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この番組は、毎週一冊の邦訳アメコミを取り上げて、その内容を紹介しています。
ちょっとさ、この出だし?このラジオの入り?
ハードボイルドさが足んないと思うんだよね。
え?どういうこと?
じゃあちょっと俺やるから。
お願いします。
土曜の夜、薄汚い部屋から電波の波に乗って、邦訳アメコミについて語る二人の狂人の声が聞こえる。
こんな感じじゃないですか?
いや甘いね。まだまだ全然卵茹で上がってないから。
ふにゃふにゃです、まだ。
ほんと?じゃあちょっとやってもらっていい?
俺に任せてください。
僕がまだ年若く、心に傷を負いやすかった頃、父親が一つ忠告を与えてくれた。
その言葉について僕は、ことあるごとに考えを巡らせてきた。
誰かのことを批判したくなった時には、こう考えるようにするんだよ、と父親は言った。
世間のすべての人がお前のように、邦訳アメコミを読んでいるわけではないのだ、と。
それ即興で出てきたの?今。
これね、グレートギャスビーという小説の冒頭です。
ハードボールドと言ったらやっぱりね、スコット・フィッツ・ジェラルの偉大なるギャスビーがいいかなと思って。
はい、というわけで今週のテーマは、フランク・ミラーのシンシティ。
もうまさにハードボールドといえばという感じの、めちゃくちゃ固い茹で卵でしたね。
ハードボールドってこういうことなのかな?分からんが。
本の帯にもね、ハードボールドコミックの金字塔って書いてあります。
めっちゃ褒めてますよね。
まあ、ハードボールドなんでしょう。
おそらく。
フランク・ミラーはご存知ですかね?
なんか一回扱いましたよね。
あの、デア・デビル。
ワン・マン・ウィズアウト・フィアー。
あれがフランク・ミラーでしたね。
軽く触れておきますと、ウォッチメンのアラン・ムーアと並んでですね、ダークナイト・リターンズというね、
一度引退したバットマンが復活して、スーパーマンと戦ったりするお話。
よく名作と名前が出てくる。
あれを書いたのがフランク・ミラー。
この二人がですね、アメコミを単なる完全諸悪に留まらない、いわゆる大人の鑑賞にも頼るような作品にしたというふうに評価されてますね。
というですね、もちろんね、この二人だけじゃなくていろんな歴史があるわけなんだけど。
ちょっと予防線張っちゃった。
やっぱりいろんなね、ちょっとしたことで炎上とかしがちですもんね。
まあでも、一応まあそういうような二代巨頭としてね、語られる作家で、作風としてはやっぱハードボイルド。
03:01
ハードでしたね、今回も。
ちょっとね、怒りっていうのが結構フランク・ミラーは作品に出てるかなと思うんですね。
マン・ウィズアウト・フィアーも確かに暴力と怒りみたいなテーマというか、描かれてましたね。
やっぱ政治的な怒りみたいなものを表現することも結構多くて。
9.11の後はですね、ホーリーテラーっていうですね、バットマンがアルカイダと戦うコミックを書こうとしたんですけど。
したんですけど、さすがにちょっと問題があったのか、オリジナルキャラのヒーローがアルカイダと戦うっていう話になってですね。
めっちゃ政治的だね。
翻訳されてますね。
そうなんだ。
耳のないバットマンみたいなのがですね。
もちろんバットマンでは。
泥棒をしている全身コスチュームの女性とですね。
聞いたことあるね。
街で出会って、アルカイダと戦うっていう。
そこだけ飛躍を感じるんだよな。
があるんですけどね。
すごいね。
あと映画にもなりました。スリーハンドレットとスパルタヘイの。あれもフランク・ミラーの。
あれもそうなんだ。
シンシティも映画化はされていて、2作出てますね。
1作目出たときちょっと話題になったよね。
ビジュアルがちょっと特殊で。
白黒中というか、モノクロというか。
このシンシティもアメコミなんですが、お話も絵もフランク・ミラーが描いていて。
白黒なんですね。
びっくりしましたね。読んだとき。
でもさ、いわゆる日本の漫画の我々がイメージする白黒とはまた違う表現でしたね。
映画の方も白黒なんだけど、敵キャラの黄色い人とか車とか場が色付いてたりするっていうスタイリッシュな演出で。
だから撮影はグリーンバックだったらしいね。
で、白黒で撮って、白黒の街を後ろに構成するみたいな。
だから何とも言えない非現実感というか、コミックを実写化する手法の一つとして、斬新な感じでやってた作品ですね。
ハードボイルドっていいよね。
いいよね。かっこいい。
最近なんかハードボイルドなことあった?
