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2024-10-04 49:25

#11 ゲスト回第5弾 株式会社西浅 児玉さん:ともに奏でるラジオ

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ともに奏でるラジオは、「誰もが有機的につながり、協奏が生まれ続ける世界をつくる」をVISIONとかかげる株式会社ジャムセッションズが、即興演奏から生まれる「協奏」をテーマに、チームメンバーや様々なゲストとともに対話を繰り広げる、そんなポッドキャストです。

京都を中心にジャムセッション的に活動(協奏)しているゲストをお招きしてお届けしている「ともに奏でるラジオ」。第5回のゲストは、株式会社西浅の児玉周さんです。

児玉さんは、"今日お客様に魚を買っていただく"という観点だけではなく、"魚食という伝統文化をいかに楽しんでもらうか"という大局的な観点でお魚を扱う魚屋さんを展開されています。

目の前のお客様だけでなく、職人さん、流通業者さん、さらにはお魚を取り巻く自然環境を含め、すべてのステークホルダーが心地よくいられる社会の実現に向けてさまざまなチャレンジをしておられます。

今回の放送では、その挑戦の背景にどのような背景があるのかという想いの部分に迫ります。

また、私たちJamSessionzという、社会実験のかたまりのような変わった会社のことを面白がって下さるだけでなく、一緒に実験にも加わってくださる児玉さんは、良い意味でちょっぴり変わった方でもあります(笑)

児玉さんのロックで本質的な生き様に、ぜひ触れてみてください!たくさんの人に触れていただけると嬉しいです。

・児玉さんのお薦めの一冊:
内田樹『街場シリーズ』
「街場の○○論」という様々なタイトルの本がありますので、ぜひご覧ください。
https://www.amazon.co.jp/stores/author/B003UW3GVA/allbooks?ref_=ast_author_cabib

内田樹さんのブログ:内田樹の研究室
http://blog.tatsuru.com/

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ともに奏でるラジオは、毎週金曜日に更新しています。
次回の更新を、どうぞお楽しみに✨

◈株式会社ジャムセッションズ(Jam Sessionz)
VISION:誰もが有機的につながり、協奏が生まれ続ける世界をつくる
https://jam-sessionz.com/

サマリー

株式会社西浅の児玉さんがゲストとして登場し、京都の魚売り場の特徴や職人たちの情熱について語ります。特に美味しさを重視し、買い付けや店舗作りに工夫を凝らしています。また、魚食文化の継承やビジネスにおける文化と利益のバランスについても触れます。魚屋の仕事の楽しさやコミュニティとのつながりの重要性を述べ、消費者との関係性がビジネスに与える影響について考察しています。さらに、自立分散の重要性と組織の力関係について語られています。一緒に価値交換の新しい形を模索する実験的な取り組みを進めています。内田樹の街場シリーズを通じて、彼自身の社会観や価値観についても語り、ゲストと共にジャムセッションやコミュニティの形成について触れ、相互の理解が深まる内容となっています。

