ポッドキャストの利用率の推移
音声広告実験隊、今回もロボット スタートの中の人1名と外の人1名
でお送りします。
よろしくお願いします。
前回は日本企業の音声領域の取り 組みにフォーカスしたと思います
けど、今回どうしましょうか。
そうですね。最近、ポッドキャスト の歴史を時系列で追えるデータ
というのが増えてきたので、その辺り をちょっと掘り下げてみたいかな
というふうに思うんですけど。
時系列っていうと、海外の統計 ってことですか?
やはりこの辺りは米国の統計が中心 になります。一方で海外の状況を
把握するというよりは、過去の海外 の推移を見ることで、今後日本の
ポッドキャスト市場がどのように 発展していくかという考える
参考情報になればいいなという ふうに思ってます。
過去の推移データについては、これ までもいくつか取り上げてきました
よね。
広告の日産目線で見るポッドキャスト 広告の利用状況ですとか、あと
もちろんリスナーさん視点で見る ポッドキャスト広告に対する印象
の推移とかについては触れてます ね。
なるほど。今回はどのような内容 が発表されたんですか?
今回はEdison Researchさんの調査を 基にウエスト・ウッドガンさんが
さらにまとめ直したレポートになるん ですけど、その中で2016年以降の
毎日ポッドキャストを聞くリスナー 数の推移っていうのがまとめられて
るんですね。
その辺りのデータは2015、16年開始 のものが多いですね。
鋭いですね。この辺はやはりポッドキャスト のアドネットワークの動きが本格化
した2015年ぐらいからのデータっていう のが結構多くて、この時期にうまく
調査も本格化したので、僕らも見れる みたいな感じかなというふうに
思います。
日本で言うと、確か2022年の調査 で1回以上聞くリスナーだったかな
の割合が15.7%っていうデータだった と思いますけど、この辺りの数値
との比較が整理する上でのポイント になりますかね。
日常的に聞いているかとか、月に 1回以上かっていう差異はあるに
せよ、一つの参考にはなるかと思 ってます。ちなみに統計初年度
の2016年に日常的に聞かれていた 方の比率っていうのはどのぐらい
だったと思いますか。
なかなか難しい質問ですね。根拠 らしい根拠はないですけど、4年後
には1000億円を超える広告マーケット になってますよね。これって日本
だとラジオ広告市場に匹敵する ぐらいの規模かと思うんですけども、
そう考えると2016年の時点で10%くらい はいたんじゃないでしょうか。
ファイナルアンサー?
はい、ファイナルアンサーです。
惜しいな。正解は6.4%で、これ日本の リスナーの中の3人に1人が日常的に
聞いてるってするならば、近しい 状況かもしれないですね。
6.4%と10%が惜しいのかわかんない ですけど。ちなみに2020年にはどれ
ぐらいの割合ですか。
2020年は19.1%なので、ここ4年で3倍 になったってことですかね。
そこですね。4年で2倍くらいかな と思ってたんですけど、3倍になったんですね。
ちょっとその成長の予測がずれかな と思うんですけど、しかしYouTubeの
時もそうでしたけど、浸透する時は 一気に進むもんですね。
そうですね。これ2023年には32%となって、 引き続きかなりのペースで浸透して
ってるんですけど、一方で実は1年単位で 見ると、金田都市もずっと右肩上がり
っていうわけではないんですよ。
あ、そうなんですか。
はい。例えば2019年とか2021年については、 前年の年と比較すると微減になってたり
するんですよね。
なんか意外な情報ですね。
とは言ってもね、2年単位で見ると 減少してることはなくてずっと
右肩は成長してると。
なので着実に広がる方向にはあるのは 間違いないかなっていうふうに
グラフを見てると感じますね。
なるほど。そう考えると日本もいずれ 微減だったりとか横ばいなるような
年も出てきますかね。
いや、それが実は朝日新聞さんと大隣さんが 先日発表されたんですけど、
第4回ポッドキャスト国内利用実態調査 ってのを見ると、
ここ1年のリスナー数っていうのが 横ばい傾向にあったようなんですよ。
あら、それは業界にとってはあまり良くない 情報にも感じますけど、
1個です。統計の取り方によっても ある程度ブレが発生しそうな気も
しますけど、どんな調査だったんでしょうか。
調査は日本国内の15歳から69歳の1万人と、 その中から人口構成比で抽出した
若い世代のポッドキャスト利用
ポッドキャストを日常的に聞くユーザー 800人への調査の結果をまとめたもの
っていうふうになってます。
なるほどですね。しかし、御社の AdNetworkの範囲で見ると、かなり追い風を
感じてるって話もあったかと思うんですけど、 特にiOSのアップデートで1回ダウンロード数の
カウント方法が変更になって、 再生数が減ったにも関わらず、1月には
過去最高の再生数を記録したって 話ありましたよね。
ちなみに2月も過去最高の記録を 更新してるんですけどね。
はいはいはい。
その弊社のAdNetworkの参加ポッドキャスト番組に 限定する話であれば、月間ユニークユーザー数は
全体としても伸びてますし、個別の番組見ても 伸びてる番組ってのが多いので、もう少し前向きに
もっとリスナー数増えてるんじゃないかなって 実は想像してたんですけどね。
でもAdNetworkには比較的アクティブな番組が 中心に参加されてるかと思うんで、
それは実態よりも前向きなバイアスが かかりやすいのかもしれませんね。
確かにそれはあるかもしれないですね。
ちなみに調査の中で他に 気になる部分ってありましたか?
