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みもれ 真夜中の読書会 おしゃべりな図書室へようこそ
こんばんは、KODANSHAウェブマガジンみもれ編集部のバタやんこと川端です。 おしゃべりな図書室では、水曜日の夜にホッとできて明日が楽しみになる
をテーマに、皆様からのお便りをもとに、おすすめの本や漫画、紙フレーズをご紹介します。 さて第61夜となりました今夜のお便りご紹介します
まゆまま子さんからいただきました。バタやんさんこんばんは。こんばんは。 ふっとりしたバタやんさんの声に癒されております。ありがとうございます。
コロナ禍で塾の仕事がなくなり落ち込みましたが、自由な時間が増えたのだなと思い返して、ホロスコープの勉強を始めました。
奥が深く勉強しがいがあるのですが、ホロスコープや星、宇宙を題材にした小説がありましたら取り上げていただきたいです。よろしくお願いします。といただきました。
少し前にいただいたお便りだったので、もしかするともう新しいお仕事についていらっしゃるかもしれませんね。
できた時間を前から興味があったことの勉強に使うって素晴らしいですよね。いいなと思いました。
私も実は占い、ホロスコープにはとても興味があって、占いの連載を担当してたりしたことから調べたりしているうちにだんだん詳しくなってっていう、
そういうの何て言うんでしたっけ、工房の腕の早まりじゃなくて、ポーズが平文とかじゃなくて、
あれです、文前の小僧、文前の小僧を習わぬ経を読むっていうやつですね。すっきりした。
それでホロスコープや星、宇宙を題材にした小説というリクエストでしたが、小説ではないんですけれども、
今日はこの本を勝手に貸し出しカードに選びました。サジ・ハルオさんの「体は星からできている」という本です。
サジ・ハルオさんという方は理学博士で、元NASAの客員研究員、宇宙論の第一人者でいらっしゃるんですね。
地球外知的生命体の探索だったり、揺らぎの研究、そういった宇宙の研究の成果を平和教育の一つと結びつけて、
子どもたちの学校で特別授業なども行ってたりされるそうなんです。
宇宙のことを知ると平和に結びつくっていうのは面白いなと思いますよね。
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宇宙の平和を守るとかいうヒーローものっていうことじゃなくて、私たちの個々人の小さな心の平和につながるという話なんですね。
どんなお話か紹介していきたいと思います。
体は星からできているは、エッセイでもなく小説でもなく、学術書ともちょっと違うかな。
小学生向けの授業のようにわかりやすい言葉で書かれた宇宙にまつわるノーフィクションですかね。
宇宙の研究は私たちの始まりを知ることであり、存在だったり自分とは何かということを知ることであるっていう、
壮大でありながらとても身近な話でもあるんですよね。
この本は宇宙の話を軸にしながらも、人間関係とか、
誰かが何かに影響を与えるっていうことだったり、宗教とか、見えないものと向き合ういろんな尺度を教えてくれます。
今ちょっと気が遠くなった方、私のこの抑揚のあまりない話し方と相まってね、気が遠どいてしまった方はいつでも寝てくださいね。
今日はそんな感じのいつでも眠りたくなるお話です。
この本本当に最後まで読み切ったことがないっていうか、ちょっと読んだらすぐ眠くなっちゃって、
すごく前に買った本なんですけど、何度読んでもそうなんだっていう新しい発見があって、
読んだだろうっていう感じなんですけど、すごくよく眠れる本でもあります。
ホロスコープを学んでいらっしゃる方、まずは天体の配置、天空図と呼ばれる、星の配置ですかね、そういったことを学ばれると思うんですが、
いわゆる星回りというやつですね。天体の話から参りましょうか。
この本に書いてあって、まず私が思ったのは、太陽の大きさを夏みかんぐらいとすると、
そこから10メートルぐらい離れたところにある砂粒一つが地球なんですって。
小さって思いますよね。太陽って大きいんだなって思いました。
そこから70メートルぐらい離れたところにある桜もぐらいの大きさが木星で、木星は結構大きいってことですかね、地球に比べたら。
そう考えると地球ってすごく小さくて、太陽からの距離が今よりちょっとでも離れてたり近かったりしたら、
すごい暑かったり寒かったりして、生命は生まれなかったわけで、
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そんな奇跡の砂粒の中のさらに砂粒みたいな人間が、宇宙のことを分かる、認識できるっていうのがすごいことですよね。
また眠くなってきましたか。そういうスケールの大きい話を聞くと癒されるなと私は思っていて、
いろんな日々の小さなイライラはどっちでもいいかみたいなね。
