2023-10-19 13:20

#54 古事記(まことに知る)

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古事記の序文の続きです。全体のあらすじが、とても謎めいた表現で語られます。


【原文の引用・参考文献】

角川書店(編)『ビギナーズ・クラシックス日本の古典 古事記』(2002)角川ソフィア文庫

サマリー

古事記では、神々の誕生やその影響が語られています。特に、アマテラスオオミ神やスサノオの成り立ちが重要なテーマです。また、出雲大社との関係や国ゆずりも取り上げられており、神々の物語が日本の始まりに繋がる様子が描かれています。

古事記の概要と神々の誕生
それでは、今回は、古事記について読んでまいります。
古事記の序文の途中からでございます。
その前の部分では、神々がどのように生まれてきたのかについて、非常にダイジェストで語られました。
基本的な神々が 生まれた後に いよいよ アマテラスオオミ神が 生まれます。
アマテラスオオミ神が 生まれてから その後 大地に 天皇の祖先に 当たる人が 生まれます。
我々の祖先に 当たるような 神々が 足原の中津国に 栄えたまでのことを ダイジェストで 伝えています。
まず、聴いていただきましょう。どんな印象を 受けられるでしょうか。
では、まず本文を読みます。
まことに知る 鏡をかけ 玉をはきたまいて 百の尾をあいつづぎ
鶴ぎをかみ オロチを切りたまいて よろずの神反則せしこと
靖の川にはかりて 雨の下をことむけ おばまにあげつらいて 国をきよめたまいき ここをもちてほのににぎの御こと はじめて 高地の竹にあもり
鎌山との住めら御こと 秋津島に 経歴したまいき
かゆ 川よりいれて 雨のつるぎを 高くだじにえ
せいび 小道をさえぎりて 大きからす えしのにみちびき
舞をつらねて 綿をはらい 歌をききて 綿をふくしき
では、もう少し 解釈をしていきます。
まことに知る 鏡をかけ 玉をはきたまいて
直訳すると 鏡をかけて 玉をはき出す 宝石を はき出しなさって 何の話だと いうことです。
古事記の中で 鏡をかける場面と 玉をはく場面が あります。
鏡をかける場面は 雨の岩戸に 天照三神が 引きこもります。
その場面で 鏡をかける という 描写が あります。
また 玉をはく 宝石をはく というのは 玉をはく前です。
少し 移動が あるところですが 基本的には その前です。
玉をはく というのは 宝石をはくのですが これは 天照が 身につけていた 宝石を スサノオの見事が 噛み砕いて はき出した そこから 天照家の 祖先が 生まれた というところから 来ています。
それが 鏡をかけ 玉をはきたまいで です。
その後 百の王が 相続いて 剣を噛み おろちを切りたまいで です。
剣を噛んで おろちは 大蛇です。大蛇を 切りなさって と言います。
剣を噛み というのは スサノオの見事の 剣を 天照の御神が 噛み砕いて 生み出した 神々から 多くの神々が 生まれて いくということです。
これは 受け入りの場面と 言います。
スサノオが 天照の持ち物を 噛み砕いて 神様を 生み出して 神様が 清らかな 神なのか ということで スサノオの見事が 清らかな 存在なのか ということを かけた という 場面の 描写です。
おろちを 切りたまいて と言うのは スサノオが 大蛇を 退治した という 話のことを 言っています。
それによって 多くの神々が 生まれて いきました。
ヨロズの神 反則せしくと 様々な 神様が 栄えて いきました。
やすの川に はかりて 雨の下を ことむけ これは 何でしょうか。
やすの川に はかりて というのは 天界で 多くの人たちが 相談をして オバマに あげつだいて 国を 清めたまえきです。
オバマとは 今でいう 島根県のことです。
これは 島根県 つまり 出雲大社のことを 指します。
出雲大社は スサノオの神の 子孫である オオクニヌシの神を 祀ることに つながって いきます。
その話に つながって いきます。
国土を スサノオの子孫である オオクニヌシの神が アマーテナスの子孫に ゆずるという 場面が あります。
これは 国ゆずり という 言い方を します。
ここまでの 内容が ダイジェストです。
スサノオと神々の活躍
一通り 古事句を 読んだ人が 読むと この場面は それだと 分かります。
