#74 古事記6(是に天神)
(キーワード)
天神(あまつかみ)、イザナキ、イザナミ、柱、修理固成、天沼矛(あめのぬぼこ)
《角川書店 ビギナーズ・クラシックス日本の古典》
https://kadobun.jp/special/beginners/nihon.html
サマリー
古事記には、イザナキとイザナミが日本を創造する過程が描かれています。
古事記と神々の創造
吉村ジョナサンの高校古典講義
このポッドキャストは、高校で勉強するような日本の古典文学を読んでいく文化系ポッドキャストです。
今回は、古事記を読んでまいります。
いよいよ、イザナキとイザナミが出てまいりました。
この二人の神様からようやく、この日本という国が作られてまいります。
では、今回の場所をお読みいたしましょう。
ここに、天つ神諸々の御子ともちて
イザナキの御子とイザナミの御子との二柱の神に乗りたまいて
この漂える国を納め固めなせ
と雨のぬぼこをたまいてことやさしいたまいき
ここに天つ神と出てきました。
天つ神というのは天上の神々のことなんですが
この古事記の世界観の中では
天にいる神々、高間が原というところにいる神々と
足原の中つくみという地上の神々とに大きく分かれるんですね。
この段階ではまだ地上の神々っていうのは出てきてないんです。
あくまで天上の神々だけ。
それらの神々を天つ神と言っております。
そしてその天つ神たちがいろんないっぱい神様がいるんですが
それらがその一番最後に生まれたイザナキの御子とイザナミの御子との二柱
神様のことを柱と数えるんですね。
人々、一人、二人とかじゃなくて
一柱、二柱と数えます。
二柱の神に乗りたまいて命令してこう言った。
この漂える国を納め固めなせ
この漂っている国
この場面をクラゲナスっていう風に表現しているところもありましたけれども
クラゲのようにぐにゃぐにゃしているとか
いろんな説がありますけれども
どうやらしっかりと固められているところではなくて
ぐにゃぐにゃしているようなところ、世界だったようです。
それを納め固めなせ
漢語で言うと修理固成ですね
修理と書いて修理と読ませたりしますが
固めなせ、固めなしでなしなさいと
そういう風にしてこのぐらぐらしていて不確かなこの国を
この世界を固めなさいという風に言うわけなんですね
と言って雨のぬぼこ、天の穂乞ですね
天の聖なる穂乞というものを授けて
ことよさしたまいき、命令したのだということです
ということで
この国の最初のところを
このぐにゃぐにゃしている国を
いざなき、いざなみの二柱の神々が
雨のぬぼこを用いて固めなさい
というところから話は始まってまいります
もう一度原文を読みましょう
雨固めなせと雨のぬぼこを賜いてことよさしたまいき
原文の出典は
門川ソフィア文庫ビギナーズクラシックス
日本の古典古事記でした
ご案内は吉村ジョナさんがお送りしました
04:45
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