宇宙の話は占いにもつながるんですけど、何を信じるか、何を神様と思うかという宗教の話にもつながってくるんですね。
そのあたりがこの本の面白いところでもあり、その話を後半していきたいと思います。
この本の中でもう一つ確かにいいと思ったのは、魔女狩りの話なんです。
魔女狩りってあるじゃないですか。
あれは17世紀のヨーロッパがすごいカンパニーに回れて、寒いから薪を消費するわけですね。
いろんなものを燃やすから畑が痩せてしまってワインも作れない。
経済的なダメージが来たところ、栄養が足りなかったりして人の免疫が下がる。
疫病が流行ってという大変悲惨な状態になっていたんですね。
それが神のお怒りを勝ったんだと人々は、神のお怒りを勝ったのは魔女のせいだって言って、
誰かを悪の根源に仕立てて処刑することで心の安泰を守るっていう感じですかね。
国民の怒りの矛先を向けるみたいなことですよね。
魔女とされた人々は、女性は美しすぎるとか頭が良すぎるとか、少し変わった個性を持つ女性が多かったそうです。
なんだか世界的に疫病が蔓延している今と似ているものを感じますが、
この本の指摘でなるほどと思ったのは、
日本だったら、その当時の日本って17世紀って江戸時代とかかな、
例えば大地震が起こったとして、魔女を処刑しようという発想にはいたらないんじゃないかっていうのが、
佐治先生の分析なんですね。
日本だったら大生津の機嫌を損ねたって言って、
お祭り的な行事をするとか、村の人たちみんなで神様、仏様にお祈りをしようとかっていう風になるよね。
それは日本が比較的温暖で恵まれた自然環境で育まれた感性があるから、
アニミズム的発想という風に書かれていますが、
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アニミズム、アニミズム、つまり自然信仰ですよね。
日本は割と自然信仰的な信仰心が強いのではないかという話が書かれています。
一方、西洋は人間は選ばれし生き物だっていう、
砂粒の中の奇跡の環境で生まれてきた人間は選ばれし生き物で、
信じる者は救われる、つまりある特定の人や神様を信じる者だけが救われるという、
ある種自分たちも選ばれたものだし、さらに選ばれし者を崇拝しようという風に、
信仰が人に向かっているのかもしれませんね。
だから攻撃も人に向かいやすいのではないかと。
近年は日本も神道が戦争に利用されたり、神風特攻隊的なね、
今なら魔女狩りが日本でも起こり得るかもしれないですよね。
それは私の勝手な想像であって、この本からは少し話がずれてしまったんですけれども、
ではこの、体は星からできているから神フレーズをご紹介して終わりたいと思います。
また何かが完成に向かう道というのは、逆に見れば破壊への道だとも言えるでしょう。
新しいピアノはなかなか良い音が出ません。
これをどんどん引き込んでいくと良い音が出るようになります。
これはピアノが摩耗していくプロセスを通して良い音が作られることを物語っています。
エンジンでもそうですね。
新しいエンジンは固くて周りが悪いですね。
少しずつ摩耗していくことでスムースに快適に回るようになります。
使い込んでいくということは滅亡への道であると同時に完成への道でもあるわけです。
それらは一つの現象の裏と表であり、ある意味で仏教的な考え方と相通ずるものがあります。
これは宇宙に存在する電気がマイナスとプラスの電気量がぴったり同じという話から、
破壊と完成は同じ、完成に向かっていく量だけ、摩耗もしていくというような話かなと思うんですが、
私たちが年を重ねるのも同じことが言えるというふうに佐治先生はおっしゃっていて、
老化というのは死への道のりへ向かっているんだけれども、それと同じだけ大徳できるものがあって、
それぞれの時期においてその時期であるメリットがあるというふうに書かれているんですね。
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私たち一般人にとっては何かを学ぶことに必ずしもその時でなければならないという時期が存在しているわけではなく、
学びたいという時がその人にとって学ぶためのベストな時期だと思いますと書いてありました。
このコロナ禍で学びの時期を選択されたマユママ子さんにぜひこの本を読んで、
感想を伺いたいなと思って今日はご紹介しました。
リクエストありがとうございます。
皆さんも途中で寝ずにお付き合いいただきありがとうございました。
さて、そろそろお時間になってしまいました。
真夜中の読書会おしゃべりな図書室はこんな感じで皆さんからのお便りをもとにしながら、
いろいろなテーマでお話ししたり、本を紹介したりしています。
MIMOREのサイトからお便り募集しているので、ぜひご投稿ください。
また来週水曜日の夜にお会いしましょう。
おやすみなさい。
おやすみ。