ハードボイルドなこと?
今日の昼ね、セブンイレブンに行ってトルティーヤ買ったんだけど、あれチンせずにそのまま食べたね。
美味しくなかったでしょ?
めっちゃボソボソだった。
でもこれちょっとハードボイルドかなって思うよ。
06:00
なるほどね。
そういったら、俺は今日仕事忙しくて昼飯食ってない。
うわー強いなそれ。負けたわ。
これでいいんだ。
誘惑に負けた私はお昼を食べてしまったけど、昼を食べなかった。
それもハードボイルドでしょ。よりハードなの。
なるほどね。
あのさ、俺今日3時間しか寝てねーみたいな。
これハードボイルド?
あれもハードボイルドじゃない?
これハードボイルドでいいんだ。
1日8時間寝る私立探偵ってあんまりハードボイルドな感じしないもんね。
確かにね。
いやーすっきりしたわーみたいなね。3食きっちり食べてたりね。
野菜をちゃんと食べる探偵とか言われてもあんまりハードボイルド。
ハードボイルド感はないか。
そうかそうか。確かにタバコしか吸わない。
あーいいね。
夜は酒しか飲まない。
特定のものしか食べないとかもね。
変食って意味じゃん。
変食家はハードボイルドだったのか。
ハードボイルド難しいわ。
体現するのは難しいかもね。
え、ハードボイルドって何?
ミステリーの位置ジャンル?
ミステリーの歴史の中で位置づけられることは多いよね。
よく従来の探偵が謎解きとかを中心にやってて、めっちゃ頭が良くて、謎解きをゲームのように華麗に解いていくっていう名探偵に対して、もっと泥臭いというか、人間の内面とか悩みとかそういうのを主眼にしたミステリーをハードボイルドって呼んだり。
まあ行動派なイメージは確かにあるね。
あと文学史的には文体の一種みたいな感じで言われる方もするよね。
すごく客観的で簡潔な文章を積み重ねていくアメリカ文学の一ジャンル。
シガナオヤじゃん。
シガナオヤはハードボイルド。
老人と海がハードボイルド。
あれはヘミングウェイだっけ。あれもそうだよね。ヘミングウェイもハードボイルドの作家で言われるよね。
国語の資料集に書いてあった気がする。
さっきちょっと私が引用したグレートギャツビー、偉大なるギャツビーもフィッツ・ジェラルドという作家がいたんだけど、あれが最初期のハードボイルドの一種だなんて言われるよね。
そうなんだ。
客観的で簡潔な文体でどんどん次々と文章を書いていく。
確かにレトリックを駆使して長々という感じじゃないね。短め短めにいく感じはあるよね。
おしゃべりのやつはあんまりハードボイルドな感じじゃないよね。
確かにね。じゃあハードボイルドラジオはもう両立しないん?
ハードボイルドになりたいって言って我々はもうすでにハードボイルドにはなれないのかもしれない。
でもさ、今回の作品もそうなんだけどさ、モノローグめっちゃ多いよね。
09:00
めっちゃ多い。
すごく内製的だよね。内向的というか。
ずっと一人で。こいつでも全然喋らない。無口なタイプなんだと思うんだけど。
信頼語というか一人称語りがすごいあるよね。
夏目漱石のぼっちゃんなんかもハードボイルドの話。
この話前もしたな。
実感を繰り返してる。
内面の語りがどうこうみたいな話も前もしたよね。
確かに。
ぼっちゃんの話。
ぼっちゃんはアメコミの一ジャンルだったのかもしれない。
なるほどね。
あとは暴力とかね、死とかそういう重めのテーマ扱うっていうのもハードボイルドの特徴かもしれなくて。
1920年代にアメリカでヘミングウェイとかフィッツ・ジェラルドとか、
ダジル・ハメットだっけな。
マルタの鷹とか書いてある。
確か1920年代後半かなんかだったんだけど、
第一次世界大戦があって、
ヘミングウェイなんかも確か戦地に行ってるんじゃなかったかな。
そこで戦場の残酷さ、惨状みたいなものを知って、
いわゆる理想とか自由とか平和とかそういうのを絶望してしまって、
現実の空虚さ、死、暴力、不条理、
そういったものをテーマにした作品を書いていくっていうのも一つの特徴、
ハードボイルドっぽさかもしれない。
なるほどね。
というか1920年代に誕生したんだ、ハードボイルドって。
そうだね。第一次世界大戦後に誕生したってよく言われるよね。
じゃあ間もなく100周年ってことですね。
確かに。
ハードボイルド。
ハードボイルド100周年だわ。ちょうどよかったね。
何がちょうどいいかわかんないけど。
思ったんだけど、やっぱりパンクっていうか反対性っていうかさ、
今回もよくテーマになったけど、勝負とかさ、
そういう裏っぽい感じとかもあるよね。
確かに。
1920年代っていう意味で言うと、戦後の開放感とかをきっかけに、
いわゆる伝統的なものをどんどん壊していこう、新しくしていこうっていう気分が高まった時期でもある。
たぶんタバコ吸ったり、酒を飲む女性が増えたりとか。
そういうのも1920年代だよね。
なるほどね。
あとこう、なんていうか、身近なものとか女とかのために命を張るっていうか。
そうね。自分のルールみたいなものを大事にして。
自分のルールを大事にするみたいなね。
それハードボイルドかもしれない。
言われてみると。
なるほどね。
老人ドミとかそんな感じじゃない?
