イラストレーターの利用理由
デザインツールとして、一時期はFigmaばかりを使っていたんですが、
最近、Adobe Illustratorを使う機会が増えました。
理由としては、プリントアウトしたり、印刷したりするものを作ることが多かったからです。
ネットプリントするにしても、ネット印刷するにしても、
イラストレーターを使うのが安心・安全なんですね。
ネットプリントとネット印刷、言葉が紛らわしいですが、
ネットプリントはコンビニにあるマルチコピー機で、
ネット経由でデータをプリントアウトする。それがネットプリントです。
正確には、セブンイレブンがネットプリントで、
ファミリーマート・ローソンはネットワークプリントなんですが、
総称としてネットプリント、ネップリという言葉が一般的に使われているようです。
そして、ネット印刷は、ネットで注文して印刷物を作る。
そういうサービスとか業者のことですね。
ネットで注文して、ネットでデータを入稿します。
5月の20日、21日の土曜日、日曜日に、
デザインフェスタ57というイベントが行われました。
ざっくり言うと、クリエイターがオリジナルのグッズを販売するイベントなんですが、
私と妻と娘、アシカガファミリー全員で、
キャラクターデザイナーの井上ひさとさんの出展のお手伝いをしました。
井上ひさとさんは、サンリオに勤めているときに、
ハンギョドン、バットバツマルを生み出した人で、
サンリオを退社した後も、ベネッセのコラショとか、
いろいろなキャラクターを生み出し続けている人です。
私と妻は手伝いというか、もうスタッフなんですが、
今回かなりいろんな作り物を私の方でもしたんですね。
で、例えば手作りっぽいもので言えば、
缶バッチくじをやったんですが、
その缶バッチを入れるためのちょっと大きな缶の箱の周りに紙を貼ってパッケージっぽくしたり、
列ができたときの最高尾の人に持ってもらう〜ブースの最高尾と書いた内輪を作ったりしたんですね。
これはパソコンでデータを作ってプリントアウトして紙を貼って作ったんですが、
家のプリンターがしょぼいので、プリントアウトはコンビニでネットプリントしました。
ちなみに余談なんですが、うちの近くのセブンイレブンはネットプリントのデータの読み込みが異様に遅いです。
同じデータをプリントアウトしても、ローソンやファミマではそんなに読み込みに時間がかからないのに、
セブンイレブンだと異様に遅いんですね。
ものによってはファイルも10MB近くとか結構大きいものになってしまっていたんですが、
それでも読み込みに5分近くとか待たされて遅いなぁと思っていました。
で、セブンイレブンのネットプリントはデータの読み込みが遅いのかなぁと思っていたんですが、
それは誤解で、別なところのセブンイレブンからだとそんなに待たされずにすぐに同じデータをプリントアウトできました。
なのでテンポによって遅いことがあるということのようです。
アドビイラストレーターの重要性
ネット印刷で印刷してもらったものは、名刺サイズのカードを2種類私が作りました。
印刷物を作るときは基本アドビのツールでの入稿が前提になっています。
当然アドビのツールを持ってない人もいますし、アドビのツールのデータだけしか受け付けないのでは敷居が高すぎるので、
画像データでの入稿とかマイクロソフトのオフィスツールでの入稿もできるようにはなっていますが、
やっぱり印刷物をちゃんと作るにはアドビのツール、特にアドビイラストレーターが安心安全なんですね。
なお最近缶バッジとかアクリルスタンドとかそういうグッズも業者に頼んで作っているんですが、
これらももちろん基本的にはアドビのツールで入稿することが推奨されています。
じゃあなんでイラストレーターじゃないとダメなのか。
例えばフィグマで作ったデータを印刷できないのかという話をしたいと思います。
フィグマはデータを基本的にはベクターで扱っていますし、PDFで書き出しできるので、
フィグマでデザインしてPDFで書き出してネットプリントするとか印刷することもできないことはないと思います。
ただやっぱり印刷物を作るためのツールではないので不安な要素も多いです。
一番大きな要素としてはフィグマはCMYKに対応していません。
RGBのデータしか作れないんですね。 RGB、CMYKというのは色のことです。
CMYKはシアン、マゼンタ、イエローブラックで、この4色のインクで印刷物は刷られるんですね。
印刷物で文字は基本的に黒を使うことが多いですが、これをCMYKのK、ブラックの100%でデータとして指定しておくと、黒のインクだけで刷られてくっきりした綺麗な黒になります。
でもRGB形式のデータだと黒はK100%ですよという指定ができないので、RGBからCMYKに変換したときにCMYKを掛け合わせた色になっちゃうんですね。
そうすると、くっきりした綺麗な黒にならないですし、Cのインク、Mのインク、Yのインクと同じものが何回にも分けて刷られるので、場合によっては半ずれといって、どれかの色が少しずれてしまったりして、さらに文字がくっきりしなくなると、ぼやけた感じになるというケースもあります。
文字だけじゃなくて、QRコードをちっちゃく入れる場合もK100%になるようにデータを注意したいですね。
実は今回名刺サイズのカードを作るときに、私の不注意でQRコードが掛け合わせの色になってしまっていました。
で、出来上がりの印刷物が送られてくるまでビクビクしていたんですが、特に問題はなくてほっとしました。
他にもFigmaにはPDFに書き出すときに配置してある画像ファイルの解像度を設定することができないとか、立ち落としの設定がないとか、印刷物を作るには機能が足りないので、やっぱり持ちは持ちやというか、印刷物を作るんだったらイラストレーターを使った方がいいんですね。
Figmaでの印刷物作成の難しさ
もしどうしてもFigmaのデータを使うんだったら、FigmaからPDFに書き出して、そのPDFをイラストレーターで開いて印刷するのに適切なデータに調整するということを私だったらすると思います。
ということで、デザインツールとしてFigmaは大変便利で良いツールですが、いざ印刷物を作る必要が出てきたときには、やっぱりアドビイラストレーターを使う必要があるよねと、併用していかないといけないよねという話でした。
足利浩二がお届けしました。