1. 上坂あゆ美の「私より先に丁寧に暮らすな」
  2. #1 一億総メンヘラ社会 不登..
2024-01-20 27:02

#1 一億総メンヘラ社会 不登校とTHE FIRST SLAM DUNKの話

【出演者】

歌人・エッセイスト 上坂あゆ美

京都の僧侶・鵜飼ヨシキ


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【今回の内容】

自己紹介 / 姪の話 / 流行コンテンツのメンヘラ性 / 映画『THE FIRST SLAM DUNK』に見るアップデート / ファッションメンヘラは今すぐやめろ

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上坂あゆ美の私より丁寧に暮らすなということで、ポッドキャスト紹介始まりました。よろしくお願いします。
カジエンセストの上坂あゆ美と申します。最初も最初なんで、軽く自己紹介しますと、1991年生まれ、静岡県野間寿市出身、複雑な家庭環境を経て18で上京し、
時代を卒業してからサラリーマンになりました。今これ書いてあるメモを読み上げております。2017年に単価を始め、2022年に老人ホームで死ぬほどモテたいという単価集を出版しました。
2023年に会社を辞めて、今一応専業作家という形で活動しております。同じく会社を辞めてから半年ぐらい経った2023年の夏に、日本放送のオールナイトニッポンゼロに出演させてもらったんですけど、
すごい楽しかったんですよ、喋るのが。で、同時に、え、これちまちま原稿書くより喋った方が早くないって気づいちゃいまして、ラジオをやりたいなと思ったんですよ。
で、ラジオパーソナリティになりたいなって思ったんですけど、日本放送さんからもTBSラジオさんからも文化放送さんからも全然オファーが来ないんでしょうがないからポッドキャスト始めました。ということが経緯です、ここまでの。
という感じでやっていこうと思うんですけど、一応番組の紹介をしますと、今ね、聞き役として友人の京都の僧侶、うかいよしきさんにとおしゃべりしながらお送りしております。
で、まあでもまあね、基本は私がね、喋るんですけども、っていう感じの番組で、今日ね、何喋ろうかなって考えてたんだけど、あのすごく今私が憂いていることがあって、それが日本がね、一億層メンヘラ社会になってんなっていうことなんですよ。
あのきっかけは、えっと、私一つ上の姉がいまして、なので今33歳ですか、なんだけど、姉はね、なんか元やんのギャルみたいなやつなんで、なんか18で子供産んでんですよ、姉がね。
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だから、あの私女子高生の時からもうおばさんっていう感じで生きてきたんですけど、なんか、だから姉の娘がもう今14歳とかになってて、中2ですか、中2なんですよ、次中3かな、4月で、っていう年なんですけど、
なんか、最近どうよみたいな、姉の近況を聞いたら、なんか不登校になってるらしいんです、姉が。で、え、な、なんでって聞いたら、そのいじめられてるわけでもなく、何か重大な問題が学校であったわけではなく、
ただただ、その、なんとなく嫌だ、みたいなことで、不登校になっているらしいんですね。ようやくすると、いろいろ聞いたんだけど。
メイはね、元やんでギャルの姉の娘にしては、結構趣味とかが私と近くて、なんか本人はすごい自分のことをオタクだって自称してるんですけど、なんかボーカロイドとかアニメとかがめっちゃ好きみたいな感じなんですよ。
っていうから、なんか、え、スズミヤ春日知ってる?って言ったら知らなくて、マジか、今の10代のオタク、春日知らないんだって思って、なんかそう、エヴァは知ってるんですよね。
多分それは、エヴァンゲリオンが最近また映画をやって人気出たりしてたからだと思うんだけど、だから新しいコンテンツを生み続けるのって、世代交代のためにすごい良いんだなとか思ったんですけど、
まあちょっとそれは置いといて、あ、春日も20年近く前、そうですね。20年、春日。やばいね。やばいじゃん。え、じゃあもう20、20歳の子とかもほぼ知らないみたいな感じなんですね、今ね。
そう、結構そのオタクコンテンツの移り変わりにメイを通じてビビったりとかしてるんですけど、なんかあの、私がすごい心配してるのは、メイの話を聞いてたり、最近のコンテンツを見てると、なんか病んでるのがかっこいいっていう風潮がめっちゃあるなっていうことなんですよ。
で、考えてみると、最近ね、人気のコンテンツとかって、鬼滅の刃も呪術回戦も主人公バチクソ不幸だなと思うんですよ。もうだいたい1話で死ぬじゃん、みんな1回みたいな。
