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2024-11-05 1:06:29

BC101 『プリズナー・トレーニング』

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面白かった本について語るPoadcast、ブックカタリスト。

今回は、プリズナー・トレーニングについて語りました。

ブックカタリストの配信回数も3桁に到達し、気分的には「ブックカタリスト2.0」というところ。

そのスタートに(個人的にはとてもふさわしいと思っている)本を運良くいいタイミングで紹介することが出来たな、と感じています。

ブックカタリストでこれまで紹介してきた本は大半が「真面目な本」だったんですが、ブックカタリストのテーマは「面白かった本について語るPoadcast」であり、それがマジメっぽい本であるとか、むずかしそうな本、賢そうな本であると言うこととはなんの関係性もないのです。

とは言え、100回も回数を重ねていると、どうしても方向性が固まってきてしまい、そこから外れた本を選びづらくなってしまうと言うのもまた事実。

101回の今回は、そこを打破する為にもいつもとはちょっと違う感じである、ということが重要だと感じていたのです。

とは言え、個人的には内容と言うか本編のノリ自体は基本的にほぼいつもと同じ感じにはなっていると思うし、なによりも今回の本はこれまでの「運動」「ダイエット」「練習」などといったテーマで紹介してきたブックカタリストの本の「実践編」みたいな見方も出来るわけです。

なによりも、実際にごりゅごはこの本を多いに楽しんで読めているし、読み終えてからも常に手元ですぐに読めるようにしていて、筋トレを行う前や後など、折りに触れてしょっちゅう何回も読み返しています。

「運動しないとなー」みたいな感覚はもう10年以上も持っていて、これまではずっと「健康の為にしゃーないから運動する」でした。

これが今はついに(大人になってから初めて?)楽しくて、やりたくて、自分自身で積極的に筋トレをする、ということができるようになりました。

諦めない気持ちというのは、わりと大事なのかもしれない。

今回出てきた本はこちらで紹介しています。

📖ブックカタリストで紹介した本 - ナレッジスタック - Obsidian Publish



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サマリー

このエピソードでは、ポッドキャスト『ブックカタリスト』の第101回目に『プリズナー・トレーニング』という本が紹介されます。筋力トレーニングの方法やその哲学について語られ、著書の人気や関連書籍にも触れられています。『プリズナー・トレーニング』は、著者が刑務所で体験した独自のトレーニング法を元に、自重トレーニングの重要性やボディービルディングに対する批判を提唱しています。彼のアプローチは、効率性と持続可能なトレーニングを重視し、道具に頼らない方法で強い体をつくることを目指しています。 『プリズナー・トレーニング』では、身体の動きの習得やトレーニングの重要性が詳しく説明され、筋肉のバランスを取るための運動や静的フォームを維持することの大切さ、また怪我を予防する考え方が特徴的です。筋トレの効果的な進め方や段階的なトレーニングの重要性も議論され、特に焦らず体を鍛えることで持続可能な筋力を得る方法が紹介され、最終目標とその過程が明確にされます。 エピソードでは、プリズナートレーニングの概念と実践方法について述べられ、トレーニングにおける効率や心理的要素、継続性の重要性が強調され、筋力トレーニングの進化的視点からの利点について考察されます。

