00:01
1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております、宇宙話。 今回は、未来の日本の宇宙開発を支える技術を国のお金で成長させていく
未来への投資800億円基金について紹介していきたいと思います。 未来の国の日本の力を強化してくれるであろう企業に、なんと8年間で800億円を
継ぎ込んでいく。果たして一体どんなプログラムが採用されたのか。 そんな内容を今回ピックアップしていこうと思っておりますので、ぜひ最後までお付き合いください。
ささき寮の宇宙話。
2023年3月30日始まりました、ささき寮の宇宙話。このチャンネルでは1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の梁が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
ということで、本日でエピソードが901話目を迎えております。
昨日は前回900回目を超えて、まあ900回迎えて、今どんな気持ちなのかとか、これからどんなことやっていこうかなみたいなところを、まあ結構ゆっくりお話しさせていただいたかなと思っているので、
ぜひですね、こう気になる内容とか、あとちょっといつもより長めにお話しさせていただいた部分もあるので、
そのあたりはゆっくり聞いていただけたら嬉しいなと個人的にも思っていたりします。
まあ基本的には宇宙の話を1日10分話すだけなので、気になるタイトルから聞いていただいて面白いなと思ったら、
ぜひチャンネル登録して、ちょっとずつ毎日宇宙を補給するような、まあそんな番組として使ってくれるのが一番いいのかなと思っていたりする、そんな感じですね。
ということで、まあ901回目から1000話に向けていろいろ動いていきますが、変わらずやっていきたいと思います。
今日お話しするのは、未来の日本の技術を強化していく宇宙への800億円基金のお話をしていきたいと思います。
実際にそんな名前のものがあるわけではなくてですね、今回ちょっと発表されたある未来の科学技術開発への投資プログラムというか、
国の財源を使って、まあここの宇宙技術の開発を行っているところに、こういうお金を振り分けていきますっていうところが大きく3本公開されたので、
こちらをまあ紹介していこうかなというふうに思います。
で、今回紹介されたのは、国立研究開発法人の新エネルギー産業技術総合開発機構っていうところですね。
03:07
通称NEDOです。聞いたことある人いるかなと思うんですけど、僕も実際なんかこう研究とかし始めて、初めてピンとくるみたいな、そんな感じでした。
これNEDOっていう言葉聞いて、ピンとくる人は結構いろいろお世話になってる人が多いんじゃないかなっていうところですね。
で、ここ何をしているかっていうと、日本国内って結構こう、宇宙開発に限らずで、科学研究とか、まあそこから応用される技術とかそういったところを、
どんどんどんどん成長させていくために、税金の振り分け先っていうのをいろいろ決めていったりする機関が、まあいくつかあったりするんですよね。
有名なのでいうと、やっぱり日本学信って呼ばれるやつですね。学術振興会であってるはずですね。はい。で、これはどういうところで使われているかで言うと、
主に科学研究、研究者が科研費、科学研究費って呼ばれるものを取得する先が、この日本学術振興会っていうところですね。
まあ例えば、宇宙分野でもそうですけど、大学院生が博士課程に進むときに月25万?月30万だったかな?っていうようなお金をもらいながら、そしてプラス研究費もらえるっていうのもありますし、
まあ研究者も毎年毎年こうやって応募することができて、例えば一番大きいプログラムだと1億円とか数億円っていうところを使って、
なんかでかいプロジェクトをやるみたいな。まあそんなことができたりするのが、あの税金の使い道の一つとしてあるんですよね。
なんかこうリターンが云々とかではないけど、言葉の表現の仕方を選ばずに言うと未来への投資、税金を使った未来への投資みたいな、そういったところですね。
で、今回はこれ、NEDO、新エネルギー産業技術総合開発機構っていうところが、宇宙開発の技術に800億円の予算を振り分けていったっていうような、そういうお話をしていきます。
800億円ってすごいなぁと思うんですよ。もうなんか、え?みたいな、すごいお金じゃないですか。
実際はこれがなんか3箇所に分かれて色々行われていったり、投資先によって結構全然内容が違ったりするんですけど、今回のこのNEDOのプログラムとしては、
経済安全保障の経済安全保障重要技術育成プログラムって呼ばれるもの、通称これ、経プログラムっていう風に呼ばれてるらしいんですけど、
簡単に言うと、日本国内で生まれてきてる、そういう科学技術っていうところを他国、他の国の力っていうのを使わないで、日本の中で独自にどんどん進めていって、国の言ってしまえば国力みたいなところを上げていこうっていうような、そういう先にお金を振り分けていくっていうシステムなんですね。