フリーレンとかも、大事な仲間を死んだところから物語が始まってたりとかして、なんか結構多大な闇を抱えている主人公じゃないと、なんか今のご時世結構ウケないなぁみたいなことを前から思ってたんですね。
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それで、例えば私も32なんで、私が10代の時とかって、なんかやっぱりその病んでることって形容するとちょっと雑なんだけど、なんかやっぱりそういうメンタリティってすごくマイノリティ派閥だったと思うんですよ。
私が10代の時で、なんかそのちょっと闇深そうでかっこいいみたいなものって、シーナリンゴぐらいしかいなかったの。めっちゃ雑に言うとね。
音楽で言ったらさ、私が10代の時なんていうのは、オレンジレンジが覇権を取っておりまして、あとグリーンとか、もっとでかいめちゃめちゃ有名なとこで言ったらミスチルとかさ、であとギャルブームとかもあったから浜崎歩美、高田久美とかさ。
浜崎はちょっとダウナーなものもありますけれども、なんかその浜崎ってその病んでるとか、そういうことで売ってたわけじゃないから、なんかそういうものがすごくメインストリームの音楽だったなって思うんですけど。
そんな中で私は、シーナリンゴばっかり聴いていた10代だったんですね。
やっぱ10代の時って誰しも人と違う自分がいいとか、自分は特別だと信じたいみたいな気持ちって、まあ思春期当然ながらあるじゃないですか。
だからやっぱり私は家でさ、姉がさ、高田久美と湘南の風聞いてる中でさ、それのアンチテーゼとしてのシーナリンゴだったと思うんですよ私は。
やっぱりその彼女の作るカルチャーとかにすごい心を動かされたり救われたりとかしてきたわけなんですけど、今流行ってる音楽ってさ、なんかもうダウナーなのが前提だなってめっちゃ思ってて。
なんかアドちゃんもさ、作風としては誰も分かっちゃくれないみたいなさ、歌でやっぱり市民権を得てきたわけだし、最近はそうじゃないのもありますけど。
そういうわけだし、夜遊びも病んでるし、なんていうの、チュー可愛くてごめんってすげえ歌詞だなって思うんだけど、生まれてきちゃってごめんってさ、言わないじゃん普通。
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生まれてきちゃってごめんなんだっていう、なんていうのかな、あれ私が10代だったら絶対売れてないと思うんですよ。
で、あの歌詞で言う生まれてきちゃってごめんっていうのは、別に病んでるとかってことよりは、可愛すぎてごめんねっていう、ある種の皮肉としての用法ではあるんだけれども、それでもやっぱり圧倒的にネガティブなものへの受け入れ方っていうのが、昔と今で全然違うなとか思うんですよね。
で、今の10代ってめっちゃさ、病んでることがいいというか、かっこいいというかね、そういう風潮をすっごい感じてて。
で、なんか、それをね、こういうことかって思ったきっかけが、ザ・ファーストスラムダンクなんですけど。
ザ・ファーストスラムダンクで、やっぱ井上武彦天才だなって思ったのが、時代に対するアップデート感なんですよ。
スラムダンクのDNAとかを全く壊さずに、めちゃめちゃ時代に合わせてアップデートしていて。
で、ちょっとうかいさんネタバレしてもいい?大丈夫?
あのね、スラムダンクって桜木花道が主人公なんですよ。
で、あの時代だからだと思うんだけど、桜木花道って、もともと不良でヤンキーでそこからバスケを始めるんですけど。
彼自身の家庭環境とか人生にそんなに後ろ暗いことってなくて、なんかただただヤンキーの人なんですよ。
で、彼がバスケに出会って成長していくっていう物語なわけなんだけど。
あの時代はやっぱり桜木花道が主人公をたり得た時代だなって思っていて。
で、ザ・ファーストスラムダンクがすごいのは、ポイントガードっていうポジションにいた同じ小北の宮城亮太が主人公になっているところなんですよ。
で、伝説のさ、スラムダンクぐらい売れたコンテンツの続編を作るぞってなった時に、主人公を変えますってだいぶヤバい選択だと思うんですよ。
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昔の既存ファン離れるんじゃないとか、すっごいいろんなことがあったと思うんだけど。
私がめっちゃヤバいと思ったのは、なぜ宮城亮太を主人公にしたかというと、彼が今の時代にあった繊細さを持っていて、そして不幸な人だからなんですよ。
ごめんなさい、ネタバレされたくない人は聞かないでほしいんだけど、宮城亮太はザ・ファーストスラムダンクの映画の中で兄が幼くして亡くしているんですね。
