Tablyのピボットについて
[音楽]
こんにちは、ゼロトピックです。ゼロトピックは、TENXの代表である大和が経営や日々の気づきについて話すポッドキャストです。
今回は、スタートアップタイムズというメディアを運営する平田さんから、Pivotについての公開取材を受けました。
その内容については、このポッドキャストと、スタートアップタイムズ側で記事としても公開しているので、よろしければ合わせてご覧ください。
[音楽]
お願いします。
お願いします。
そもそも、あのツイートだったと思うんですけど、企業からPivotについて色々聞かれるとのことだったんですけど、
Pivotについて何をよく質問されるんですか?
色々あると思うんですよ。判断基準どういうのかとか、どれくらいまで変えるべきなのかとか、多分そういう色んな質問があると思うんですけど、特によく聞かれる質問はこういうところなんでしょう。
そうですね。判断基準、あとはどのくらいの時間軸、タイムスパンというか。
あとは決めたタイミングとかきっかけ。
何をエビデンスというか、ファクトとしてその意思決定をしたのか。
さっきのタイムスパンとかと被るんですけど、やっぱり具体的な時系列、何を当時考えて、どういう時系列でその意思決定に至ったのかということを知りたがる方が多いなと思っていて、
多分その背景は何回か答えた中で感じているのは、やっぱりそのピボットとかって、起業するとかと同じくらい結構貴重な意思決定機会なんだろうなというふうに思っていて、
なんかそれを経験、そもそもしている人が少ない。
あとピボットした先に何かその次の授業が、ピボット前のものからどんな試算が引き継がれていって、結果的にうまくいったみたいな事例も実はそんなに目に見えて近くにない。
故に具体事例として自分が検討する時の素材が足りないっていうのが多分背景であるんじゃないかなっていうふうには話してて思いましたね。
なるほど。その判断基準についてもよく聞かれるってお話だったんですけど、Tably のピボットの場合って元々事前に判断基準はあったんですか?ここまでいかなかったらピボットするみたいな。
そうですね。明確に決めてたわけじゃないんですよ。
なんですけど、Tably って当時どういうものだったかというと、創業初期はコンダテを AI でジェネレーションして、
ユーザーに推薦する。かつそこから買い物リストができるっていうプロダクトだったんですよね。
それが創業した2017年、18年まではそういうプロダクトで、2019年の5月にネットスーパーにその必要な買い物リストの食品を全てまとめて注文できるっていう
キラー機能みたいなものを、一つの大きいプロダクトぐらいのサイズの機能を開発して追加しました。
要はこれがどれだけ市場に対してペネトレーションするかっていうのが、すごくいろんなものを省いて回答すると、判断基準の一番大きな幹になったかなというふうには思ってます。
なるほど。
ハラさんもおっしゃってたと思うんですけど、食べりをピボットしたいっておっしゃったタイミングって結構伸びてる時だったと思うんですけど、
はいはい。
TablyのKPIについて
当時のKPIってどんな感じだったんですか? ユーザーの伸びとか、お答えいただける範囲でもいいんですけど。
そうですね、もうなんか閉じたプロダクターなので覚えてる範囲というか確認できる範囲では全部答えられるかなと思っているんですけど、
僕ら食べりってこんな手を毎週毎週作っていくっていうジョブを解決する。かつそのジョブと紐づいて買い物しなきゃいけないっていうジョブを解決する
プロダクターだっていうふうに位置づけてたんで、一番重要なのはまずはウィークリーのリテンション、ウィークオンウィークのリテンションが大事だっていうので、これが45%とかあったんですよね。
そのアプリなんでアクティブなユーザーが毎週
新規会員登録というか新規のユーザー登録が毎週オーガニックで、毎週じゃない毎日オーガニックで400ぐらい
1週間で3000ぐらいのオーガニックのユーザーが入ってきて、翌週続けている比率っていうのが大体45-46%ぐらいあるっていう
なんかそんなプロダクトだったんですよ。 なんで、一定なんかユーザーが滞留する状態にはなっているってのはわかっていて
ただ課題はマネタイズというか、どういう市場にこのビジネスを持っていくんだっけっていうのがなんか一番大きい問いだったんですよね