そうですね、全体としての利用率は 大きく変わらないってことだったんですけど、
15歳から19歳の層では、約3人に1人。
20代ですと4人に1人が聞いてるってことで、 若い世代に絞るとかなり浸透してるんじゃないかな
っていうことが分かる資料になってますね。
若い世代で聞かれてるっていうのは、長い目で見ると とても重要なポイントになるかと思いますけど、
今のお話聞くと30代未満に絞ると、もしかして ラジオのリスナーって超えてるんじゃないですか?
そうですね。統計ではその点にも触れてますし、
私の肌感覚としてもそのような印象は持ってます。
ただ一方で、文化放送さんの統計を見ますと、
Z世代のラジオリスナーの比率っていうのは もう少し高くなってますし、
ラジコ経由でラジオを聞かれるリスナーっていうのも 300%超えるってデータもあって、
この点どう扱うかによっても、実は捉え方変わってくるので、
ある程度のブレは発生する状況と考えてますね。
確かにそうですね。
私の仕事からいろんな業界の統計を見ますけれども、
もう少しマーケットが大きくなれば、 大掛かりな調査も可能となると思いますけど、
現状ですと調査の募集団も限られるでしょうから、
多少ブレが出ちゃうっていうのはあるかもしれませんね。
そうですね。
一方で、こういった統計を発表されている方がいるがゆえに、
僕らも考えるきっかけっていうのも増えますし、
大枠で一旦市場の動向っていうのが終えるようになるので、
しかも連続的に終えてるので、
すごい貴重でありがたいですかなって思ってます。
しかし中橋さん本当に調査好きですよね、見るのね。
調査を見るのが好きですね。調査はしないですけどね。
そうですね。
あと、他のメディアユーザーとの情報貫通比較っていうのもまとめられてたんですけど、
この辺はPodcast広告を考える上でも重要じゃないかなと思ってます。
他のメディアユーザーっていうと、例えばテレビとかラジオとかYouTubeとかっていうことですか?
そうです。さらに新聞とかInstagramとかTikTokとかの視聴者も加わってるイメージになってますね。
なるほど。
なんか想像ですと知識予期を乱すためにPodcastを聞かれてる方が多いと思うんで、
情報貫通比較と広告の活用方法
その辺りが統計に反映されそうですけどどうでしょうか?
これ残念ながら、情報接触に対する積極性っていうのが調査項目に入ってるんですけど、
ここまで他のメディアとの差異はなかったんですよね。
ってことは、つまりは他に差異が出た項目があるとも言えるわけですね。
顕著に差異が出たのは、新しいサービスを取り入れるのが早いという項目において、
他のメディアと比べて2倍から2.5倍ぐらい近い。そういった数値が出てます。
取り入れるのが早いっていうのは、つまりアクション率が高いっていうことかと思いますけれども。
この統計ですね。確か40%って割合自体も高い印象ですけど、
ちなみにここまで差異が出る背景ってどう捉えたらいいんでしょうか?
これ一部想像も入っちゃいますけど、現状Podcastっていうのは
アーリーアダプター層が中心になってるってことが背景にあるんじゃないかなっていうふうに思います。
確かに先ほどの15.7%っていう前提とすると、確かにそうですね。
逆に50%が使うようになれば、ほぼ平均に近づくでしょうからね。
ちなみにアーリーアダプター層が中心っていうのは、
広告として見た場合、魅力的な気もしますけども、この辺りでどうなんでしょうか?
そうですね。これ魅力的っていうよりは、市場の例名域から利用率が増加して、
リスナー属性が変化していくにあたり、
適切な広告の活用の仕方っていうのも少しずつ変化していくっていうふうに捉えてるので、
今はアーリーアダプター層に向けた広告は効果が出やすいかなっていうふうに言えるかと思いますね。
そういう捉え方になるんですね。
今はって感じですかね。
その点を踏まえると、現状ですとどのような活用方法と相性が良さそうなんですか?
企業版のアーリーアダプターとポッドキャスト
これ、今回の統計でも示されてましたけど、興味を持ったときにアクションを取ってくれる比率高いので、
知られてないサービスや商品を知ってもらうっていう使い方はシンプルですけど、有効かと思いますね。
確かに企業のセミナー集客にも利用されてるって話ありましたよね。
そうですね。その他にも、新サービスやキャンペーン告知等での利用も多いですけど、
同時に、過去のイメージと現状のギャップを埋めるっていう目的の利用も相性が良いんじゃないかなって思ってます。
過去のイメージと現状のギャップを埋める。ちょっとイメージが湧かないんですけど、事例とかってありますか?
