00:00
1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております、宇宙話。
今回は、昔の月はマグマに覆われていた、そんな33億年以上前の不思議な月の姿を想像しながら聴いていただく、過去に思いを馳せる面白い回となっております。
地球から分離するように作られたと言われている月、その表面はマグマに覆われていた。
そしてそれのおかげで、今私たちが見ている月っていうのは模様がある。
そんなところをですね、今の月と昔の月を想像していただきながら聴いていただくとかなり面白いかなと思っておりますので、ぜひ最後までお付き合いください。
そして、ポッドキャストのイベントをきっかけに宇宙話を聴いてくださったそこのあなた、ぜひフォローして最後まで聴いていただけたらと思います。
それではどうぞ。
3,2,1,イグネション、スペース、ジャパン、ジャパン
佐々木亮の宇宙話
2023年3月4日始まりました佐々木亮の宇宙話。
このチャンネルでは1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で白紙号を取得した専門家の亮が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
ということで、今回でエピソードが875話目を迎えるという状況になっております。
毎日毎日1日10分でお届けしておりますが、基本的には1話完結というところになっているので、気になるなぁと思うタイトルからピックアップしてもらって、もし面白いなぁと思ったらですね、ぜひこちらフォローしていただけたら嬉しいなぁと思っております。
ということでフォローしたいなぁと思うようなエピソードを今日もお話ししていかなきゃいけないわけなんですが、今日お話しするのは月に関するお話です。
皆さん、月にマグマがあったって知ってますか? そして、月から飛んできた隕石が地球に落ちてるとかって知ってました?
ちょっと今回はそのあたりのお話を中心に最新の研究をもとにした、月面にあったマグマのお話をしていきたいと思います。
この火山活動ってね、なんかこうイメージ的なやっぱり地球とか他の惑星でも結構あるけど、火山活動ってなんか月ではあんまりイメージないと思うんですよね。
どっちかっていうと静かな石の塊っていうイメージがあると思うんですよ、月って。 ただ、その考え方ってわずか最近の出来事であって、
30億年前とか、もうちょっと前とかですね、そのぐらいの頃っていうのは月面には、月面というか月には活発なマグマ活動があったんじゃないかっていう
03:10
ような、実はそういう考え方が一般的に浸透しつつあるっていう、そういう状況なんですね。
なので、今回はこのあたりをピックアップしていこうというような状況です。 これは実は月から飛んできた隕石を分解すること、分析することによってここを明らかにできるっていう、
そういうお話なんですね。 これ結構面白くてどこから話そうかなっていうところなんだけど、まずは月の出来方から話していこうかなと思います。
月がどうやってできるのか。 これ、
1ヶ月前ぐらいかな、の話でもさせてもらったんですが、月っていうのは今有力だと思われている月の出来方の方法っていうのは一つ。
これがジャイアントインパクト説と呼ばれるものですね。 ジャイアントインパクト、日本語にすると巨大衝突っていう意味ですね。
どういうことかっていうと、まあ太陽系ができて、で、47億年前とかかな、にこうやって太陽系できて地球とかもできて、
太陽を中心にいろんなものができてきた中で、44億年前ぐらいに、今の地球の元になる原始地球、まあ若い頃の地球ですね、ここに月を作るようなきっかけを起こす天体が衝突してきたと。
で、これがなんかこう今までの1ヶ月前ぐらいに話したシミュレーションとかだと、確か火星ぐらいの大きさだったかな、っていうような本当に結構でかいのがぶつかってきたっていう、そういうのが、で、それの衝撃によって
周りにものが弾き飛ばされて、それが地球の周りの重力で捕まりながら結局周りをぐるぐる回っているみたいな、そういう状況になったっていうので、最初の月ができたきっかけっていうのは
これジャイアントインパクトというそういう現象によるものなんじゃないかというところが、まあ最近は結構信じられている部分の説の一つになるんですね。
