Mika Ueno
もう一個小僧院展やってて、上野の森美術館とかでやってたんですけど、
その小僧院展が本物の宝物は一個も来てないんですよ。
一個も来てないんですけど、体験系がすごく面白くて、
ランジャタイっていうでっかい鉱木があるじゃないですか、
小僧院の宝物で受け継がれてきてる鉱木なんですけど、
陶器の権力者の信長とか足利義光とかそういう人たちも、
天皇の許可を得てランジャタイの一部を切り取るとかね、
そういう伝説の鉱木なんですけど、
あれの香りを復元したみたいなところがあったんですよね。
それを10箇所くらいあって、それをかけるようになって、
香りを展示してるってなかなかなくて、
ランジャタイってどんな香りだったんだろうなと思ったんですけど、
それがすっごく、なんて言えばいいんですかね、
香りって本当に探検するしかないなと思ったんですけど。
Nobuhiro Seki
香りの説明難しいですね。
Mika Ueno
インドっぽい香りなんですよ。
インドっぽくて、ちょっとウッド系の香水で言うとラストロートに残るような、
ウッド系のジーンの香りみたいな感じだったんですよね。
それは本当に、そこだけずっと体験してましたけど。
あとは1000年前の楽器があって、収納されてる楽器を、
今は演奏してないですけど、
昭和2、30年頃のチェックする人たち、
久内町の方だと思うんですけど、
その方たちがチェックのために音を出してるっていう貴重な音源があって、
それを聴けるっていうのがあったんですよね。
そんな中にビワとか尺八横笛に並んで、
あと鉄器みたいなやつがあって、鉄の鉄砲鏡でいいのかな、
鉄の方角の方に響くって書いて、鉄砲鏡なんですけど、
それを鳴らしてる音があって、
すっごく鉄の風鈴のパーンって響くような音で、すごく良かったですね。
香りとその音を体験できるっていう。
Nobuhiro Seki
なかなか文字とか映像ではわからないものを。
Mika Ueno
他は復元のものを展示してたんですけど、
ビワとかラデンのものとか。
復元は復元で綺麗なんですけど、結局復元なんですよね。
一番インパクトがあったのは、
香りと千年前の音だから、実際の音だから、
すごい良かったですね。
あともう一個は幕末の土産の絵師の駅員っていう人がいて、
絵に兼ねって書いて駅員って言うらしいんですけど、
それ今サントリー美術館でやってて、
それが33歳でなぜか御用絵師の任を説かれてしまうんですけど、
駅員っていう方は幕末の絵師で御用絵師だったんですね。
幕府とか土産に仕えている。
その人が御用絵師を解任されてから、
街の中の一家の絵師になるんですけど、
その時に夏祭りに展示する屏風絵っていうのがあって、
その屏風絵が今でも高知県で保管されていて、
夏のお祭りになると実際にそれがお祭りに出てきて展示をして、
みんながそれを楽しむって、
そういう習慣がまだ残ってる人たちなんです。
その屏風絵が歌舞伎とか浄瑠璃のすごく名場面を描いた場面なんですけど、
大体踊ろ踊ろしいところとか、首切るとか、
血しぶきが飛ぶようなそういう場面なんですよね。
だからすごく迫力もあるし、
その展示会を紹介してた記事が、
血し…なんだっけな。
しみどろの夏祭りみたいな感じ。
血しぶきの夏祭り。
そういうタイトルをつけてて。
それでもうママと引っかかって見に行ったり、
すごい面白かったんですけど。
迫力があったのと、
その屏風絵で描かれている場面の説明があるんですよね。
歌舞伎でなぜここで、
少年が自分の首を切ろうとしているのかっていうところを、
説明で描いたんですけど、
そのストーリーっていうか、
歌舞伎か浄瑠璃、そのストーリーが面白すぎて、
全ての屏風絵について。
絵とストーリーがめちゃめちゃ面白かったっていう。
Nobuhiro Seki
サントリー。
サントリー美術館でやったんですね、今ね。
今2つビデオを見ました。
