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2024-02-21 12:33

CanvaとIllustratorとFigmaのデザインツールとしての比較(第730回)

プロのデザイナー向け機能について、CanvaとIllustrator、Figmaを比較して解説しました。デザイナーがCanvaだけでやっていけるかを発端とした話題です。

=== 目次 ===
3つのデザインツールの位置付け
CMYKカラーを扱えるか
文字詰めが1文字ずつできるか
ベクターデータを扱えるか
文字の縦組ができるか
その他の項目での比較
Canvaはできることの範囲が広い
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Canvaだけでデザイナーはやっていけると言っている人がいたらしく、それにプロのデザイナーが反発しているところを、Xツイッター上で見かけました。
デザインで食べていくならCanva一本で全く問題ない。子産デザイナーがCanva使ってない理由は新しいソフト覚えられないからってだけ。みたいなことを言ってる人がいたらしいんですね。
Canvaは非常に良いデザインツールですが、デザイナーではない人向けのものですし、Canvaだけでデザイナーがやっていけるという意見には私も反対します。
じゃあ、なんでそう言えるのかと。わかりやすく伝えるにはどうしたらいいかと考えて、アドビイラストレーターとFigmaとCanvaの比較表を作りました。それをツイッターに投稿したんですが、そんなに反響はなかったんですが、この表を補足するような話を今回はしたいと思います。
表はxTwitterのカタカナで、あしかがこうじのアカウントで見られますが、別に見たことなくても見ながらでなくても話はわかると思います。
アドビイラストレーターはプロ向けのデザインツールです。アドビフォトショップが画像加工、画像処理なツールなのに対して、イラストレーターはレイアウトツールですね。今回の比較はレイアウトするツールとしての比較です。
FigmaはWebデザインやWebアプリあるいはスマホやタブレットなどのアプリのユーザーインターフェースを作ることをターゲットにしたツールです。ただデザインツールとして、レイアウトツールとして十分な機能を持っているプロ向けのツールです。
そしてCanvaは非デザイナー向け、デザイナーではない人でもそれなりにデザインができるように、レイアウトができるようにというツールです。
そしてこれらを比較する上で、まず気になるのがCMYKカラーを扱えるかどうかです。画面だけで完結するデザイン、SNSで投稿する用の画像とかWebデザインで使われる画像、バナー広告とかYouTubeのサムネイル画像とか、そういうものはRGBカラーでいいんですが、
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印刷することを考えるとCMYKカラーで指定することが基本的には必須なんですね。あるいはグッズ製作でアクリルスタンドとか缶バッチとかそういうものを作るために入稿するときもCMYKカラーが好ましいですね。
このCMYKカラーを扱えるCMYKで色指定できるのはこの3つの中ではAdobe Illustratorだけです。なので印刷物を作るという上ではイラストレーター一択ということになります。
なおFigmaはCMYKにエクスポートできるプラグインがあるそうです。CanvaもPDFでダウンロードするときにCMYKを選べるそうです。とはいえどちらもCMYKで書き出せるだけで色指定時にCMYKを選べるわけではないんですね。
次にデザイナーとしてデザインツールに求めるもの欲しい機能は文字詰めですね。文字と文字の間隔。横書きだったら横に並んでいる文字同士の間の間隔を調整する機能です。
本文に使われているような小さな文字を一文字一文字細かく文字詰めしたりはさすがにしないにしても見出しのような大きな文字に関しては文字詰めが必須というか文字詰めをちゃんとしてるかしてないかでデザインの質が大きく変わります。
この文字詰めに関してはCanvaはテキストボックス全体に対しての文字と文字の間隔は調整できるんですが一文字一文字での文字と文字の間隔を調整することができません。ここがやっぱりプロ向けツールではないところですね。
Adobe IllustratorとFigmaは一文字一文字の間隔を細かくショートカットキーで調整することができます。
そして次にベクタデータを扱えるかどうかなんですがCanvaはベクタデータの編集はできませんがSVG形式のファイルの読み込みには対応していました。
ベクタデータはビットマップの画像データと違っていくら後から拡大縮小してもきれいなデータで扱えるのでデザインツールとしては必須の機能だと思います。
素材集サイトなどでのベクタ形式のデータは今SVGでダウンロードできるのが主流なのでベクタ形式のデータを扱ってデザインできるという意味ではCanvaもちゃんとできるんだなと思いました。