お便りと読書の思い出
面白かった本について語るポッドキャスト、ブックカタリスト。 最初に今日のお便りを紹介したいと思います。
はい、お願いします。 いくつかツイッターやメールフォーム、お便りフォームからお便りを寄せていただいておりまして、
じんさん、サラトガクーラーさん。 ブックカタリストビギンズを聞きました。初回がダーウィンエコノミーだったのに、goryugoさんが人文系をそれまで読んでいなかったのが意外でした。
あと、超勉強法は昔に読んで、20回では英文暗唱できなかった思い出が懐かしいです。
そうそう、テキストの英文を全部覚えるために20回ほど暗唱しなさいっていうレッスンがあって。
20回で覚えられたかどうかはわかんないね、確かに。 俺、そういう意味で人文系をっていう言い方で言うと、思ったのがですね、例えば
サピエンス全史とかを読んでいたとかもあるので、確かに厳密に言うと人文に属する本を読んで全く読んでいなかったと言うと、そうではない。
まあでもまあ、属するで言うと属するけど、あれはポップな、よりポップというか、あんまり学術的よりは一般市民に開かれた語りの本なので。
あれは結構何個性もつけられている本ではあるので、人文の境目かな、境界線にあるような本かな、どっちかと言うとね。
そうですね。あとまあ例えば、行動経済学とかを人文と言うのであれば、その時期より前に行動経済学とか好きだったので、
まあどっちかと言うと、そのいわゆる哲学を全く見てなかったっていう方がニュアンスとしてはより正確なのかもなあということは思いました。
まあそうですね、だから経済学は理工系じゃないですか、まあどっちかと言うと。
大学入試は文系だけど、もはや理工系ですね。
で、まあ行動経済学がそこに心理学の、認知心理学の側面が入ってきて、だからあいのこなんだよね。結局だからハイブリッドというか、その行動経済学そのものが。
だからそこがある種バイパスになってたのかもしれないね。
まあそうですね、あとはまあそういうので言うと、やっぱ人文的な思考みたいなことがやっぱ根本的にはなかったなっていうのは思うので。
うん、なるほどね、まあ理工的な思考だったわけです。
うん、まああのおっしゃる通り意外と言われるか、まああのそもそもの話でやっぱ俺は対して本を読んでいなかったっていうのが大きな意味での根本にあるのかなあと思います。
なるほどね。
はい、えーとあと他に、カズスターさん100回おめでとうございます。
私はクラシタさんやゴリゴさんより上ですが、赤川二郎や西村京太郎の話やテレ放題の話はうんうんと聞いていました。
私は中古は田中芳樹や冠林長平でいいのかな、などのSF系と山岡総八など大河ドラマ原作系からの戦国時代小説をよく読んでた記憶あり。
僕は田中さんの銀河英雄伝か。
おお、それの人か。
大人になってから読んだんで。
冠林長平もSF好きになってから読んだんですけど、もし読んだことがないんであれば、この人の作品は非常に面白いんで、非常に日本人のSFとしても結構卓越してるんで、まあお読みになられた方がいいかなっていうのと、山岡総八は全く知りませんね。
山岡総八は知ってて、読もうと思ったことは何度もあるけれども、おそらく1回も読んだことないんですよね。
ほんとね、大河ドラマ原作の大御所みたいなイメージで。
ああ、そうなんや。
徳川家康全八巻ぐらいとか、その超王道な大河の主人公になりそうな人を、そういう七八冊ぐらい、三国志、吉川三国志ぐらいのボリュームでまとめられている本が多い方で。
確かね、元平合戦とかだったかな。
なんかそういうようなやつとか、いろいろ、一番印象に残ってるのは徳川家康とかかな。
そのすげえゴンブトのやつが6冊か8冊ぐらい、町の図書室とかに置いてあって、すげえな、なんか読もうと読んでみようかなって思っていたことはすげえ覚えています。
なるほど。
あとですね、お便りフォームから100回おめでとうございます、BC16あたりから欠かさず楽しみに拝聴しております。
欠かさずって言うのがすごいですね。
この数年で印象深かったのは、ルトガーブレグマンの著書の紹介の熱さであったり、プロジェクトヘイルメアリーの盛り上がりであったり、2回にわたった運動の神話であったりといろいろあります。
これからもいろんな本を紹介してもらえるのを楽しみにしています。
クールに見えるクラシタさんの語り方が熱く、一方でゴリゴさんが至ってクールで語ったり、お二人の掛け合いも楽しみの一つです。
新しい筋トレの提案
最後に、最近私がよかったなと紹介したくなった本をいくつか。
ワイヤード現代人の奇妙な真理、アメトラ日本がアメリカンスタイルを救った物語、日本人はどのようにメンズファッション文化を創造したのかといったところです。
ワイヤードという作品はずっと前から気になっていて、読もうと思っている本のリストに入っているのと、
あとファッション文化について僕は一冊も考えたことがないなというのはちょっと今思ったね。
これ俺ワイヤードって言ったけどウィアードかもしれない。
あの、ウィアードかな。上下間のやつで。
ウィアードですね。変だからね。気味悪いとか。
去年か、去年の年末に出てて、ちらほらタイムラインで名前見て読もうかなと思っててんけど、まあやっぱ面白い。
あれですね、意外とルトガープレグマンの著称は、オレム・クラッシャーさんも紹介したんだったっけ。
そうやな、多分、キューマン回の2人で読んだっていう回だった。
で、その後もう一個、それの前作みたいなのも読んだっていうのと、
プロジェクトヘイルメアリーと運動の神話と、実はゴリコさんが紹介したのがいっぱい印象に残っているっていうのが良いじゃん、ありがたいじゃんっていう。
確かに。
で、そうですね、ちょうどまさにそういう、前振りかのようなありがたいお便りなんですけれども、
今回は2回にわたった運動の神話の続きです。
お続きね、はい。
第101回、今回はプリズナートレーニングという本を紹介しようと思います。
お願いします。
はい、まあ、基本的に私は、多分倉下さんも、ちょっとどこかでひねくれたくなる根性を持っておりまして、
これまで散々、真面目な本ばっかり紹介してきて、
確かに。
100回も続けて、101は気分的にはシーズン2なんですよね。
はい。
で、シーズン2、せっかくのシーズン2なので、一般的には真面目じゃないと思われる本をやっぱり紹介するべきかなと思いまして。
はい、ひねくれマインドをまっすぐ発揮するわけですね。
そう、ひねくれマインドをまっすぐ発揮して、一言で言うと筋トレのやり方の本。
まあ、それはストレートにわかりやすい。
うん。
で、とはいえですね、大いに影響を受けているし、
考え方としても、この考え方はあらゆる分野に役に立つだろうなっていうマインドも、結構その共感できた部分も多く。
で、何よりも、これなら俺はできるって初めて思えた筋力トレーニング。
おー、なるほど。
で、始めてから、まだ4、50日程度なので、まあ、あの、初戦ではあるんだけれども、計画を立ててその計画を全く崩すことなく、今のところ一度も嫌だと思うことなく、明日もまた楽しみだなっていうふうにずっとやれている。
おー、まあちなみにそのリファンスから伝わってくるのは、50日で必ず成果を上げられる的なトレーニングではないということですね。
そう、それの真逆のメッセージを言っているところが、その素晴らしいと思うところですね。
なるほど。
で、まあ、関連書籍的な関連エピソード的なところで結構すでにたくさん紹介はしていて、
ドストレートにつながっている、まずその56回と58回の運動の神話、2回にわたった運動の神話。