で、創業初期に3つ市場があると思っていて、一つはいわゆるメディアなので広告市場
使うユーザーの過処分時間をお金に変えるっていうものと、もう一つがいわゆる課金
クックパッドみたいな月額の課金で特定のより深い便益を解決するっていうもの
で、3つ目で本命はこの3つ目だってもう明らかにわかってたんですけど、小売の市場
その小売の13兆円当時だとある市場のオンライン化に対してタブリーが何らかの形で寄与して
そこのトランザクションから一定の手数料みたいなものを得るっていう
でもこれは1と2は実は2017年の段階で実装して、2018年の2月ぐらいにはもう閉じてるんですよ
なのでこの3番目の小売の市場にどう入るかっていうのがすごく前提としてタブリーにとっては重要というふうに位置づけていて
そのための機能が先ほど話した2019年の5月にネットスーパーに注文できるっていう機能だったので
満を持して提供開始したっていうのがありました
なのでここでのKPIは結構それまではユーザーが滞留するってことを確認している段階だと
終時の継続率とかだったんですけど、ここから一気にECみたいなKPIをしっかり追いかける形になって
それはアクティブユーザーの注文の転換率、コンバージョンレートとか
あるいはその一応使ってくれたユーザーがどのぐらいのフリークエンシーになっていくか
翌月とか再来月とかどのぐらいの頻度で使っていくかみたいな
あとはGMVとかそういうEC事業としてのKPIっていうものを追っかけるようになったっていうのがありましたね
これはちょっと平田さんにしか多分見えないと思うんですけど画面を一個だけ共有してお見せします
[音声なし]
これがですね2019年の5月の24とか3とかそのぐらいに
ネットスーパーに注文できるっていうEC連携の機能をリリースしたんです
ネットスーパー機能の開発とユーザー利用状況
それはTABERRYから楽天製油ネットスーパーとかイオンのネットスーパーとかいとゆうかのネットスーパーとか
大手のネットスーパーにそのまま本当ワンクイックで注文できるっていう機能を追加して
その機能を使った注文数っていうのがどういう推移で変わっていくかっていうのをまずは見ていったものなんですよね
初めて1回目使った方がいて2回目から5回目ぐらい使った方がいて
6回以上使ってくださった方ってそのユーザーの利用したヒストリーに応じて
これは積み上げのグラフで用意したものを今お見せしてますと
これ見てわかる通り初めの5月のリリースした直後から9月の終わりぐらいまでって
ほとんど1日10件とか多くて20件ぐらいの注文があるっていう
なんかそういう推移をしててこの間っていうのは実は機能にたくさんのバグとか
うまく動かないポイントがあってそれの回収修正みたいなものをひたすらやっていた期間でしたと
ただなんかこれを見てて思ったのはなんか1回目使ってくださった方が
要はその青とか緑の2回目あるいは6回目とかを使ってくださるユーザーに
着実に変わっていってるっていうのが見えてたんですよね
っていうのがあったのでなんか一度使った方ってめちゃめちゃ何度も使ってくれるなっていう
手応えはこの時あったんですけど
マネタイズの難しさとコンバージョンレートの低さ
ただオーガニックで毎日その400円とか500円とかインストーラー取れているのに
注文の転換で見ると多分1日新しく神経使ってくれる人ってのは4人とかなんで
1%っていう
コンバージョネント1%ってなんか僕はECの事業の経験が結構当時その時点でもあったので
まあ全職だったり全然職でECのアプリって普通15%とか30%とか出るような
でもこれ1%か厳しいなみたいな感覚はあったんですよね
だけど使われたら上には積み上がっていくっていうのは分かっていたっていうのがあります
その後なんかある種9月とか9月末10月ぐらいの段階で
一定機能の精度が整った段階で
プロモーションをかけてインストールをガッと増やして
その時にユーザーがちゃんとついてこれるかっていうのを見たんですよね
である種ボリュームが増えた時にコンバージョネントが変わるような機能だったりも
合わせて追加をしていて
なんかその辺りの施策がすべて整った段階で広告を踏んでみて
このレートとか積み上がり方が変わるかっていうのを見たんですよね
でその結果どうだったかというとこのTablyのネットスーパーへの注文機能の