しかし 読んだことが ない人にとっては 何のことでしょうか。
鏡をかけて 宝石をはいて 王様が 続いたと 思ったら つづぎをかんで 紙くだいて 大蛇を切って
色々な神様が 栄えて 神々が 会議を 開いて 出雲で 国を ゆずりました。
そこまでの ことが まず 書かれています。
ここまでの 本文を もう一度 読みます。
まことにしる 鏡をかけ 玉をはきたまいて
百の王 相続き
剣をかみ 卯を切りたまいて 鎧の神 反則せしこと
靖の川に はかりて 雨の下を ことむけ
おばまに あげつらいて 国を きよめたまいき
ここからは 次の 場面です。
ここを 持ちて ほのににぎのみこと。
ほのにぎのみことは 国ゆずりによって 新たに 足はらを なかつく 国を おさめることに なる 神様です。
アマテアスの 子孫です。
ほのににぎのみことが 初めて 高地の竹に 降りました。
天から 地上に 降ってきた わけです。
高地ほの峰は 現在の 宮崎県 つまり 九州です。
アマテアスの 子孫は 九州に 降ります。
その後 カムヤマトの スメラミコトが 出てきます。
この人が 秋津島に 経歴したまいき とあります。
カムヤマトは 天皇の 名前で 神武天皇の ことです。
神武天皇は 実際に ヤマト つまり 奈良の方に 向かって いきます。
カムヤマトの スメラミコトが 秋津島の ヤマトの地に 移って いきました。
その中の エピソードとして カユーというのは 化け熊と 書いて カユーと 読ませています。
化け熊は 何の 意味でしょうか。
ユーは 熊のことです。
化けは 化け学の 化けなので 化け熊です。
化け熊が 川から 出てきます。
その時に 対峙するために 雨の剣を 手に入れます。
小道を 抑え切りて セイビは 化け物の 類でして 生という字です。
ビは 尻尾のことです。
セイビは 尻尾が生えた 謎の存在です。
謎の尻尾が 生えた存在に 尻尾を 邪魔されて 小道を 抑え切りて という時に 大きな カラスがいます。
エシノは エシノに 導いた という意味です。
ここに 出てくるのが いわゆる ヤタガラスです。
大きな カラス ヤタガラスが 神山と 言われる 神武天皇を 導いた という エピソードが あります。
ヤタガラスは サッカーの 日本代表の 男子の マークとしても 使われています。
国ゆずりの物語
三本足の カラスを 指します。
舞を つだねて あたを 払い。
舞は 踊りの 舞です。
舞を つだねて あたは 敵のことです。
敵を 払って 歌を 聞きて あたを 服しき。
歌を 聞いて 敵を 倒した という 意味です。
舞を つだねて あたを 払い。
歌を 聞きて あたを 服しき。
歌や 踊りによって 敵を 破った という エピソードです。
後半部分は 炎に 握りの 神が 九州に 下っています。
神の 子孫の 神山との 住めらみ子と 神武天皇が 九州から 奈良に 登っていくと 書かれています。
それを 踏まえまして 後半部分だけ 読みます。
炎を 持ちて 炎に 握りの 神子と 初めて 高地の 竹に 守り。
神山との 住めらみ子と 秋津島に 経歴 したまいき。
かゆう 川より 出て 雨の つるぎを 高倉地に え。
せいび 小道を さえぎりて 大きい カラス えしのに 導きき。
舞を つだねて あたを 払い。
歌を 聞きて あたを 服しき。
ここまでが 序文の 最初から そんなに はなれていない ところです。
序文で 大まかな あらすじを 読みます。
かなり ダイジェスト すぎて 印象的な 部分だけを 読みます。
読んだことが ない人は 分かりません。
一方では なぜ 鏡が 出てくるのだろう。
なぜ つるぎが 出てくるのだろう。
そういう カラスは 何だろうと 興味を 引かせるのも あります。
そのような 面白い 序文に なっています。
序文は 書説が ありますが 後から 作られたと される 説が 有力です。
そのため 文章は 古事記の 本文とは 大分 面向きが ちがいます。
しかし 本文を 踏まえて そこに 引きつけるような 部分が あるのは 面白いです。
今回は 古事記の 文章を しょうかい しました。
出典は ベギナーズ・クラシックス 日本の古典 門川 素比亜文庫の 古事記から しょうかい しました。
お聞き いただき ありがとうございました。
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