この回の最後の最後で、間違いなく一番、その運動として現代人がやるのに効率がいいのは筋トレなんだっていうことをわかってるし、やりたいと思っているけれども、やる気にならないからしょうがないんだみたいなことを言ってたと思うんですよね。
なるほど。
で、そこからついにやれるやつが見つかったっていうような話でもあるし、89回、大抵のことは20時間で習得できる。
この辺りとかも、楽しみ方、学び方としてもマインドは近いのかなと思うし、筋トレも思ったのが、いきなりできるわけじゃないんですよね、そんな簡単に。
はいはいはい。
ちゃんと練習した上でできるようにならないといけないというのが、結構この本が強く主張しているメッセージでもあったりするし。
つまり筋肉を鍛えるということの手前に、筋トレというものに熟達していく必要があるということだよね。
そうですね、言葉としたらそれで合ってるかな。
後で詳しく紹介するんですけど、筋力を鍛えることと筋量を鍛えることは違うっていう言い方をしている。
なるほど。
極論なんですけど、筋力を鍛えることは楽器が上手くなるのに概念として近いぐらいの言い方をしている。
辛い練習ではなく、ハードな練習をしろなんですよね。
そこの差は日本語だとちょっと伝わりにくいね、確かに。
そこがかなり重要だし、そこがめちゃめちゃ共感できたから、すごいやる気になってやれているっていう感じかな。
あと94回にも熟達論というやつですね、タメセイさんの。
そのあたりもやはりマインドとして近いものがあって。
筋トレの本なんだけれども、実はやっぱりこれだけの不責があってやっとたどり着いた。
2年3年かけてやっと自分ができる筋トレを見つけたっていう印象があって。
逆に言うと、このバックボーンなしにプリズナートレーニングといきなり出会ってたとしたら、そこまで需要はできてなかった気がする。
本の人気と関連シリーズ
多分そうだと思いますね。
さらに言うと、ブックカタリストでいろいろ大きく考えが変わってきたみたいな100回の蓄積がなかったら、こううまくはやれてなかったんじゃないかなっていう感じはしています。
プリズナートレーニングという本なんですけれども、CCCメディアハウスから2017年に日本で出てて、全く知らなかったんですけど、いわゆる界隈では非常に人気に売れた本みたいで。
僕の町にショッピングモールに入っている小さい本屋さんがあって、ゴルゴさんにこの本のタイトルを聞いてたから、本棚を歩いてたらたまたま目に入ったんですけど、
バキみたいな筋肉の表紙があって、これ知らなかったら手に取られるだろうなって言いやすい感はあった。
手に取られると思う。それはそう思う。
小さい町中の本屋に置かれてるってことは、結構売れてる本屋だろうなというのはちょっと思いましたね。
そうですね。普遍的なものでもあるし、Amazonの星の数っていうのがどこまで評価できるかわかんないけど、レビュー数が1500件を超えている。
一定以上売れなければ絶対こんな数字にはならないので。
日本で出たの2017なんですけど、英語版の原著は2011年に出ているみたいで、もう15年近く歴史がある。
すげーね、多分向こうでもすげー売れていて、シリーズがいっぱい出ていて、すでに4,5冊ぐらい似たようなシリーズがあって、
例えばこのプリズナートレーニングってビッグシックスって言われる、要するにこんだけ鍛えておけばいいみたいなやつがあるんですけど、
人気に応えて悪力も鍛えましょうみたいな、ふくらはぎも鍛えましょうみたいな、こういうのもあるぞっていう本だとか、
瞬間的なパワーを鍛えるんだって言って、爆点とかそういうのができるようになるようなシリーズとか、
この本では、いわゆるバキみたいな表紙のムキムキマッチョーなやつを目指さない本なんですよね。
あの表紙はなんやったんやろうか。
プリズナー・トレーニングの背景
そう。でも別に他にも出してる本でムキムキマッチョーを目指すことはできるぞっていう本なんかも出ている。
あ、あんねん。なるほど。
で、とにかく著者が言いたい話で言うと、道具使わんくっても強い体作れるよっていうのが大きな意味での主張なんですよね。
で、1個注意点って日本のマーケティングが素晴らしいなと思うんですけど、オリジナルの向こうの題名ってコンビクトコンディショニングって言うんですよ。
わかんないじゃないですか。多くの日本人直感的に。コンビクトって逮捕されたとか、そういうような意味があって、逮捕された人のコンディショニングなんだけれども、
多分日本だとコンビクトコンディショニングって言っても絶対通じねえだろうなっていう前提で、このプリズナートレーニングっていう題名をつけたのは出版社の敬願なのではないかなと。
僕すごい気になるもんね、このタイトル。
うん。で、なんでこんなタイトルなのかというと、結論というか、割とシンプルで、著者がプリズナーだったらしいんですよね。
はい。
刑務所にとらわれていて、刑務所に長い間いて、そこで強くなることを追求していった。
はい。
で、著者が言うには、特にアメリカのっていうのがあると思うんだけど、アメリカの刑務所って、リアルに命の危険がある、超絶危険、恐ろしい場所で、
はい。
文字通り強くないと死ぬ。
なるほど。
で、文字通り強くないと死ぬ環境で、死なないようにするためには強くなるしかないわけで。
なんか、謎の説得感があるね、それは。
うん、そう。で、さらに言うと、そこには筋トレマシーンなんてないじゃないですか。
まあまあ、そろそろ、そろそろ。
なので、地面とか壁とか、そんなものだけで強くなるしかない。
はい。
で、著者が言うには、歴史を語ってるんですけど、いわゆるマシンが出てきてから、社会、一般の社会では、ほとんどがマシン使ったトレーニングばっかりになってしまって、
これまで伝統的に培われてきた、その自らの体重を使ったトレーニングっていうのが、文化的に消えてしまったみたいなことを結構言っていて。
うん、なるほど。
対して、その、囚人、刑務所という特殊な環境では、道具なかったんで、その文化とか伝統とか、いろんな練習の仕方というのが刑務所の中にたくさん残っていたと。
ほう。
で、著者はそこでいろんな人から学んだり、自ら鍛えたりしていく過程で、いろんなトレーニング法を整理して、これやっときゃええぞってまとめたのが、このプリズナートレーニングと呼ばれる筋肉トレーニング法というのかな。
ボディービルディングへの批判
うーん、なんかでももうそのアプローチが結構インテリというか、著者はどういう出身の方なんでしょうね。書いてへんかったらわからへんけど。
そう、あのね、基本謎に包まれていて、人によっては疑っている人もいます、プロフィールを。
なるほど。
その全てのその話も、なんかなんなら嘘なんじゃないのか。
はいはいはい、なるほど。
まあ、なので、わかんない。で、もう一個気をつけないといけないのは、著者は2011年の本っていうのもあって、そのね、ジェンダー的な話とかもすげえ偏っているというか。
男を。
強い男であるべきだみたいな、マッチョなフレーズはもどすげえ多いので、そういうのはある程度、嫌な人は気をつけた方がいいかもっていうのはあって。
で、さらにこの著者は、いわゆるウェイトを使ったトレーニングというのがめちゃめちゃ嫌いなんですよ。
その序盤に、結構ボロクソに言っていて、その上で自重を使ったトレーニングっていうのが素晴らしいぞって言ってるんですけど。
例えばね、まずボディービルダーっていうのは強くねえって言ってるんですよね。
まあそうでしょうね、そりゃそうやと思います。
彼らの腕や足は人工的に膨らませたもので、肩が弱いし関節が弱くって、その強動的、筋肉を連動させて上手に使うことができない。