多分最大の注文件数は1日80件とか
でこの時は当然インストールも大体同じような比率で伸びているので
コンバージョネントレート自体を大きく変えることはできなかったっていうのがあるんですよね
小売のネットスーパーの問題点とピボットへの転換
なのでこの比率だとやっぱりTablyを使う方の1%にしか欲されてないが
1%にはめちゃくちゃ刺さってる機能っていうので
そもそもバリュープロップだったり
なんかもっと根本的なプロダクトの構造を変えないと
なんかここにせっかくいい機能があってもやっぱりPMFしないなっていうのが
明確になって
なのでこの時点でほとんど広告踏み始めて1週間とかの段階で
このままいってはいけないっていうことだけは決めたっていう感じでしたね
なるほど
やっぱりその最大の決めた要因としてはマネタイズが難しいところなのですかね
やっぱり一番大きいのはそこかなと思いますね
マネタイズ=事業の継続性みたいなものかなと思っていて
なんかこの数値とかも本当に毎日のように僕は原さんにも投資家にも共有をしてて
なんか伸びてきたじゃん、いいじゃんみたいなのがどちらかというと原さんの
めっちゃ伸びてるやんみたいな反応なんですよね
僕だけは、社内でも一定そういう反応だったんですけど
僕だけはこれは違うって思ってたっていうのが
そこにギャップがあったかもしれないですね
なるほど
なんかその若干ピボットとかとは話が違うかもしれないんですけど
プロダクト開発してたらよく聞く言葉の一つとして
本当の少数の人に愛されるプロダクトを作るみたいなのよく言うじゃないですか
100人に愛されるプロダクト、1万人にちょっと好かれるよりもみたいな
それでいくと、結構少数にはめちゃくちゃ刺さってたプロダクトだったと思うんですけど
それでもやっぱり
事業家が困難というか
マネタイズできないというところはどうしてもピボットに繋がっちゃうって感じなんですよね、多分
そうですね、この段階では僕ら、多分ランウェイも1年以上当然余裕であって
全然余裕があるっていう段階なんですよ
で、そのマネタイズだけが意思欠点ポイントになったかっていうと
実は違うくて、その超少数の刺さっている人にも
正直大きいペインポイントがあるなっていうのが
これだけ一定の注文数を獲得できるようになったことで見えてきたんですよね
それ何かっていうと
ネットスーパーに既存のウェブサイトに対して
我々APIみたいなものを彼ら、小売さんが持っていないので
そのサイトを我々がサーバーで後ろで叩いて
注文を作って処理するみたいな
そんなサイトコントローラーっていう仕組みを裏で動かしながら
ただユーザーが触っている分にはたべりのアプリ上で買い物が完結するように見えるっていう
そういうちょっとチグハグというか
ややギミックのある作りで
プロダクトを提供していましたと
それでユーザーがどこでつまずくかっていうのを見てたんですよね
そしたら、コンバージョネントが低い要因でもあるんですけど
ユーザーが1回目使う時に
実は小売さんのサイトで膨大な会員登録フォームに登録しないと
売り場にその商品があるかすら見れないみたいな環境に
今というか過去もなっているんですよね
それは背景として、小売のネットスーパーって
彼らのポイントサービスの二重サービスみたいな
あるいはポイントで作られたIDと紐付けて作られたサービスだからっていうのがあって
小売のポイントって要は、IONだと1オンだし
7だと7個だし、みたいな
Tablyによる課題
ああいうポイントって要はKYCが必要で
個人認証が必要なので結構初めに膨大な情報を登録して
本人認証して使い始める。それがネットスーパーの入り口にも敷かれちゃってるっていう
使い始めのハードルが高いっていうハードルがあったりとか
あるいは、タベリーでまとめて25点カートに入れたんだけど
最後決済しようと思ったら7点商品ありませんでしたって言われるみたいな
欠品問題とかアウトオブストック問題みたいなのがあったり
あとはタベリーって、コンダテ、夕飯のコンダテを決めるためのサービスで
じゃあ夕飯の材料明日の分買おうって言って、明日の夕方の時間はいつも満瓶で
ネットスーパー側は届けてくれないんですっていうクレームがいっぱい来たりとか
そういった形で、ユーザーの本当に使いたい方の問題すら
ちゃんと解けてないっていう感覚があったんですよね。なので僕らはやっぱり