そういった感じで、月ができてですね、つまり地球を元にしてできているわけですよ、月っていうのは。そうなると
冒頭で話したマグマというか火山活動みたいなところって、そこまで不思議じゃないんじゃないかなと思うんですね。
しかも外から天体ぶつかったから、さらにそのもともと地球だったものから剥ぎ取られたところには、結構なエネルギーっていうのも蓄積されてるだろうなっていうのが予想つくじゃないですか。
そんな中で、その頃、その月ができてすぐの頃っていうのは、月全体が溶解、溶けたマグマの海に覆われていたというふうに考えられているんですね。
06:04
この時点で、今考えられている月のイメージと全然違いますよね。マグマの海、これかっこいいのがマグマオーシャンって言うんですけど、
よくね、惑星とかの研究の中ではマグマオーシャンっていう言葉、結構出てきたりするんですけど、実は月にもあったよっていうお話なんですよね。
月も一時期はマグマがたくさんあるような海になっているような状態があったと。で、このマグマの海の中では、まあ別にマグマだからって言ってずっと暑いわけじゃなくて、地球上でもそうだけど、だんだんだんだん冷えていくんですよね。
で、これも表面からだんだん冷えていくってなると、冷えるとどうなるか。固まるじゃないですか。固まるけど、結局まだ表面は固まったけど、
下の方にあるマグマってまだ熱を持ってるみたいな。そうするとどうなるかっていうと、水の張ったところとか、そういったところに何かもの乗っけてみてください。
最初は例えば結構面積の大きめのものとかをボールの上の水に置いたら、なんとなく浮くじゃないですか。
ただ、月の表面のマントルぐるぐる動いてたりすると、そのうちその上にあるフタみたいなのが沈みますよね。
こういう現象がマグマとマグマの表面に固まった石というか、岩石たちで起きたんですよ。
そこで一回ギュッて下に落ちるみたいなところで、これマントルの層が沈んでいくと。
沈んでいくとマントルの位置と表面の石の位置が逆転するみたいなところで、これもまたマグマオーシャンよりもダサいというか中二病っぽい名前というか、
マントルオーバーターンという現象ですね。そういった現象が起きるんですね。
で、それが起きるときに何が起こるかっていうと、やっぱりマグマの中でも石の種類によっては、
これ今日なんかすげー複雑ですね。ぜひ何回か聞いてください。喋りながら、これはちょっと複雑になってるなと思い始めました。
2回目聞いてくれたら多分わかると思います。で、マグマの表面が固まりました。
そうすると物質によって固まり方って違うので、最初に固まりやすい天体みたいな、天体というか石の種類もあるんですね。
そういった種類の石とかが特別に固まって、で、マントルオーバーターンをして、
月の下の方に沈んでいくと。ただこれ沈んだこの物質っていうのがまた特徴的だからこそ、
下でまたマントル作るみたいな、なんかこうグルグルグルグルサイクルが回り始めたと。
で、そうするとまあでも結局だんだん全体からエネルギーっていうのが失われていって、最終的には今の月みたいな形になっていってるわけなんですよね。
09:00
このマントルオーバーターンの結果、何が起きてるか月に。
これですね。皆さん、月の形、月の色、満月の時想像してください。
ウサギいますよね。ウサギって何ですか? 月の表面の色が違う部分じゃないですか。黒っぽい部分ですよね。
あれがまさにマントルがあって、マグマの活動があって、場所によって冷え方が変わって、
マントルオーバーターンというやけに大げさな現象が起きた結果、月の表面には黒っぽい土地と、そうでない土地っていうところが分かれていったと。
だから今度から、月見た時の黒っぽい部分とかっていうの、模様の部分、あれは、
あ、綺麗だなとか、あそこをこうしたら月だとかではなくて、マントルって思ってください。マグマみたいな。
そのぐらい実は月の見方って、科学的に見ると全然違うんですよね。そういった感じで月の表面の模様っていうのはなんかだんだんできてくるみたいなところがあって、
そんなジャイアントインパクトで作られた月っていうところは、やっぱり月と同じ素材のものっていうのが、宇宙空間に漂っていたりするわけなんですよね。
つまり月と同じ素材のものっていうのが、漂っているという状況です。
