1. 佐々木亮の宇宙ばなし
  2. 475. SpaceXは天文の敵か!?..
2022-01-23 13:50

475. SpaceXは天文の敵か!?光害の怖さ

10,000個の人工衛星が生み出すサービスは、

天文屋さんから見ると、実はかなりの害である!?

見方が変われば、意見も変わる!


ソース

sorae

https://sorae.info/astronomy/20220119-light-pollution.html

Caltech

https://www.caltech.edu/about/news/palomar-survey-instrument-analyzes-impact-of-starlink-satellites



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はい、始まりました、佐々木亮の宇宙話。このチャンネルでは、1日10分宇宙時間をテーマに、毎日誰でも最新の宇宙が学べる話題を、ドクター佐々木がお届けしております。
ということで、早速今日の本題を紹介いたします。今日の本題は、人工衛星のコンステレーションサービス、
1000基だったりとか、100基、1万基っていうような人工衛星がもたらす、地上の観測に対する影響についての研究を紹介させていただきたいと思っております。
今回紹介するのは、昨日お話しさせていただいた、昨日じゃないか、前回の1個前のエピソードでお話しさせていただいた、衛星コンステレーションっていうもの。
そして、それが反射する光っていうのが、実は人間にとって外役になりかねない。どういう面で外役になりかねないのかだったりとか、そういったところの研究結果っていう面からお話ししていきたいと思います。
なので、今回紹介するような衛星コンステレーションだったりとか、あとは光害、光害って呼ばれるもの、そんなところについてのざっくりの説明は、前日、前回のエピソードを聞いてみていただけると、よりざっくりとお話が分かるのかなと思うので、そちらぜひ聞いてみていただけたらと思います。
はい。じゃあ、そんな感じで、もうこれですね、正直2連続で撮っているので、近況報告とかは挟まずに本題に入っていこうかなというふうに考えております。
そうですね。今回紹介するのは、人工衛星が複数集まって何かサービスを行うっていうものが、天文学にどういう影響を与えてしまうのか、そんなお話をしていこうというふうに考えております。
で、これ、どういうような影響を与えるのか、こんなふうに言われても、ん?って思う方、いらっしゃると思うんですね。
で、すごく分かりやすく、ざっくりと、若干雑に説明してみると、天文学で星を観測するだったりとか、宇宙空間を観測するっていうふうにしたときに、じゃあ地上ではどんなことを行うのか、想像してみていただきたいんですが、
これって望遠鏡を使って、ある星を観測しに行くだったりとか、あとは、宇宙全体、見えてる星空の広角写真、ワイドなイメージの写真を撮って、宇宙全体の写真を撮りながら、じゃあこの星はどうだ、こうだ、みたいなことをやる、みたいなことがありえますよね。
そうすると、地上で天文学をやってる方々っていうのの目線っていうのは、どういう方向に向いているか、この方向は宇宙空間に向いてますよね。
で、じゃあ、星までの間に何も遮るものがなければ、その星を綺麗に見ることができる。これがまあ、理想の形になってます。
なので、曇ってしまったりすると、夜空は見えない。これは、私たちと見たい星の間に障害物が発生しているから、見えないっていうことですよね。
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で、こういうことがあり得るという状況がまずあり、そんな中で、じゃあ人工衛星が宇宙空間の軌道上にものすごい数になったらどうなるのか。
っていうと、例えばある星を見たいと思って、夜空を見上げていたら、極端なことを言えば、それの前を人工衛星が通過してしまうことによって、何か影響を与えてしまうんじゃないか。
例えば、その星が一瞬暗くなったっていうふうに判断されるかもしれないし、あとは人工衛星が反射する光が望遠鏡の中に入ってきてしまうと、
想像していた光の明るさよりも、さらに明るい情報が望遠鏡に入ってきてしまうから、よりノイジーなデータというか、ノイズがものすごく強いデータができてしまう。