C向けのプロダクトで、結構僕自身もプロダクトマネージャーとしての経験から
割と人が欲しがるものを作るとか、人の目の前に出された時に
これが欲しかったって言われるものを作るってことを目指してきて
そのタベリーみたいなプロダクトを何とか頑張って
APIもない中で実現したけど、それだと超えられない壁がものすごい高いってことに
結構そのユーザーの体験の面では気づかされたんですよね
むしろその中でこれだけの方に使っていただいてるっていうのは
結構ポジティブではあるんだけど、さっきのマネタイズとか事業継続性の問題と
あとこれをこれ以上極めていっても、ユーザーの体験の根本的な問題は
我々っていうよりは小売側に問題が依存しちゃってるんで解けないっていう
この2つにぶち当たって、そうするとこの両方解く方法に
Staylerによるピボット
我々の体を変えていかなきゃいけないっていうのが
なんか自分の頭の中にはあったっていう感じですね
なるほど、なんかそのプロダクトも開発して
時間もお金もかけて、得た貴重なインサイトというか
このままでは根本の問題が解決できないってことは分かったと思うんですけど
なんていうんですかね、うーん
なんかそれは検証することとかはやっぱ難しかったですかね
プロダクトを開発して初めて分かるようなインサイトだったと思いますか
そうですね、なんかまず僕らがタベリーっていういわゆるメディアですよね
メディアにECの機能をくっつけた時に
使われるであろうって思ってたけど、どのぐらいの人が使われるだろうっていうところは
ある種、高く見積もり過ぎてた
なんか事業計画的には当然普通のECと同じぐらい
少なくともインストール2オーダーだったら10%ぐらいは行くだろうって見積もってたのが
10分の1だったっていうのは、これは出さなきゃ分からなかったなって思ってます
一定のハードルがあっても、それは超えてくるだろうって思ってたんですけど
超えられないハードルって、でもなんか欠品ってそんな重要なんだって正直その時初めて思いましたし
会員登録のハードルが高いことがそんなに重要だったのかっていうのは正直その時初めて思ったんですよね
なので、なんかそこの自分の認識を強制するっていう意味では
やっぱ出して受けたフィードバックっていうのは、それは当然頭の中で分かっているものはあったかもしれないけど
出さなきゃ分からないっていうのはあったかなっていうふうには思いますね
じゃあこのタベリーっていう存在がなければ、ちょっとステイラーは生まれようがなかったっていう捉え方ですかね
僕はもう100%そうだなと思っていて、なんかステイラーを再現しようと思ってもタベリーを生えなかったら再現できないなっていうふうには
当時に戻ったとしても思ってますね
山本さんとしては、このピボットって早くできたと思いますか、それとも遅かったと思いますか
Staylerへの移行
それめちゃくちゃいい質問だと思ってて
これ前も同じ質問を受けたんですけど、なんか早くできて、数ヶ月ぐらいは早くできる可能性があったなと思ってます
けど1年とか2年の単位で早くするのは無理だったかなっていうふうに思っています
例えばやっぱりそのプロダクトを実際にこれを作ってタベリーの上に機能を追加して出すっていう時に
やっぱりこのどうやって実現すればいいかとか
あるいはその実現する時にやっぱそのグラデーションというか
機能の品質としてもAからZまである中で、どこに落ち着けようかっていう時に
僕らは割とその早くリリースするっていう文化はあるけど
結構機能としては作り込まないと使ってくれないんじゃないかっていうので
一定の投資をしてしまったところはあるんですよね
たださっき言ったみたいなやっぱ本当に重要なのって
自分たちが想定しているような比率でお客様が使ってくれるかどうかだったり
その満足度をもっとクイックに図ることだったりしたわけで
その点でいうと数ヶ月単位でギュッと短くする
投資をもう少し小さい中で学びを得にいくってことはできたかもしれないなっていうふうには思ってます
ただそれが1年とかそのレベルで短くなるかっていうとやっぱりそれはなくて
その程度の差だったかなというふうには思いますね
じゃあ少ない情報の中では比較的早めにピボットできたっていうことですかね
そうですね
ちなみにこのグラフが最後が10月の1週目とかなんですけど