あー、まさに。
自分のルールを大事にして生きてるよね。
なるほどね。
ということは、あんまり寝ないで偏った食事をして、頑固。
うわー、やばいやつだ。
12:01
付き合いにくい。
友達にいてほしくないな。
なるほどね。
仮面ライダーダブルっていう仮面ライダーと探偵を掛け合わせた作品があるんですけど。
主人公が帽子かぶってかっこよく決めたいんですけど、いまいち決めきれない。
3枚目っぽい感じのキャラなんだけど、作中ではハーフボイルドってすごい言われてた。
ハーフボイルド?
ハードボイルドになりきれない。
あー、なるほどね。
うまいこと言うね。
確かに。
いやー、仮面ライダーダブルめっちゃ面白いんですよ。
主人公の師匠的キャラ、私立探偵のキャラ、親父さんのキャラがいるんですけど、キッカーをこうして。
それ面白いわ。
めちゃくちゃかっこいい。
いるだけでなんかもう、画面がキュって。
あー、いいね。
ぜひ面白いんで。
えー、ちょっと気になるな。
やっぱりハードボイルドね、憧れるところはありますね。
あるある。
このシンシティなんだけど、翻訳はなんと3回されてるようですね。
昔、1990年代に1回最初の翻訳がされて、映画公開に合わせて2005年ぐらいかな?に翻訳がされて、
今回我々が持っているのは、映画の2の公開に合わせて2014年かな?に翻訳された完全版ですね。
完全版の第1巻ですね。
完全版の第1巻ですね。
今まで翻訳されてたんだけど、全部のエピソードが翻訳されていたわけじゃないんですね。
今回この完全版で全てのエピソードが翻訳された。
なるほどね。
この1巻にはハードグッバイとデイム・トゥ・キル・フォーという2つの長編が入っています。
まずはハードグッバイからなんですけど。
そうですね、ハードグッバイ。
翻訳するなら、固いお別れですかね。
これ伝わっているのかな?
レイモンド・ジャンドラーのね。
ロンググッバイという長いお別れの小説がありますが。
関係あんのかな?
関係あんのかな?
意識したタイトルなのかな?
でも、ザ・なんとかグッバイって言ったら、だいたいジャンドラーのロンググッバイっぽくなるよね。
でもさ、ほら、日本語だと固いと長いでさ、韻が踏めるけどさ、
ハードとロングじゃ別に。
確かに。
どうなんだろう。
どうなんだろうね。
こういう言い回しっていうのが一般的なものなのか、ジャンドラー由来なのか。
それはわからないのが、我々は翻訳アメコミしか読めない人間の弱点ですね。
15:00
そうね、ちゃんと勉強しろよ。
ちゃんと英語のことがよくわからんっていう。
長いお別れのほう、ジャンドラーの小説のほうは、
私立探偵フィリップ・マーローが出てくる。
フィリップ・マーロー。
あれもハードボイルドの。
そうだよね、代表作としてよく取り上げられますよね。
フィリップ・マーローから仮面ライダーダブルの須田まさきが演じるキャラクターは、
記憶喪失の少年なんですけど、フィリップって名前付けられてる。
そっから取られてるんだ。面白い。
出てきてましたね。
いいじゃん、かっこいい。
今回このThe Hard Goodbyeなんですけども、どういうお話かというと、
見にくい姿のならず者、マーヴ。
マーヴさん。
主人公ですね。めちゃくちゃ怪力です。
すごいパワーでね、いいキャラしてましたね。
がですね、謎の美女ゴールディと一夜を共にするんですけど、
朝目が覚めるとゴールディが死んでたと。
なんだと?
