1. WERKSTATT Podcast a.k.a. 合唱指揮者のPodcast
  2. #011 巣ごもりまでの束の間
2021-08-31 20:05

#011 巣ごもりまでの束の間

5th concertありがとう / マトモで狂ってるフェスがここにある #わからないフェス / リスナーさんに回答


#わからないフェス by initium ; auditorium 来場/アーカイブ配信チケットはこちら


https://tiget.net/events/137585




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This is a public episode. If you would like to discuss this with other subscribers or get access to bonus episodes, visit yanagi.substack.com

サマリー

合唱指揮者のKota Yanagishimaは、Podcast #011で話しています。彼はイニーツーミッション主催のコンサートの初演の情報やアーカイブ配信の詳細について話し、また次回以降のポッドキャストについて触れています。

Vocal Consortium 5th Concert
こんばんは、合唱指揮者のKota Yanagishimaです。 先週に続いて、またPodcastをお送りしていきます。
先週のPodcastの最後にお話をしました、8月26日のVocal Consortium 5th Concertがですね、無事終演いたしました。
おかげさまで、まあ巣ではあったんですけれども、まあまあの集客もありまして、そして、しかも配信でかなり多くの皆さんにご覧いただけたようで、
私たち本当にありがたいなと思っています。 当日ね、また前回収録している時は演奏会の前々日ぐらいだったので、これからどうなるかなという
気持ちではあったんですけれども、やっぱりあの府中の森芸術劇場のウインホールという、大変響きの良い環境で、しかも今回連談のピアノと合唱で、いわゆるコアシンフォニーの作品を取り組むっていう企画だったんですけれども、
しかもピアノをいわゆる合唱じゃないか、指揮者の正面に配置して、指揮者とピアニスト2人の顔が整体する形で、しかも連談なのでピアノの蓋を外しまして、蓋がいわゆる全開ではなくて蓋外しの状態で、
そのままこう空間にピアノの音が響きが投射されていく、それを合唱が左右から後ろも含めてですね、囲んで、しかも今回はかなり大きくディスタンスをとって、しかもいわゆるミックスの配置、
SATB、それぞれ4パートというのがありますけど、バラバラに配置して空間を作るという演出になりました。これがやっぱりすごく面白かったなと思っていて、なんていうか、なんかよく合唱の界隈である話として、
ピアノは伴奏じゃなくてピアニストなんだよみたいな、つまりピアニストの持っているパートも独立した音楽性があるんだよみたいな考え方、あるいはそういう仕事をリスペクトしようねっていう意味合いだったりするのかもしれない、それは色々あると思うんですけど、
今回そういう意味では、メインの合唱と伴奏じゃなくて、合唱の歌とピアニストが独立しているんだ、でもなくて、全てがどれが誰なのかわからないというか、完全に混じり合っているというか、そういう意味でのある種の一つの理想形かなとピアニストのメンバーも出演者も言っていたんですけれども、
そういう感じの印象を得るコンサートでした。配信でも十分お楽しみいただけたのではないかなと、そうだったらいいなと思っていると同時に、空間で起きた響きの感じはちょっと一つの僕にとっては、あるいはきっと参加したメンバーの人たちもそうなのではないかなと思いますが、一つの事件でしたね。
この形式、今回はショースタック・ビーチ編曲のストラビンスキーの支援交響曲と、ブラームス本人編曲のブラームスドイツレクエム、それぞれピアノ連弾版でお送りしましたけど、この形式でもっといろいろやってみたいなっていうのは正直今回思いました。
