こんにちは。『ゆる読カフェ』へようこそ。
忙しい毎日のスキマ時間に、本のおいしいとこだけお届けします。
目次
- 今回紹介する本
- 【音声要約】~耳で楽しむ10分読書~
- 【こんな人におすすめ】
- 【結論】この本の「一番おいしいとこ」
- 【本編】5つのつまみ食いポイント
- 1. 「減らしたくない」人こそ知るべきインフレの恐怖
- 2. 投資は「ギャンブル」ではなく「経済成長への参加」
- 3. なぜ日本株ではなく「米国株(S&P500)」なのか
- 4. プロに任せるより「インデックス・ファンド」が勝つ理由
- 5. NISA活用!「分配金なし」の商品で複利を最大化せよ
- 【まとめ】
- 【おまけ】編集後記
今回紹介する本
『お金を減らしたくない妻 お金を増やしたい夫』 著者:上野ナツ
「投資?絶対に増えるならやってもいいよ」。
投資に対して「ギャンブル」「怖い」という強烈なアレルギーを持つ妻・千秋と、将来のために資産形成を始めたい夫・夏樹。
本書は、そんな対照的な夫婦の会話を通じて、投資初心者が抱く素朴な疑問や恐怖心を一つずつ解きほぐしていく物語形式の投資入門書です。
なぜ貯金だけではダメなのか、なぜ米国株(S&P500)なのか、そしてどうすれば「ほったらかし」でお金を増やせるのか。
専門用語を極力使わず、夫婦のコミカルなやり取りの中で「投資の正解」を導き出していく、読みやすさ抜群の一冊です。
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【こんな人におすすめ】
・ 「投資はギャンブルだ」と家族に反対されていて、論理的に説得したい人
・ 仕事や育児が忙しく、銘柄分析や日々の株価チェックをする時間がない人
・ 老後資金や教育費が心配だが、具体的に何を買えばいいか分からない投資初心者
【結論】この本の「一番おいしいとこ」
・ 「貯金=安全」は思い込み。インフレでお金の価値は実質的に減っていく。
・ 株式投資は「ゼロサム(奪い合い)」ではなく、経済成長に乗る「プラスサムゲーム」である。
・ 予測不能な未来に賭けるのではなく、成長し続ける「S&P500」を丸ごと買う。
・ プロが運用する商品よりも、手数料の安い「インデックス・ファンド」が長期的には勝つ。
・ 「分配金なし」の投資信託を選び、NISA枠で複利効果を最大化する。
【本編】5つのつまみ食いポイント
1. 「減らしたくない」人こそ知るべきインフレの恐怖
「汗水たらして稼いだお金が、投資で減るなんて耐えられない」。
そう考える人は多いはずです。
本書の主人公である妻の千秋も、「1円たりともお金を減らしたくない」という信念の持ち主でした。しかし、実は「何もしない(貯金だけしている)」ことこそが、確実にお金を減らす行為になり得るという事実に、多くの人は気づいていません。
その正体は「インフレ」です。
現在の銀行預金の金利は0.001%程度ですが、物の値段が年に2〜3%上がれば、預金通帳の数字は変わらなくても、買える物は減ってしまいます。
著者は歴史的な例として、「100年前の100円」の話を挙げています。
大正時代の100円は現在の価値で約30万円ほどありましたが、現金(紙幣)のままタンスにしまっておけば、今はジュース一本買えない100円のままです。
つまり、貯金に固執することは「お金の価値が下がるリスク」を許容しているのと同じなのです。
ビジネスパーソンである皆さんも、ランチ代や卵の価格上昇でインフレを肌で感じているはずです。「減らしたくない」からこそ、インフレ率以上に増える場所に資産を移す。
まずはこの「守りのための投資」という発想の転換が、資産形成の第一歩となります。
2. 投資は「ギャンブル」ではなく「経済成長への参加」
投資と聞くと、多くの人が「誰かが儲かれば、誰かが損をする」というギャンブル(ゼロサムゲーム)をイメージします。妻の千秋も「投資の裏には詐欺がある」「株は紙くずになる」と思い込んでいました。
確かに短期的なデイトレードでは、勝者と敗者が明確に分かれます。
しかし、本書が推奨する「長期投資」の世界観は全く異なります。
長期の株式投資は「プラスサムゲーム」です。
これは、参加者全員の利益の合計(総ポイント)が増え続けるゲームのようなものです。
なぜなら、資本主義経済は過去数百年にわたり、人口増加や技術革新によって成長し続けてきたからです。
一時的に不況でマイナスになるプレイヤーがいても、市場全体が拡大すれば、長期的には多くの人が「プラス」になります。
例えば、リーマンショックのような大暴落があっても、世界経済は数年で回復し、その後さらに大きく成長しました。
明日株価が上がるか下がるかを当てるのはギャンブルですが、「人類の経済活動は今後も成長する」という前提に賭けるのは、理にかなった行動です。
私たちが日々働いて企業が利益を出す限り、その集合体である株価もまた、長期的には右肩上がりになるのです。
3. なぜ日本株ではなく「米国株(S&P500)」なのか
「経済が成長すると言われても、日本はずっと不景気じゃないか」。
そう思う方もいるでしょう。
だからこそ、本書では投資先として日本ではなく「米国」を強く推奨しています。決定的な理由は「過去の実績」と「新陳代謝」です。
日本の日経平均株価はバブル期の最高値を長らく更新できていませんが、米国の代表的な指数である「S&P500」は、幾度の暴落を乗り越えて最高値を更新し続けています。
S&P500とは、米国の主要企業500社をパッケージにしたものです。