そして警察に追われるマーヴ。
なぜ俺しかいないこの部屋で警察がすぐにここに来るんだと。
これは何らかの陰謀に違いないということでですね、
マーヴはゴールディのためにこの事件を追っていくと。
そういう話ですね。
ハードボイルドですね。
ハードボイルドですかね。
どの辺にハードボイルドポイントをあげましょうか。
やっぱり不安定な生活してるってのも一つありますよね。
ならず者ね。
職業ならず者。
いいですね。
あとは一夜を共にしただけで深い関係ではない人のために命を懸けて戦うというのがハードボイルド感ありますよね。
なるほどね。
10年飼ってた飼い犬殺されたから復讐しますって言うとまたちょっと違った感じが。
ジョン・ミックはハードボイルドじゃない?
ハードボイルドな気がしてきたな。
いやハードボイルドですよ。
だって飼い犬の命って殺し屋組織と溜め張るほどの価値かどうかって言われると微妙なところじゃないですか。
だから得られるメリットとデメリットというか不利益を比較したときに明らかに不利益の方が大きいはずなのにそこに戦いを挑む。
さっきほら自分のルールを曲げないみたいなのがあったじゃないですか。
自分のルールが世間的な尺度よりも上なのはハードボイルドなんじゃないですか。
なるほど。分かりやすい。
なんかだんだんハードボイルドが見えてきましたね。
つかめてきた気がするねハードボイルドが。
これちょっと話していくうちに我々もだんだんハードボイルドになれるかもしれないですね。
このマーヴというのが見にくい容姿って言うや見にくい容姿なのかな。
ちょっとハルクみたいな。
そうですね。顔のデザインと言いますか。変身した後のハルクの顔が大体皆さんのイメージしていただけるといいのかな。
映画版ではミッキー・ロークが演じてましたね。
18:03
なのでマーヴは今まで女性関係がなかった。
あんまり女性と仲良くなれなかったという話が出てきましたね。
ノワリに彼を助けてくれる女の人がぺこぺこ出てくるんですけどね。
多くの女性に助けてもらえるっていうのもね。
ハードボイルドなのかな。
マーヴはその見にくい容姿のせいでショフを買うこともままならなかったみたいな。
そうですね。お金を払ってもそういう関係にはなれなかったなんてことをね。
そんな中ゴールディは自分と寝てくれたというか優しくしてくれたということで彼女のために戦っていくわけなんですが。
いい話だな。
いい話かな。いい話か。
いやー俺ハードボイルドじゃないのかも。
え?どういうこと?あーそういうこと?
こういう物語グッと来ない?
