広告効果上昇
おだしょー 音声広告実験隊、今回もロボットスタートの中の人1名と外の人1名でお送りします。
よろしくお願いします。
おだしょー さて、前回はアメリカ以外のPodcastの動きについて取り上げたと思いますけども、今回のテーマはどうしましょうか?
ここ1ヶ月間もいろんな動きがありましたので、境界のニュースをまとめる際にできたらいいんじゃないかなというふうに思います。
おだしょー 特に気になるニュースってありましたか?
そうですね。昨年後半のiOS17のアップデートによって、Apple Podcastの自動ダウンロードの処理方法というのが修正されて、
全体の再生数であったりダウンロード数にネガティブな影響が発生したということは前回お伝えしているかなというふうに思うんですけど。
おだしょー 確かダウンロード数が10から30パー減少することにつながったと思いますけれども、
聞かれる可能性が少ないダウンロードが減ったということで、広告効果の観点からプラスというお話でもありましたよね。
その話がしたかったんですけど、広告効果がどのように反映されたかという点について、
Podcast広告分析プラットフォームを提供しているPodScribeさんがデータを発表されたんですよ。
おだしょー もう調べられた企業さんが現れるということですね。
ありがたいですね。
おだしょー 素晴らしいですね。やっぱりそれだけ注目されているということですよね。
ちなみにどんな切り口の測定になるんですか?
おだしょー これはアップデート前の調査では、Podcast広告を聞いた後のサイトへの訪問率というのがあると思うんですけど、それが0.47%だったそうなんですね。
0.47ということは、210人に1人ぐらいがアクションしていたイメージですね。
おだしょー 計算早くないですか?
それは一応貧乳の人ですから。
おだしょー 0.5なら僕も言えるけど。
そんなに難しくないですよ。
おだしょー 0.5じゃないですよ。
それがどのように変化したかというのは調査なんですけど、どのぐらい変化したかと思われますか?
おだしょー クイズですね。
簡純な計算でありますけど、ダウンロード数が鳴らすと20パーぐらい減少したってことがありますよね。
そうですね。
おだしょー この部分が効率化された対象と考えると、ちょうど20パーぐらい効果が上昇していると相関関係は分かりやすいですね。
そんな単純な回答で大丈夫ですかね。
おだしょー それ以外切り口が浮かばないので、とりあえずこの20パーっていう答えでいきたいと思います。
それでは正解発表なんですけど、実はほぼ正解で、0.47%から0.56%へと変化して、これって約19.1%上昇した結果だったんですね。
おだしょー ほぼ20パーですね。
ちょっと違うけどね。
おだしょー いいじゃないですか。0.9%上げて、ちょっと煽られたのが気になりますけど、20パーの効果アップと相当大きいですよね。
ですね。
おだしょー これ特に配信プラットフォーム側の配慮で広告効果が上がることにつながったと思うんで、こういうのは業界の流れとしてもいい印象を受けますよね。
広告主の活用意向
そうですね。合わせてキュムラスメディアとシグナルヒルインサイズが広告主さんのポッドキャストの活用意向についての調査も行っているんですけど、ここでもポジティブなデータが出てるんですね。
おだしょー これはどんな調査なんですか?
この調査っていうのは、すごいユニークな点があって、2015年からずっと同じ質問を投げかけ続けていて、その数値の変化を追ってるってものなんですけど、
例えばどんな質問をしてるかっていうと、ポッドキャスト広告を現在使っていますか?っていう質問に対する広告主さんの回答は、2015年に15%だったのに対して、2023年では58%まで伸びてるってことがわかるんですね。
おだしょー なるほど。時系列で変化が見れると、今後日本の市場がどんな形で成長していくかの予測をする上でも参考になりそうですよね。
その中でも特に伸びているのはどのような指標なんでしょうか?
最も伸びているのは、先ほどの実際に利用している広告主さんの比率なんですけど、同時にポッドキャストの活用について検討している企業っていうのの比率も大きく上昇してるんですね。
具体的には2015年の段階で41%であったのに対して、直近ではなんと80%近くになってるんで、今後さらに広告活用が進む方向にあるのかなというふうに思います。
80%っていうと、ほとんどの広告主さんが検討してるっていう状況かと思うんですけども。
そういえば、すみません、話が飛び飛びで恐縮なんですけど、この件にちょっとリンクすると思うんですけど、ポッドキャストって2004年頃からあると思うけど、なんで今頃になって広告市場が伸び始めてるの?っていう質問を受けたんですよ。
これってどうお答えするのがベストだったんでしょうか?