僕がStaylerというかB2B2Cのモデルにピボットして
当時Tablyで連携していたどこかの会社さんの
要は後ろ側のプラットフォームを作るっていうのを決めたのってその翌週ぐらいなんですよ
なので決めるのにかかった時間っていうのはリリースしてからおよそ4ヶ月たった4ヶ月で
実際決めるどうしようかって考え始めてから意思決定するのは1週間っていうタイムスパンなんですよね
なんかそれはなんかかなり早かったかなっていうふうには思ってます
それだけ早いピボットをする意思決定をしてチームはついてきてくださったんですか
そうですね一切こうなんだろうハレーションみたいなものもなくて
ピボットの必要性と事前の合意形成
これも理由があってそれはなんかこのTablyの機能を作るときだったり
あるいはStaylerとかあるいはなんか自分がプロダクトとか事業レベルのものを構想するときって
およそ10個ぐらいの項目からなるコンセプトデックってのを書くんですよ
でそのコンセプトデックの何が外れたかっていうものをすぐに出せたんですよね
ピボットが必要な理由を説明するときに
なのでそれはもう事前にチームとも一緒に理解を合わせることができて
すごいこの機能開発には実は9ヶ月かかってるんですけど
9ヶ月かける前からこういう仮説があってこれを検証する必要があるから
この機能が必要なんだっていう話で合意できてて
それが外れちゃった申し訳ないってところもすぐ話が通せたっていうのはあります
あともう一つはやっぱりとはいえこの数値とかをみんな見ていて
やっぱり事業として非常に物足りねっていうところは誰の目からも明らかだったんですよね
だからあのこれ時を同じくして僕は日本の全てのECのプレイヤーの売上とか
遠隔を調べてレポートを作るってことをやってたんですけど
この2019年当時で日本で1000億円以上のGMVを持っている
ECのプレイヤーって本当ジャスト10社ぐらいしかなかったんですよ
トップが楽天、2位がAmazon、Amazon Japan、3位がYahooのコマース
4位にもZOZOとか5位にメルカリとかそういうのが並んできて
この6位以下は結構混戦なんですけど
ColourMeShopとかそういうECのプラットフォーム系のサービスがずらっと並んで
当時確かまだベースは1000億いってなくてっていう
なんかそういうテールというか上位層になっていて
やっぱ我々もやるからにはこの機能を経由して
1000億以上のGMVが作れるようになるかどうかっていうのが
一個個人的には大きいコンセプトの問いだったんですよね
この所属を見て1%だってなった時にコンバージョンレートが
これを改善していってコンバージョンレートが2%とか3%になることはあるけど
おそらく30%になることはないと
ってなった時に1000億円のGMVを作るっていう可能性っていうのは
限りなく低いっていうのは早々に分かったので
ではどうしなきゃいけないんだっていうところは
結構チームの中でも同じような議論ができたかな
EC事業の可能性とDCMとのコミュニケーション
議論というか自分がそのように考えているよってことは
伝えておけたのかなって思った
なるほど
先ほど原さんのお話もありましたけど
ピボット時の投資家コミュニケーションについてもお伺いしたくて
はいはい
失敗している事業でピボットさせてくださいっていうのは
また別の問題はあると思うんですけど
大和さんからはうまくいってないと分かってたかもしれないですけど
投資家からはいいじゃんって思ってる事業で
ピボットさせてくださいって言う時って結構説得が難しいのかなと思ったりするんですけど
その辺実際DCMさんとお話しする時はどうだったんですか
まず可能性として
食べりっていう事業の他に2つぐらいの事業の候補があるっていうのは
結構この機能を開発してリリース直後からコミュニケーションしてたんですね
これもいきなりじゃあピボットするぞって決めてピボットしたっていうよりは
食べりのネットスーパーに注文できる機能を出した瞬間に
大手のエンタープライズのそれこそイオンとか伊藤陽稼働さんとか楽天声優さんとか
そういう会社さんから結構問い合わせがぐっときて
こういったプロダクトだったり機能の価値ってのを素晴らしいと思ってると
これを何か自分たちのECの起爆剤にできないかとか
自分たち用にこういったプロダクトの開発ってのを支援いただけないかっていう話がもう来てたんですよ