今回、やっぱり感染対策のこともあるから、なるべく集まる時間を減らして、練習もかなり減らして、できる限りの中で、逆にみなさん練習時間が減って、しかも一期一会だし、いつ演奏会それものを中止する判断になるかもわからないという中でやったので、かなり集中度高くやれたのかなと思うんですけれども、
やっぱりこの取り組みはもうちょっと続けてみたいなってすごく思いました。
1公演で終わってしまうのはちょっともったいないっていうか、これからの何か、ボーカルコンソートイニチュームのこれからの取り組みについて何か大きなヒントになるような機会だったかなと思っています。
お聴きいただいた皆さん本当にありがとうございました。団員一同、そして僕からも心より感謝を申し上げます。
演奏自体はアーカイブということで追加数に今上がっているんですけれども、9月9日まで聴けるそうなので、もしよろしければそれまでの間に購入してお聴きになってみてください。
そしてですね、それから1週間経った9月2日、つまりあさってなんですけれども、またボーカルコンソートイニチュームの主催でわからないフェス、正式にはハッシュタグわからないフェスというタイトルのフェスをやります。
今フェスっていうとちょっとね、いろいろ物騒な愛知県の方でフェスが行われているので、マジで勘弁してくれよ、一緒にしないでくれって感じもするんですが、
僕たちはこのコロナ禍において始めたイニチュームオーディトリウムという名前の演奏配信プラットフォームっていうんですかね、そこに出演していたアーティストの皆さんを中心に
生で演奏を聴いていただく機会ということで、わからないフェスというタイトルで豪華全16ステージのプログラムでお送りします。4時間の長丁場です。
わからないフェス
聴きどころはあまりにもたくさんあるので、ここで一個一個喋っていると時間がなくなっちゃうんですけど、僕がボーカルコンソートイニチュームと関わる側面としては2つステージがあります。
1つはボーカルコンソートイニチュームの単独で、ブルック・ハルト・キンツラーという今チューリッヒの音大の先生でもあるドイツの作曲家の人が書いたウーヴァマールン・ナッハ・トマス・タリス、トマス・タリスへの上塗りというタイトルの作品です。
これはタリスのエレミアの愛歌というタリスの作曲した作品の中では最も有名なものの一つだと思うんですが、この曲を雇用なく愛していたキンツラーさんがこの3楽章構成とも言えるような作品はですね、そのタイトルの通り上塗りを加えた、つまりその曲をバラバラにしてしまってですね。
ちょっとその絵画の手法のオマージュでもあるんですが、いろんな技法を用いてその曲を分解再構成しているという作品です。
例えば最初この曲は、タリスの元の曲はインチピットラーメンたちよとこういうフレーズで始まるんですが、例えばこのインチピットという単語だけで2分、男性が5度で語いたり、あとはその5度に軋みを加える半音なり4度の音なりが入っていて、それをひたすらですね。
それぞれが即興で繰り返していくという、なんかある種の大きな進行表がある中で、いくつかのモチーフが例示されている中で合唱が即興で歌う。
それに同時に元曲っていうんですかね、タリスの歌が5声の作品がクインテッドによってソロで歌われる。これを重ね合わせるとどうなるか、つまり元の曲に対して上の流を重ねていくとどんな見た目になっていくかというような、ある種歌のライブペインティングみたいな感じの作品に仕上がっています。
本来は大きな響きの深い声道で、合唱も4、50人というサイズで行う曲で、エニチウムっていうのは室内合唱団ですから、そういう意味で人数が25人ぐらい。今回ソリ、クインテッド抜いていっちゃうと20人ちょっとということで少ないんですよね。
その課題を解決するために今回はエレクトロニクスの力を借りまして、それぞれのパートが元の作曲の意図になるようにさらに電子的な変調増幅を加えて、今回はお届けするという特別バージョンになっています。
これはちょっと世界のどこでも聞けないのではないかなと思いますし、この構成を使ってやるということは、もしかするとボーカルコンソーティニチウムとしても今回が最初で最後にはならないと思うし、いろいろやってみたいんですが、多分今回を過ぎるともうないことかな、しばらくないことかなと思いますので、ぜひお聞き逃しなくというところです。
