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同じチタンプレートと言いましても、実は厚みが結構違いまして
骨と仲良しだから極端な話、骨の中に埋もっていってしまう、埋もれていってしまうという風な特性があるんですね。
いつ取ったらええの?という話でいきますと
はい、皆さんこんにちは、やまぐちでございます。
さあ、今日のお話はですね、骨切り後に骨を切った後ですね、プレートを入れるんですけども、
このプレートを置いといていいの?取った方がいいの?っていうお話をしたいと思います。
まずですね、プレートっていうのはいくつか種類があるんですけども、
基本的にはですね、骨切りの手術で使っているのはチタンプレートという風な素材になります。チタンですね。
このチタンというのはですね、非常に骨と親和性が高くて、喧嘩をしにくいという風な素材なので、
大人から子供まで使うというので、一般的にも一番広く使われているような素材になります。
で、大人が手術をする場合にですね、例えば保健診療の中でよくあるのがですね、交通事故、いわゆる骨折ですね。
これなんかを止める時にもチタンプレートというのを使いますし、
僕らがやっているルフォー、SSROという風な両顎手術、オーソナスティック、サージリですね、こういうものでも使ったりします。
この同じチタンプレートと言いましても、実は厚みが結構違いまして、分厚くて硬いものもあればすごく薄くてペラペラ、
指でもグッと曲がりますというものがあったり、さらにチタンのスクリューですね、これもスクリューの直径が細いのからあれば太いのもあったり、
さらにもうちょっと詳しいこと言うとヘッドがポコッと出てるやつから平らなやつがあったりとか、
いろんなその素材、同じチタンプレートと言ってもですね、メーカーによって作っているものは違うという風なバックグラウンドがあります。
で、この絶対に取らなきゃいけないのかどうかという話でいきますと、
実はお子さんの手術、子供の場合にはですね、チタンプレートを取った方がいいという結論が出てます。
これどうしてかと言いますと、チタンというのは当然金属なので伸びないので、
身体の中に入れた後というのはその骨と仲良しだから周りからですね、骨がどんどん出てきたりですね、チタンの表面に骨が張っていくんですけども、
要は極端な話、骨の中に埋もっていってしまうと、埋もれていってしまうという風な特性があるんですね。
埋もれること自体は問題はないんですけど、お子さんの場合にはお顔が二次成長でどんどん成長していくというのが分かっているわけですから、
伸びない金属が入ってしまいますと、時々ありますのがお子さんですね、すごく小さい間に骨折をしてチタンプレートを使った子が、
お隣になった時にこっち側だけが成長しなくて顔がこう歪んじゃったよ、みたいなことが起きるというのが分かっているんですね。
なのでお子さんの手術には今では救出性プレート、溶けてしまうようなプレートなんかを使ったり、もしくはチタンプレートを使った場合にはバッテというプレートを取るということが必要になるんですけども、
じゃあ大人の場合はどうかというとですね、基本的にはお顔の形は伸びていったりとかということはあんまりないわけですよね。
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なので安定性の高い素材であるから問題がなかったら別に置いておいても構えへんよというのが一般的なところになります。
で、先ほど言った例えばその吸収性のプレート、溶けるやつがあんじゃったら大人もみんな溶けるやつで使ったらいいじゃんというふうに思うと思うんですけど、
これがなかなかそういうわけにいかなくて、吸収性のプレートはですね、やっぱりそのチタンプレートよりも弱いんですよ。
よく触ると少しグニグニやっと動く感じ。だからきっちりと、例えば噛み合わせの治療とかするときにグッとしっかりと噛んでもらって動かへんようにしたいねという時なんかは、
やっぱりその非常に強度の弱いものを使うとですね、破損をしてしまう恐れがあります。
例えば頬骨の骨切りなんかもそうですけど、吸収性のプレートで作った場合にですね、もし噛む力ってむちゃくちゃ強くですね、
50キロぐらいかかったりするんですね。強い人はね、ギュッと。
それがゆるいプレートでカネギュッてなったらギュッてずれたりとかガンってなったりするので、
基本的なチタンプレートというのがそのゴールドスタンダード基準になっていくということになります。
このチタンプレートなんですけども、取る取らへんの話ですね。
よくルフォの手術とかですね、SSRの手術で保険診療、航空外科で手術されたりとか、