で、さらにこのボディービルダーという奴らは常に薬塗っ、あの、シップ貼りながら包帯巻きながら薬塗りながら、健康ドリンク飲みながら必死こいて健康強くなっていて。
それって健康を損ねてまで強くなることなんて意味はないという言い方もしていて。
なるほど。
あの、絶対怪我したらあかんって言うんですよね。怪我しそうだったらとにかく休めって著者は言っていて。
おー。
で、あの、ウェイトトレーニングっていうのは何も強くならないし、筋肉としての機能も強化されないし、関節を痛めるだけで。
その、なんでかっていうと、例えばウェイトトレーニングでやる鍛え方って、えーと、筋肉を大きくすることだけを目標にしていて。
いわゆるその筋肥大と言われてるやつね。
そうですね。あの、人類が生活にとか、その運動において役立つ動作をまずしていないって言っている。
ははは、まずはなんとなそうやわ。
で、さらに、人類の筋肉ってなんか500ぐらいあるって確かこの本で書いてあったんですけど、当たり前だけど1個の筋肉だけを使って動作するなんてことは、それもまた生活においてあり得ないんですよね。
確かに。
でも筋肥大という効率を求める場合には、筋肉を、複数の筋肉を連動させて動かすんじゃなくって、一つの筋肉に含まれるその、えーと、いわゆるエネルギーでいいと思うんだけど、エネルギーを徹底的に空にすることで筋肥大が起こるので、
例えばその、上腕二頭筋を鍛えたいのであれば、極論それ以外の筋肉を一切使わずに上腕二頭筋だけを使ったトレーニングをしようっていうのがウェイトトレーニング。
そうやね、筋トレの動画とか見てても、そのこの筋肉、特定の筋肉に効かせる動きっていうようなフレーズをよく聞くね。
うん。で、その、この著者が言うには、そんなものは意味ねえって言うんですよ。
なるほど。
だって、一個の筋肉だけ使っても最大限の力なんて発揮できなくって。
そうやね。
全ての筋肉を上手にバランスよく使った上で、最強の力を発揮できるっていうのが、その、最も正しい強さであって、
はい。
その、腰を痛めながら200キロのベンチプレスを上げられることには、まあ意味がないぐらいの言い方をしている。
まあ、そうだね。でも結局だから、ボディービルダーは別に強さを求めてるわけではないから、求めてるものが違うっていうことね、要するに。
うん。まあ、あとは、その、さらに言うと、やはり世間一般ではボディービルダーと強さがごっちゃになっているっていうのが相当気に食わない印象、この人からする。
そうやね。ただ、そこ、そこの認識がずれてるところが気に入らんっていうのは、まあ非常によくわかります。
うん。その、強そうな人は強くねえんだぞっていう。
はいはいはい。
なんか、そういう批判の中で、例えば書いてあったのが、そのね、ベンチプレス200キロ上げて、スクワットをもう200キロぐらいできるようなボディービルダーが、階段登るだけで息ハーハーしながら登ってて、
おめえ、これ、これって、その、正しくないよねっていう。
まあ、正しいか正しくないかは知らんけど、まあ、あれだけ、結局さ、だってボディービルダーってボディをビルドしてるわけやんか、要するに。
うん。
それが目的なわけやから。
うん。
その、健康的な生活を送りたいというわけではない以上、まあ別にその人たちはそれでいいけど、あの、そうじゃない人たちが何に憧れてそれをしてるのかはちゃんと考えた方がいいよねっていうぐらいのメッセージはわかる、理解できる。
そう、あの、なので、えっとですね、私もだいたい同じような感想は持っていまして。
ははは。
あの、もっと強い言い方してるんですよ、この人は。
なるほど。
で、まあ、そこは話半分と言うとあれなんだけれども、
うん。
んーと、その、そこまで言わなくていいのになっていうのはもちろん思ったりするし、
はい。
ただ同時に、これ、この考え方ってやっぱね、その効率最強の現代的な考え方と非常に繋がっているような気がして。
まあ、そうやね、そのボディビルディングのそのトレーニングの説明の仕方と効率主義っていうのは非常に近しいところにあるね、確かに。
うん。なんかあの、今すぐ目の前の最大の成果が欲しいので、最も効率よく筋肉を大きくする方法を考えて、それさえやっとけば強い体が手に入ってハッピーだぜみたいなニュアンスって、やっぱ現代の強要主義とかなり近いものがあるような感じがして。
確かに。
で、まあそういう意味でもこの人が言っていることの方が、あの本質的なことは実際多いとはやっぱ読んでいて思ったし、
で、その方が結局やっぱ長く続けられる、怪我をしないとか嫌にならないとかっていうのが自分の中で、最終的にやっぱこれから数ヶ月ではなく、
数十年っていうレベルで健康かつ健全な生き方をするためには最も重要なことなんじゃないのかなっていうのは思っていて。
まあだから実用的あるいは実際的っていうことだよね。
そうですね。ちょっと自分の話になるんですけど、今だと、この本だとビッグシックスって6個の大きなメニューがあって、それを順番にレベルアップして最終目標まで届けられるように、いけるようにしようっていうのが、
大きなゲームとしての目標みたいなイメージになってるんですけど、今自分は1日10分から15分ぐらい、細かい休憩の時間を入れればもうちょっとあるかもしれないけれども、ぐらいしか運動はしていなくて、
大抵の人はそれだけの時間ならなんとか確保できるじゃないですか。
まあよほどのブラック企業に勤めてない限りは大丈夫でしょうね。
ただこれを週に2回1時間、ジムに行けって言われると簡単に挫折すると思うんですよね。
まあそうでしょうね。
そこがやっぱり自分にとって最も重要なことだったのかなと思って、さらにいろんな研究、自分なりにいつやったらいいだろうとか、いろいろ考えてみたりしてるんですけど、日中にその10分ハードなトレーニングをするだけで、いい意味で非常に疲れるし、これは感覚的なものなんだけど、すげえ熱気が良くなったと思うし。
まあそれは実際的にそうでしょうきっと。
もう一つ感覚的なものなんだけど、毎日が気分良く過ごせるようになっているっていう意味でも非常に良かったし、この人が言うにはまず器具が全くいらんとか、あとウェイトトレーニングに対しての悪口なんですけど、
さえない変化と退屈なやり方しかないから、90%の人は2ヶ月以内にやめてしまっている。
さらにジムに行かんと行かんくって、ジムに行くのって面倒だし、行ってもマシンが空いてなくってやりたい練習ができなくって、そういう面倒くさいことを家で全部済ませられれば、そんな問題全部解決するよって。
何よりもダメなのは、やっぱり偏見で、いわゆるそういう筋トレ雑誌とかサプリメント会社の陰謀だみたいなのに近いような言い方をしてるんですけど。
そんなものを使わなくても、正しい知識と覚悟とある意志と、あとは体があれば十分に力強い体、ボディービルディング的な要素でも目指せるものは目指せるっていうふうに言っているんですよね。
実践的なトレーニング法の提案
実際にそれらを踏まえて、このいわゆるプリズナートレーニングってどういうことをやるかっていう話なんですが、さっきもちょっと軽く触れたんですけど、
人間の大きな筋肉6種類のメニューがあって、それを鍛えていけば全身のほとんど全ての場所、筋肉を鍛えることができて、それが最も多くもなく少なくもないちょうどいいバランスだっていう言い方をしている。
例えば、いわゆる腕立て伏せっていうのが、胸の筋肉とか上腕二頭筋とか上半身の前側の部分を鍛えるもの。
あとはスクワット、いわゆる腹筋、いわゆる腱衰、ブリッジで足りるか。プッシュ、プル、スクワット、ブリッジ。あと2個がないぞ。
