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「お~いお茶」のAIタレントを使ったCM映像のメイキングが雑誌ビデオサロンに載っていました。ベースとなるモデルを撮影し、それをAIで別人に変えたといった手法についてわかったことを話しました。

=== 目次 ===
AIタレントのCM制作の裏側が雑誌に掲載
女性を老けさせる演出からAI利用を検討
人物を撮影して生成AIで顔を差し替え
AI model社のAIモデル撮影
AIモデル撮影のメリットについて
AIで服を変えたりしているかは不明
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00:01
伊藤園のおスいお茶のCMに、AIで作られた女性が出演しているということを、以前このポッドキャストで話題にしました。
その時に、顔をAIで生成した後、デザイナークリエイターが微調整していますという情報しかないので、
どうやって作ったのか、詳細はわからないと話しました。顔はAIなんだけど、体や動きは実写なんじゃないかといった話をしたと思います。
で、その答え合わせというか、このAIタレントを使ったCM映像のメイキングがビデオサロンという雑誌に載っていました。
ビデオサロン2024年2月号で、特集が映像クリエイターと生成AIなんですね。
その中で、このCMでの映像部分、AIの部分を手がけたAIモデル株式会社の人に聞いたCM制作の裏側と、AIモデル株式会社の事業内容が説明されていました。
で、あのCMでどこまでがAIだったのかなのですが、どうやら私の予想通り、顔はAIで体や動きは実写だったようです。
まずこのCMの制作にあたってですが、以前も話したようにパッケージもAIを利用してデザインしてるんですね。
で、そっちの部分はAIありきだったと思うんですが、CMのキャラクターについてはAIありきな話ではなかったそうです。
ただCMのストーリーなどの企画が決まっている状態で、登場人物を老化させる、老化させる演出があることから、AIを使うことが一つの方法論として議論されて、AIモデル株式会社に声がかかったということだったそうです。
そしてこのCMにおいては、モデル撮影を行う方法が一番適していたということで、ベースとなるモデルさんを撮影して、それをAIで別人に変えるという手法を使ったと説明してありました。
撮影現場で撮影した動画のデータを受け取って、その場でAI生成してみて確認するといった作業をしたそうです。
03:07
1分の撮影素材に対して約15分でAI生成された素材が出来上がると書いていました。
多少時間はかかりますが、十分現場でその場で確認できる時間ですよね。
ビデオサロンに載っていた内容をそのまま読むと、AIは良くも悪くも気まぐれなので、テストでうまくいっていたものが現場で撮影した素材を持ち帰って試してみたら、全くうまくいかないことも多々あります。
そういう意味でもクライアントのOKをもらいながらリアルタイムで進めていく形をとれるのは一つの強みですね、とのことでした。
AIモデル社のメインの事業は、ターゲットがアパレル関係の商品撮影なんですね。
商品の紹介として、モデルさんが服を着ている写真をAIの力を借りて効率的に作っていこうという取り組みをしています。
モデルさんを撮影して顔をAIで別人に変えると、そして洋服もマネキンに着せて撮影した服をAIを利用したツールで撮影したモデルさんに合成しているということのようです。
別にモデルの顔を変えなくてもいいじゃんと思うかもしれないんですが、モデルにとってもクライアント側にとってもメリットがあるようです。
モデルさんのメリットとして、まず年齢に縛られずに仕事ができるということがあります。
30代中盤で仕事が減って、もう少し高齢になればまたニーズが出てくるんだけど、その間モデルの谷間という仕事がなくなる時期があるらしいんですが、顔は別人に変えられるということである程度年齢関係なく仕事が続けられると。
さらに競合の縛りを気にせず仕事ができると。同じ人がライバルメーカーの広告に出たりしてると良くないんですよね。
CMとかの場合、この会社のCMに出たらこの業界の他のCMには出られないみたいな競合縛りみたいなのがあるんですね。
顔が変わるんだったらそういうのを気にせず仕事ができるメリットがあるということですね。
06:03
クライアント企業にとってもメリットがあって、AIモデルの写真だとずっと使い続けられることがメリットになります。
モデルさんを使った商品写真の場合、通常2年間とか使える期間が決まってるんですね。
先ほど話した競合の関係とかもありますしね。
AIで顔を変えたモデルだとそういう期間の縛りがないと。
使っている商品写真でどのモデルの人がその契約期間が切れてないかどうかをチェックする手間も必要なくなりますよということなんですね。
なお2年間という契約の権利が切れた後でも顔の部分を切ったら使ってもいいよという契約で、
顔が出てない状態でモデルの写真を掲載することをアパレル業界では顔切りモデルと呼ぶそうです。
モデルにとってもメリットがあるしクライアント企業にとってもメリットがあるよという話だったんですが、
カメラマンにとってもメリットありますよと。
CGではなくリアルにモデルさんを撮影するので従来通りカメラマンの仕事はなくならないですし、
服はマネキンに着せた状態で撮影して後で合成することになるので、
モデルさんがいちいち服を着替える時間を待つ必要がないですし、
カメラマンさんが自分のペースで撮影していけるというメリットがあるということでした。
AIを使っているけどモデルさんの仕事もカメラマンさんの仕事も奪ってないですし、
モデルさんもカメラマンさんもクライアント企業もそれぞれメリットがあると理想的な形でのAI活用かなと感じました。
で、おーよちゃのCMの話に戻りますが、
実際の人物を使って撮影して顔をAIで合成したという話は書いてあったんですが、
服装については特に書いていませんでした。
なので多分首から下、体の部分に関しては実写の映像なんじゃないかと思います。
背景に関しては背景を作成としか書いてなかったので、
CGなのか3D CGなのかAI生成なのかはわかりませんでした。
なお、登場人物を老化する演出がこのCMの一つの肝になってるんですが、
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通常のAI生成だとモデルに外国人が多いので外国人っぽい老化をしてしまうと。
なのでそうならないようにシステム自体に手を入れていますとか、
自前の技術を使っていますと書いていたんですが、
ここを深読みすればベースの技術は海外の画像生成AIを使ってるんだよねと。
もっと言うとステーブルディフュージョンをベースにちょっと手を加えてるということかなと思いました。
なおこのCMのモデルさんですが顔の候補がいくつかあって、
顔が違う数パターンの動画を作って仮編集用素材として納品したということなんですが、
それも1日くらいで作ったということで、このスピード感もAIを使う魅力なのかなと思いました。
今回は以上です。あきかがこうじがお届けしました。
10:15

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