なので可能性としてそのBtoBtoCっていうか
なんかそういうモデルでその事業を作ることはあり得るだったり
あるいはそういっためんどくさいものを全部すっ飛ばして
僕らが物流拠点を持って僕らがコマースのプレイヤーになって
インターフェースもタベリーなんかじゃなくて
もうシンプルなコマースとしてのネットスーパー
オンライングロッサリーをやっていくっていうこういうプランもあると
でタベリーが順調に伸びるそれに自社ECがあって
さらにBtoBtoCがあってこのどれかあるいはいずれも
っていうものを作っていく可能性が見えてきましたみたいなコミュニケーションは
事前のコミュニケーションと柔軟なピボット
この2019年の5月6月ぐらいには
もうDCMの原さんとは割と早々にしていて
なのでサプライズではないと思うんです
ただ決めたっていう過程においてはある種
自分の中で決めて確定した後にお伝えしてるんで
そうですねそこはもしかしたら驚きだったのかなとは思うんですが
ただその時はまだタベリーを閉じるって意思決定はしてないんで
なんか事業もう一個やるのかっていう
なんかそういう印象だったんじゃないかなというふうに思います
特にじゃあ反対されるみたいなことはなかったんですかね
もう全くなかったですね
あと原さん経由で原さんの元同僚の方が
某ビッグテックのグロッサリーの責任者だったりしてて
原さんに10Xの大和と話させるみたいな問い合わせが来たりとかもしてたんで
原さん自身もこのBtoBに何やらタベリーが受けているっていうこと自体は
アンテナとして立ってたっていうのは
一つお互いの着地がスムーズになった理由かもしれないですね
なるほど
事前にコミュニケーション結構長い間
ピボットするとはいかずとも事業相手があるって話はされてたって話ですけど
やっぱそのピボットする可能性ってどんな企業かにもあるじゃないですか
やっぱそういう事前のコミュニケーションみたいなのが結構大事になってくるんですかね
ピボットを柔軟にさせていただくためにも
そうですねでも前提として僕もだし原さんもそうなんですけど
ピボットに関する認識の変化
ピボットって大なり小なり必ずどの企業かも通らないと
事業としては厚みが出ないというか市場の環境の潮流に合わせて
アジャイルにものを作っていく会社イコール伸びる会社だと思うんですけど
にはなれないっていう認識は当時からあったと思いますね
それこそマイクロソフトですらAzure Cloudになってとか
Adobeですらクラウドになってとかそういうピボットによって
ビッグテックですらその事業をさらに伸ばすための発車角度を大きく変えるために
結構痛みを伴う意思決定をされてたわけじゃないですか
グローバルで出資をしているVCであるDCM原さんが
それを見ていないわけがないのである種誰でも通る道
それが小さいのかでかいのかぐらいの差分じゃないかなっていう
それはむしろお互いとか社内での納得感の方が重要
あるいはそこに本当に市場があるかっていう顧客がいるのかってことの方が
ずっと重要だったんじゃないかなという風には思いますね
ありがとうございます
Staylerにおけるピボット
僕からお伺いしたいところはこの辺りです
本当ですかちなみにこのピボットのその後みたいなのも一応あるんですけど
ぜひぜひ話します
よろしくお願いします
さっきのこの注文の件数80件がピークだったっていう風に書いてたじゃないですか
はい
なんですけど我々がこのStaylerにピボットした時のファーストパートナーって
ご存知の通りというか伊藤陽稼働さんのネットスーパーのフロントを
刷新するっていうプロジェクトだったんですよね
それでStaylerっていうプロダクトにパッケージして
プラットフォームとしてまずは伊藤陽稼働さんに提供するというサービス利用の契約の形で
契約を締結して一社目としてリリースを出しましたと
そうすると要はさっきの食べりの機能って半年とかそれぐらい運営して
やっとピークが80とか90とかそのぐらいにデイリーになってきた
でも伊藤陽稼働さんのアプリを出した直後にこれ実数は直接今申し上げるのはできないんですけど
ここに書いてあるの見えますよね
要はその何倍ってのを初日に注文として得て
その本当に3日後とか4日後には食べり出した実績を10xしてたんですよね
なるほど