ゲスト紹介と児玉さんのあいさつ
みなさんこんにちは、Jam Sessionzのりょうこです。
けいたです。
ともに奏でるラジオ、この番組は、株式会社Jam Sessionzが即興演奏から生まれる協奏をテーマに、
チームメンバーや様々なゲストとともに対話を繰り広げる、そんな番組です。
はい、ということでけいたさん、あっという間に10月になりましたね。
そうですね、10月になりましたね。もういきなり、一気に秋ですね。
ね、でもちょっと前まで、本当に秋なのかっていうぐらいね、暑かったりしましたけど。
今日もおしゃべりをしつつ、Jam Sessionzをしていきたいと思います。
今日僕は楽しみにしてました。
そうですよね、私も楽しみです。
みなさんもきっとお待ちかねだと思うので、もう早速ゲストのご紹介からしたいと思いますけれども、
今回のゲストの方はですね、京都の本当においしいお魚を届けてらっしゃる西浅さんの児玉さんに来ていただいてます。
代表取締役の児玉さんです。パチパチパチパチ。
はい、パチパチ。こんにちは、西浅の児玉です。
どうぞようこそお越しくださいました。
ありがとうございます。
児玉さんと私、本当に出会ったのは、お知り合いになれたのは本当最近なんですけどね。
でも本当にいろんなところから噂をいっぱい聞いてたんですよ。
素敵なお魚屋さんがあるってことだとか、
京都の方が本当に面白い取り組みをどんどんされてるみたいな方々から聞いてたので、
早くお会いしたくて、たまらなかったという方に。
2回ほどリアルでもね、会社にお邪魔したときと、
この間一緒にバーベキューをしたときにお会いさせていただきました。
けいたさんはですね、私よりさらにお付き合いは長いかと思いますけど。
西浅の業務内容と職人の情熱
そうですね、とはいえでもね、そんなに長くはなくって、
たぶんね、一番最初とびらでお会いしたことは、お会いしたんですよね。
ちょうど1年ぐらい前だと思うんですけど。
私たちの拠点にもしてるとびらですね。
そこでは少しお話ししたぐらいで、
そこからまちごとオフィスっていうコミュニティで、
まちごとオフィスのメンバーが西浅さんに副業活動してるのとかで、
実際に児玉さんの存在自体を感じながら過ごしている中で、
僕らが設立のお披露目会みたいなのを、
京都のクエッションという場所でやったときに、
いろいろ僕らの立ち上げの想いとかを話したときに、
児玉さんもすごく共感してくださって、
そこで結構お話ししたっていうのが、
ぐっと距離が近くなるきっかけの一つだったかなと思って、
そこからはいろいろバーベキューしたりとか、
組織づくりのお手伝いをしたりとか、
いろんな角度で関わらせていただいて、
そんな感じですね、僕と児玉さんの関係は。
そうですね。
今日たぶんもう、私もそうですけども、
啓太さんも聞きたいことが山のようにあるんじゃないかと思ってますので。
はい。
今日本当にいろいろお話を聞いていきたいと思っているんですけども、
最初にこの番組ではですね、自己紹介的に簡単に、
どんなことを普段やっていらっしゃるのかということを、
児玉さんの方からしてからスタートしたいと思いますので、
お願いできますでしょうか。
はい。
わかりました。
僕たち西浅さんっていう会社は、
皆さんが食品スーパーに行かれると、
必ず魚売り場があると思いますけれども、
まさにあそこの仕事をしている会社になります。
京都生協さんとかですね、
そういうところにテナントで入らせていただいて、
魚を調理して販売しているっていう、そういう仕事ですね。
そこまではどこにでもあるようなお仕事で、
どこでも売れられるポピュラーな仕事ではあるんですけども、
特に僕たちは、京都で創業して97年になります。
職人たちが本当に魚が大好きでですね、
釣りが好きとか、食べるのも好き。
研究対象として、
ドジョウの研究してたっていう人がいたりとかですね。
本当にみんな魚を愛してる職人ばかり。
なので、あんまりね、
良いのか悪いのかわかんないですけど、
儲かる儲からへんっていう視点じゃなくて、
美味しいか美味しくないかっていう視点で仕事をしています。
なので、よく分かっていただいてるお客さんは、
本当にうちの職人を信用していただいてて、
お勧めした魚をちゃんと買ってくれるっていうのは、
そういうふうなところが特徴かなと思ってます。
他にはね、ちょっとお話しいただいたような、
いろいろなチャレンジをしてるというね、
いい表現していただいたんですけど、
チャレンジをして失敗ばかり積み上げてるっていうね、
そこも会社の特徴かなと思います。
いいですね。失敗を積み上げてチャレンジ。
これね、もう本当にお世辞抜きで
お魚めっちゃ美味しいんですよ。
店舗の工夫と顧客との関係
美味しいですよね。私もいただきました。
ありがとうございます。
最近、とある店舗をお手伝いさせていただいてる関係で、
僕毎週のようにお魚を頼んでます。