もう一つはボーカルコンソーティニチウムの男性だけが参加するんですが、アーノルト・シェーンベルクのワルシャワーの生き残り、これのピアノ二大編曲版という作品があります。
元はオーケストラとナレーターですね、この2社の作品なんですけれども、それをバリトンの松平隆さんが編曲されまして、二大ピアノとナレーションとパーカッションですね、この編成に松平さんが書き直した編曲版があります。
それを松平さんご本人のナレーション、そして薄木葵・東雄介ピアノデュオ、この2人の二大ピアノ、加えて柳沢優太さんという若きパーカッショニスト、こちらの4名の皆さんとボーカルコンソーティニチウムの男性メンバーでお送りするという作品になっています。
ワルシャワの生き残りというタイトルなんですけれども、二次大戦中のいわゆるユダヤ人が迫害され、集中強制収容所に収容されている、そこでのある種インサンナ風景の出来事、これは実話ではないのかな、実は組み合わせみたいな話から出てくるストーリーだと思うんですけれども、
ストラビンスキーの支援交響曲とアーノルト・シェーンベルクのワルシャワーの生き残り
このインサンナ状況の中でほぼ瀕死状態になって倒れ込んでいるユダヤ人たちとナチスの虐待にあって、これからガス室に送られるために人数を数えろというところで、
突然彼らがユダヤ教のヘブライ語の祈りを、聖歌を歌い始めるという筋書きになっています。
その、言語化するのは難しいというか、はばかられるというか、ものすごい時間について、それをワルシャワに、そこからどうにか逃れて生き残ってきたユダヤ人という主人公が、それを英語で語っているという構成になっています。
その語りをまさに松平隆さんがご担当くださるということになっています。これはすごいです、これはすごいです。
先週実は26日のコンサートのあったんですけれども、その前の時間に同じ場所でそのリハーサルをやりました。
ストラヴィンスキーのシェーン交響曲をやる前にシェンベルクのリハをするっていうのはね、この二人は大変仲が良くなかったらしいので、あまり良いことではないのかなと思うんですけれども、そこでやりました。
もうすでにものすごい音の像が見えています。どうなんでしょうね、聴いた後何を思うんでしょう。
なんか素晴らしかった、感動したわとかとはまた違う何か、どう思ったらいいかわからないみたいな、わからないフェスみたいな時間になるのかもしれません。
ちょっとこれはまさに文字通り僕自身もどういうことになっていくのかわからないかなと思います。ただ音楽としては本当に素晴らしいものになることは間違いないというところです。
ぜひこの初演です。しかもこれが松平さんの編曲としてはワルシャワの生き残りピアノ編曲版初演があさって、9月2日わからないフェスでお聴きいただけるということになりますので、
ぜひですね、お時間とそしてこのご時世にここに来ることが可能である方はぜひ体験していただきたいなと思っています。
例にごとくそうです。ここまで安全にたどり着けば、そして安全に帰ることができれば大丈夫なはずです。ぜひお越しください。
こちらに関しては残念ながらライブ配信はちょっとしない方針になっています。いろんな理由があるんですけれども、その代わりアーカイブ配信ということをやります。
というのも私たちもともとは動画の配信サイトから始まっていますので、後日ですね、今回のコンサートに関してはすべて収録が行われていて、
そのライブ映像をアーカイブとして後々にイニチウムオーディトリウムというウェブサイト上で公開することになっています。
ここも権利関係の問題があるのですべては公開されないんですが、今言ったキンツラーさんのこの作品とシェンベルク・ワルシャワは少なくとも確実に公開されるかなと思っています。
これらについて、同様にコンサートのチケット予約サイトのところを見ていただくと、アーカイブ配信チケットというのが1500円で販売されています。
それを買っていただくと、この動画が公開されたあかつき、編集とかいろいろあるので、最遅で年内だと思いますが、年内には必ずという感じだと思いますが、
これらの映像がアップされたあかつきに、このチケットをここで購入いただいた方はすべて無料で見ることができるというか、1500円で全部のコンサートを見ることができるというシステムになっています。