こういう場面だとパッと出てこなくなってしまう。腱衰とブリッジと逆立ちと腹筋とスクワットと腕立て伏せ一般的には。
その6種類をやっといたらいいですよ。やっといたらいいですよではないんだけれども。というのがビッグシックスと呼ばれる部分で。今、間違いとしてやっといたらいいですよっていう言い方をしてしまったんですけれども。
ここが結構かなりすごくよく考えられていて。すべてのビッグシックスというメニューがステップ1からステップ10まで。要するに日本イメージでいうとレベル1からレベル10までメニューが設定されていて。
一応全部レベル10の初級中級上級の上級の回数が全部クリアできるようにするというのがゲーム的な一つの目標になっている。例えば腕立て伏せレベル10はですね。片腕で腕立て伏せを40×4ぐらいだったかな。できるようになることとか。
片手懸垂ができるようになることとか。スクワットとかでも片足でスクワットして立って上がってっていうのが340回できるようにしようとか。ブリッジなんかだと立ったまんま後ろに沿って地面に手ついてブリッジした後元に戻れるようにしましょうとか。
今話をしているだけでこれはできる気がしないよなっていうものばっかりが最終目標なんですよ。なるほど。
全ての人がこれができるというのはかなり確率が低いのではないかと自分は思うんですけれども。ステップ1というのが鼻で笑ってしまうぐらい簡単なんですよね。腕立て伏せのステップ1というやつが壁からちょっと離れたところに立ちます。
壁に手をつきます。いわゆる腕立ての動作で壁に向かって2秒かけて壁に近づいて1秒間停止して2秒かけて元に戻る。これを10回やるのがステップ1初級の目標。
重力に抗うことすらせんでいいと。スクワットもそうですね。重力に抗うことすら最初はしなくて、自転車こぎみたいな練習ってわかります?地面に寝っ転がって足を上げるやつ。スクワットの練習はあの体勢で足を曲げて伸ばすっていうのを10回やりましょうっていうのが最初の目標。
懸垂にしてもちょっと都合のいいものがないんですけど柱みたいなものを掴んで腕立て伏せの逆バージョン。壁に近づいた後手を伸ばして今度は壁を棒を持ってちょっと近づけるみたいなやつを10回やってみましょうみたいな。小学校でずっと体育が1の1でも多分できるよねっていうところからまず始まってるんですよね。
さらにすごいなぁと思うのが最低これを1ヶ月やれって言ってる。どんなに片腕腕立てができるような人でもこの壁について腕立て伏せして戻すっていう。
片腕腕立ての人からしたらバカみたいなことをきちんとちゃんと少なくとも1ヶ月間はそれを繰り返さなくてはならないっていうふうに言ってるんですよね。それはやっぱりそのなんていうの体の動かし方を覚えましょうみたいなことなのかな。
大きく理由が2つあって1つはおっしゃる通りの体の動かし方を覚える。フォームが崩れたら意味ないからやめろって言うんですよこの人。とにかく正しいフォームで反動をつけずにその2秒1秒2秒2秒かけて動いて1秒止まって2秒かけて戻る。
これを必ず徹底しないといけなくてさらに少しでもフォームが崩れてしまうようだったら要するにそれはクリア判定にはならない。その超ゆっくりで完璧なフォームできちんとできたらやっと壁腕立て10回初級クリア。
練習の法則と同じような話を聞くね。そこで。
うん。要するに運動神経っていう言葉、日本語だと運動が得意みたいな言い方をしてしまうんですけれども、体中の神経に最も上手な筋肉の使い方を教えてあげることがとても大事っていうのが結構大きな主張でこの話の。
だから上がらない重さの無茶なレイトトレーニングを持ってなんとか上がったとかってそんなのをやっても怪我するだけで意味ないってとにかく言ってるんですよ。
神経ネットワークが整うような活動にはなってないということか。
結局それは例えば剣とかそういう骨とか関節に無理がかかって怪我をしてしまって怪我をしないためにも正しいフォームというのが大事だし。
そのまずは筋肉以前の話でその正しい動きを運動神経として運動動作としてきちんと教え込まないといけない。
最初に出た楽器の訓練とかに近い。
そうですね。いわゆる筋量を増やすには結局限界まで追い込まないといけないんですよね。
筋力を増やすにはそんなものは必要なくて、もちろん最終的な目標とか現実的な話である程度の筋量は当然必要になるし、
練習メニューでも筋力のみに主眼を置いているのではなく割とバランスを踏まえてちゃんとステップアップしていくように作られているような印象を感じたんですけど、
筋肥大はおまけの目標でしかないというのかな。
とにかく重要なのは怪我をしないこととバランスよくすべての筋肉を上手に使えるようになること。
もう一冊読んだ別のプリズナートレーニングシリーズで言うような例えで言うと、
強くなるために一番大事なのって一番弱いところが強くならないといけない。
いわゆるボトルネックを解消するってことね。
そうですね。この人の話と弱い鎖理論っていうかっていう言い方をしていたかな。
鎖の中で一番弱いところがまず最初にちぎれてしまうので、
例えば我々が懸垂をしようとする場合、ほとんどの人はまず握力で弾かれるんですよ。
そうでしょうね。
なのでその場合、排気うんぬんじゃなくて、まず握力を鍛えろと。
なるほど。
懸垂したら勝手に握力強くなるからなと。
なるほど。
っていうような考え方をベースにしているので、
全部の筋肉っていうか、例えば懸垂という動作において一番弱いところがちゃんと強くなるようにしないといけない。
でも怪我をしたら最も意味がないので、一番安全なやり方で確実にきちんと進めないといけない。
さっきの理由のもう一つっていうのが、筋トレとか興味持つ筋肥大の話とかでよく出てくると思うんですけど、
筋肉って、ちっちゃい筋肉だと24時間ぐらい。
筋肉の成長と怪我の予防
大きい筋肉、筋組織が全体をハードなトレーニングをすると48時間から72時間ぐらいっていうのが、いわゆる体が生まれ変わるのに必要な時間。
筋トレの場合、それだけ間を空けて強くしてあげましょうっていうのが、現代でいう科学的な筋肉を強くする方法なんですけど、
もう一個ね、肩、つきに肩甲の肩の半分のやつ。筋肉をつないでいる肩を鍛えてあげるっていうのが、実は強くなるためにはかなり重要で、
いわゆる関節を痛めるとか肩を痛めるとかって、ほとんどの場合ここがダメージを受けること。
要するに著者が言うには、ウェイトやってると肩が全く鍛わらずに筋肉だけ強くなってしまうんですよ。
なるほど。
で、肩を鍛える方法として最も良い方法というのが、可動域を限界まで大きく取ること。
一番伸びた状態と一番縮んだ状態っていうのをきちんと体験させてあげる、体で教え込んであげるっていうことが大事なのと、
肩は修復するのに余裕で1、2週間かかってしまう。
なるほど。
筋トレは3日ですぐに成果が筋肉が回復するんだけれども、
その肩の回復っていうのが、肩が生まれ変わるには平均してっていうイメージで言うと1週間って言ったらいいのかな。
はい。
実践的なトレーニング法
そのぐらいの時間がないと、その肩というものが強くなっていかない。
なるほど。
で、当たり前なんだけど、筋肉みたいに見た目に分かりやすく結果が出てこないので。
うんうん、そうだね。
だからこそそれを踏まえて、著者はクッソ簡単なやつでも最低1ヶ月をやれと。
うーん、なるほどね。
で、一応それを信じてですね、例えばクッソ簡単な壁腕立てをやってみるとですね、
初級は10回1セットでおしまいなんですけど、上級になると50回3セットを目指しましょうって言うんですよ。
はい、タフやね。
そう、ラシタさんはタフやねって言えるのが、なんかやっぱその筋トレ感が強いのかなと思うんですけど。