そうなんですけど、魚どれも美味しくて、
あと社員の方ともね、結構お会いする機会も増えたんですけど、
もう皆さん、お魚好きが絶対出てくるんですよ。
今おっしゃったように。
もう滲み出てる感じですね。
もう滲み出てる。本当に滲み出てる。
もうみんなお魚好きなんやなっていうのが、
もうひしひしと伝わってきます。
しかも、あとぞ、はい。
好きなことは仕事にしてはいけないみたいなことって、
僕、若い時によくそれが一般的やったんですよね。
要はね、好きだと感情移入しちゃって、
安くたくさん売ってしまうとか、
商売にならないみたいなね、
そういう言われ方をしてたんですよね。
だから逆に、この会社入った時に、
そこはちょっとびっくりしたんですね。
本当にみんな魚好きで、よく商売成り立ってるみたいな。
でも改めて思うと、やっぱり、
好きだからこそ、ちゃんとしたものを提供したい。
まがい物を出したくないっていう思いが、
それがちゃんとお客さんにも伝わって、
なんとか成り立ってるんだなと思うと、
むしろ好きなことって仕事にしていいよねって、
最近ちょっと思い直しましたね。
それがまさに現れてるスタイルが、
店舗ごとに買い付けるお魚が違うと聞きましたけども。
そうです。僕らは12店舗もあるので、
だいたい普通の経営の考え方からしたら、
バイヤーさんっていうのを一人だけにして、
確かに量も多くしてってことですよね。
その方が安く仕入れられるっていう、
ボリュームディスカウントができるはずなんですけどね。
でも僕らはそうしてなくて、
12人全員に仕入れ手当を払って、
それぞれが細かく仕入れをしてるんですよね。
面白いですね。
この間本当に面白かったのがですね、
たまたまお店に僕が行ったら、
変な商品が売られてて。
何が売られてたんですか。
お刺身で売られてたんですけど、
コバンザメが売られてたんですね。
そんなのね、僕ら普通食べられるって思ってないじゃないですか。
思ってないです。
それを店長が勝手に自分の判断で仕入れて、
勝手にお作りにして店頭に並べてたんですね。
そこまででも面白いんですけど、
もっと面白いのは、
10パックぐらい作って、
5パックぐらいすでに売れてたんですよね。
だから相当魚マニアのお客さんが、
うちの売り場についてくれてるっていう証拠。
で、うちの店長が仕入れるならば、
食べて美味しいんだろうっていう、
そういう信頼関係があるんだなって驚きましたね。
ちなみにコバンザメって、
どの、おいくらぐらいで買えるものなんですか、
消費者の方は。
店頭ではね、
お作りで1パック680円ぐらいだったかな。
それぐらいでというか、
食べたことも買ったこともないので、
なかなかでも、
見たことはず、字面を見たことないはず、
売ったりしかも。
でもさっきの話で面白いなと思ったのが、
単に店長さんの尖った趣味とかでね、
売ってるわけじゃないんだなというか、
ちゃんとお客さんに売れてるっていうところが、
なんというかきっと、
相互関係があるから、
店長さんも仕入れたんだろうしっていう、
そこを感じましたね。
ごめんなさい、そこはね、
ちょっと怪しいです。
そうなんだ。
もうなんかね、
1回売ってみたらネタになるから仕入れたみたいな、
そんなノリかもしれないですね。
かもしれない。
そういうタイプの店長さん。
売れたわみたいな。
そうでしたか。
でもね、そうやってチャレンジできる、
そういう余地はね、
会社としてはすごく残してるんですよね。
自分で、
バイヤーが勝手に仕入れてきたんじゃなくて、
自分で仕入れするから、
自分で選ぶから売る時にも、
とても思い入れが入るっていう、
そこが多分お客さんに伝わってると思いますね。
西浅さんのその店舗の作り方、
僕が言ってる店舗がそうなのかちょっと分からないんですけど、
結構職人さんとお客さんの距離って、
結構近いなって感じてるんですけど、
喋りかけやすいとか、
あと、
窓が開いてるじゃないですか、
囲わせてる様子も見れるので、
すごい話しかけやすいなっていうのを感じたことなんですよ。
これはそういう作りをあえてされてるんですか?
本当にそれ聞いていただいて嬉しいです。
意図的にそうしてます。
意図的なんですね、やっぱり。
実はね、
啓太さんが売っていただいてるお店は、
壁のど真ん中にとびらが入ってますね。
あれは実はね、
壁側はよく売れるので、
売り場に皆さんしたがるんです。
だからあそこをとびらじゃなくて、
ショーケースをビシッと埋めて、
ちょっと売り場の途切れるところとか、
お肉屋さんと売り場が切り替わる、
その隙間にとびらを設けるみたいなことが多いんです。
そうですね。
でもうちはあえてそこを殺して、
とびらにしてるんですね。
そうなんですね。
それはもう今おっしゃったような、
従業員とお客さんが
コミュニケーションをできるだけ取りやすいように
っていう狙いでやってます。
なるほど。