なんでこの瞬間にやっぱりコマースをやるんだったらコマースの顔をしなきゃダメだっていうのは
完全に確定して
あと確実にこの事業というかマネタイズっていう意味もそうだし
顧客のペインを直接解くっていう意味で言うと
小売側とがっつり一緒に組んだパートナーシップのモデルで
ネットスーパーとかEC自体の体験を根本から
さっきの会員登録とか欠品とかあるいは注文枠がないとか
そういう問題を根本から買いに行くっていうことによって
ペインが解消できる
事業としても継続できるっていうのが
言うたら初日に分かってしまったんですよね
なので初日に分かったのでよし決めたって言って
次の日とかその次の日とか少なくとも翌週ぐらいまでには
タベリー閉じるぞっていうのを決めて
選択と集中って形でタベリークローズしますっていうのを
対外的に発表するってことをしたっていうのが
ピボットの意思決定と社内共有
ステイラーにピボットしてからのその後みたいな感じですね
これ仮にステイラーがちょっと初日に反応が悪かったりしたら
タベリーもそんなにクローズ早くすることはなかったってことですかね
なかったかもしれないですね
なんかこうまたステイラーもタベリーもショーケースとして持っておいて
あるいは交渉カードとして持っておきながら
その別の財布を取りに行くとか
何らかの事業開発プレイをするためのカードにしていた可能性は
すごい高いと思います
そうしないでこれはもう集中だって決めれたのは
初日のトラクションが僕らが何だろう2年3年ぐらいかけて
積み上げてきたものをあのバホッと塗り替えてくれた
っていうとこですね
なるほど
いやすごいピボットですね
と言われるんですけど
結構僕ら的には急に飛び散りジャンプしたっていうよりは
割と1個ずつ階段を積み上げて上っていって
その結果ここの階段は分岐があって
こっち側に行った方が良さそうだなっていう
割と連続性のある意思決定として
社内的には多分まとめられたっていうのは
そこは上手くできて良かった部分かなと思うんですよね
なるほど
僕がそうピボットの例で一番記憶にあるものがあって
それは2014年に1回目のスマービーっていう会社を
創業してた時に横にモノコっていう会社
今も多分あるかもしれないですけど
海外のインポートブランドを取り扱うECがあったんですよ
これすごい勢いで伸びてたんですよね
伸びてたんですけど創業者の方が別の代表を連れてきて
その方に渡してその方が実質上のピボットみたいなのを
したんですけど社内統制が全然取れなくて
結果空中分解したみたいなのを横で見ていた
聞いていたりしたんですよね
そういう事例があるっていうのを見ていたので
ピボットで大事なのって
割と実はそれをやっていくための意思決定の積層というか
納得感のある情報の共有だったり
そういったものがちゃんとされてるのかっていう
ピボットした後の方が本番なので
ピボットするその点においてで言うと
この後をちゃんと走りやすくするような
土台を作れるかっていうのはちょっとキーポイントだなって思って
自分の中でもそれがスムーズにできるようにっていうので
会社を作った段階から当然だけど事業が膨らんだり
ピボットすることがありえるようになっているので
割と透明性を大事にしてきたっていうのはあるかもしれないです
第3社から見ていると
B2CからB2Bに
それこそすごい飛び散りのピボットに見えるんですけど
社内的には実はそうではなくて
一つ一つ階段を上がった結果の
プラットフォームの改革
結構その延長線上にある方針転換みたいな感じになるんですかね
そうですね
例えばなんですけど
いとよかどで作ったサイトコントローラーっていう仕組み
他のサイトをクローリングしたり
後ろで動かしたりするボットみたいなのがいて
そいつがAPIの代わりに動くっていう仕組みなんですけど
このいとよかどネットスーパーのアプリは
後ろ側でそいつが動いてるんですよ
なるほど
使ってるんですか
なので実はタビリで作った資産を使ってるんです
逆に言うと
タビリで作った資産もう一個
いとよかどのアプリ
いとよかどさんのアプリの中には過去入っていて
それはこんだてを作るっていうAIの部分を入れてたんですよ
タビリが作ったプラットフォームから
引っ張ってくるみたいな形で
なんですけど
逆に言うとその機能はいとよかどのアプリで
ほとんど使われてなかったんですよ
逆にそれをメンテナンスしたりするために