で、宮城亮太にとってお兄ちゃんっていうのは、自分にバスケというものを教えてくれた存在であって、地元のバスケクラブで誰よりも活躍してて、将来はプロかなとか言われてる自分にとってどうやっても超えられない存在みたいな、めちゃめちゃかっけえお兄ちゃんだったんですよ。
で、その人が不良の事故でというか、ある日突然亡くしてしまって、そこから宮城亮太の物語が始まるっていうのが、ザ・ファーストスラムダンクの大事なストーリーの根幹にありまして。
で、ああ、今の時代に受けるにはやっぱ人死ぬんだって思って。逆に言えば、日本がこんなに一億層メンヘラ社会になってなかったら、宮城亮太の兄は死ななかったとすら思ったんだよね。
だってさ、スラムダンク本編で、宮城亮太の家族出てこないんですよ、もともと。でも、ファーストスラムダンクで急に家族出てきて、兄死んで、お母さんもめっちゃ大変な思いとかするの。
あらあらあらと思って。もう、宮城亮太の兄は日本が殺したからねって、私は思ってる。
でも、やっぱその時代感覚の読み取り方とかが、まじで井上武彦天才すぎて。あとめっちゃ細かいこと言うと、スラムダンクって1980年代から連載が始まったのかな。
だから、当時の漫画で言うと、バスケのビブスがめっちゃみんなズボンにインしてるの。こう、ズボンにインして、めっちゃズボン上げてるの。
で、多分それは、当時それがかっこよかったからだと思うんだけど、ザ・ファーストスラムダンクでは、腰パンをするでもなく、腰パンってやっぱ平成の文化だから。腰パンじゃなくて、なんか程よい腰の位置で履きつつ、ちょっとビブスをはみ出させるっていう、一番かっこいい着こなしをしてるんですよ。
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ザ・ファーストスラムダンクは。井上武彦天才だなって思って。
それは関係ないんだけど、本来死ななかったスラムダンクのキャラを殺すぐらい、日本は今やっぱ不幸な人材こそストーリーがあるというか、そういうものに重きを置いているし、そういうのがなんかウケる社会になってるなぁとかって思うんですよ。
ってなった時にメイの話に戻るんですけど、なんか今ね、不登校の10代って、なんか多いところだとクラスに10人とかいるらしいんですよ。この少子化の時代に。だから30人クラスで10人とか不登校なわけじゃないですか。
それってやっぱりいろんな要因があると思う。その別に全員が全員ファッションでやってるとは全く思っていなくて、もちろんどうしようもない事情の子もいるだろうし、壮絶ないじめを受けた子もいるだろうし、やむを得ずっていうどうしても学校に行けない子ももちろんたくさんいるとは思うんだけれども、
あのまあ身内だから言いますけど、うちのメイみたいにはなんかファッションメンヘラもいるなぁとか思うんですよ。でなんかそのメンヘラだったりその闇カルチャーというかそういうものへの需要性が昔と変わってきているっていうこともあると思うし、
昔の物語で言ったらやっぱり貧乏なやつとか不幸なやつとかメンヘラっていうのはかなり物語で描かれることがないぐらいの存在だったんだけど、今それがメインを張ってきている世の中において、なんかそういう方が良くないって思う人が増えるのはまあ、
そういう人が増えているからコンテンツがそうなっているのか、コンテンツがそうだからそういう人が増えているのか知らないけど、
あのまあ一個あるなぁとか思いますし、
なんかあのと同時にすごく思うのは、
私が10代の時シーナリンゴを聞いたりとかあとなんかゴシックロリータファッションとかがすごく好きだったんだけど、
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それと同時にだからメンヘラカルチャーというかね、そういう当時は精神系っていう言い方をしてたんですけど、
そういうものにもすごく憧れを私が当時持っていたのって、やっぱりクラスでこれにはまってんの自分だけだみたいな自負があったと思うんですね。
まあ言ってて恥ずかしいけど10代ってそうじゃないですか。
あったと思うんだけど、やっぱメンヘラがメインストリームになってきた世の中でそこの特別性って絶対薄れてるなって思うんですよ。
10代の自意識それでいいのかって思って私は、逆に私が今10代だったら逆にめっちゃ明るく生きてたんじゃないかとか思うんですよ。逆張りをするためにね。
とか思うから、なんかその特別性が薄れてるにもかかわらずそれに傾倒するっていうのってどういうことなんだろうって考えたときに、なんかやっぱり諦めがすごい強いんじゃないかなとか思うんですよ。
10代の子が社会だったりいろんなものに対する諦めがっていうのがやっぱり日本だとめっちゃ少子高齢化だし、なんかこうなんかあったらすぐ sns で炎上して人の目を気にせざるを得なくてちょっとでも外れたことしたらなんか公開処刑みたいになるわけじゃないですか今の10代って。