06:21
これがここに賛否両論出る部分はあるかなと思っていて、今ってもちろん宇宙を目指すっていうところになってきた時に、例えば外資の力、日本国内だけでできた技術を使うんじゃなくて、とにかく色んなところ、各国に素晴らしい技術を持っている企業とかがあったりするので、
そういった国際連携とかっていうのを通して色々話を進めていって、一個の事業をやっていくっていうのが結構常識的になっているというか、別に宇宙開発に限らずそうじゃないですか。別に国内でできることばかりで考える必要はなくて、海外のいいパートナーを見つけたらそのパートナーと一緒に仕事をするっていうのは自然な流れかなと思っていて、
ただこれって国際連携が良い悪いとかっていう話ではなくて、日本の中の国の技術がガーッと上がっていくかっていうと、そういう目線ではちょっと微妙な観点っていうのも残るわけですよ。
そんな中で、世界的に科学技術だったりイノベーションっていうところを日本国内で巻き起こして、日本が技術的な優位性っていうところを保っていくためのお金の配り方をするっていうテーマで、今回の経済安全保障重要技術育成プログラムっていうところが推進されているっていうような、そういう状況みたいなんですよね。
何となく言ってることはわかるじゃないですか。もちろん海外と組んでるところが良い悪いとかって話ではなくて、日本国内で日本国内の技術をガンガン高めてくれそうなところになるべくお金を振り分けたいっていうプログラムを作りましたっていうところで、安全保障の面でそういったところのお金の使い方をしていくというところになってるんですね。
まあこれ結構面白い観点だなと思ってて、さっき言った科学研究費とかっていうのはあんまり多分そういう観点で入ってないんですよ。
僕がNASAで研究させてもらった時も、実はこの科学研究費みたいなのを自分で取得して、いわば研究していく上で必要なお金っていうのを確保して、僕こんだけの予算持ってるんでちょっとNASAの席置かせてもらっていいですかみたいな感じでNASAに行くっていうことをしてたんですよね。
これって日本から国からお金をもらってNASAに研究しに行くわけじゃないですか。で、この形でNASAに行ってる研究者ってめちゃめちゃいるんですよ。むしろこれしかほぼ方法はなくて、他にもちょっと方法はあるんですけど、大型こんな感じで行くんですよね。
09:14
これNASAって国の研究機関だから、正社員になるイコール公務員なんですよ。なので外国人がすんなり入っていけるような、正面からそういう環境はなくて、周りからスッと入っていくみたいな、そんな感じで行く人が多いので、元NASAっていうの聞いたらなんとなくそっちなんだろうなっていうのを想像しながら聞いてくれるのがいいんじゃないかなと思うんですよ。
そんな話は去っておきで、今の話をまとめると、お金を日本の国からもらって自分の科学者としての技術っていうのを高めるために海外に行くんですよ。これは別に悪いことではないけど、技術力が少し漏れるみたいなところの危険性もあるじゃないですか。
そういったところは今回、スコープの範囲外ですっていうところで、国内の技術力をガンガン上げていくっていうような意味合いみたいなんですよ。それで、そうしたら800億円っていうのも、もちろん他に色々お金を使いましてあるっていう話はありますけど、そういったところにお金を使えるっていうのはすごい面白い部分かなと思うんですね。
そんな感じで今回、NEDのこのKプログラムっていうところに採択された事業っていうのが大きく3つありますね。
一つが、日本って海に囲まれていて漁業とか海の上の環境っていうのをなるべく把握していく必要があるっていう国じゃないですか。そういったところで、船舶向け通信衛星コンステレーションによる海洋状況の把握技術の開発と実証っていうところ。
これ簡単に言うと、人工衛星たくさん打ち上げて、宇宙空間から海上にいる船の状態っていうのをちゃんと把握してあげましょうっていう、そういうプロジェクトですね。
で、そこで把握したものをデータベースとかプラットフォームに落とし込んで、他でも使えるような状況にしていったりとか。
で、あとは即位衛星とかも使ってどんどんどんどんその精度を上げていってっていうところで、宇宙空間の衛星コンステレーション、たくさんの衛星使って地上にサービスを送っていくっていうところをガンガン押し進めるようなところ。
これ、メインで進めてる会社がIHIってとこなんで、イプションロケットを作ってるとこですね。
が選ばれていて、ここに配られたお金が今後8年間、2022年度から2029年度の8年間で147億円っていうところの投資になってくると。
すげーっすね、147億円か。
12:01
8年間で分けていくと、大体、まあ年間20億円は使えないけどってくらいですかね。
