1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております、宇宙話。 今回は、脱炭素、そんな炭素をみんな嫌いしている時代の中で、月の表面から炭素が出ている。
そして、その炭素、実は昔からずっとあったんじゃないか。 そんな月の歴史に一歩近づく研究を紹介していきたいと思っております。
今回も、月特集、ぜひ最後まで楽しんでください。
3、2、1、イクネーション。
佐々木亮の宇宙話。
2023年10月14日、始まりました、佐々木亮の宇宙話。
このチャンネルでは、1日10分、宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
本日で、エピソードが1101話目を迎えております。
基本的には、1話完結でお話ししておりますので、気になるトピック、気になるタイトルから、ぜひ聞いていただけたら嬉しいです。
前回は、月の表と裏、そしてそこで見える違いっていうところのお話をしたりとか、
その前は、8億年前、8億年前の地球と月で見られるヒントから、当時の様子を想像する、そんな研究をお話しさせていただきました。
でも、ここ、かれこれ、10回、15回、20回近くかな、月特集してるんですよ。月特集ですね。
月に関する研究、あらゆるものをガーッて集めてきて、月ってこんな理解度らしいよ、みたいなところをみんなと一緒に共有できればと思って話してるんですけど、
今回もその月特集の一部というところになっております。
ぜひですね、直近のエピソードガーッて聞き直してもらうと、あ、そういうことなんだっていうのがわかってくるかなと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
ということで、じゃあ今回はどんな話をするのかというところで言うと、月から炭素が漏れ出している、そんな研究をお話ししていきたいと思います。
月から炭素が漏れ出している、意味がわかんないですよね。
今、地球上だと脱炭素みたいな形の流れが多くて、どっちかっていうと炭素を摘止するような、そんな風潮ですよね。
それはもちろんこの地球っていう環境の中でっていう話になってくるので、一旦そういうことなんだろうなっていうのは理解しておきつつですね、
宇宙空間における炭素ってどういうものなのか、そういった理解を一旦しておかないといけないかなと思うんですよね。
炭素っていうのはどうやってできるのか。宇宙空間っていうのは基本的には最初、水素がほとんどを占めている状態で、
その水素がほとんどを占めていながらも、星、そこから星ができて、太陽みたいに自分で光る、光星って言われる星ですね。
そういう星ができて、その星の中で核融合と呼ばれる融合反応が引き起こされて、
そうするとまるで足し算家のように、水素って理科の授業とかでもやったことあると思うんですけど、
水平、離泳、僕の船みたいなのがあるうちの、水素って一番最初の一番小さい元素ですね。
そこから水素、ヘリウム、水平、離泳、離泳、ベリリウムみたいな感じでどんどんどんどん作られていくじゃないですか。
そういった流れで、核融合って融合っていうぐらいだから、水素足す水素ポチってやったら、はいヘリウムできるみたいな、
1足す1は2みたいな、そういう流れがあるんですよ。
そうやってヘリウムできてっていうので、どんどんどんどん星の中で新しい物質、新しい元素っていうのを作っていくっていうので、
なんかこう、太陽みたいな星っていうのは、その元素を水素から融合によって進化させる場所っていう風に捉えることもできて、
その中で炭素とかが作られていくんですよね。
そういった宇宙空間で、その炭素っていうところを注目していくっていうのは、
一種これ、星の進化がいろいろもたらしてくれた結果を観測するみたいなところになるんですよ。
実際に僕たちの体も炭素、カーボンというのはめちゃめちゃ重要だし、
別に地球上から脱炭素って言っても炭素をなくそうみたいな、そういうことではないっていうところもあるしっていうので、
炭素ってやっぱ生活の中でというか、自然界で非常に重要な役割を担っているんですよね。
で、そんな中で月の周りをぐるぐる回っていた日本の人工衛星、カグヤ。
カグヤっていう衛星があって、そのカグヤが観測したデータから、
なんと月の表面から炭素が出ている様子が見られるというようなところが報告されたので、
そういうお話を今回はしていくっていう感じですね。
なので、なぜいきなりここで炭素なのかみたいな、そういったところで言うと、
宇宙空間で炭素を見るっていうのは一定意味のあるものだよというか、宇宙の歴史を担っている物質の一つであるので、
なんか変にね、SDGsでよく聞くから炭素はちょっと無理ですみたいな訳のわかんないこと言わずに聞いていただけたらと思います。
で、じゃあ月にそろそろ戻っていこうかなと思うんですけど、
カグヤ姫から絶対インスピレーションを受けてるじゃんっていう名前のカグヤ。
で、これで月の周りをぐるぐる回りながら、その周りを飛んでいるプラズマの分析っていうのを行ってあげた。
で、行ってあげた結果ですね、これ月の表面全体から常に炭素のイオンっていうのが放出されているっていうところが明らかになりました。
で、月が誕生した時からこれ炭素が強く存在しているっていうところ、
存在している可能性っていうのもこの観測結果から言って言われるようになっていて、
そうするとやっぱり水も最初からあったんじゃないか、炭素も最初からあったんじゃないか。
じゃあ、起発性物質は本当は最初の頃全部飛んじゃっててもいいんだけど、なんで残っているんだろう、
みたいなところがどんどんどんどん繰り返し考えられるようになっていくっていうところですね。
で、観測から炭素のイオンが出てくる量っていうのを見積もってあげた結果ですね、
これは最近できた土地、まあだから昨日の話の海っていう部分につながってくるんですけど、
海。月の表面の色の変わっている部分ですね。
ああいう海からの炭素の出方っていうのがずっとありそうな、いわゆるちょっとこんもりしている部分、
白い部分とか、そういったところよりも大きいっていう地域差が発見されたというようなところで、
これそうするとあそこってマグマがバーって出てきて、それが固まってっていう火山活動の結果じゃないですか。
火山活動の結果できた土地からの方が、そうじゃない土地に比べて炭素がたくさん出ているんじゃないかっていうところが指摘された。
こうなってくると、この地域差っていうのは、もともと月に炭素が含まれていたっていうところを強く支持する結果になってくるんじゃないかという風に言われていて、
ここまではあくまで観測の結果として明らかになった点。
じゃあこれだけの炭素が含まれていて、これだけ炭素が残っているっていう状態は、一体こう自然なのかどうか。
これ自体が一体どういう状況で月の当初、誕生するタイミングに保持されていたのかっていうところはこれからの研究でどんどんどんどん明らかになってくるだろうし、
昨日の話とも一緒だけど、アポロ計画じゃないや、アルテミス計画で実際に宇宙飛行士が宇宙に行って、物を取ってきて分析してってなって、
今回の研究の話もろもろ出てくると、どれぐらい深いとこまで掘ったら誕生の頃の情報を得られるのかなとか、
そういったバランス見ながら当たりをつけて分析していくことで、炭素、水、こういったところが月の表面にどれだけ保持されているか、
そしてそれだけの量を保持される環境ってどうやって作られていたのか。
こういうところの研究って最終的には太陽系ができた当初の情報っていうのを含んでいる可能性も大きくあって、
そういったところから僕たちが今住んでいる地球だったりとか、その太陽系の歴史っていうところを探るきっかけになるんじゃないかなと期待されているので、
これからの月探査、炭素っていう面でも注目していくのが面白いんじゃないかなというようなところになっております。