私たちが10代の時ってもうちょっと緩やかだったというかインターネットはあったけどなんかまだ個人とそこまでひも付かず暮らせていた時代だったなって思うから。
今ってなんかやっぱりインターネットでもそういうふうに居場所を追われることがすごく多いだろうなって思ったときに、だけどやっぱ10代って日本社会でマイノリティだからやっぱどんだけね投票とか言っても社会変わんないわけじゃないですか。
でうるせーおじさんはいっぱいいるわけじゃないですか。そりゃアドちゃんもうっせーわって言うよって思うんだよなってすごく思って。だからなんかそういったどうせ変わんねえよ社会は俺の人生もそんなに変わんないし自分が急に特別になることなんて起こんないんだよって諦めた時に
だったらただの凡庸な真面目な人でいるよりかは闇カルチャーに傾倒したりとか、まあその一つが不登校かもしれないけれどもそうやって多少の個性を得てそれと同時に病んでいる人たちとの連帯感を得た方がまだ彼らにとって行きやすい選択なのかなとか思った。
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だってさあ東横とかってまさに連帯のために作られたコミュニティだと思ってて、どこにも行き場がない子たちとかそうせざるを得なかった子たちが集まってまあ俺らだって生きてるよねみたいなことを確認するためにああやって集まってるんだと思うし。
って考えるとめちゃめちゃ病んでんな日本っていう絶望がすごくあるっていうことをすごくね、そう憂いてるんですよ。そうだよねそう病んでる連帯って昔はなかったと思うんだよねあんまり。
だしそれがこう居場所となるみたいなことってさ、みんな一人で勝手に病んでたと思うんだよね昔は平成は。
そうなんですよ。
でやっぱあの私さっきちょっとねメンヘラカルチャーを通って今こうなったみたいな話をしたんですけどその自分が特別だって信じたいからっていうことも自分自身当時あったと思うんだけど実際ねあったとは思うんだけどそれと同時に結構私マジでガチで病んでたんですよ当時。
あのなんかまあそのね冒頭で言った家庭環境が結構複雑でなんか父親が結構ギャンブル依存のクズだったりとかしてなんか母親と夜逃げとかしててなんかで姉は暴走族の彼氏といるからあんま家いなくてみたいな。
で家にいるとずっとあのおばあちゃん父親のお母さんが同居してておばあちゃんがずっとうちのお母さんの悪口言っててそれを聞き続ける家みたいな感じでなんかそりゃ病むよなってぐらいの感じで病んでたんですよね。
でなんかこれは自分のせいだけどなんか昔からやっぱり協調性とかが全然なくってクラスでバカ浮いててなんかなんていうのなんていうのかなそれこそ学校で私は連帯が一切できないそれは自分の性格が多分にあるけれどもなんかできない状況になってた時になんかすごくね
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あのしっかり病んでたんですよ一人ぼっちで。
でそこから仕事したり友人に恵まれたりうかいさんもそうだけどいろんな人との出会いがあってなんか大人になってからのがね全然生きやすくてっていう自分の人生を鑑みて考えると
マジで大変な人はもちろんいるし自分も自分なりにね当時大変だったからあのそういう人を軽んじるわけでは全くないんだけどファッションのメンヘラはマジでやめたほうがいい何も得なことがない
これだけは言えるあのファッションメンヘラはマジで良くないよその友達減るし絡みづらいし普通になんか気使うし周りが
いやもう私もほらこれ見よがしにリストカットの後見せたりしたことありましたよでもあれ普通に絡みづらいから周りがめっちゃ絡みづらいから
もうなんか本当になんていうの得なことが一切ないんだよねなんかやっぱ
10代の頃って暗かったりちょっとひねてたりする方がクールだみたいなことを思ってた時があったんだけどあれってマジで何の得もなくてやっぱ道徳の教科書って一周回ってあってて
あのやっぱあのなんていうのかな人は健やかであればある方がもちろんいいし
嫌な奴よりいい奴でいじわるより優しい方がいいに決まってるんですよでそっちの方が結果的に自分が救われることが多いっていうかもっと
植物的な言い方をすればその方が自分が得をするんでこれはマジで数少ない世の中の心理だからファッションメンヘラーはマジで今すぐやめたほうがいいっていうことを強く言いたいなと思いました
初回はじゃあこんなもんかな
あんま長いと編集が大変なんでね
じゃあ一旦こちらで植栄栄みポッドキャスト私より丁寧に暮らすな初回でしたありがとうございました
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