つまり、正確に観測ができなくなってしまうっていうような状況が起きてしまうというようなところが危惧されていて、
世界中の天文学者だったりとかっていうのが、このコンステレーション、衛星コンステレーションサービスっていう100機とか1000機とか1万機とかっていう人工衛星を宇宙空間に配備するっていうところに言及している、声を上げているっていうところになるんですね。
で、実際に昨日お話しさせていただいたSpaceXが進めているStarLinkと呼ばれるプロジェクト、これは最終的には2027年とかまでに軌道上に1万機を超える人工衛星を配置しようとしているんですね。
で、これ1万機もあったらもう宇宙空間に一周、地球の周りに薄膜を張ったみたいな、人工衛星で薄膜を張ってしまったみたいなぐらいになりそうだと。
で、それが星空を観測するときに視界に入ってきてしまうんじゃないかっていうところが懸念されてるんですね。
で、その懸念を検証するために今回はアメリカのカリフォルニア工科大学が持っている装填型観測施設ZTFと呼ばれるものが撮った写真について研究がどんどん進められてきました。
これ装填型ってどういうことかっていうと、さっき紹介した天文学の種類の中の2つ目にあたる宇宙全体をより広く見ることによってレアな現象だったり、例えば
1箇所を見ていたらわからないけど、星空全体を見ているから、昨日まで暗かったところにいきなり星が現れたなんていうような研究の方法を装填型、あとはサーベイ型観測なんていうふうに言ったりするんですね。
そういった感じで、例えば星空全体を撮ることによって研究を進めようとしている写真の中に、やっぱりすでにスペースXのスターリンクの光っていうのが漏れ込み始めていると。
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具体的にはものすごく明るい流れ星がピーッと通ったみたいな光の線が画像の中に入ってしまうっていうような現象が観測されたんですね。
これによって、やっぱり衛星コンステレーションサービスっていうのは天文観測に一部影響を与えているっていう事実が確認されたというふうになっております。
そんな中で、どのぐらいそういった人工衛星の移り込みっていうのが今現状起こってしまっているのか。
スペースXは最終的には1万機の人工衛星を上げようとしているものの、現状、宇宙空間にあるのはまだ1800機とか、その程度なんですね。
なので、理想の形の10分の1ぐらいの数で、一体どれぐらいある一つの画像の中に衛星が移り込んでしまっているのかっていうところで言うと、
全部で5301本の写真に移り込んでしまっていたと。
これは2年間で撮った画像の中で5300本っていうところが確認されたっていうところなんですね。
なので、割合的には実はそこまで高くないという状況があったものの、
2019年の時は写真を撮ったものの中で影響を受けていたのはわずか0.5%だったっていうところなんですけど、
衛星の数、人工衛星がスペースXのスターリンク以外にもいろんな人工衛星が今宇宙空間に飛んでいってるっていう現状の中、
2021年の8月頃っていうのは18%の写真に影響が出ていたっていうところになっているという状況になっておりました。
なので、この2年間の間だけでも写真の中に人工衛星が移り込んでしまうっていう割合は
どれぐらいだ?10倍?
10倍もっとか。30倍とか40倍とか、それぐらいの確率になってしまってるっていうところで、
非常に危険な状態にあるっていうのが現状になってます。
ただ、さっきも話してみたいに、例えばスペースXだけで考えたときでも、
現状まだ1800機しか飛んでいないにも関わらず、最終的には1万機、1万2000機とか飛ぶっていう、つまり10倍弱になるわけですよ。
そうなったときに、じゃあ確率的にどれぐらいの画像に人工衛星が移り込みうるのかっていうところをシミュレーションしてあげるというか計算してあげると、
これはもう2027年ぐらいになったら、すべての画像に人工衛星が移り込みうるというような研究結果が出てしまったんですよね。
ただ、そういったまず全部の画像に人工衛星が移ってしまうだろうというふうに言われているものの、
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その人工衛星がもたらす光の量だったりとかっていうような、いわゆる光害、光害って呼ばれる力っていうのが実はそこまで大きくない。