Mika Ueno
本当ですか。
Nobuhiro Seki
すごい解像度が低くてよく見えないんですよ。
たぶんワードするのかもわからないですけどね。
Mika Ueno
かもね。
ストーリーは、
えきんの描いている浄瑠璃歌舞伎のストーリー、
物語もそうだし、
北斎の読み本もそうなんですけど、
北斎の読み本だったら、
人説弓張月とかね、
南宗さとみはけんねとかね、
あと水光伝かな、
ああいうやつとかなんですけど、
このストーリーが今読んでも、
たぶんめちゃくちゃ面白いんだと思うんですよね。
当時の人たちが熱狂したのもよく伝わってきました。
Nobuhiro Seki
そうですね。
えきんさん自身は幕末から明治初期なんだけど、
1966年に雑誌太陽に特集されたことを契機に、
えきんは小説舞台、映画の在来図として取り上げられ、
1970年前後には東京大阪の百貨店展覧会が開催される、
一時ブーブーとなりました。
ただ、高知県立美術館では、
1996年と2012年に開庫展が開かれていますが、
芝居屏風の多くが神社や自治会などに分譲されており、
まとめて見られる機会は滅多にありません。
Mika Ueno
そうなんだ。確かに各地に保存されてて、
いろんな町とかなんで、それが一気に集まったんじゃないか。
国際色ですごく素晴らしかったですね。
香りの中でも思い出したんですけど、
ランジャタイの香りで、香りを体験したって言いましたけど、
Nobuhiro Seki
そうなんですよね。
Takuya Oikawa
だからソニーはあのときのパーソナルアルマディフューザーみたいなやつは、あれは検討してるのかどうかわからないけど、
この間ちょっとソニーの人に聞いたら、最近はこういうのやってますって言ってくれたのが、これは多分個人向けなんじゃないかな。
Mika Ueno
匂い提示装置。
Nobuhiro Seki
うちの会社出資してるところにも匂いのデータベースみたいなのを作ってるところがあります。
Mika Ueno
データベース。
これ匂い提示装置ってどういうところに使うんですか。
アーカイブへの匂い漏れ拡散を抑え匂いを提示可能な装置です。
この前よく考えたら、この前も即興のやつでソニーが出てきましたけど、
Nobuhiro Seki
これもね、今度は空間の匂いの出回しじゃないですか。
こういうエンタメ系のやつって言うと互換が結構大きいから、なかなかビジネスにならないから。
Mika Ueno
R&Dなんですかね。
Nobuhiro Seki
いろいろやっては製品化してってやってるんですね、きっとね。
Mika Ueno
ソニー本体ですね。
本当本体ですね。
なんか利用事例とかね、想定みたいなの書いておくともっとわかりやすいか。
Nobuhiro Seki
逆、嗅覚測定っていうところをクリックすると、
匂い提示装置と一緒に使用する専用カートリッジ、嗅覚域値の研究を行うことを目的に、
5種類の臭素を8段階に希釈した研究用仕様を封入しています。
専用アプリを使った操作により、匂い提示が可能になります。
匂い提示っていうのは、匂いを不出して嗅げるようにするってことを提示っていうんですね。
Mika Ueno
匂いを提示って、これ見て思い出したけど、女の人がつける、男の人もつけますけど、
香水強すぎると匂いって武器になったりもしますもんね。
Nobuhiro Seki
武器っていうか暴力に近いですね。
Mika Ueno
頭痛くなっちゃったりとか、そういうのすらあるからね。
Nobuhiro Seki
ほんのりっていうか良い香りとか、人によって良いと思う香りも違うしね。
そういう意味で言うと、ホテルとかに行くと独特の匂いとかが流れるっていうとこありますよね。
Mika Ueno
ありますね。
ラウンジとかで。
ショップもありますよね。
ビームスとか、シップスかな?