でもだからですね、
ちょうどとびら、
なかなかラジオだと伝わりにくいと思うんですけど、
お魚売り場があって、
魚がバーッと並んでるじゃないですか。
ちょうど魚と魚の間にとびらが来るようになって開き、
僕が今職人さんと距離近いなって感じたのは、
魚屋のコミュニケーション
まさにそこから出てこられて並べてるじゃないですか。
だから並べてる途中に話しかけやすいというか、
そうなんですよね。
最近の旬の魚なんですかとかってめっちゃ聞きやすいんですよ。
そうですよね。
そういうことなんですね、なるほどね。
でも聞かれてる方でちょっと言ってみたい方は、
二条駅の生協のコープという場所にあるので、
ぜひ行ってみてください。
お願いします。
それも多分お店ごとに違うから、
巡る楽しさとかもありそうですね。
ありそう。
そうですね。
ぜひでも店長だけじゃないですけど、
そのお店のスタッフとコミュニケーション何回か取ってもらって、
徐々に常連さんになってもらえると、
より面白くなっていくと思います。
本当にこの魚今日はやめたほうがいいですよとか、
利益と文化の葛藤
本当にそういうこと言いますんで。
でもスーパーでそうやって関係性を築くっていう経験は、
僕今まで経験がなかったので、
なんかすごい新鮮というかね。
ああでしょうね。
素晴らしい。
魚屋さんのそのあり方、店長さんのスタイルとか、
ユニークだからこそ、
飼う側の私たちも自然と何でしょうね、
それに連動して関係性が変わる感じがしますよね。
さっき啓太さんがおっしゃったみたいに、
つい話しかけてみたりとか。
そうですね。
ジャムセッション。
カメを手にしてみたりとか。
ジャマセッション。
そうですね。
ノリで飼っちゃうみたいな。
ノリで飼っちゃう。
面白いですね。
結構だから僕らの商売は、
感性に左右されるところが大きいかなと思います。
理論じゃなくてですね。
二条店って結構ポップとかも、
魚の絵が可愛く描いてたりとか、
普通のポップってね、やっぱり真っ赤な字でお買い得。
298円とか安いっていう数字を訴求するんですけど、
うちはどっちかというと、
自分の好きな魚の絵を飾ってみるとか。
あんまり利益のこととかあんまり考えてないですね。
そういうのがお店の雰囲気としてにじみ出てきて、
感性に訴えかける。
そういうことになってるかもしれないですね。
書店みたいですね。
書店員さんって結構最近取り上げられることあるじゃないですか。
結構個性的な書店員さん。
すごい推してくるみたいな、この本をみたいな。
でもそういう書店員さんから買いたいっていう人も増えてるような気もしてて。
そうですね。
書店のような魚屋さんだなって思いました。
そうですね。
その流れでちょっと聞いてみたかったことがあるんですけど、
まさに西浅さんのビジョンで言うとちょっと仰々しいですけど、
大切にしてることみたいなのがあるじゃないですか。
それは児玉さんが入られる前からなのか、
そのビジョンで出来上がってきたものなのかとか、
そういうの聞いてみたいなってちょっと思ってたんですけど。
そうですね。やっぱりまずですね、
うちが大切にしてることは、
堅苦しい言葉で言っちゃうと、
魚食文化の継承っていう言葉にしてるんですけれども、
あまり経済論理だけでいろんなことをあかって、
それに合わないものは切り捨てていくっていうことをしてたら、
どんどん殺伐となっていく社会が。
特に魚食文化って言ってるのはそういうところにもあってですね、
何でもかんでも儲かる儲からないで切り捨てていったら、
伝統文化とかそういうものっていうのは、
全部多分切り捨てられると思うんですよね。
でも、それでは日本人のアイデンティティが保てない。
僕は魚を食べるっていう行為も文化として、
カテゴリーにしてもいいと思ってましてですね。
だから結局は、あんまり利益だけで魚を図らない、
みんなの仕事っていうのも何でもかんでもお金に変えて語らないみたいな、
そういうことを大事にしています。
最近でよく言われる言葉で言うと、利益市場主義とか、
行き過ぎた資本主義に対してのアンチテーゼみたいなことなんですけども、
実は僕はこれは、幼少期の頃からずっと思ってまして。
小さい頃から。
お金儲けって汚いもんなんだなって。
実は僕50歳なんで、小学生の低学年ぐらいの時からすでに、
例えば琵琶湖の水位が危機的だとかですね。
そういうニュースをよく聞いてたんですよね。
やっぱりそれの原因は何だっていうと、
やっぱり環境破壊を起こしてるのは産業が過度に発展してて、
それは人間だけが欲望を追求してる結果でっていうようなね。
そういう話を見聞きしてて、
なんかお金儲けて汚いんだなっていう思いをずっと持って。
それでもやっぱり自分も食べていかないといけないので、
まず一社目に入った会社ではそういうことに手を染めたというか、
自分も食べるためにいた仕方なく汚いお金儲けもやりましたね。