はい。
どなたもまず1回か2回試しにその壁のやつをやってみていただくと分かるんですけど、
こんなクッソ簡単なやつ何回でもできるじゃねえかって思うんですよね。
はいはいはい。
ただそれを50回やってみると、結構ハードで。
で、もちろんその50回というのは完璧なフォームで。
はいはいはい。
そう、全集中をして。
2秒かけて下がって1秒停止してまた2秒かけて戻る。
はい。
俺今メトロノーム使ってやってるんですけど。
なるほど。
っていうことをやった上で、フォームを乱れることなく50回かける3セットというのをこなすことを目指さないといけない。
で、自分が今まで経験してきた筋力トレーニングってやっぱりその観点がなかったんですよね。
そうやな。
いわゆるベンチプレスみたいなやつにしても、ちょっと重い重さになるとグーってなりながら体ぐにゃぐにゃになってしまって。
なんかとりあえず形だけ最後まで一番上まで上がったら、よし50キロのそのベンチできたぞみたいなイメージになるし。
でも確かにそんな動きでやったって運動神経的な意味で良さそうな感じはしないし。
うん、確かに。
変な負荷がかかって体壊しそうだなっていうイメージはあるし。
あと、辛いんですよ。
辛いね、確かに。
もうほんと文字通りに辛くて嫌なんですよ、そういうのは。
はい。燃え尽きる感じがするね。
うん。
でも逆に壁腕立て50回は確かに辛いんですよね。
うん。
結構きつい。辛いよりきついだな。結構きついんですよね、確かに。
はいはいはい。確かに。
ただベンチプレスのもう上がらんっていうあの感じではない、自分の場合。
なるほど。
で、それを全集中して、その必死こいて50回やるのは、これは性格にもよるのかもしれないんだけれども、想像以上にそれはね、すごく楽しいんですよね。
へー。
結構きついなって思いながら、あといつでもやめていいというセルフルールとかもあるかも。
はいはいはい。なるほど。
でも40回ぐらいやると、うわ、だいぶきっつーって思って、でもまだちゃんとフォーム保てているから、なんとか50までやってみようみたいな感じで。
うーん。
やれるし、あとはいわゆるその腹筋みたいなやつとかも、くっそ弱くて最初10回できなかったんですけど、そのステップ1の腹筋が。
ほう。
それも週に1回ちゃんと記録を残してやっておくと、この人が言うには、その1回でいいから前よりたくさんできればいいと。
うん、なるほど。
で、10回かける1セットができたのならば、翌週11回できれば合格だと。まあ別に10でもいいぞと。
はいはいはい。
っていうマインドでやれると、非常にね、ちゃんと健全に上達している感があって。
おー、なるほど。
めっちゃやる気になれるんですよね。
今日、先週は10回2セットでめっちゃ辛かったけど、今日は11回2セットがなんか前より楽にできた。
はい。
トレーニングの基本原則
これはもちろん記録を残しておくことが大事なんですけれども。
そう思えることで、よし来週は15回いけるかもしれないぞっていうので、素直に明日が楽しみな生活が送れるようになっている。
うーん、なんか素晴らしい話だね、それは。
うん。で、それもやっぱね、簡単だからなんですよね。
簡単で、だけどハードで。
簡単だけどハードだからってことだよね、そこはね。
うん。で、例えば1回調子に乗ってスクワットがステップ1がクッソ簡単で、ステップ2も2,3回やるだけならクッソ簡単で、
調子に乗ってその30回かける3セットぐらいのことをやってみてしまったら、ものすげえ筋肉痛になって大変な何年ぶりかな思いをしてしまって。
まあそれはそれで悪くないと思うんだけど、やっぱそのもうちょっとちゃんと段階を踏んでいこうとも思えたし。
まあそうやな、だから筋肉痛が出るのは当然として、ひどい筋肉痛になると脳がそれを学習してしまって、あれしたくないっていうニューロンネットワークが整ってしまう可能性があるよね、たぶん。
うん。とか、あと言うのは、最後の限界の限界までやってしまうのは単純に動作として危険なので。
あー、崩れてるってことか。
うん。そのやっぱ安全マージンを残した上でトレーニングしないといけないみたいな言い方もしている。
うん、なるほど。
筋肉の成長とバランス
あの、例えばなんですけど、やっぱその若い頃に無茶な筋トレをしてしまうと腕が上がらんてなって、うちに帰ってそのご飯を食べるのすら苦労するとか。
あの、若い頃は楽しいかもしれないけれども、おっさんになってそれはね、純粋に生活が不便だし。
確かに。
その後、例えばパソコンで文字が打てないとかになると、やっぱね、辞める理由になってしまうんですよね。
そうやな、確かに確かに。
ハードにやりすぎて手が文字入力できなくなるのは流石に大人としてまずいよなっていう言い訳を作ってしまう。
うんうん、確かに確かに。
でもその、ちょっとだけ前よりハードにするをずっと繰り返していればいいっていうレベルだと、良い意味でも筋肉痛はあんまり強くはなくて。
でもちょっと筋肉痛になるので、やった感はあって。
おー、なるほど。
このバランス、これは番人がこの手法かどうかわかんないですけど、自分にとってはそのバランスの良さがものすごくハマったっていうか。
いやーなんかちょっともうこの段階で面白いんやけど、筋トレってさっき言ったようにある程度筋肉を追い込まないと筋肉は成長しないわけですけど、
このトレーニング全体的にその余裕を持つということか、なんか基本コンセプトとしてあるように思うんやけど、余裕を持ちながら筋肉に負荷をかけるっていう、そのアンビバレントなことを成し遂げているところがすごいなという感じですね。
そうですね。結局ほとんどの筋トレ本がマッチョすぎるんですよ。
持続可能なトレーニング
この本ってマッチョの極北なんだけれども、マッチョの極北に行くとそのマッチョではなくなるというのかな。
なるほど。
だって最終目標は片腕で減衰ですよ。
もうなんかマッチョの極みじゃないですか。
確かに確かに。
なんだけれども最初にやるのは柱持って体を前後ろに動かすっていう。
そこから始めればいいし、そこをバカにするな。
なるほどね。だからやっぱりそのプロセスの設計がスマートなんだよね。
そう、すごくよくできていて、本に書いてあったフレーズで言うと、簡単そうに見える初期のステップには関節の強化、筋肉の強度をバランス、タイミング、リズム、よりハードなものへのモチベーションなどが隠れている。
はいはいはい、なるほど。
この最後とかがやっぱり結構大事だと思っていて。
確かに確かに。
そのよりハードなものへのモチベーションを保ち続けられるようにする。
その壁腕立てをやっていると、さすがにもうちょっと強いやつやりたいなって思うんですよ。
分かる分かる分かる。
これは大人としてなんか簡単すぎるんじゃないのか。
でも1ヶ月やりなさいって言われるので。
うん、なるほど。
じゃあしゃあないから、この50回を全力でやらないといけない。
これが非常に良いんだろうなっていう。
そうだね。
馬鹿にするほど簡単やからこそ次やってみたい気持ちっていう階段の作り方は非常に巧妙やなと思うね。
うん、すごくよくできている。
で、それをゆっくり丁寧にやるって。
これも熟達論とかそういうところでも、大抵のことは20時間で習得できるなんかだと、
とにかく簡単なこと一個一個みたいな話は、
Learn Betterとかでも出てきたような話ですよね。
だからそのめちゃくちゃ余裕がある超絶簡単な腕立てからしか、
本当に正しい腕立ての筋肉の使い方が学べないのではないか。
なるほど。
いわゆる普通の足で、つま先で立って両腕をつける腕立てでは、