いやー難しいところなんだけど。
いやー結構マーヴがゴールディに入れ込む様が両敵だなというか。
あーそうね。
本当にこの後お話が進んでいくと敵が意外と巨大だったことが判明してくるんですよね。
でもまあ突き進むじゃないですか。
たった1位アドモリーサーだけなのになーって思ったりして。
あー確かにこのこだわりの強さ。自分のルールに共感しにくいところがあったと。
あーなるほどね。
いやーでもそう考えるとあれだね。
ハードボイルドってさ、自分の価値を貫くわけだからさ、
共感しにくいキャラなの?もしかして。
そのルールがどの程度あるあるなのかっていうところもあるかもしれないよね。
共感できるかっていうところで。
そうかそうか。難しいな。
マーヴ自身もちょっと精神的に病んでるところがあるみたいな話で、
薬を常用していて、アルコールにも多少依存気味なところもありつつですよね。
70年代とか80年代ぐらいにかけてのいわゆるハードボイルド小説みたいなジャンルだと、
そういうアルコールとかマリファナとかガンとかそういうものでノイローゼ気味になったりとか、
ちょっと闇を抱える系のハードボイルド主人公も増えていたらしい。
ほー、なるほどね。
モノの本によると。
あるんだそういう解説をしている。そっかー。
でも90年代前半に出された漫画ということを考えると、
そういう70年代80年代的ないわゆる男らしさよりも、
アルコール依存、ガンノイローゼ、マリファナ、常用みたいな、
ある種の弱さを抱えた主人公、アンチヒーローみたいなところはあるのかもしれないですね。
確かにね。このマーヴ、目っぽを腕っぷしが強い。
21:03
目っぽを腕っぷしが強いってすごいなんか、ぎょうぎょうしい言い方しちゃったけど。
目っぽを腕っぷしが強いんですよね。
なんだけど、確かにメンタルな面でいうと、結構怖がったりとかするところがあったり。
不安定な面が多めですよね。
マーヴが事件を追った結果、黒幕が分かりました。
ゴルディを殺したのはケビンというですね。
ケビン。
なんて言うんだろう。すごい冴えない。
そうね、パッとするデザインじゃないですよね。
メガネのひょろっとした、農場に住んでて喋らないキャラですね。
無口なキャラで。
こいつがなんと人をね、食ってる。やべえやつなんですけど。
はい。
農場で雇用って犬?でけえ犬を飼って人間を食ってるっていうやばいやつ。
こいつが犯人だったと。
で、さらにその裏にはロアークスキョウという、まちの大権力者ですね。
そうですね。宗教指導者なんですかね。
彼がケビンを飼ってたというか、囲ってたということが分かると。
まちの権力者の闇をゴルディは知ってしまって、消されてしまった。
追われていることに気づいたゴルディは、
ならず者が集まる酒場でですね、頼りになりそうな強そうなマーヴを見つけて、
マーヴを守ってもらうために一晩一緒にいたと。そういうことだったようですね。
結局殺されてしまったということですかね。
これケビンいいキャラしてますよね。
ケビンいいキャラしてますね。不気味なキャラクターですね。
一言も喋らずに、ただマーヴとの戦いではめちゃくちゃ強い。
本当に普通の郵便局とかで働いてそうな見た目してるんだけど、素早い。
爪を使って人を追い詰めていくという。
爪を武器に戦うキャラですね。
追い詰めていく。
爪だけになる。なんてこったい。
しょうもないこと言ってしまった。というキャラですね。
彼は彼でハードボイルドなんじゃないですか。
まあ確かに自分のルールに従い多くは語らず。
多くは語らず。痛みにも耐えるし。
またちょっとハードボイルドが遠ざかっていった。
わかんなくなってきてしまったハードボイルドが。
とにかくマーヴは相手がロアークス機械だと。
24:00
街を牛耳る超大物だと。
ということなんだけどもう怯まない。
とにかく突き進むわけですね。
最後見事復讐を果たすんですが、警察に捕まってしまうと。
そして今までロアークス機械やケビンがやってきた殺しの罪を着せられて、
最後電気椅子で死ぬと。
ストーリー全体としてみれば得られたメリットよりも
こもった不利益の方が圧倒的に大きいんだけれども、
自分のルールは曲げなかった。
そして満足して死んでいくことができたという意味では、
いい終わり方ですよね。
まあやっぱこういう砲岩B機じゃないけど負ける側?描く感じ?
そうだね。
ハードボイルド?
敗北者の誇りみたいなのはやっぱり、
誇りを捨てない敗北者みたいなのは一つのハードボイルドさかもしれないよね。
老人トーミーもそうだったね。
そうだね。最後頑張るけど、
魚釣るけど、
でも結局全部食われちゃうってね。
一つだったもんね。
なるほど。
だからそういう結果じゃないんだぞと。
家庭にどれだけプライドを持てるかが、誇りを持てるかが、
大事なんだっていうことなんですかね。
ハードボイルドなんですかね。
このストーリーの中で古いカントリーミュージックが好きだっていうシーンがあるんですよね。
あの酒場行くシーンですかね。
そうそう。
昔の、今のような軟弱じゃない、
古き良きカントリーミュージックが聴けるからこの酒場はいいんだみたいなシーンがあるんですけど、
このカントリーミュージックっていう音楽ジャンルもハードボイルドと同じ時代に生まれてるんですよね。
1920年代に生まれた音楽ジャンルらしくて。
そういう意味では古き良きカントリーミュージックそして古き良きハードボイルドへの
ある種の憧れみたいなものも生まれてるのかなと思いましたね。
結局、薬物にある程度依存してたりアルコールに依存してたりっていう
80年代70年代的な弱いアンチヒーローとして登場するマーヴなんですが、
作品の途中で薬がなくなり、アルコールも飲まなくなり、
そういった70年代80年代的な様子をだんだん削ぎ落としていって、
最後はもう真のハードボイルドになっていくの?
