?
そうですね。
気づけば。
今では魚も好きになりましたか?詳しくはないですけど。
魚嫌いなんて信じられない。
こないだ美味しい素晴らしい魚介を持ってきてくださった児玉さんから、想像できないですね。
魚が大好きでめっちゃ詳しいような顔をしてたでしょ。
もう疑いの余地がありませんでした。
職人さんに見えてました。
同じぐらいの熱量を感じました。
でもそこの魚文化と利益みたいなところって、バランス感すごく難しいなと思うんですよね。
例えば、文化を守るのは大事だけど、
職人さん以外でも卸業者さんとかも関係するプレイヤーがいっぱいいるじゃないですか。
その人たちもちゃんと守らないといけないという中で、
いくらで提供するのかってすごい難しい。
そこを文化を大切にする会社であればあるほど難しさを感じるんじゃないかなと思ってるんですけど。
そうですそうです。
事業ドメインがないってどういうことですか、みたいな反応がいっぱい的な中で、
児玉さんがジャムセッションズに感じてくださっている、
面白みだったり可能性だったりっていうのは、
どのあたりにあるのかっていうのを、
よくなってお聞きしてもよいでしょうか。
最初にジャムセッションズっていうのができるよっていうのを聞いたときに、
当然概要だけお聞きして、
そのときに、当然深くは分からなかったですけど、
1個だけピンと面白いかもなって思えたのは、
予定調和を考えていませんみたいなことでした。
確かに何をやるかさえも決まってないよと。
でも集まったんだっていうね。
決まっていなさ。
そこが、トレンド的にもちょっとそういうことって最近出てはきてるし、
個人的にもそういうのも、そういうところからイノベーションって生まれる気がしてなんないし。
だからまずそこに興味を持って、説明会に伺って、
いろいろ接点ができてお話ししていけばいくほど、またいろんな発見があってですね。
一つはやっぱりね、僕と対照的だなっていうのがあります。
なんだろう。
僕はどっちかというとそうやってね、ネガティブな思いからいろんな意欲って出てくるんです。
お金儲けて汚いよなとか、なんでこうやっていじめがなくならないんだろうなとか、
何かを駆逐したいというか、取り除きたいというかですね。
そういう動き方、始まり方をするんですね。
でもなんかね、皆さんと話してると共通してるのはすごいポジティブなんですよね。
こう社会がなったらいいよねとか、明るい未来だけを見据えて語られてる。
ネガティブな言葉がほとんど出てこなくて、そこが対照的で僕が取り入れるべき要素だなって。
いつも尊敬してます。
受け取ってこなさってたんですか。
まあでも、どうなんでしょうね、啓太さん私たちたしかに。
確かに僕らも課題から出てきたわけじゃなくて、作りたい未来から作った会社だからっていうのはだいぶありそうですね。
確かにね。
でもなんか出発点の捉え方ポジティブネガティブ違いと。
でも啓太さんも、この先にこれがあったらいいなは重なってますよね。
そうですよね。
エネルギーの持って行き方が違うだけで。
そうですね。
面白い。
このラジオをしてて面白いのは、やっぱり対話の中で私たちも再発見があるというかね。
そう言われればそうかもみたいなところが本当にありがたいなと改めて思っておりますが。
もうね、いつも以上にあっという間に時間が過ぎちゃって、啓太さん。
もう1分40秒なので。
残り1分とかになっちゃいました。
僕はもう1回Zoom作るので。
ですね。
これはぜひ続きを立ち上げて。
メッセンジャーとさらくの方に。
話したいと思いますので。
一旦ここで切りますね。
本当このラジオ番組始めた頃は2、30分ぐらいに収めようみたいな感じでね。
始めたんですけども、だんだん最近40分、50分、2回に分けるパターンが増えてきちゃってますね。
そうですね。
漏れなく子どもさんもそうなりましたが。
はい、でもとはいえちょっと収束もしていかないといけないなというお時間ではございますが。
啓太さん、あれですよ、もういっぱい聞きたいことあったと思うので。
大丈夫ですか?
これだけは聞いておきたいのが残ってた?みたいなのあります?
1個あるのが、あの先ちょっとお買い物。
みんなが心地いいお買い物みたいなテーマでちょっと話が出てたと思うんですけど。
そういうテーマで10月の30日ですかね。
西浅さんと共催のイベントをとびらで、僕らも本社登記してとびらでやろうと思っていて。
今企画を進めてるんですけど。
そうですね。
普段僕らが何気なくやってるお買い物に少し違う角度で目を向けられるようなちょっとイベント一緒にできたらなっていうの。
ちょっとお魚もね、食べながらできたらなっていうふうに思ってるので。
はい。
今ちょっと企画中なんですけど、結構ワクワクしてて。
はい、ちょっとせっかくラジオあるんで。
告知しようって。
皆さんに知っていただきたいですね。
児玉さんも一緒にジャムフェッションとやってること以外でも、これからますますちょっとこういうことやっていこうと思ってるみたいなこととか。
もしチャレンジしたいこととかがあればですね、ぜひおっしゃっていただければと思いますが。
そうですね。
すでにちょくちょくやってることがあってですね。
投げ銭追い銭っていうことを打ち出して、ちょっとしたイベントとかではやってるんです。
さっき啓太さんおっしゃったような、価値交換のあり方をもう一回ちょっと見つめ直そうよっていうような、そういうきっかけになればなということで。
僕たち、必ず商品には500円とか値段を張って売ってますけども、その500っていう数字をぴったり払うっていう報道しか今はほとんどないですけど。
それ以上の価値を感じたら何か表現してもいいんじゃないでしょうかっていうような、そういうことを何かのイベントでちょっとやったりとかしてます。
その部分が追い銭なんですね。
そうです。
でも当たり前のこととして、お金を払う、500円のものを買うってやってきた行為を、少し揺さぶるというかね、私たちが。
あれって、そう言われると、みたいな。
B2C、B2B関係なくいろんな価値交換を揺さぶってみたいなっていうのもありますよね。
やっぱり、例えば皆さんも経験あるかもしれないですけど、お金なんかええねんっていう人に何かサービスを受けたりしたことあると思うんですよね。
その時にご好意に甘える、ありがとうございましたってそのまま終わるっていうこともいいんですけど。
でもええねんええねんって言ってる人がこそ報われるべきだなって僕いつも思ってて。
だから相手を欲しがってないのに、こちら側が無理矢理払ってねじ込むみたいな。そこにポイントがあってですね。
なるほど。
決して追加請求ではない。
そうですよね、向こう請求されたわけではない。
そうですね。
僕でもそれって、本来の人間のコミュニケーションの本質のような気もしますよね。
そうなんですよ。そこに単純に道具としてお金が一番利便性が低いから疲れてるだけの話なのに、なぜかそのお金を増やしていくことが目的になってる。
なっちゃってる。
本当に。
そこへの問題提起ですね。
いやーなんか面白い。本当に京都だからできる実験が来ますし。
確かに。
ちょっとコミュニティのサイズ感だったりとか、みんなが一定の信頼関係のもとをお互い様みたいなところにありますし、
それを本当に実験しながら揺さぶりながら、でもそれやっぱ発信したいなぁとも思いますね。京都らしいお金との付き合い方みたいなことでね。
ぜひ児玉さんとは今後も何か一緒に、
私たちも多分それでまた発見がありますよね、きっとね。
いろんな実験をね、一緒にやっていきたいっていう。
ぜひお願いします。
こちらこそお願いします。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
では名残惜しいんですけれども、このラジオの定番コーナーとなっております最後のコーナーです。
最後のコーナーで締めたいと思います。