必ず各店舗に同じ装置が置いてあって、ラベンダー系の香りがいつもしてるんですけど、
この香り嗅ぐと、この店だなって思いますね。
匂いと場所の記憶って結構結びつきがちじゃないですか、雨の匂いとかね、ああいう感じの。
Nobuhiro Seki
ソニーの後ろにあったら、ブリッドセントってやつもあって、革新的な匂い制御技術を搭載したペーパーです。
ディスプレイの上とかにそれをつけておいて、香水の絵が出てくるときにその匂いが出てくるんです。
匂いは昔NTTとかすごい研究してたんですよ。
しきりにこういう研究をしてますみたいなやつが、ラボで公開してるとかで出てきたような記憶があります。
Takuya Oikawa
なんか遠隔でですか?
Nobuhiro Seki
そうそう、それは。
それはたまに今でもNTTかどうかわかんないけど、見る機会あるような気がしますね。
そういう研究のやつでしか見たことないですよね。
ただ今、こんな場所で新しい体験を作り出してますけど、
匂いって重要なんですよね。
エンタメとか多いですね。
ディズニーランドのソファリンのところってあります?
世界中を飛んで旅するみたいなアトラクションなんですけど、
Mika Ueno
あの時に匂いっていうか出てくるんですよ。
北極、上空飛んだりとか、ソファリンの匂いが出てくるんですよ。
決まったやつを出すのは難しくないんでしょうね。
さっきのNTTみたいに、ディテクトしてそれを再現するとは難しいですよね。
私もそれをディテクトしてそれを再現するっていうことは、
自分の体験に関しては一番重要なんだと思うんですけど、
でも、一番重要なのは、
Nobuhiro Seki
自分が何を考えているか、
自分の体験の中で何を考えているか、
ディテクトしてそれを再現するってのは難しい。
匂いって、地面が悪いって実は僕は思うんですよ。
うん、確かに。
匂い体験ってやると、基本的になんか悪臭っぽく感じません?
匂いって言葉が。
Mika Ueno
あの、臭いっていう方の匂い使うとね。
Nobuhiro Seki
ひらがなでも匂いっていう。
Mika Ueno
方向剤のかぐわシーンみたいな、ほうっていうのを使うといいかも。
Nobuhiro Seki
にほいっていうか。
Mika Ueno
なんていうの、あの。
Takuya Oikawa
包むみたいなやつ。
Mika Ueno
そうそうそうそう、包むみたいな。
あっちを使ったほうがいいですよね、いい香りのほうはね。
Nobuhiro Seki
匂いって感じのほうがいいです。
Mika Ueno
匂いって言うと確かに臭って感じがしますよね。
Nobuhiro Seki
だから、おじゃなくて、ほにしてくれるだけでずいぶん変わるんですよ。
ひらがなでも匂いって書いてくれると、ちょっといい感じがするんですけど。
Mika Ueno
ひらがなって普通のおだと、これ臭だよねって頭が勝手に思っちゃうし。
臭いほうの匂いに変換しちゃうんでね。
Nobuhiro Seki
でもありますね。
Mika Ueno
ありますね。
字で書くときは、いい匂い、いい香りのときは、香りって書くか、その包むみたいな、あっちの漢字を使いますね。
Nobuhiro Seki
匂ってね、匂いと臭いと両方呼びますよね。
Mika Ueno
漢字を見ると、臭いほうの香りで想起されますね。
なんか字が持ってるイメージなのか、なんなのか。
Takuya Oikawa
やっぱりその2つの漢字は、快適な匂いなのか不快な匂いなのかで使い分けるっていうのが、伝説みたいですね。
Mika Ueno
ああ、そうなんだ。
Nobuhiro Seki
その感覚は間違ってないですね。
Mika Ueno
字が持つイメージってありますね。
Mika Ueno
なんか、言葉で話はしているんですけど、音声でエレクトロするんですけど、聞いたときに頭の中で多分文字が想起されてるっていうのって、複数の文字を使ってる民族だからだと思うんですけどね。
どっちの字みたいなね、そういう感じがありますね。
変換して話してるっていう。
Nobuhiro Seki