いろいろあって転職して今の会社に入った時に、
世の中はまだそういう、それがメインストリームな社会でした。
時代的に。
そうですね。20年、25年ぐらい前に僕は今の会社に入ったんですけど、
まだまだやっぱり、金儲けできるやつが勝ちだと。
できない人は努力が足りないとかね。
その手段は問わない。何でも儲けりゃ勝ちだっていうような、
そういう人が上に登っていくっていうような、そういう社会でしたけど、
ただ魚屋の仕事はそうじゃなかったんですよね。
さっき言ったみたいに本当に真面目に、
例えばタイムカードを退金をした後にでも、
まだ魚を調理してる人がいてですね。
いやもう、買った方がいいんちゃいますって。
なんでやってるんですかって聞いたら、
いやこの人でも賭けとか買ったら美味しならへんねんって言って、
ほとも投げにやってるんですよね。
それをやっぱり売り場で、そういう品質がにじみ出ていって、
お客さんがそれを支持している。
あんたのどこの魚美味しいわ。
あんたが切ってくれた魚やっぱ美味しいなっていうようなやり取りがされてる。
何であったらお客さんが、
今日暑いからこれ飴ちゃん置いとくし、あんまり無理せんといてな。
これ塩飴だからみたいな。
逆にプレゼントをもらえてるとかね。
僕は考えられなかったんですよね。
僕が今までいた社会では。
望みを捨てなくていいんだと。
なるほど。
自分が目指したい社会が実はこんな身近にあったんやと思って、
僕魚食べるの嫌いやったんですけど。
そうなんですね。
でも魚屋の仕事っていうのは、これは素晴らしい仕事やと。
なるほど。
これは僕の中では世界一やりがいがあって、
やる意義のある仕事なので素晴らしいと思って、
ずぶずぶとはまって今に至るっていうね。
だからね、自分がずっと幼い頃から抱えてきて、
辛かった思いが、なぜか自分が入った会社には、
ポジティブに転換して、昔から存在してたっていうことなんですね。
それに出会ったっていう偶然なんです。
一番近いところにあったというか。
家業でやらしてますね。
そうです。
元々どこか出発されなかったけれども。
そうなんです。灯台下暗しで。
ある意味結構なカルチャーショックみたいな感じですか。
戻ってこられて入社されたとき。
びっくりしたってね、さっきおっしゃってましたけど。
戻ってくるときも実は、お魚食べの嫌いやったんで。
本当に腰掛けでね、ほんのちょっとアルバイトして、
また次の仕事を探すっていうつもりやったんです。
そうなんですね。
その一社目に入った会社があまりにもしんどくて、
普通、次の会社に入社が決まってから退職するのは普通ですけど、
もう次の会社、仕事を探す力もなくて、とにかく脱出することが優先だったんで。
そんな感じで、フリーターでもするかっていうノリで声がかかったので、
ちょっとだけやってみるかっていうのがきっかけなんですね。
どうでしたか。
ところがもう、はや何十年ですか?
そうですね。
気づけば。
今では魚も好きになりましたか?詳しくはないですけど。
魚嫌いなんて信じられない。
こないだ美味しい素晴らしい魚介を持ってきてくださった児玉さんから、想像できないですね。
魚が大好きでめっちゃ詳しいような顔をしてたでしょ。
もう疑いの余地がありませんでした。
職人さんに見えてました。
同じぐらいの熱量を感じました。
でもそこの魚文化と利益みたいなところって、バランス感すごく難しいなと思うんですよね。
例えば、文化を守るのは大事だけど、
職人さん以外でも卸業者さんとかも関係するプレイヤーがいっぱいいるじゃないですか。
その人たちもちゃんと守らないといけないという中で、
いくらで提供するのかってすごい難しい。
そこを文化を大切にする会社であればあるほど難しさを感じるんじゃないかなと思ってるんですけど。
自立分散型の組織づくり
この辺りの葛藤の難しさとかね。
ものすごくありますね、それは。
ありますか。
やっぱり今、いろんなものの物価が上がっているっていうニュースがあるじゃないですか。
そうですね。
実際に皆さんもビジネスされてる中で、取材が上がったとか、水耕熱が上がったとかね、
人件費もいろいろ上がってるとかっていう、すべてのものが上がっていく中で、
価格転嫁っていろいろされてると思うんです。
特にB to Bの間柄では。
ただ、B to Cとなると、最終の消費者の方に価格転嫁ってめちゃくちゃ難しいんですよ。
難しくなりますよね。
やっぱり、とはいえまだ賃金が上がりきってるわけで、物価高にあったような上昇してるわけではない。
財布の状況もかんばしくないっていう中で、
はい、資材が上がったので、我々も価格を上げさせてもらいますっていう、
そんな簡単なことは全然通んないんですよね。
だから、もうコツコツとやるしかないっていう感じですね。
あとは、言ってみれば店長さんに任せるみたいなところって、
自立分散型的な組織づくりをされてるのかなって思うんですけど、