いきなり初めての人が正確なフォームなんて誰もできないぐらいが正しい言い方なんじゃないかなと。
腕を下げて上げるだけで精一杯という感じやね。
だから最も良い全部のバランスが取れた最大エネルギーが出せる腕立ての仕方は、
いきなりそんなことができるわけがなく、
壁から始めろと。
なるほど。
壁のしょうもないところでどうやったら最も結果的に楽に動かせるのかどうか。
それをクッソ簡単だなって思うんじゃなくて、どうしたら一番うまく動くんだなってことを考えながら、
でももっと早くやりたいなという気持ちを保たせつつ、やっていくっていうこのバランスの良さというのか。
そうやね。壁で負荷が小さい状態で50回ぐらい腕立てをしてたら、
体が動きながらこれは良しこれは良くないみたいな微調整しながら、
良い形を見つけていくんでしょうね。きっとイメージとして。
そうだと思います。それがものすごく簡単に当たり前にできるようになって、
ちょっとだけ負荷を上げる。
次イメージなんです。
ちなみに腕立てでいうと次の段階というのは、
テーブルぐらいのところに手をついて腕立てしましょうなんですよ。
角度をつける。
ちょっとだけ傾くようにする。
その次もまだ腕立てできずに。
その次は膝ついて腕立てをやりましょう。
1、2、3、ステップ4になって、
あ、違うステップ4もまだだ。
ステップ4はいわゆる腕立てなんだけど、
まだ一番下まで行かなくていい。
ステップ5になってやっと一番下まで下げる腕立てをやりましょう。
じゃあ僕らは通常だいぶ高レベルなところから始めてるわけやね。
最終目標が片手腕立てなのに、
それに対して5なんですよ。
でも確かにめちゃめちゃハードだと思うんですよね。
きちんと2秒かけて下がって1秒止まって2秒かけて戻るという腕立てを、
自己評価でしかないけど完璧なフォームで30回できるのか。
まあ難しいでしょうね。
相当難しいと思う。
1回すら難しいと思う。やっぱり完璧なフォームと言われたら。
だから知的生産で言ったら、
5万字ぐらいの文章を一時区乱れることなく整えた文体で書き上げろって言われたようなもんで、
それは無理だよねっていう感じだな。
それはやっぱり昨日の晩ご飯を正確に記述するところから始めないといけないし。
確かに確かに。
そのレベルができないと、
昨日食べたものを文章で書きましょうからなんですよね、おそらくイメージは。
そういう感じだよね、きっとね。
それを一時区乱れることなくっていうか、何の違和感もなく、
漢字のミスもなく、文法が乱れることなく、
きちんとやれるようにならなかったら、5万字の文章は書けないよね。
いきなり5万字チャレンジして書けない、ダメだ、挫折するっていうのは、
謝ったトレーニングということだよな。
だろうなってすげえ思うので。
やっぱり言っているのが、
人生全体で見れば数週間はわずかな時間で、
この数週間を急いだらいかんと。
なるほど。
結局、限界まで追い込むトレーニング、
いわゆる今時の筋トレというのかな、
体のエネルギーが枯渇してしまって、
そういう意味での怪我にもつながるし、
精神的なエネルギーというか、モチベーションとしても、
やっぱり長く保つことが難しい。
言い方としては、燃え尽きるまで練習するんじゃなくて、
筋肉を貯金するという感覚を持てと。
なるほど。
もっと壁腕立てをしてもっとやれるではなく、
今俺は壁腕立てによって、
片手腕立ての貯金をしているんだという感覚。
なるほど。
それはさっきの剣のイメージをしてもらうとちょうどいいと思うんですけど、
筋力を鍛えるんじゃなくて、
剣に良い動きを覚え込ませているというのか。
それも音楽の楽器の練習と近いと思うんですよね。
確かに。
ピアノの練習をするのに、
握力とかって言う人がいないとは言わんけど、
一般的には正しく良い指の動きを追求するので、
その腕立て伏せをする時も筋力じゃなく、
筋力じゃないっていう言い方が違うな。
運動神経的な正しい動作を覚えようというのかな。
動作として見るっていう。
うん。
とにかく動けなくなるまで追い込むトレーニングではない。
少し余裕を持っていて、
減速し始めてしまったら、
もうセットは終了。
ちょっと安全を心がけて、
危ないと思ったらとにかくやめろと。
うん。
さらに言うと、
上達しなくなってきたらどうしたらいいですかっていう質問に対しては、
よく寝て休みましょう。
はい。
練習するんじゃなくて、
お前に足りないのは休息だっていうぐらいの言い方。
なるほど。
なので、今自分も、
10分ぐらいのものを週に6回だけしかやっていなくて、
たまにもっとやりたくなるんですよ。
はい。
でも、年で続けるためには、
このぐらいだろうなっていう感覚はあって、
結局ハードなことをやってしまったら、
ちょっと調子に乗ってステップ2のスクワットを、
いきなり中級レベルのことをやってしまったら、
ちょっと生活に支障が出たので、
それは、ある意味で、
マゾヒスティックな快楽っていうか、
まあ、そうですよね。
それは間違いなくあるんですよね。
うん。
でも、それを5年ずっとできる人はやっぱ、
いないとはもちろん言わないけど、
少ないと思うので、
そうですね。
5年続けられるには、
なんかちょっと筋肉痛かなぐらいで、
やっぱ終わるようにしておく方が健全だし健康だと思うし、
確かに。
その最終目標が、
これもなんかやっぱね、
前に話してた大人の趣味理論みたいな話と通じてくるところかなって自分は思ったんですけど、
高校生がバスケットボールの試合に出て勝つためには、
2年ぐらいで成果を出さないといけないんですよ。
確かにそうやな。
2年のうちにシュートを打って、
ドリブルをして、
パスをして、
的確な連携を組めるようになって、
トレーニングの基礎
っていうことを仕上げないといけないので、
やっぱね、負荷をかけないといけないですよね。
かなりきつい。
必然、時間制限的に必要な負荷の高さってことやな。
でも俺が片手腕立てをできるようになるのは、
別に30年のうちにできたらいいなというものであって、
そうだとすれば、
そりゃ今別に両手の腕立てできなくても何も問題ないし、
壁腕立て50回やって、
やっとなんか辛くなくなってきたぞっていうレベルを、
数ヶ月かけたって、
誤差でしかないぐらいに言えるし。
そうやな。
やっぱ思うねんけど、
人生全般から見たら、
数週間になって一週みたいな話ありましたけど、
人が例えば筋トレしたい。
多分多くは腹筋を鍛えるっていうのは、
夏場までに痩せたいみたいな。
早いんですよ。
そうそう。
それはもう負荷高くするしかないよね。
だから、どんなトレーニングするっていう以前に、
やっぱり時間尺度、
さっき言った余裕の持ち方とか、
どんなスパンで考えるのかっていうことが、
実際、実践のレベル、実用のレベルに
大きく効いてくるんだなっていうのはちょっと思いましたね。
うん。
このね、さらに言ってるのがね、
すぐにもっと激しいところに行こうとするっていうのが、
すぐに欲しい社会だからだっていう。
結局その効率とか、すぐ結果が欲しいとか、
そうなってしまうところが問題で。
まあそうやな。
それをどう避けるかっていうことで、
このレッスンの形に沿って、
先に行ってはいけないっていう欲性があるから、
精神的要素と実践
その心を止められるわけですけどね。
それ以外の状況やったら、
どうしたらいいのかなっていう点は気になりますか?
うーん。
まあね、その、
まだ、所詮自分も、
3ヶ月すら続いていないので。
いやでもまあ、結構続いてる方やと思うし。
やっぱりその、
先に俺ステップに行かんとこうと思えることっていう、
やりたいけど我慢するっていう、