形成外科で手術される場合には抜底が必須みたいに言われることがあるんですけども、
これ何でかと言いますと、抜底をするっていうのはですね、要するにそのプレート入れたものを取るということなんですけども、
分厚いプレートを使っている場合にプレートが触れてしまってですね、形がおかしくなっちゃう。
この辺が鼻が出てしまったりとか、もしくはこの歯茎のこの中とかですね、
この辺もプレートで止める人なんかはプレートがですね、歯茎のところが触れてるみたいなことがあってですね、
そこが炎症を起こしたりして痛くなっちゃったり、こういう場合があるので取りましょうとなります。
一方で航空外科でよくありがちなのはですね、このルフォとSSRの手術は1回目の手術をするんですけども、
おとがい形成はしないことが多くて、で、抜底の時についでにしてあげるよみたいな、本当は反則なんですけどね、
これは保健診療ではやっちゃいけない治療なんですけども、そういうふうな監修というかですね、
っていうのがあって、おとがい形成っていうのを後でするために、
抜底をするという理由で手術室に連れて行っておとがいもする、みたいなことも一部の病院ではあるようですね。
逆に言うとですね、その絶対に取らなきゃいけない状況って何ですかっていうところでいきますと、
例えばやっぱりチタンとってですね、骨と仲いいとってですね、時々炎症を起こすことがあります。
例えば慢性炎症でずっと痛いねんとか、なんか時々腫れるねんとか、何やたる海まで出てしまうねん、
こういうのはですね異物反応、チタンに対して体が嫌がっている反応が起きているか、
もしくは小さな感染症、すごく大きい感染症って血液にめぐって熱が出たりするんですけども、
部分的なところだけでばい菌がなかなかいなくならない、異物があるとですね、免疫細胞がやっつけれないので、
そういうところで炎症を起こし続ける慢性炎症ってのを起こす可能性がありますので、
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そういうのを起こしちゃうと異物を取ってあげないとなかなか治らないということが多くあります。
なのでそういう場合には絶対に取らないといけないよということになるんですけども、
そうでなければ別に触れないし痛くないし気にならないしってことであれば、
入れてるからといって体にとって害があるということは特にはないです。
別にそれが入ってるからといって飛行機でキンコンキンコンなっちゃうとかそんなことならへんし、
CTとかMRが取られへんのかというとそんなこともないです。
ただし画像の検査上はですねチタン金属だから入れ歯を入れて銀歯とか金歯とか入れてる人と一緒で、
チタンプレートが入ってるところっていうのはCTとかMRに影響はちょっと出ますねやっぱりね。
で一方でじゃあもう私も取りたいねと。
だけどいつ取ったらええの?っていう話でいきますと、
基本的に骨と骨を止めている骨折であろうが、
この僕らがその美容でやるような形成術であろうが、
骨と骨を止めているプレートに対していつ取れるのかというと、
簡単な話はもう骨が治っちゃえば取ってもいいよという風な話になるんですけども、
これは人によりますよということになってきます。
一応あの細胞学的には6週間くらいからですね骨の修復というのがどんどん始まってきて、
強度がですねどれくらいで戻ってくるのというのが、
まあ人によっては違うんですよ。半年で割って落ちても全然大丈夫な人もいるんですけど、
半年では全然骨がくっついてませんでしたというケースがやっぱりあるんですよ。
なので一つの目安としては骨がきっちりとくっついてっていうことであれば、
僕が考えているところで言うと10ヶ月経過をしていればまず問題ないでしょうと。
まあもちろんこの時期は若干前後しますけどもね。
10ヶ月経過したら問題ないでしょうと。
一方でいつまでに抜かなきゃいけないのというところでいきますと、
一応2年という風な一つの区切りを設けてます。
これはどうしてかと言いますと、2年以上経過をすると先ほどお話ししましたね、
チタンというのは骨とすごく仲のいい素材なので、
このチタンプレートのネジありますよね。
これもドライバー、プラスのドライバーとか星型のやつとかマイナス型とかいろいろあるんですけど、
このネジ穴がですね、ネジ穴が骨で埋まっちゃうんです。
だからドライバー入らなくなっちゃうんです。
なので簡単にクルクル回して取れるのはものすごく大変なことになっちゃうというのがありますので、
一応一つの基準としては2年以内ということになってくるわけですね。
もちろん2年経過をしても、そのヘッドの部分についている骨を削ったりとか、