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ただどうしてもベクタ形式のデータを自分で作るあるいは編集することができないのでその辺はイラストレーターやFigmaを併用するということが必要になってくると思うのでデザイナーがCanvaだけで仕事を完結させるというのがやっぱりちょっと難しいかなと思いました。
アドビイラストレーターとFigmaはベジェ曲線の編集ができます。
ちなみにイラストレーターのベジェ曲線の編集ツールの方が優れてるだろうと思ってる人が多いと思うんですがFigmaのベジェ曲線の編集ペンツールの使い勝手はすごくいいですしイラストレーターを超えている部分もありますので興味のある方はぜひ調べてみて試してみてください。
ベクタネットワークというのがキーワードになります。
あと日本語の場合縦書きというのがデザインツールには欲しいところなんですが海外で作られているツールには縦書きに対応していないというパターンが結構あるんですね。
でこの3つのツールだと残念ながらプロ向けなFigmaには縦書き機能がありません。
イラストレーターはもちろんなんですがキャンバーも縦書きにしっかり対応していました。
Figmaは1行の文字列をボックスを狭くして無理やり縦に並べて縦書きにした時に伸ばし棒とかちっちゃいつみたいなものを縦書きでの正しい位置に調整する機能はあるんですね。
なので1行の縦書きはなんとか作ることができます。
フォントによってはこの機能が対応していないものもあります。
その他の比較ですがまずコスト面でFigmaとキャンバーは無料でも使えるところが嬉しいところですね。
ただ最近Figmaは開発者モードというのが有料プランでしか使えなくなりました。
あとFigmaの良さであるチームで使うには有料プランが必要となってきます。
でも1人でデザインツールレイアウトツールとして使う上では無料でも十分使えます。
キャンバーは無料で使えるんですが用意されているいろんな素材類が無料で使えるものがかなり限定されていて有料のものが目立ってますし
ちょいちょいいろんな機能で無料版では使えない制限がかかっている感が強いんですね。
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例えばデザインを作り始めて後からキャンバスサイズを変えたいとかいう時にこの後からキャンバスのサイズを変えるのは有料プランしかできないんですね。
そんな感じで使っていく上で有料プランのPRをすごいされてくる印象があるので無料で使うことはできるけどやっぱり有料のツールなんだなと。
有料で使ってこそなんだなとキャンバーについては感じます。
あと違いとしてはイラストレーターはパソコンにインストールして使うアプリケーションでインターネットに接続してなくても使えるんですが
Figmaとキャンバーはインターネットに接続している状態で使うことが前提のオンラインのツールです。
なおイラストレーターもAI関係の機能などネット接続が必要な機能もあります。
あとデザインツールとしては必須ではないですがキャンバーはデザインしたレイアウトしたものを元に簡単にアニメーションが作れるところもいいところだと思います。
Figmaにもユーザーインターフェースの確認用にアニメーションの機能はあるんですが
アニメーションを作って動画として書き出すみたいな機能ではありません。
アニメーションを作って画面収録で動画にするとかそういう使い方はできないことはないですね。
イラストレーターはもちろんアニメーション機能はありません。
あと最後に学習コスト。学ぶのにかかる時間であったり難しさはやっぱりAdobe IllustratorとFigmaは高い。学習するのが大変。
キャンバーは初心者でも使いやすい。学習コストが低いと言えると思います。
あと今回レイアウトツールとしての比較ですよという話をしましたがキャンバーは画像加工、画像編集も結構基本的なことはできちゃうんですね。
イラストレーターやFigmaはやっぱり別途Photoshopなどの画像加工をするソフトがないとデザインの仕事としてやっていけないと思うんですが
キャンバーならある程度のところであればPhotoshopのような画像の処理の部分とイラストレーターやFigmaのようなレイアウトの部分と両方カバーできるので
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ある意味デザインの仕事の全部を一つのツールでカバーできる範囲が広いということは言えるなと思います。
他にもプレゼンスライドを作れたりウェブサイトも作れたりしますからね。デザインに関する作業が何でもいける感はすごいですね。
今回は以上です。アシカガコウジがお届けしました。
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