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2024-10-11 10:05

heldio #83. 現在完了は過去を表わす表現と共起したらNG?

#英語史 #英語学習 #英語教育 #現在完了 #過去形 #副詞
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おはようございます。英語の歴史を研究しています。慶應義塾大学の堀田隆一です。
このチャンネルでは、英語の先生もネイティブスピーカーも辞書も答えてくれなかった英語に関する素朴な疑問に、英語史の観点からお答えしていきます。
毎朝6時更新です。ぜひフォローして、新しい英語の見方を養っていただければと思います。
本日取り上げる話題は、現在完了は過去を表す表現と共起したらNG?
という疑問です。
学校文法では、現在完了は過去時世とは異なるものだと習うことが多いと思うんですね。
現在完了というのはあくまで過去ではなくて、過去から現在の継続ということが基本的な意味なので、
いわゆる過去形のように、過去の一点を明示するような福祉であるとか、福祉区、福祉施設とは共起してはいけないというふうに、だいたい習うんだと思うんですね。
例えば、昨日、昨日という単語があると、これは明らかに過去の一点ということになりますので、過去形を使う。
I came back from the U.S. yesterdayということになって、これは現在完了で言うことはできない。つまり、I have come back from the U.S. yesterdayとは言えない。
Have comeという現在完了とyesterdayというのが、共起しては一緒に起こってはいけないということですよね。
他には、例えば疑問文でwhenというと、過去の一点のいつかということを聞く疑問文ですので、例えば、
When did World War II break out? とは聞くことができるんですが、When has World War II broken out? とは言えないということですよね。
現代英語でも、これに対する例外っぽいものは全くないわけではないんですけれども、原則としてそういうことになっていると思うんですね。
ただ、これは日本語母語話者には結構わかりにくい話で、というのは日本語においては、過去形もたなんですね。
それから、いわゆる完了、現在完了に相当するものも何々したたなんですね。
同じ助動詞で表されるので、合計上区別していない、区別する習慣があまりないということなので、
英語のこの厳密な規則、現在完了と過去というのは全く違うものなのだというのが、いまいちわかりにくいというところがあります。
これ、決して日本語だけの問題ではなくて、例えばフランス語であるとかドイツ語の複合字体、いわゆるハブたす過去分詞のような形が、
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やはり現在完了でもあり、過去形でもあるという意味では、どちらかというと発想は日本語の方に似ているんです。
そう考えると、やはりこの英語の2つをはっきりと分けるんだという発想が、どうも消せない、わかりにくいということになると思うんですね。
では、なんで英語ではこんなに区別がはっきりしているんだと、しっかりと分けなければいけないということになっているんだろうかということを、歴史的に少し探ってみたいと思うんですね。
過去形というのは英語史が始まって以来ずっとあるわけなんですが、実はこの完了形ですね、ハブたす過去分詞の現在完了ですけれども、これに関しては、実は少し後になってからできた新しい文法項目なんですね。
小英語にもすでに方画が見られまして、ハブたす過去分詞、あるいは一部の動詞に関しては、実はビー動詞を使って、ビーたす過去分詞という形で、
受け身に似たような形になってしまうんですが、ビーハブたす過去分詞という形で、完了形を表すというものの種がまかれたのが小英語なんですね。
それが確立した、今風にだいぶ近づいたのが中英語期ということになります。
しかし、その頃までは、中英語からさらに次の初期近代英語期ぐらいまで、つまりシェイクスピアぐらいまでは、実は過去形との区別というのが今ほどははっきりしていなかったんです。
なので、今ではダメ出し、NGを出されるですね。完了形、現在完了形、プラス過去の一点を表す副詞、副詞句、副詞節ですね。
これというのは、凶器、一応できたんです。つまり、イエスタデイとハブ、過去分詞というのは、しっかり凶器できたんですね。
ところが、近代動きが進むにつれて、そして現代語にかけて、過去形と現在完了形の区別というのが、しっかり、もっとしっかりしなければいけない、厳しく決められるようになって、今では冒頭に述べたですね。
I have come back from the U.S. yesterdayというのはダメになりましたし、同じように、When has World War II broken outというのもNGとなりました。
これ、なんでダメになったかというのは、結構難しい問題で、英語史でもちょっとした難問とされているんですけれども、ポイントは、16世紀、17世紀ぐらいまでは、割と普通に、現在完了と過去の一点を表す表現というのは、凶器していたというのが現実なんですね。
一つ、具体例を出したいと思うんですけれども、英詩の父、英語の詩ですね、ポエムです、の父と呼ばれる、14世紀後半に活躍したジェフリー・チョーサーという非常に有名な詩人がいます。
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最も有名な作品が、カンタヴェリー物語というものですね。
その冒頭、ジェネラル・プロローグと呼ばれる、冒頭の有名な箇所でですね、早速これが現れるんですね。
カンタヴェリー物語っていうのは、イングランドの人々が、地方からロンドンに集まる。
これ何のためかというと、ロンドンからほど近い、ケント州のカンタヴェリー大聖堂にですね、猛出るために人々がまずロンドンに集まっていくと。
そこからですね、カンタヴェリー大聖堂へと旅して、そこで病気の併行祈願をする、なんていうことですね。
ちょうどそこにトマス・ベケットという烈聖された聖人が祀られていまして、そこに猛出るとですね、病気も併行するというような民間の信仰がありまして。
その箇所でですね、こんな下りがあるんですね。ちょっと端折りながら現代英語風に言いますけれども。
That him have holpen when that they were sick.
という、中英語の発音で読んでみましたけれども。
When they were sickですね。
人々が、彼らが病気だった時にですね。When they were sickです。
時に、
That holy blissful martyr who has helped them.
という表現が、前に来ているんですね。
これは、病気だった時に彼らのことを助けてくれた、あの聖なる聖人、殉教者ということで。
The holy blissful martyr who has helped them when they were sickというふうに。
Has helped themというふうに、現在官僚が使われているんですけど、直後にwhen they were sick。
これ、明らかに過去の一点を表すですね。
福祉説、whenの説なわけです。
これ、現代語的にはダメなはずなんですが、調査では普通に使われていると。
有名な冒頭のシーンで使われているということなんですね。
この後ですね、これ14世紀後半の話なんですけれども。
16世紀、そして17世紀、最初のシェイクスピアあたりでも普通にあります。
例えば、I have delivered it an hour since.
Sinceって言ったら、agoぐらいの意味ですから。
これ、an hour ago、1時間前と言っているのに、I have delivered itというふうに官僚系が使われていると。
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グッと頻度は落ちてくるんですけれども、その後も17世紀、18世紀、19世紀と幽霊は見つかります。
例えばですね、有名なシャーロット・ブロンテ、ジェイン・エアーなんかではこんな文がありますね。
Indeed, I have seen Blanche 6 or 7 years ago when she was a girl of 18.
なんていう表現ですね。
I have seen Blancheと言っています。
明らかに過去形で、それなのにすぐにですね、6 or 7 years ago when she was a girl of 18とありますから、明らかにこれ過去の表現ですよね。
このような表現がですね、まだあったということなんですね。
じゃあなんで現代語にかけて、こんなに規則がうるさくなったかというのは、一つ英語史上の難問とされて、実はPresent Perfect Puzzleと呼ばれているぐらいです。
ではまた。
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