この調査っていうのが2015年から取得され始めたって話さっきしましたけど、米国では2015年前後からポッドキャスト広告の枠を束ねるアドネットワークというものが増え始めて、出稿しやすい環境が整ってきたことっていうのが背景にあるんじゃないかなというふうに思います。
なるほど。広告を支えるプレイヤーが徐々に増え始めて、出稿しやすい環境が整え始めたので伸び始めた。言い換えるとそれ以前は広告を出稿する仕組み自体が不足していたので、なかなか立ち上がらなかった。
今までは個別にホストリードを頼むみたいな感じだったんじゃないかなと思うんですけど、2015年で考えると、例えばホットキャストワンさん。これ上場とかあったんだと思うんですよね。
これは2010年ぐらいに立ち上がっていて、ミットロールが2013年。あとメガフォンは2015年設立。これ後にスポティバルに買収される会社ですね。
よくお話しする広告収益が得られる仕組みっていうのと、コンテンツの質と量の拡大ってこの循環が、だいたい2010年から2015年ぐらいの間に行政されて、それからが統計数値に反映されるようになったのが、だいたい2015年っていうことなんですね。
また広告市場としても一般的に注目されるレベルに達したっていうのが、だいたい2020年ぐらいかなっていうふうに思ってます。
そのあたりから年間成長率が一番高い広告市場って注目されるようになったと思いますけど、この土台作りっていうのは2010年とか15年ぐらいから始まっていて、今に繋がってるってことですね。
なんかこのあたりがぼんやりしてたんですけど、少しずつ繋がってきた気がします。この点を踏まえると、今の日本ってアメリカでいうと何年くらいに相当するようなイメージですか?
キュムラスメディアさんのデータですとか、広告収益が得られる仕組みとか、コンテンツの出土量の拡大っていうその循環の観点から考えると、だいたい2013年ぐらいじゃないかなというふうに思いますね。
2013年というと、立ち上がるまでもう少し時間がかかるイメージですかね?
インターネット広告業界に市販席近くいる私からすると、ちょっと待って、年齢バレちゃうんであれなんですけど。
ポッドキャスト広告市場の成長
正直そんな長く感じないですけど。
それは人によってはなかなか市販席いる人がいない。それはちょっとずるいですよ。
例えば5年後の2018年には広告の実利用率っていうのがだいたい32%になってて、社内議論での活用みたいな感じで行っている企業も70%を超えてるって感じなので、一般化するのもここまでそんな遠い未来とは考えてないですね。
確かに2013年から1年後と成長した上で、18年がこの数字になるって考えると、それなりのペースで普及していったとも確かに見れますね。
そうですね。またこの調査の中では、リスナーさんに対するポッドキャスト広告に対する印象調査っていうのも2017年ぐらいから継続してるんですね。
今度はリスナーさん目線での広告がどのように評価されてるってことですね。
これも大事ですよね。
どんな切り口で調査されてるんですか?
例えば、「お気に入りのポッドキャスト番組が継続するためであれば、広告があっても気にしないですか?」とか。
いい質問ですね。
そうですね。
あと、「お気に入りのポッドキャスト番組で広告を出しているブランドを支持しますか?」とか。
あとは、「ポッドキャストで聞いた広告がどの程度記憶に残ってるか?」とか、こういった質問を行って、それを年ごとに数値をまとめてるってものなんですね。
これ一個一個結果を聞いていくと時間がかかりそうなので、全体傾向としてはどんな結果だったんでしょうか?
これね、各項目について、2017年と直近のデータを比較してもあんまり変化してないっていう状況なんですね。
大きい上昇も下落もしてないと。
これもともといい数値が横ばいでいじされてるってイメージを持ってもらえればと思うんですけど、
ポッドキャスト広告の有効性
結果からは引き続き、ポッドキャスト広告っていうのは前向きに受け入れられる広告手段と言えるかと思います。
なるほど。ちなみに少し気になるトレンドとして、有料回になると広告配信がストップするようなコンテンツサービスも最近増えてますよね。
こういう傾向が強まると、広告自体の出行機会が減ることにもつながると思うんですけど、この辺りはどうなんでしょう?