やりたいことを全てやるっていうのとは、
ちょっと違うマインドセットで、
でも長期的に自分にとっていいことができているという、
このバランスを保ててるのは、
大変現代社会において素晴らしいなと思いますね。
うーん。
やっぱね、趣味、
自分の趣味・趣向と合ったことだなっていう感じですね。
まず、
日中に例えば、
5分休憩をして筋トレをすることはできる。
はい。
で、最近で言うと、
やっぱ疲れたから筋トレしようという考えに至れるようになって。
はい。
ずっとスタンディング環境が、
今年の5月から、
コンピューターに向かうときは、
立ってしかできないようになっていて。
なるほど。
立ってると疲れるんですよ。
疲れるので休憩を兼ねて、
ちょっとしゃがんで、
座って腕立てしてみたいなことだったり、
腕立てではないんだけど、
そういうことをやっていたりとかもできるし、
そういう、
で、セットの間とかも十分休めばいいって言ってるんですよね。
うん。
いわゆるインターバルトレーニングって、
なんて言うんだろう、無酸素状態というか、
足りない状態で続けていくトレーニングなんかもあるんですけど、
同じくあれもハードだから嫌なんですよ。
嫌だとは言わんけど、
若い頃はそれを楽しむという要素も多少はあったけれども、
はい。
そういうのは嫌なんですよね。
あれもハードなことしてる自分かっこいいってやつですね。
あれは乳酸が溜まった状態で体を動かすとかにも、
それはそれで、
種目とか競技によって意義はあると思います。
意義はあるけど、
若い頃あれができたのは、
そういう俺かっこいいさにドライブされてた感じはしますけど、
効能とかよりも。
あると思いますね。
特に若い世代においてのトレーニングで、
これは個人的な意見ですけど、
精神的な部分ってめちゃくちゃ重要で、
なるほど。
あの辛い練習を俺はできたと思えるということは、
あらゆる競技、ほとんどの競技において、
かなりプラスに作用すると思うので、
なるほどね。
そのこと自体を全否定するわけではもちろんないし、
なんなら優秀な監督とかっていうのは、
そういうのをちゃんと狙ってやっていると思います。
ただオッサンの趣味としてのやり方ではないと。
そうですね。
やっぱり生涯にわたって、
基本的に一人で続けられて、
っていう場合において、
だって誰も一緒に、
昨日練習大変だったなっていう相手もいない中、
確かに。
一人で筋肉痛になってても、
ニヤニヤしている怪しいだけな人になってしまうので、
確かに。
一般的にはそこはやはりもっと適度に楽で、
でも適度に厳しいぐらいの感覚がちょうどいいのかなと。
なるほど。
結構いろいろと記事を調べていくと、
面白い言い方をしていた人もいたりして、
めっちゃハマった人っていうのが、
事務代金とか危機代金をケチっているっていう、
面白さの他に、
運動の神話の著者ダニエル・リーバーマンさんの本とかも読んでて、
同じような趣味の人とかが、
めっちゃ面白いって言ってて、
進化生物学の観点から筋肉を動かすことを理解する、
哺乳類の解剖学的なことを自分自身で体験してみて、
面白いみたいな言い方をしていて、
例えば腕立て伏せって、
4足歩行的な動作だし、
確かに。
県衰って、猿の時代の動作なんですよね。
確かに確かに。
そういう人類の来歴に思いを馳せるのが楽しいみたいな、
面白いね。
その人も持続的成長を目指していって、
最速最大効率じゃなくて、
長い間筋肉をやっぱり動かしてみたい、
アスリートを目指すものとは違うんだっていう言い方をしていたりとか、
苦問式だっていう言い方をしている人もいたし、
その基礎を大切にする。
すごく簡単なことが無意識にできるようになるまで、
ずっと繰り返すことだっていう感じの言い方もしていたり。
なるほど。
やっぱり筋肉、
その人はちゃんと調べてましたね、
そういう文献とかを。
それで言うと、
大雑把にコラーゲンとかエラスチンとかっていう分子の再生産には、
4日から21日かかって、
コラーゲンが大雑把に言うと強くなるためには、
21日から60日ぐらいかかる。
だからやっぱり1ヶ月、2ヶ月っていう単位で、
その根本をゆっくり鍛えないといけないニュアンスとしては。
っていうのもあるだろうなと思ったし、
進化的視点からの理解
それぞれのね、
詳しく1個1個のメニューは解説しないんですけど、
この筋トレがいかに素晴らしいかみたいなのもね、
マッチョっていうか筋肉ゴリラ的な、
インテリ筋肉ゴリラ的な書き方がたくさんしてあって。
わかるよ。
懸垂というものは、
我々は猿から進化しており、
俺たちはもともと木にぶら下がっていた生き物だって。
進化の年月で言えば、
そっちの期間の方が長いわけで、
現代生活では、
何かを掴んで体を引き上げるなんてことはやってなかったけれども、
進化的にはそういう能力ってめちゃめちゃ残っていて、
この動きが野生の本能を目覚めさせるのだみたいな、
そういうニュアンスな書き方もしてあったりして。
語り口がマッチョとインテリ。
話を聞く限り結構インテリな感じやけど、
マッチョっていう組み合わせがいいね。
その辺りは適度に、
なんて言うんだろう、娯楽として楽しんで読んだらいいのかなっていう。
でも言われて、
背筋・腱鞘だけはすごく納得ができたというか、
ずっと陸上競技をやっていると、
ももとケツなんですよね、走るのに大事なのって。
だと教わってきたけれども、
確か筋肉の大きさで言うと背中が一番大きくって。
言われてみればイメージとしても確かにそうだよなって思うし、
あまりにも我々の日常生活で使わなさすぎて、
その縁がないんですけど、
可能性としては確かに背筋・腱鞘系、
一番可能性はあるなっていうのはちょっと思ったりもして。
そうやってちょっとマッチョなのを笑いながら、
わりと影響も受けていたりもする。
そんな感じでまとめるとですけど、
本を買わなくてもネットで、YouTubeでも公式なのかな?
全部のトレーニング、解説してくれるような動画とかもあったりするし。
検索ワードは何にしたい?
コンビクト・コンディショニングにするか、
日本語でプリズナートレーニングにするかですかね。
なるほど。
自分はそもそも自重トレーニングとかビッグスリーっていう言葉と関連していたら、
偶然プリズナートレーニングというものを紹介しているブログに出会って、
それでこんなのがあるんだってそこから本を知ったりしたので、
ある程度ウェブだけでもちょこっと体験してみるとか、
イメージをつかむことはできると思うので、
どのぐらいの人が実際にやってみるかは分からないんですが、
もし興味を持たれたら是非、トレーニング仲間として。
結局一人でやることにしかならないんだけれども、
そうやって一緒に楽しめる人が増えたら嬉しいです。
ということで、今回のエピソードのご意見ご感想など、
お送りするメールのお便りフォームだとか、
Twitterやブルースカイでハッシュタグ、
カタカナでブックカタリストまでお寄せいただければ、
番組でも取り上げたいと思います。
またブックカタリストは番組を支援していただけるサポーターも募集しておりますので、
サポーターの方はこの後収録するアフタートークで、
最近読んだ本など語っていたりだとか、
メンバー限定のDiscordとか、
月に1回の読書会などいろんなこともやっていますので、
気になる方は概要欄のリンクから詳細ご覧いただければと思います。
それでは今回もお聞きいただきありがとうございました。
ありがとうございます。
01:06:29

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