っていうのも一つ一つの人工衛星が小さかったりとか、あとは、っていうのがまずあったりとか、あとはですね、人工衛星側も実はちょっと工夫をしていて、
例えばSpaceXのスターリンクかなんかで言うと、今までは少し人間の目で見てもものすごく暗い田舎に行けば見えるかもしれないぐらいの、
そんな明るさまで輝くことがあったんですが、今はその影響をぐっと下げて、少なくとも肉眼で見えるようなレベルよりは下げるっていうところまで人工衛星の改良に成功していると。
簡単に言うと人工衛星にサンバイザーみたいなのをつけて、太陽光を使って発電はするものの、その発電した光とボディを反射して地上に届けてしまう、
その反射の光っていうところを調整してあげるサンバイザーをつけてあげて、地上への影響だったり天文観測への影響を減らすなんていう企業努力があったりするので、
そういったところで実は影響っていうのは現状あまりないんじゃないかっていうふうに言われております。
ただこれはあくまで現状の話であって、いくつか懸念はあるんですね。
今ここで2つ紹介しておくと、1つは今回はスターリンクって呼ばれるスペースXのプロジェクトのみでお話をしましたが、
他にも人工衛星っていうのはどんどん打ち上がって、どんどん地球の周りをぐるぐる回ることになると。
で、そうなってくるとスペースXはその明るさをどんどん落としていったっていう側面がある一方で、
他の人工衛星は全然サンバイザーの能力みたいなのはなくて、光をガンガン反射して地上の観測を邪魔するなんていうところも出てくると思うので、
そういったところで共通の基準みたいなところがどんどんできてくると、影響は下がってくるんじゃないかなっていうふうに思っていたりもします。
プラスして今回の研究に使われた視野の広いワイドなカメラ、ZTFと呼ばれるアメリカのカリフォルニア工科大学だったかな?
っていうところの持っている装置については、星空全体を広く見るっていう性質上をあんまり他の望遠鏡、でっかい望遠鏡に比べると視力があまり良くないっていうところがあるんですね。
なので視力が良くないからこそちょっとぐらい映ってても大丈夫っていう状況があった。
ただ地上の技術開発がどんどん進んでいって、より目のいい、そして広い視野で撮れるカメラっていうのが開発されたときには、
ちょっとだけ映ってしまう人工衛星の光っていうのも、この観測によっては観測次第では非常に大きな影響を与えてしまいかねないというような、
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例えば、性能が上がってくると暗い天体が見える。
で、ものすごく暗い天体を見つけたのに、その横を明るい人工衛星が通ったせいで検証ができなくなってしまった。
なんていうところもあり得るので、そういったところで今後、人工衛星が反射する光をこれぐらいまで抑えなきゃいけないだったりとか、
あとは地上の望遠鏡の性能を上げていくときに、逆に商業用の衛星だったりとかの影響を考慮しながら開発を進めなきゃいけないだったりとかも考えられてくるので、
今後もそういった人類が作り上げた衛星による新たな光害、光害っていうところに対してどういう対策を練ってくるのかっていう宇宙ビジネスの知見も大事になってくるかなと思っているので、
今後、ぜひニュースが出たときには紹介していくので、今回の光害、光害っていう問題については皆さんもぜひ考えてみていただければと思います。
ということで、今回は人工衛星のコンステレーションサービスがもたらす光害、光害の影響についての研究を紹介させていただきました。
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今回紹介した人工衛星コンステレーションの光の害についての研究、こちらについてもTwitterでのリスナーさんからのリクエストにお答えしてのものになるので、皆さんもじゃんじゃんつぶやいてじゃんじゃんリクエストいただければと思っております。
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それではまた明日お会いしましょう。さようなら。
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