生きる意味についての模索
生きている意味がわからないという学生
僕は、自分のためにならない無駄なことをするのが嫌で、自分に必要な最低限のことをして生きているんです。
別に死にたいと思っているわけじゃないんですが、とてもつまらないんです。
そう思っていたら、自分が生きている意味がわからなくなってきました。
僕たちって何のために生きているんでしょうか?
そうか、君は自分のためにとても合理的に生きているんだね。
生きるための理由って人それぞれだから、正しい正しくないはないと思うんだけど、
僕自身は生きている意味を感じているんだよね。
で、生きていてよかったとも思っているんだよ。
そんな僕の考えも参考にしてほしいな。
生きる意味がわからない
先日、一人の学生が僕に話をしに来てくれた。
彼は自分の生きる意味がわからないと言い出した。
死にたいというわけではない。
ただ、今は意味もなくなんとなく生きていると言った。
自分のためにならない無駄なことをするのが嫌で、
自分に必要な最低限のことをして生きているというのだ。
例えば、おいしいものを食べたいとか、遊園地に行きたいとかは思わないのか?と尋ねてみたが、
そんなのは無駄だと思う。という返事。
ファミリーレストランのドリンクバーですら高いと感じるというのだ。
友達と話をしたいなら家でいい。
飲み物ならスーパーで安く売っている。
そもそも友達と話すことすら意味を感じない。
お金を貯めたいのか?と尋ねると、
無駄をしたくないだけ。と彼は答える。
それじゃ楽しくないだろう?と言うと、楽しくない。と返事。
だから生きている意味がわからないのだ。と話が元に戻る。
彼は究極に合理的に自分のために生きている。
そんな彼に、僕は人にはそれぞれの考え方があるので、
どれが正解かはわからないが、と前置きをしてから話し出す。
僕は僕が生きていることの意味を感じている。
僕は僕が生きていてよかったと思っている。
それは僕の人生が人のためになっていると感じているから。
僕が稼いだお金も自分の時間もなるべく人のために使いたい。
それで人から感謝してもらうことが僕の生きている意味。
僕は彼に伝える。
そもそも人のために動くことが無駄という考え方では、
自分が生きることの意味を見出すのは難しいような気がする。
僕は彼に、まずは誰かのために行動してみたらどうだろう、とアドバイスをする。
そこに使うお金を無駄だと思うかもしれないが、
それで自分が生きる意味を買っていると思えばいいのではないか、と。
それを聞くと彼は、言っていることはわかりました、とボソッとつぶやいた。
そう言った後、彼はお礼を言うこともなく学生支援センターを後にした。
僕はまた彼と話をしたいと思っている。