例えば、教育出版社って聞くと、本の出版ってイメージありますよね。
出版社っていう名前もそうですし、私自身も昔お世話になりましたね。
そうですよね。そして今、神尾さんは親の世代になってるって思うんですけど、その親の世代は過去のイメージっていうのは残ってるわけですよね。
つまり財布の紐を握ってる世代が、そのような状態あると。
それに対してGIPは今って、教育出版社も本の出版だけではなくて、インターネットやスマホアプリ経由でのサービス展開っていうのもされてるわけですよね。
確かに数十年経ってますからね。よく考えれば時代に合わせて変化もしていきますよね。
そう。でもそれが十分に認識されてないケースっていうのがあるわけなんですよ。
なるほど。さらに言うと、その情報ができれば実際に利用するデバイス経由で使えると、広告として価値が生まれやすいと。
そういうことですね。もともと企業自体の知名度っていうのは高いことが多いわけなので、
変化を知ってもらうだけで利用のきっかけになるってことは考えられるんじゃないかなって思うわけです。
確かに一般の方に伝えるよりも、実際に触れてもらえるかもしれませんし、情報の拡散も期待できるかもしれませんね。
うん。今回の統計の中でも約26%のリスナーが番組についてはハッシュタグだとかリプライ使ってソーシャルメディア上に感想を書くっていうデータもあるので、
情報価値とかインパクトのある内容であれば、広告内容を拡散する、バズることの可能性っていうのは十分にあるんじゃないかって話なわけですよ。
アーリーアダプター層という視点からそういうポイントも考慮されるんですね。
うん。これって近代的なマーケティングの一つのポイントでもありますし、
そうですね。あと、私が話したい話と無理やりちょっと結びつけるとすると、企業版のアーリーアダプターっていうのもポッドキャストの取り組みに動いてるっていうのがあるんですよね。
企業版アーリーアダプターっていうのは初めて聞きましたけど、でもこれって前回も取り上げたテーマに近づきますよね。
そうなんですけど、前回からの更新情報として、トヨタさんはついにトヨタエムズポッドキャストっていうグランデッドポッドキャストを開始されたわけなんですよ。
あれ?あんまり驚いてない?
日本で最も時価総額の高いトヨタがポッドキャストを活用され始めたってわけですよ。
でもトヨタさんってアメリカでもベスト10に入る勢いでポッドキャスト広告出行されてますから、なるほどぐらいの感覚ですけどね。
確かに広告費っていう意味だと月間数億円単位の広告を出していて、先月の3位に入ったわけなんですけど、でもその話じゃないんですよ。
別にポイントがあるってことですけど、と言いますとどのあたりですか?
トヨタエムズって、そもそも2019年ぐらいからトヨタさんがCMとネットのコンテンツを融合させたオンドメディアと企業広告を組み合わせたもので、いろんなメディアでミックスしながら展開してたんですけど、
そこに今回ポッドキャストも並べるべきって判断したっていうのが、僕らにとってはすごい重要なわけなんですよ。
確かにここ10年間でYouTubeですとか、今Xですか、昔でツイッターとかインスタグラムもこのマーケティング絡めるようなケースも増えてきてるかと思いますけど、
ポッドキャストも同じような扱いを受けるケースが出始めたことに注目されてるってことですか?
はい。今では芸能人とか当然のようにYouTubeもXもインスタも含めてファンとコミュニケーションするって当たり前になってると思いますけど、
トヨタのポッドキャスト広告に注目
そこにポッドキャストが加わるようになれば、この業界の成長って大きく加速するんじゃないのって思ってるわけですよ。
渡辺直美さんの動きとかを見ると、確かにアメリカではすでにそのような扱いになってると思いますけれども、
こうなってくるとコンテンツの数とか質とかリスナーさんとの接点増加にはつながりますよね。
多くのインターネットメディアってのはそういった経緯を経て成長してきてますからね。
このことを前提とした場合、日本を代表するトヨタさんの動きには興奮せざるを得ないわけですし、もちろん今後の動向には注目せざるを得ないわけですよ。
なるほど。そういうことまで考えると確かに興奮がしますね。
ですよね。
ちなみにこのような流れを考えると、別視点でいうと、トヨタさんも始めたんで、うちも始めようみたいな動きも含めて、
ポッドキャスト番組の制作を支援するニーズっていうのも増えるんじゃないですか?
お、さすがですね。
実はね、弊社では番組の制作の支援というのは行ってないんですけど、そういったニーズに対応できるように近々、定型のプレスリリースっていうのを発表する予定なんですよ。
なんか悔しいな。誘導された感じがしますね、これ。
いやいやいやいや。
そこまで緻密には考えてないですか?
でも、今の話は番組制作は提携先さんが行って、番組のプロモーションも御社が担うようなイメージですか?
大まかに言うとその通りなんですけど、詳細はプレスリリースを見ていただきたいと思ってます。
ここでは教えてもらえないんですか?
このエピソードが配信される頃にはプレスリリースも発表されてると思ってますので。
そういうことであれば、掘り下げないほうが良さそうですね。
じゃあ、今日はこの辺りにしましょうか。
はい、そうですね。
それでは本日もお聞きいただきありがとうございました。
ありがとうございました。
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それではまた。