なんというか、最初から完全に油断に出た感じなのか、
児玉さん自身も試行錯誤とか、それこそ失敗を積み重ねられながら、
児玉さんのスタイルも出来上がってたか、価値観とか感じなのか、
この辺のプロセスってどんな感じだったのかなと。
店長が自分たちの好きな作品を仕入れて売るっていう、
そこの自立分散に関しては、実はずっとそうなんです。
創業当時から。
入った時点でもそうだったってことですね。
自立分散の重要性
僕も普通の会社から転職してきて、まずここ無駄じゃないかと。
確かにそうですね。
見えちゃいますよね。
思いはしましたからね。
でも、やっぱりそこが会社の強みになってるから、
これは触ったらダメだなと思いましたね。
で、もう一点は、
先ほどはどちらかというと小さな自立分散の話でしたけど、
もっと大きな自立分散。
今まさに啓太さんに取り組んでいただいてるんですけど、
もっと会社レベルで自立分散していきたい。
これもやっぱり、僕の小さい頃からの性格なんですけど、
なんかやっぱりピラミッド型がどうも好きじゃない。
何か力あるものが下の人間を付き従いさせるっていう、
そういう構図、この力関係が、
効率的に何かを進めてるときはいいんですけど、
他方ではやっぱり過度に弱肉強食を加速させてたりとか、
りょうこさんが取り組んでいるビジネスと人権。
なぜかお金儲けっていう大義名分のもとでは、
人権まで踏みにじっても音がめなかったりとかですね。
そういうことの恩賞になっているとピラミッド組織が、
組織ではピラミッドの関係が。
だからやっぱりそれは、
人にとって良くないんじゃないかっていうのを
いつもずっと持ってきてるので、
一回それは壊してみたいなというので、
けいたさんと今チャレンジしてます。
価値交換の再定義
チャレンジを。
一緒にチャレンジさせてもらってる感じですね。
そうなんです。
今までのお話聞いてて、
児玉さんが幼少期からみたいなのが2回出てきたなと思っていて、
なかなかないことだなと思ったんです。
大人になればなるにつれて、
世間のルールとか世の中の資本主義のあり方みたいなのに、
どうしても合わせていくじゃないですか。
社会人になればなるほどね。
その素朴な疑問とか、
感性で感じた違和感みたいなものっていうのは、
蓋をしていくのが私たち社会人の、
お作法みたいになっちゃってると思ってるんですけど、
そこはなぜに児玉さんは持ち続けられるのかというか、
どうなんでしょうか。
性格としか言いようがないんですよね。
ただでも、皆さんも蓋をして忘れたふりをしてるだけで、
奥底には多分あると思うんですよね。
ありますよね。
それをどれだけ行動に移せるかとか、
表に出せるかっていうそこが課題なのかなと思いますね。
そこを確かにどんどん出していける社会になったら、
どんどん面白い企みが起こるんじゃないかっていう気がしますね。
僕もいろいろ取り組ませていただいてる中でも、
いろんな蓋を取る社会実験を一緒にやらせてもらってる感覚もあって、
自立分散の取り組みとかもそうですし、
価値交換の仕方についても、
説明すると長くなるのでちょっと話しておりますけど、
何でも払い。
実際にかかる全体の金額の4分の1ぐらいは、
物でもお金でも、人の紹介でも何でもいいので、
何でも払いでいいですよっていう。
お金以外のもので、もありっていうね。
もありっていうので、
ちゃんと契約書も作って結んでみてっていうのをやってみているんですけど、
でもそこも僕らも価値交換のあり方を再定義したりとか、
新しい形を作ってみたいみたいなところがあって、
そこに一緒に実験をしてくださってるっていうような感覚があって。
そうですね。
そうなんですよ。
私たちはそういうことをやろうという思いで、
何をやるかは全然決まってないんですけどね。
みんなで実験しながら、
まさに即興演奏ジャムセッションをしていく中で、
新しい最定義だとか、
蓋をしてた部分を開放したりだとか、
そういうのをやっていこうとしてますが、
一見、一緒にやりにくいやり方を私たちはしちゃってると思うんですけど、
未来に向けた取り組み
そうですそうです。
事業ドメインがないってどういうことですか、みたいな反応がいっぱい的な中で、
児玉さんがジャムセッションズに感じてくださっている、
面白みだったり可能性だったりっていうのは、
どのあたりにあるのかっていうのを、
よくなってお聞きしてもよいでしょうか。
最初にジャムセッションズっていうのができるよっていうのを聞いたときに、
当然概要だけお聞きして、
そのときに、当然深くは分からなかったですけど、
1個だけピンと面白いかもなって思えたのは、
予定調和を考えていませんみたいなことでした。
確かに何をやるかさえも決まってないよと。
でも集まったんだっていうね。
決まっていなさ。
そこが、トレンド的にもちょっとそういうことって最近出てはきてるし、