その月と同じ素材が漂っているってことは、何かの軌道の変化があった場合に、ものが地球に降ってくるというような現象が発生するんですよ。
これが隕石であり、月から飛んできた隕石っていう捉え方で、月隕石っていうふうに呼んだりします。
実はこれが地球にも落ちてきていて、そのうちの一つが、これ面白いのが南極地域の観測体がそこら辺から拾ってきた石が実は月の隕石だったっていうところがあるんですよね。
そういった感じで月の隕石も確保できている。そして過去には、アポロ計画でアポロの探査機が行って回収してきた月の素材っていうのもあるんですよ。
ここを比較することによって、これから新しい月の描像っていうのがどんどん見えてくるっていうところが今回の研究のテーマになっていたわけですね。
それのおかげで、なんと月の表面で2種類の石が見つかったと。
これも簡単に言うと黒い部分とそうでない部分というところで、アポロが持って帰ってきたやつっていうのは月のいわゆる黒っぽくなっている部分。
で、これは33億年前とかそれよりちょっと前ぐらいにマントルのめちゃめちゃ高温のところが固まって作られた岩だっていうふうに考えられているんですね。
12:05
で、ただそのアポロが持って帰ってきたものと、今回日本の南極観測隊が行った時に見つけた月隕石とではメカニズムが違うっていうことが明らかになりました。
で、これはつまり溶け方。マントルのマグマオーシャンがあって、マグマオーバーリターンだっけ?
忘れちゃった、アド忘れちゃった。マントルオーバーターンかっていうのがあって、それによって冷え方が変わった2種類の石が今回見つかったっていう状況なんですね。
月隕石は月の比較的温度の低めのところで作られたんじゃないかっていうような、月のマントルの低温のちょっと浅い部分で作られたっていうことが今回明らかになったっていうところで、
今回はこの2つの違いが出てきたっていうところが研究のゴールなわけですね。今後じゃあどういう研究がされていくかっていうと、
今まさに世界中が目指しているのはアルテミス計画って呼ばれるもので、月面に人を送る、ロボットを送る、車を送るみたいな状態で月面の探査をしていく。
例えば、もちろん砂とか岩とかを採取するだろうし、あとは水の探査をするとか。
で、もう一つ重要なのは月面に友人宇宙の探査の施設みたいなのを作ったりして、最終的にはもしかしたら月面にコロニーみたいな、月に移住できるような状況ができたり
っていうところが、今後の宇宙開発の視野の中にはあるわけですよね。そうすると、やっぱり地質調査っていうのは大事になってきて、今2種類の月の石っていうところが見つかってきた中で、
じゃあ月の中では他に種類のある、他の種類の岩っていうのはないのかとか、あとはこの岩たちがどこでどういう分類をしているのか、
どこだったらたくさんこっちが取れて、どこだったらこっちの石が取れて、みたいなところで、そこの活用とかも大きく変わってくる可能性があると思うと、なかなか未来につながりそう。
だけどそもそも今時点でそこまでわかるのすごいなっていうところまで、今研究が至ってるっていうところですね。
なかなか今回は複雑になってきたかなと思うんですけど、ぜひですね、月の表面でできた石、これが月で実はマグマの海があって、そのマグマの海の冷え方によってできている。
しかもパッと見月の色が違う部分とかっていうのは、そういった冷え方の要素によるものなんだっていう、昔の真っ赤なのかわかんないけどドロドロした、
15:06
月を思いに馳せながら、そんな感じで考えてくれたら嬉しいなと思っています。
ということで今回はですね、マグマに覆われていた月、そんなお話をさせていただきました。
月がマグマに覆われていたよって知ってる方はね、知ってたよって教えてほしいし、もし知らなかったよっていう人はぜひですね、
友達に教えてあげるぐらいの勢いで、SNSとかでぜひ教えていただけたらと思います。
今回の話も面白いなと思ったら、お手元のSpotifyアプリでフォロー、フォローボタンの下にある星マーク、こちらからレビューよろしくお願いいたします。
番組の感想や宇宙に関する質問については、Twitterのハッシュタグ宇宙話し、またはSpotifyのQ&Aコーナーからジャンジャンお寄せいただけたら嬉しいです。
それではまた明日お会いしましょう。さようなら。