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こんにちは、真実を語る美容外科医やまぐち先生の羅針盤リゾナスです。
今日のテーマは、お花をつるつるにしたいと言う時に
ペットボトルの水をたくさん飲んだら良いと言うセレブの女の子がいます。
本当に水を飲んだら何か良くなるの?というところを科学的な文献で調べてみました。
面白いペーパーがありました。
このペーパーは、2018年のスキンリサーチテクノロジーというところから出ているシステマティックレビューの様子について話しています。
いろんな論文を集めてきて、その中から最もらしい情報を整理して伝えるような、さらに上の論文です。
この論文は、健康な人間において水分を口から取った場合に皮膚を保湿する効果があるのか?というテーマとハマってくる研究を
ドイツの大学で行っています。
この論文は、216のレコードの中から23個の記事をフルテクストでチェックしています。
そのうち6個のペーパーをまとめて、どうだったのかを検討しています。
このペーパーの中に含まれている人が、24歳から56歳までの健康な人を対象にしています。
結論から言うと、たくさん水を飲んだことがお肌の保湿に対して効果があると思いますか?
どうですか?たくさん飲んだら潤っているみたいな感じになると思うんじゃないですか?
実はこの論文で言っているのは、全体としてのエビエンスは非常に弱いという結果として出ていたわけですね。
もちろん色々と調べてもらうと、もともと水分を取るのが少ない方の場合には
この水分を取ることによって保湿効果というのは若干認められた皮膚の角質層の水分を評価しているわけですけれども
得られたというのは出ているのですが、一方、もともと水分の摂取量がほどほどある人が
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さらに飲めば保湿が増えるということは言えないということになっていて
この論文の中での結論としては、水分摂取と皮膚の保湿量との間の関係性というのは不明だというふうになっているわけですね。
じゃあ水分を取るのが意味がないのか、これは実際の生活の中で考えてもらったら分かるんですけれども
人間の体というのは、そもそも水分量をある程度一定にしようという機能が働いているんですね。
なので、例えば皆さんの喉が乾いたとか、なんとなくタプッとしているとか、
この水分の量によって体が外からの水分を取りたいのか出したいのかというのを調整する機能があるんですよ。
これが肺によるおしっこだったりとか、便だったりとか、呼吸からも燃えていたりとか、汗をかいたりとかですね。
いろんな部分から水分を出しているわけですけれども、このバランスを取るためにホメオサシスという人間の体というのを調整しているので、
基本的にはある程度のレベルを一定にするような効果があるということは、
たくさん取った場合にはたくさん出ていくという話になっているわけですね。
これがベースが脱水状態、要するにちょっと水分が足りないという状況にある人においては、
水分を当然入れてあげることによって保湿されるような話になっています。
例えば夏場の熱中症なんかありますよね。脱水状態で体温が上がってしまってみたいな状態というのは、
別にホメオサシスがうまく機能しないために水分を補給するというサインがなかなか出なくて、
脱水になって結局体としては機能が悪くなってしまうということになるわけですね。
そういった場合には当然病院に行ったらですね、まず体の温度冷やさもそうですし、点滴をして水分を足してあげるわけです。
じゃあ点滴をしたらですよ。お肌がプリプリになるかと言っても、当然そんなわけがないわけですね。
お水を飲んだらお肌がプリプリになると信じている人は、病院に行って点滴をしたら直接血管の中に水分を入れるわけですから、
プリプリになると信じてますかというと、そこが違うかも分からないんだと。
例えば風邪ひいて病院に行って点滴したらお肌がツルツルにならないんですよね。
お肌は体調悪い時にはカサカサっとしてくるわけで、なのでそこら辺がイメージつきやすいかなと思います。
その辺をこのペーパーとしてはですね、わざわざそういうタイトルを付けですね。
接種とお肌の保湿の間に関係性があるかというのを調べてこの結果、繰り返しますが、
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明確な関係に関しては現時点では断定はできない。
さらに脱水だった人に水分を与えた場合にお肌の保湿量が少し上がったというこの弱いエビデンスに関しても、
科学的な根拠に関しては今のところメカニズムは分からないというふうな結論になっておりますね。
とはいえですね、脱水にならないのは大事なので水分接種はしてもらったらいいですけども、
ペットボトルを1日2リットル飲まないといけませんよというのは、あれはちょっとクエッションということになります。
苦しんでお水をたくさん飲み続けている方にとっては吉報だと思いますので、ぜひ参考にしてもらいたいなと思います。
はい、以上です。