個人的にもそういうのも、そういうところからイノベーションって生まれる気がしてなんないし。
だからまずそこに興味を持って、説明会に伺って、
いろいろ接点ができてお話ししていけばいくほど、またいろんな発見があってですね。
一つはやっぱりね、僕と対照的だなっていうのがあります。
なんだろう。
僕はどっちかというとそうやってね、ネガティブな思いからいろんな意欲って出てくるんです。
お金儲けて汚いよなとか、なんでこうやっていじめがなくならないんだろうなとか、
何かを駆逐したいというか、取り除きたいというかですね。
そういう動き方、始まり方をするんですね。
でもなんかね、皆さんと話してると共通してるのはすごいポジティブなんですよね。
こう社会がなったらいいよねとか、明るい未来だけを見据えて語られてる。
ネガティブな言葉がほとんど出てこなくて、そこが対照的で僕が取り入れるべき要素だなって。
いつも尊敬してます。
受け取ってこなさってたんですか。
まあでも、どうなんでしょうね、啓太さん私たちたしかに。
確かに僕らも課題から出てきたわけじゃなくて、作りたい未来から作った会社だからっていうのはだいぶありそうですね。
確かにね。
でもなんか出発点の捉え方ポジティブネガティブ違いと。
でも啓太さんも、この先にこれがあったらいいなは重なってますよね。
そうですよね。
エネルギーの持って行き方が違うだけで。
そうですね。
面白い。
このラジオをしてて面白いのは、やっぱり対話の中で私たちも再発見があるというかね。
そう言われればそうかもみたいなところが本当にありがたいなと改めて思っておりますが。
もうね、いつも以上にあっという間に時間が過ぎちゃって、啓太さん。
もう1分40秒なので。
残り1分とかになっちゃいました。
僕はもう1回Zoom作るので。
ですね。
これはぜひ続きを立ち上げて。
メッセンジャーとさらくの方に。
話したいと思いますので。
一旦ここで切りますね。
本当このラジオ番組始めた頃は2、30分ぐらいに収めようみたいな感じでね。
始めたんですけども、だんだん最近40分、50分、2回に分けるパターンが増えてきちゃってますね。
そうですね。
漏れなく子どもさんもそうなりましたが。
はい、でもとはいえちょっと収束もしていかないといけないなというお時間ではございますが。
啓太さん、あれですよ、もういっぱい聞きたいことあったと思うので。
大丈夫ですか?
これだけは聞いておきたいのが残ってた?みたいなのあります?
1個あるのが、あの先ちょっとお買い物。
みんなが心地いいお買い物みたいなテーマでちょっと話が出てたと思うんですけど。
そういうテーマで10月の30日ですかね。
西浅さんと共催のイベントをとびらで、僕らも本社登記してとびらでやろうと思っていて。
今企画を進めてるんですけど。
そうですね。
普段僕らが何気なくやってるお買い物に少し違う角度で目を向けられるようなちょっとイベント一緒にできたらなっていうの。
ちょっとお魚もね、食べながらできたらなっていうふうに思ってるので。
はい。
今ちょっと企画中なんですけど、結構ワクワクしてて。
はい、ちょっとせっかくラジオあるんで。
告知しようって。
皆さんに知っていただきたいですね。
児玉さんも一緒にジャムフェッションとやってること以外でも、これからますますちょっとこういうことやっていこうと思ってるみたいなこととか。
もしチャレンジしたいこととかがあればですね、ぜひおっしゃっていただければと思いますが。
そうですね。
すでにちょくちょくやってることがあってですね。
投げ銭追い銭っていうことを打ち出して、ちょっとしたイベントとかではやってるんです。
さっき啓太さんおっしゃったような、価値交換のあり方をもう一回ちょっと見つめ直そうよっていうような、そういうきっかけになればなということで。
僕たち、必ず商品には500円とか値段を張って売ってますけども、その500っていう数字をぴったり払うっていう報道しか今はほとんどないですけど。
それ以上の価値を感じたら何か表現してもいいんじゃないでしょうかっていうような、そういうことを何かのイベントでちょっとやったりとかしてます。
その部分が追い銭なんですね。
そうです。
でも当たり前のこととして、お金を払う、500円のものを買うってやってきた行為を、少し揺さぶるというかね、私たちが。
あれって、そう言われると、みたいな。
B2C、B2B関係なくいろんな価値交換を揺さぶってみたいなっていうのもありますよね。
やっぱり、例えば皆さんも経験あるかもしれないですけど、お金なんかええねんっていう人に何かサービスを受けたりしたことあると思うんですよね。
その時にご好意に甘える、ありがとうございましたってそのまま終わるっていうこともいいんですけど。
でもええねんええねんって言ってる人がこそ報われるべきだなって僕いつも思ってて。
だから相手を欲しがってないのに、こちら側が無理矢理払ってねじ込むみたいな。そこにポイントがあってですね。