1920年代の敗北者の誇り、あるいは難しいな。
男らしさみたいなもの。
男らしさっていう表現があんまりどうなのかと思わなくもないが。
そうね、やっぱり現代的な価値観で言うともう男らしさとかって
ちょっと言いにくいというかさ、もうそういう時代じゃないよね。
そんなに価値があるのかっていうところもできてしまうんですが、
自分のルールに則って生きることができたっていう感じですね。
なるほどね。
2作目に収録されているのは、Dame to Kill 4というタイトルの作品ですね。
27:04
Dame to Kill 4ってどういう意味なんでしょうね。
Google翻訳にそのままぶち込んだら、ダムのための殺しっていう。
わかんねー。
でも、Dameっていうのが名誉ある女性を指す言葉みたいですね。
でもまあスラングとかかもしれないしね。
わかんないです。
なかなかわかりにくいよね。
今回の主人公はいよいよ登場、私立探偵。
出ました、私立探偵。
冴えない私立探偵のドワイトが、かつての恋人エヴァから助けを求められる。
エヴァも別の男と結婚しているんですが、そのパートナーから私は殺されてしまう。助けてほしい。
ドワイトはかつてエヴァに裏切られたことがあったので、信頼できないと思っていたんですが、
やはりかつて惚れた弱みもあったのかもしれないが、結局助けてあげるんですね。
なるほど。
エヴァの館に忍び込んで助けてあげようとする。
その時にエヴァのパートナーともみ合いになって、結果的にそのパートナーを殺してしまう。
はいはい。
実はそのエヴァが助けを求めたのは、すべて仕組まれた罠であって、
エヴァは自分のパートナーをドワイトに殺させることによって、その財産をすべて自分のものにして、
なんてヤな奴だ。
権力を手に入れるためにドワイトを利用していたんですね。
それに対して、その上、ドワイトは半殺しの目に合わされてしまう。
そこでドワイトはエヴァへの復讐を計画するといったストーリーですね。
なるほど。
こちらも、いわゆる娼婦とか女性、多くの女性が登場する作品ではありますよね。
出てきますね。
外相たちを守る物言わぬ暗殺者ミホ。
暗殺者キャラ。
日系人なんですかね。
なんで日系人刃物というか、サムライソードですよね。
出されるのかっていうね。
作品の最後までちゃんと生きてるか不安で不安で、
途中で自殺するんじゃないかって不安になっちゃいましたね。
DCコミックスにも刀っていう、まんま刀持ってる日系のキャラがいるんですけど、
喋んないですね。
日系人は無口キャラっていうことなんですかね。
なんかあんのかな、原型みたいなのがあんのかもしれないですね。
そうだよね、きっとこういうキャラクターもイメージの元になるものがあって言われてるはずだもんね。
シンシティって全部で7つのエピソードがあるんですけれども、
一応みんな同じ場所に描かれているから、
キャラクターがかぶってるんですよね。
デイム2キル4にもハードグッバイに登場したマーヴが登場するんですよね。
ドワイトの相棒として一緒にエヴァの家を襲撃に行ったりするシーンがありますね。
30:02
あと時系列も多少ずれてるのかな。
そうですね、エピソード1だからハードグッバイが一番時系列が古いというわけではなく、
作品の中でいろいろ時系列が。
この中だとデイム2キル4が先に始まって、途中でハードグッバイが始まり、
デイム2キル4が先に終わるっていう感じですかね。
デイム2キル4が先に始まって、後に終わるんじゃないの?
ハードグッバイは最後マーヴが死ぬところで。
ストーリー的には多少かぶってる感じですかね。
だからどちらの作品にも同じキャラクターが登場したり、どこかで見たシーンが出てきたりとかして、
これ結構面白い演出だなって個人的には思いましたね。
読んでて楽しい、意外な発見が。そんなことを思いました。
ドワイトの復讐方法、結構面白くてですね。
もう自分の正体はバレてしまってるので、
顔を変え、成形し、身分を偽り、別人として館に潜入して、エヴァを倒そうとするというシーンがあるんですが、
こういう変装みたいなのも面白くていいですよね。
面白くていいです。
ハードボイルかあれがいいですか?