ここにはアップル、マイクロソフト、アマゾンといった、私たちの生活に欠かせない世界的最強企業が含まれています。重要なのは、この500社の中身が自動的に入れ替わる点です。
業績が悪化した企業は外され、今勢いのある企業(例えばエヌビディアなど)が新たに採用されます。
つまり、S&P500に連動する商品を買うということは、「その時代で最も強い500社」を常に持ち続けるのと同じことになります。
特定の1社が倒産しても、全体への影響は軽微です。
私たち忙しいビジネスパーソンにとって、個別の企業分析をする時間はありません。
米国経済全体の成長を丸ごと買うこの手法こそが、最も効率的で合理的な選択肢といえるでしょう。
4. プロに任せるより「インデックス・ファンド」が勝つ理由
「投資は難しいから、手数料を払ってでもプロに運用を任せた方が安心では?」妻の千秋もそう考えました。
しかし、ここには衝撃的なデータがあります。
実は、プロが積極的に銘柄を選んで運用する「アクティブ・ファンド」の約70〜90%が、市場平均に連動するだけの「インデックス・ファンド」に成績で負けているのです。
理由はシンプルで、「手数料(コスト)」の差です。
プロが運用する商品は、人件費や調査費がかかるため信託報酬(手数料)が高くなります。株式投資の期待リターンが年数%という世界で、手数料で1〜2%も取られてしまっては、ハンデが大きすぎるのです。
一方、S&P500などの指数に連動するインデックス・ファンドは、機械的に銘柄を組み入れるため、手数料が極めて安く設定されています(0.1%以下など)。
また、「ほったらかし」にできる点もインデックス投資の強みです。
人間は感情の生き物なので、暴落すれば怖くなって売り、高騰すれば飛びつきたくなります。しかし、歴史が証明するのは「稲妻が輝く瞬間(相場が急上昇する日)」を逃さず市場に居続けることの重要性です。
余計な売買をせず、手数料の安いインデックス・ファンドを淡々と積み立てて放置する。これこそが、凡人がプロに勝てる唯一の方法なのです。
5. NISA活用!「分配金なし」の商品で複利を最大化せよ
投資を始める決心がついたら、次は具体的な「買い方」です。
ここでは「つみたてNISA(新NISA)」の活用が絶対条件となります。通常、投資の利益には約20%の税金がかかりますが、NISAならそれがゼロになります。
そして商品選びの際に見落としがちなのが、「分配金(配当金)が出るか出ないか」というポイントです。
結論から言うと、「分配金が出ない(再投資型)」の投資信託を選ぶのが正解です。分配金を受け取ってしまうと、そこで税金がかかったり(NISAなら非課税ですが)、再投資する際にNISAの投資枠を消費してしまったりします。
しかし、ファンド内部で自動的に再投資してくれる商品なら、税金を繰り延べしつつ、NISA枠も消費せずに元本を雪だるま式に増やすことができます。
具体的には、ネット証券(楽天証券やSBI証券など)で口座を開き、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」のような、手数料が最安クラスで、純資産総額が大きく、分配金を出さずに再投資してくれる商品を選びましょう。
これを選んで、あとは毎月定額をクレジットカードなどで自動積立設定にする。これだけで、手間をかけずに「お金が勝手に働くシステム」の完成です。
【まとめ】
・ 貯金だけではインフレで資産が目減りするため、「投資」による防衛が必要。
・ 長期的な株式投資は、世界経済の成長を取り込む「プラスサムゲーム」。
・ 日本株より、新陳代謝を繰り返して最高値を更新し続ける「米国株(S&P500)」が強い。
・ 高コストなプロの商品より、低コストな「インデックス・ファンド」を長期保有するのが正解。
・ NISA口座で「分配金再投資型」の商品を選び、税制優遇と複利効果をフル活用する。
【おまけ】編集後記
私も最初は本書の「千秋(妻)」と同じで、投資=画面にかじりつくデイトレーダーのイメージを持っていました。でも、この本を読んで一番刺さったのは、「プロの9割がインデックスに負ける」という事実。高い手数料を払ってプロに任せるより、手数料の安い商品をただ「ほったらかす」方が成績が良いなんて、皮肉ですが勇気が湧く話ですよね。
物語の中で、夫の夏樹が妻を説得するために、友人の茜に「マンゴー」を贈って協力を仰ぐシーンがあるのですが、そこまでしても妻に投資を始めてほしかった夫の必死さと、マンゴーにつられる友人の人間味が妙にリアルで笑ってしまいました。
夫婦でお金の話をするのはハードルが高いですが、この本なら「小説みたいで読みやすいよ」とパートナーに渡しやすいと思います。
『ゆる読カフェ』で知識のつまみ食いをして、明日が、人生がちょっと楽になりますように。もし今回の内容にビビッときて、もっと詳しく読みたくなったら、こちらから購入してみてくださいね。
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サマリー
『お金を減らしたくない妻 お金を増やしたい夫』は、投資に対する異なる価値観を持つ夫婦の物語を通じて、インフレや資産形成の重要性に焦点を当てています。特に、米国株やS&P500、インデックスファンドの優位性が解説されています。本エピソードでは、投資に対する異なる考えを持つ夫婦が描かれており、長期的な投資の重要性とそれを実現するための手法が語られています。また、NISAを活用した資産形成やS&P500の利点が強調されています。