なるほど。
決して追加請求ではない。
そうですよね、向こう請求されたわけではない。
そうですね。
僕でもそれって、本来の人間のコミュニケーションの本質のような気もしますよね。
そうなんですよ。そこに単純に道具としてお金が一番利便性が低いから疲れてるだけの話なのに、なぜかそのお金を増やしていくことが目的になってる。
なっちゃってる。
本当に。
そこへの問題提起ですね。
いやーなんか面白い。本当に京都だからできる実験が来ますし。
確かに。
ちょっとコミュニティのサイズ感だったりとか、みんなが一定の信頼関係のもとをお互い様みたいなところにありますし、
それを本当に実験しながら揺さぶりながら、でもそれやっぱ発信したいなぁとも思いますね。京都らしいお金との付き合い方みたいなことでね。
ぜひ児玉さんとは今後も何か一緒に、
私たちも多分それでまた発見がありますよね、きっとね。
いろんな実験をね、一緒にやっていきたいっていう。
ぜひお願いします。
こちらこそお願いします。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
では名残惜しいんですけれども、このラジオの定番コーナーとなっております最後のコーナーです。
最後のコーナーで締めたいと思います。
内田樹の影響
ゲストの皆さんには最後におすすめの一冊本ですね、あるいはおすすめの一曲、音楽をご紹介いただいています。
児玉さんにもぜひと思ってますので、どちらでしょうか。
僕は一冊の方です。
実は一冊ではないんですけども、ご紹介するのは内田樹さんの街場シリーズですね。
シリーズものですか。
街場の文体論とかですね、教育論とかですね、結構シリーズがあって。
それ以外でも大概面白いし、書かれてるブログなんかもすごくライトで短いけど、中身がパンパンに詰まっているので、
一冊というわけではなくて、内田樹さん全般おすすめです。
ありがとうございます。
なぜおすすめかっていうと、やっぱり今、僕たちが目指してる社会像みたいなものって、今でこそ結構共有できる人たち、本当にジャムセッションさんしかり、
コミュニティとして形成できるほど増えてはきましたけど、それはでもね、まだ7、8年のことかなと思うんですよね。
でもそれ以前からずっとここが問題だ、こうするといいんじゃないかっていうことを、様々な観点、角度、分野から語られててですね。
僕自身はなんか昔からずっとそのお金儲けの汚さとか、でもこれどう消化したらいいんだ。
自分もでもそういうことしてるしなみたいな苦しんでる時に、この内田さんのいろんな書籍に書かれてることがすごい救いになって、
なるほど、こういうところに問題があるのかと。そういうこと、そういう目線で社会を見てる人がいるんだっていうのに感動してですね。
本当に一人で戦ってる感覚やったんやけど、すごい救われましたね。
今でも本当に自分にとってはバイブルなので、ブログがライトで読みやすいんで、ぜひ一回見てもらいたいなと思います。
共に奏でるコミュニティ
はい、なるほどですね。そんな小田野さんにとってのバイブルであり、すごく勇気づけられてる本ということですね。前に進むための。
初めてのパターンですけど、シリーズモノということでご紹介。ブログをご紹介したらよかったですかね。
ブログがたまってって書籍になるみたいなパターンもあるので、内田さんの場合はね。
面白いですね。すごくインタラクティブな感じですもんね。
はい、ありがとうございます。
内田樹さんの街場シリーズを、この共に奏でるラジオのページの中でリンクを貼らせていただきたいと思います。
ありがとうございます。
私たちも読みたいです。
僕らが好きな考える"よはく"の2人も読んでます。
夫婦の選書ユニットがいるんですけど、2人も扱ってる本なので、ちょっと読んでみると思います。
いいですね、リンクしますね。
そしてぜひこの待ち場シリーズを、お酒の魚にまたこのパターンとなりたいなと思いました。
ありがとうございます。
はい、ありがとうございます。
はい、というところで、本当にまだまだ続きそうな感じですけれども、
今日のゲスト、児玉さんとの対話はですね、この辺りでクローズしたいと思います。
児玉さん、本当にありがとうございました。
こちらこそありがとうございました。
そして引き続き、一緒にジャムセッションさせていただけると嬉しいです。
お願いします。
はい、児玉さんもお願いします。
お願いします。
はい、児玉さんもお願いします。
はい、ではリスナーの皆さんも、今日も共に奏でるラジオを聴きくださってありがとうございます。
こんな感じでですね、本当に様々なゲストの方が今後もお越しくださる予定です。
ぜひ気軽に聞き続けていただけると嬉しいです。
それでは皆さん次回まで、さようなら。
また。
49:25

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