どの漢字みたいなことを聞きますもんね。
匂いですか。
Mika Ueno
匂いは小僧院座称。
小僧院漢字で座称はアルファベット。
Nobuhiro Seki
最近そういうのが多いんですね。
Mika Ueno
ちょうど奈良の方は小僧院展、毎年やってるちゃんと宝物が展示される1ヶ月ぐらいのやつ。
本物の宝物見たい場合はそっち行くべきなんですけど。
最近美術展好きとかするとね、イマーシブ的な言葉を歌った美術さんってめちゃめちゃ多いんですよ。
イマーシブゴーとか、イマーシブ北斎みたいな感じで、全体にプロジェクションして絵の中に入ったようなみたいな。
前も言ったかもしれないけど、求めてるのはそれじゃないんですね、全然。
全然絵の中に入りたいと思わないし、でかいですねぐらいしか思わないんですけど。
この香りとか音とかっていう、絶対展示はし続けられないみたいなのがあるじゃないですか。
ああいうのはすごい面白いなと思いましたね。
Nobuhiro Seki
ごっこで思い出したんですけど、ニューヨークにすごい一時期、地下鉄でそういうコマーシャルが出まくったんですよ。
行きたくなるじゃないですか、行きたくなるんですよ。
要は広告は結構よくできるんですね。
すごい行きたくなるんだけど、じゃあもう行くかと思って行こうと思って、
その前にGoogleマップとかで最後にチェックをすると、大体写真とかが上がってるわけですよ、実際のね。
それを見て、え?こんなにいいのにこれ?みたいな。
壁に適当にプロジェクションして大きく写ったみたいなやつだったりするわけじゃないですか。
その割に、え?それで50ドル取るの?みたいな。
大体レビューを見ると、これで50ドルとかありえない動画がずっと。
行こうと思った人が舐めることは結構あります。
Mika Ueno
今自分はね、大変没入するとかね、設計とかキュレーションの仕方によっては本当にいいものがいっぱいあるんですけど、
ただプロジェクションしましたよっていう、あれは違うんだよなと思いますね。
Nobuhiro Seki
あとデバイスが壊れるやつもずっと。坂本隆一さんのやつ。
Mika Ueno
はい、前に話題になりましたね。
Nobuhiro Seki
亡くなった後に言ったじゃないですか。
あれ自身はすごいいいんですけど、マジックリープを使って、このツーカットを使ってますけど、
後ろにスタッフがいて、やたら数個持っているスタッフがいるんですよ。
Mika Ueno
何かっていうと、50人ぐらいいっぺんに入るんですけど、50人ぐらいいるとね、常時2つぐらいご動作ですね。
だいぶな確率で。
Nobuhiro Seki
見てる最中に突然止まって、だからそういうのがあったらすぐ言ってくださいみたいな。
やったら急におかしくなってこうやって外すと、すぐ人がすぐと後ろから来て変えてくれるんですね。
なんだけど、自分のときもそれすごい気になるんですけど、隣に人がやっててもすごい気になるじゃないですか。
そういう、もう人が来て、はいこれとか、やっぱり声出しちゃったらやるわけですね。
チラッと見ちゃうじゃないですか。
全然没中できないんですけど、これが何回も起きるんですね。
これどうにかしてほしいなと思って。
Mika Ueno
耐久性がないものを使ってしまったのと。
Nobuhiro Seki
リブートするのかよくわかんないんですけど、とにかく最初の、これやる前の注意事項の中でそれを言います。
何かあったらすぐ言って変えてくださいって。
言うってことは相当壊れるんだなと思ったら本当にすごい勢いで。
あれ1回当たったらもう1回入れてほしいと思うぐらいですね。
基本はずっと没入してたわけです。
Mika Ueno
装着するデバイス系はね。
しかも手順になるとすごい耐久性も求められますよね。
Nobuhiro Seki
そのぐらいのクオリティで救ってないってわかりますけどね。
ほんとガチガチやろうと思ったら多分コストもすごい上げなきゃいけないから。
そんな入場料も急に満タンになっちゃうんだろうなと思いましたけど。
Mika Ueno
今日は香りとか匂いの話で、匂いというかいい匂いの話でした。