確かにね、すごい重要な観点というか、いい切り口ですよね。
この点に関する直近のデータがいいのがあって、
IAVさんが米国の個人データとデジタル広告全体に関する消費者の考え・好み・懸念についての洞察を得ることが目的の調査を行っているんですね。
IAVさんは何でも調査してますね。
これでもどんな記者の話ですよね。
そうですね。どんな内容だったんでしょうか。
端的に言いますと、デジタルコンテンツに触れる際にお金を払うのが良いか、それとも広告を受け入れるほうがいいかというお問い合わせをしたものです。
そのものの質問ですね、まさに。
結果が、より多くの広告を受け入れても料金は支払いたくないという回答が最多の78%。
78%。
多少の広告は受け入れます。
で、小額の料金を払ってもいいって言ったのが17%。
広告なしになるなら高い料金を払うって言ってるのが5%という結果なんですね。
思ったよりも有料サービスを好まれる有料サービスが少ないですね。
特にポッドキャストに関する別の調査では、他のデジタルコンテンツに比べて広告が少ないというデータもあるというのもあわせて考えると、
今のところポッドキャスト広告に関しては、有料で広告をなくしたいという人があんまりいる感じはしなくて、
あまりこの点は気にしなくていいんじゃないかなというふうに僕は考えています。
この統計ですね。
有料化と無料提供の比較
消費者の91%は現在無料で使用しているコンテンツが有料になった場合、
イライラ、失望、怒り、混乱、悲しみなどの否定的な反応を示すというデータもあるんですね。
そう、それそれ。
私はもう悲しむ派ですね。
悲しむ派。
ショックというか、えーってなっちゃうんですね。
僕は混乱かもしれないですけども。
でも確かにこのデータを前提とすると、すべてのプラットフォームが同時に有料化しない限り、
無料で提供する事業者にユーザーが流れちゃうことにつながるでしょうから、
そうする側も切り替えづらいというリスクと言いますか、切り替えるリスクありますよね。
インターネットのコンテンツの歴史の中でも有料化に向けたチャレンジってのは何度も行われていると思うんですけど、
やっぱり広告プラス無料でコンテンツに接する世界観というのが指示され続けてるんじゃないかなって思いますね。
確かに記憶をたどると、昔からチャレンジあることはありますよね。
ちょっと聞き忘れたんですけども、最初にiOSのアップデートで世界的にポッドキャストのダウンロード数が減少したってお話あったじゃないですか。
これは今も継続しているんですか?
この点については、私たちが運営しているAdNetworkにおけるデータからの回答になっちゃいますけど、
Apple Podcasts経由でのダウンロード数ってのが、やっぱり一時期20%程度減少しましたね。
これは例に漏れるっていう感じですね。
一方でね、1月の中頃からは、もうiOSのアップデート前の同水準ぐらいに戻ってます。
それはどう捉えたらいいんでしょうか?
これね、番組個別の実力でリスナーさんが増加している部分ってのもあると思うんですけど、
実は全体的に上昇してたんで、ポッドキャストリスナーの母数が断然に増えてるっていう要素もあるんじゃないかなというふうに思ってます。
特にね、お正月明けからは顕著ですね。
シンプルにリスナーさんの増加によってカバーされたようなイメージですね。
なんか一時期、御社のメンバーも少し落ち込んでる感じもあったので、回復されてるよね。
努力と違うところでね、再生数減ると嫌ですよね。
外部要員こそ、基本ずっと上昇傾向にあったものが減少するっていうのは、やっぱり残念な気持ちになってたんですけど。
そういえば、たまにはね、うちの他のメンバー4人で現場の話聞くゲスト会やってもいいかもですよね。
お会いがいよいよできますか?
こういう話ってね、やっぱり生の声聞いた方が面白いじゃないですかね。
個人的には、やっぱり技術面の情報を欲されてるリスナーさんも多いかと思うんで、いつかはCT4に行って思ってるんですけども、生出演ってNGでしたっけ?
なんかね、恥ずかしがり屋で、録音ならいいけど、出演嫌だなみたいな感じのこと言ってましたんで、ちょっと難しいかもですよね、CT4はね。
そういう意味では、現場レベルで今、ポッドキャスト広告が実際どこまで受け入れられてるかとか、何なら結構否定的な意見が多いとか、ポジティブな意見が多いとかも含めて、生の声は聞いてみたいですよね。
そうなると、やっぱり営業部のメンバーがいいですよね。じゃあちょっとね、声をかけておくようにしておきます。
ぜひよろしくお願いします。流れ上、今後のテーマも決まったところで、今日はこの辺りにしましょうか。
それでは本日もお聞きいただきありがとうございました。
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