必要なエンジニアの貴重な工数みたいなのもあって
これは逆に不採になってるみたいなことがあったんですよね
それも実はクローズを早くした方がいいという意思決定の要因になっていて
資産をちゃんと使うってことと
資産だったものが不採に変わるっていうのが
ピボットの段階で僕ら同時にクッキー分かったので
チーム編成の影響
なので段階的にっていうのは
その資産を使ってるっていう部分だと段階的だし
捨てた方がいいっていうのはある種若干社内的には
そうかもしれないけど作ったものがみたいなのは
一応私たちの中にはあるんですけど
それも含めて納得のいく意思決定に仕立てられたというか
説明にできたんじゃないかなっていうふうには思ってます
なるほど
初日の10Xすごいっすね
そうなんですよねあれどこ行ったかな
初日の10Xのそうなんですよね
初日からもう10Xですよね
これがステーラーで売り上げのグラフなんですけど
初日って多分1000ぐらいなんですけど
1000っていうのは見える糸ぐらい
積み上げチャートですけど
その何日か後にはすごい分厚くなってるじゃないですか
そういう規模に一瞬で跳ね上がってくれたので
これは正しいものが作れたんだなっていうふうには思いましたね
なるほど
このインタビューさせていただくにあたって
TaberryのTwitterアカウントまだ消えてないんで見に行ったんですけど
最後の最後まですごい愛されてるプロダクトで
なくなっちゃうの悲しいみたいな引用リチウムとかすごくあったんですけど
これを閉じるのは悲しいけど
でもこの伸びを見たら閉じるような感じではありますよね
そうなんですよね
当時って僕ら10人いないんですよね
8人ぐらいで
僕とあと1名CS以外は全員エンジニアっていう
そういう組織だったんですよね
なので不要に例えばマーケ担当がいるとか
GizDev担当がいるとか
そういう人がいないってのは
良かったのかもしれないなと思ってて
エンジニアと本当に小さいチームで
小さい実験の結果小さくはないと思うんですけど
としての意思決定なので
結構体の向きを変えるのは早くできたっていうのは
良かったかなと思いますし
例えばこれでマーケ担当とかがフルタイムでいたら
僕らってたこのTablyの何万人ってフォロワーがいるアカウントと
ユーザーのエンゲージメントはどうなるなとか
そこはもう少し苦戦したかもしれないですね
なるほど
タベリーのクローズと復活の可能性
このアカウントも半分ぐらい僕が運用してたんで
それ確かにやりやすいですね
そうだったんですか
そうなんですよ
なるほど
これとインスタのアカウントがあって
Tablyはリリースする前にインスタアカウントに5万人ぐらいフォロワー集めて
そのフォロワーの方にアプリをベータ版で配ってテストしたりしてたんですよ
はいはいはい
それも集めたの僕だったし僕が運用してたので
なんかその意味でいうと
ユーザーとの距離感みたいなのとか
N1インタビューとかも散々やってたので
距離感みたいなのは何となく分かってて
当然悲しいって思われるかもしれないけど
今後大事な事業を通じて救えるユーザーとかお客様の方が
圧倒的に規模が大きいのに
やや小さい規模の喜んでくれてるお客様がいて
ただし事業として継続できるか分かんないみたいなものに
我々の命をかけるっていうのは
どちらにも不誠実になっちゃうなって風には思って
スパッと行きましたね
ちなみにこのアカウントアジャーも記念として残しておくかれるんですか
記念として置いておくつもりです
透明な
なるほど
2020年以来更新がないんで
そうなんです
タベリーは実はクローズしますって発表した後
事業の上等をしてくださいみたいな
お問い合わせも結構たくさんいただいたんですけど
一応全部お断りしていて
その背景はもし僕らがネットスーパーっていう領域にある問題を
全部解き終えたなら
このタベリーがある日復活する可能性あるんじゃないか
エモいですねそれは
そうエモいじゃないですか
そういう可能性があるんじゃないかと思って
今もTwitterアカウントも含めて置いておいてるっていう感じです
でもなんかその時復活しましたって言ったら
5年越しの復活とかでもこのフォロワーたちは待ってましたって言ってくれそうなぐらい
すごい熱量なアカウントなんで
それはその日が来るならぜひ楽しみにしてます
そうですね何かは言ってくれるかもしれないですね