動画で実際に上がったときには、サイト上で販売されますので、普通の方は、つまりここでチケットを買わない方は、一つ一つの演奏を、全体じゃなくて一つ一つを単品で買っていくことになって、
これの総額を考えると1500円というのは半分だか3分の1ぐらいの値段になりますので、相当破格なお値段になっています。
なのでピンと来た方は、ぜひここでご購入いただいておくということを強く強くお勧めします。
これを聞いたんだぞっていうか、これを聞けるんだぞっていうのはきっと何か価値あることだと思います。ぜひ体験していただければ嬉しいです。
そんなところですかね。今回これが終わると、僕とそしてイニーツーミッションに主催している谷さんと、
それぞれしばらく、変な言い方ですけど表に出る機会もなくなってくるので、とにかくこのあさっての機会をですね、頑張ってまた、
これからちょっと世の中どうなっちゃうんでしょうね、世の中どうなっちゃうんでしょうねっていうことを先週のポッドキャストでもしゃべった気がしますが、
いろんなことを準備して、またこの冬に臨んでいきたいかなと思います。その辺のことまた次回以降のポッドキャストでお話しできればなと思います。
最後になんですけれども、感想をツイッターのリプライとかマシュマロでどうぞって。
マシュマロっていうのは質問に匿名でメッセージを送ったり質問を送ったりできるシステムなんですけど、そんな風に書いているんですけれども、
マシュマロに一つメッセージをいただいたのでご紹介します。匿名さん。
ポッドキャストのBGMいいですね。電子音だけれど品があるというか柳島さんが合唱において作り出す音にも通じていると思いました。
どうもありがとうございます。嬉しいですね。
ポッドキャストのBGM、前回から自分で作ったものをやってみています。
実は今回のも前回とちょっと違うんですね。これ別の曲です。ほぼ同じように、ほぼ同じ手法で作っているので同じように聞こえるんですけど、ちょっと別バージョンの曲になっています。
電子音だけど品がある。柳島さんが合唱において作り出す音にも通じている。
僕の作る音に品があるということなんですかね。それはなかなか自分では判断ができないので何とも言えないところですけど。
ポッドキャストと合唱音楽について
僕意外だなと思うことがあって、若い合唱団でオバンデスというグループを僕は振らせていただいたりしますけど、
なんかすごく精錬で整っているサウンドですねみたいなことを言っていただくんだけど、
僕としてはもっとガリガリやってほしいなみたいな気持ちがあったりするので、なんか不思議なところだなと思ったりもしています。
まあでもなんかそういう感じなのかもしれないですよね。人の評価というか、他の人が見てくれたものっていうのは、
品があるものにしようとしてやってますなんて言ったらきっとそれはきっと品がない感じがしますよね。
そういうことでもあると思うので、品があると思っていただけたのであればすごく嬉しいし、
同時にこの人こんな下品なこともやるんやってこれを送ってくれた人にも思われたいなという甘の弱な気持ちが同時に生まれたりもしたりもしました。
これからもねいろんな勉強を、勉強って言うとちょっと品があってやですね。品があるというかなんかちょっとお高くと思っている感じがあってやですけど、
いろんな経験をしてですね、せっかくあんまり家の外に出れないわけなので、幅が広がるためのなんか合唱、普通の合唱だけじゃない、いろんなことやってみたいなという気持ちがすごく強まっています。
このわからないフェスっていうのもその一環なのかもしれません。まだすごく中途段階ではあるのかもしれないんですが、
ぜひそれを見守って目撃してくださる方がいらしたらすごく嬉しいなと思っています。
こんな感じでまたしばらく、またすごく間が空いちゃったりするかもしれないんですが、またポッドキャストをちょくちょく更新していきたいと思います。
本日はこれぐらいにしておきましょう。柳島でした。おやすみなさい。
20:05

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