周りの骨を削って直接プレートを持って取ったりとかですね、
できないことはないんですけども、明らかにその手間が増えてしまいますので、
必ず取ろうと思っている方に関しては2年以内に取ってあげた方がいいのかなというふうに思います。
取る場合、いわゆるダウンタイムで言いますと、
手術時間、ダウンタイムはどうなの?という話でいきますと、
バッテそのものはですね、1回目の手術をするよりもはるかに簡単なことが多いですね。
剥離をするという、曲がりを剥がしてくるのも必要最小限でいいですし、
取ってくること自体もそんなに難しくないです。
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骨を切るという作業がないので、要はスクリューを回してプレートを取ってくるというだけなので、
ダウンタイムに関しても一般的にはですね、3分の1から半分以下の晴れで済むと、
痛みなんかも1回目の手術に比べると全然ひどくないということになっています。
ただしですね、スクリューの入り方によってはですね、
1回目の手術というのは割と大きく展開といってですね、
組織を剥がして、なんぼ組織をグラグラにしてスクリューなんかを回すんですけども、
日中にはですね、小さな切開、ちょっとしたバッテだからこれだけしか切れませんというので、
例えばこの辺のバッテをするときにも、なかなかこのスクリューが入らないとか、
っていうことになってくると結局切る世界を大きくしないといけなかったり、
組織にストレスがかかったりとかあるので、
やっぱりダウンタイムはゼロというわけにはいかないというところですね。
またその神経の損傷とか合併症の話でいきますと、
1回目の手術というのは大きく剥がしていくというところがリスクが高いと言われていますけども、
バッテそのもので1回目の手術よりも大きく神経を損傷してしまうようなリスクに関しては、
まずない、よっぽどのアクシデントがない限りないという風に考えていいと思いますね。
なるほど、将来的なディスクはどうですかという話ですね。
年齢が、例えばカレーにより白肉が痩せた場合どうなっていくの?みたいなご質問が来たりするんですけども、
えーと、
軟骨組織結局ですね、それがどれくらいの先の時期なのかによるんですけども、
プレートそのものが露出している状態なのか、それともプレートが骨に埋もってしまっている状態なのかによってだいぶ状況が違うと思いますね。
もう骨に埋もれてしまっている場合にはもう骨の中のものになってしまうので、
事実上表面に残っているものというのは、
自分の骨しかないというか、軟骨組織で痩せていこうが自分の骨しかないという状態になっているんですけども、
もしプレートがまだ上に残っていて、下側の骨が痩せていてという状況だとすれば、
今度問題になるのはこの上に残っているお肉の量ですね。
お肉の量がたくさんあれば大して問題にはならない。
だからお肉もガリガリに痩せてしまったという場合には、
今まで触れなかったところがちょっと触れるようになりました、
みたいなことが起きる可能性はあるでしょうね。
なんかそれが突然痛くなったりとかっていうのは普通はないかなと思うんですけども、
言うてですよ皆さん、自分の骨も変わっていってるんですよね。
先ほどの子供の話と大人の話という話でいきますと、
子供は成長するからという話なんですけど、大人も実は顔の骨は伸びていってますし、
立体感も減っていってますんで、
手術しなくても骨の形が変わってきますから、
だから歯が抜けたりするわけですけどね、
何の手術もしてない人もね。
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なのでそこらへんはあんまり避けることを考えすぎて、
すごく怯える必要は全然ないのかなと。
むしろあなたががんになったらどうしますかみたいな話に近いのかもしれないです。
割と多くの人ががんになってしまうということを考えると、
もうそわそわして生きていかれへんみたいな、
プレート取らへんと生きていかれへんみたいな、
そんなふうに思う必要はないと思いますね。
以上、メリット・デメリットのお話をしましたけども、
参考にしていただいて、
何よりも自分が手術を受けたところの主治医によって、
考え方が違いますと、割とザクッと
絶対取らなあかねば!みたいなことを言う先生もいますけども、
なんでそう考えるんですか?というのを聞いてみて、
納得がいけばそういう考え方に従って
治療を受けるというのがいいのかなと思います。
それでも主治医にご相談していただいて、
本心を決めていくのがいいのかなというふうに思います。
以上、参考にしてみてください。