ああ、そうなんだ。
自分の身分を偽る。
手段を選ぶ。
自分を偽る。
え、あの、もしかしてコブラ。
コブラ。
宇宙海賊。
宇宙海賊コブラ。
はハードボイルドですか?
あれハードボイルドじゃない。
顔変えてる。
記憶も変えてる。
おお。
じゃあこれもハードボイルド。
ハードボイルド認定ということで。
なるほどね。
どの立場だって感じがしますが。
分からない。
はい、というわけで、フランク・ミラー新シティでした。
はい。
やっぱあれですね、我々ハードボイルドが何たるか分かってないね。
あんまりね、ピンときてない可能性が。
あるね。
あるね。
このコミックも、何て言うんだろうな、ハードボイルドですよ。
ハードボイルドだと思う。きっとね、ハードボイルドだと思う。
読めば、やっぱ面白いんだけど。
こうやって話す段になってみるとですね、思いのほか自分がハードボイルドを語れねえなってことに。
そうなんですよね、ハードボイルド的な要素というか、あるいはストーリーの繰り広げ方とかあるんでしょうけど、あんまり知らんっていう。
なんかハードボイルドあるあるみたいなのポンポン出てくるかと思いましたけど、全然でしたね。
やっぱ勉強不足ですね。
ちょっともう少しハードボイルドを学んで、まだね、新シティは1巻2巻3巻4巻と。
まだまだ先はありますもんね。
まだまだ先はありますから、少し勉強しましょう。
そうだね、ヒーローの出てくる編み込みばかりじゃなくて、こういうのもね、読んでいくのも一つの教養かもしれない。
33:01
いいですね。なんだろう、ブラックジャック、手塚治虫はハードボイルド?
あー、自分のルールは曲げないところはあるかな。
あれは違うのかな?
なんかよくわかんなくなってきちゃったな。
ウォッチメンのロールシャッハーの、彼も信頼度多めというかさ、じゃないですか。
自分とよく会話してるイメージあるよね。
あれはハードボイルド。
変色ではあったもんね。
変色だったし、あとほら、おのれのルールは曲げない。
確かに、風呂範囲ないしね。
そうそう、で最後ほら、自分を貫き通して、ドクターマンハンターに殺されちゃう。
ハードボイルド?
自分のルールを守る、何かを犠牲にするという意味では、ハードボイルドかもしれない。
いやー、出てこないですね、ハードボイルドが。
ハードボイルドは難しい。
ということで、おれの考えるハードボイルドをオープンしましょうか。
ハードボイルド感を感じる作品でもいいですし。
あれじゃない、さっきのブリトーじゃなくてトリティアの話じゃないけどさ、これってハードボイルドですか?
あーなるほど、日常のハードボイルドを募集して。
もうこれあれですよね、スギちゃんと同じ。
ワイルドアローっていうのと同じかもしれない。
コーラの蓋を捨ててやったぜ。ワイルドアローと一緒のネタですけど。
じゃあ、メールテーマハードボイルドで。よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
番組へのご意見ご感想があれば、ツイッター、ハッシュタグ、翻訳あめあられをつけてツイートしていただくか、メールはいつでもお待ちしております。
メールアドレスは、あめこみあめあられ、atmarkgmail.com。
あめこみあめあられ、atmarkgmail.com。
あめこみのコミはcomiです。
ツイッターはハードボイルドじゃない。
ツイッターか。ツイッターで確かに1日間に何個もツイートするようなのはハードボイルドじゃないかもしれない。
信頼語だよ。
確かに。
ハッシュタグとかハードボイルドじゃない?
誰かに何かを届けよう、伝えようとするっていうのはあんまりハードボイルド的じゃないのかもしれないね。
なるほどなるほど。コミュニケーションを積極的に取る感じはない。
そうだね。
変色でこだわりが強くて人との会話が苦手。
というと俺もハードボイルドな気がしてきたぞ。
ハードボイルド道。ハードボイル道ですね。
ハードボイル道。奥が深いね。
奥が深いですね。はい、というわけでまた次回。
また次回。さよなら。
さよなら。
バイバイ。
そもそもこのハードボイルドっていう言葉自体ってさ、
36:00
ゆで卵。ボイルってゆで卵。
固ゆで卵から来てんの?
そう言われるんだけど、結構諸説あるらしいよ。
諸説あるってさ、全然ハードボイルドっぽくないね。
確かに。