18億円ぐらいっていう形になると、まあまあでかいですよね。
18億円売り上げ上げて、利益か、利益上げ、売り上げか、売り上げ上げて、で、それを研究開発費に回すっていうところってやっぱ結構大変だと思うので。
そういったところで言うと、まあなかなかすごいプロジェクトですよね。
で、もう1個、3つ選ばれたうちのもう1つ、これがやばいです。600億円。
600億円もぶち込んで、一体何をするのかっていうところで言うと、これは光通信などの衛星コンステレーション、また衛星コンステレーションですね。
の基盤技術の開発と実証に関する研究開発っていうところですね。
これはもう、まあ今結構世界中のトレンドになりつつあって、どこが覇権をつかんでいくかみたいなところの衛星の光通信ネットワーク。
これあの、じゅんレギュラーのヒロに出てもらった時にも詳しく話してもらいましたけど、人工衛星、データを無駄にしちゃうっていうような。
結局、今の通信技術だと地上におろす、データをおろす時間っていうのが限られていて、人工衛星のデータ全部使い切れないっていうかなりもったいないことになってるっていう話を、ちょっと前のポッドキャストとかでもしてきたと思うんですよ。
で、それを解決してくれるのが、じゃあ中継用に光通信できるネットワーク作っとくよみたいな、っていういわば宇宙空間のインフラみたいなものですね。
これを作っていって、宇宙空間のデータを1回かき集めて地上にどんどん送ってあげるよみたいなところです。
そうすると、光通信衛星のおかげで大容量の通信だったり、低遅延のデータ通信っていうところができるようになってくるっていうところを、これを海外の力を使わないで国内の技術だけでやっていこうっていうところで、
株式会社スペースコンパスっていう会社を中心に国立研究開発法人の情報通信研究機構ニクトとかアクセルスペースとか、あとは日本電機とか、そういったところを使って組み合わせていろいろやっていくっていうところで、これ8年間で600億円と。
やばいですね。だからどれだけこれが重要で、今後国のパワーとして必要なのかっていうところが見えてくる部分かなと思うんですけど、それにしても600億円はすごいなぁ。
はい、まあそう思いながらやっていきつつ、最後ですね、もう一つ選ばれたのがこれ発表する順番が悪かったかな。3つ目、これ50億円の投資をされるっていうところで、投資っていうか別にリターンはないけど投資ですね、一応未来へのっていうところで高感度の赤外線センサーの開発とその実証実験っていうところです。
15:11
これは株式会社ジェネシアっていうところだったりとか、あとはスミトモ電気工業、あと浜松フォトニックスっていうそういうセンサーとかを作るのにものすごく強い会社があって、僕も宇宙開発いろいろ自分の衛星打ち上げようみたいになったときのセンサーとしてめちゃめちゃ調べさせてもらったりとか、そもそもカメラ使わせてもらったりとかっていうのもあるぐらいすげえところ。
がタッグを組んで、人工衛星だったりドローンとかに乗せれるような高性能のカメラですね、赤外線カメラっていうところを乗せられるように、じゃあそのセンサーを開発していきましょうっていうような、そういうところになってます。
ここら辺をとにかく日本国内で自分たちの国力をガンガン上げていくっていうところを目的に、ネドが800億円合計でお金を振り分けていくっていうところを決めましたので、これからここら辺がもしかしたら日本の宇宙開発の根幹になる部分。
日本の中でも日本だけの技術で日本の力を強くしてくれそうな会社がここっていうような、そういう目の付けところかなと思っているので、ぜひですね、これからどんな感じで見ていくのか楽しみなところになっております。
宇宙系のスタートアップで結構海外と協力して動いていたりする部分もあるので、そういったところとどうバランスをとっていくのかっていうところ。
ちょっとこの観点でも、今度なんかね、宇宙企業の人とかをゲストに呼んだときには、本当にいけるんですか?みたいな。海外と協力してるのと国内でやるのってどっちがどういいんですかね?みたいな話とかもできたら面白いかなと思ってるんで、そんな感じのちょっとフラットに宇宙話では議論できたら嬉しいなと思っております。
そんな感じで今回は以上にしていきたいと思います。まとめると800億円の未来への投資っていうところで、NEDO がスタートした経済安全保障の重要技術育成プログラムについてお話しさせていただきました。
今回の話も面白いなと思ったらお手元のSpotify アプリでフォロー、フォローボタンの下にある星マーク、ぜひレビューよろしくお願いいたします。
番組の感想や宇宙に関する質問については、Twitter のハッシュタグ宇宙話で募集しております。
このお金の使い方どうなんだ?とか、日本の技術ここから上がってくるのワクワクするなっていうコメントジャンジャンお待ちしております。
ということで、また明日お会いしましょう。さよなら。