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2024-02-05 23:36

1214. すごく近くに水の惑星が発見か!?ジェームズウェッブの今後の観測にも期待

地球みたいな星って他にもあるのかなぁ。あったらいいなぁ。97後年先という天文目線で言うとめちゃめちゃ近い星で、水があったかもしれない研究が発表されました。ハッブルの成果久しぶり!


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ソース

https://www.mpia.de/news/science/2024-03-gj9827d-water-world

サマリー

97光年の距離にある水の惑星が発見され、ジェームスウェッブの観測に期待が高まっています。研究チームの成果がレター形式で発表され、この惑星に存在する水が指摘されています。ハップル宇宙望遠鏡の観測によって明らかになった、地球から非常に近い場所に水がある可能性があるという研究内容をお話ししています。

ワクワクする発見
1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております宇宙話。 今回は97光年というものすごく近いところで、
水の惑星が見つかったんじゃないか。そんなお話をしていきたいと思います。 この研究、発見だけでもかなりワクワクするのに、すでに未来の
結果、未来の論文が期待できる観測も実施されているっていう状態で、かなりワクワクする内容が詰め込まれております。
ぜひ最後まで楽しんでいてください。どうぞ。
2024年2月5日、始まりました佐々木亮の宇宙話。 このチャンネルでは1日10分、宇宙時間をテーマに、
天文学で博士号を取得した専門家の亮が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。 本日でエピソードが1214話目を迎えております。
基本的には1話完結でお話ししておりますので、気になるトピック、気になるタイトルからぜひ聞いて いただけたら嬉しいなと思っております。
前回はまあ日曜日ということで、日曜日は日曜特集。 その1週間どんな話したのかっていうまとめの回だったり、あとはお便り紹介しながら、
みんなの疑問に答えていく、そんな回になっておりました。 まあ先週1週間ね、どんな話があったのか1日で聞けるっていうのは結構良い
たてつけなんじゃないかなと個人的には思っているので、 ヘビーリスナーの方は
お便り楽しんでもらったり、1週間振り返る形で聞いてもらって、ライトリスナーの方は まあ一旦と日曜日だけ聞いときゃいいか、みたいな感じで楽しんでいただけたらと思ってます。
気になるのがあったらどんどんね、遡ってくれたら嬉しいです。 さすがに
宇宙っぽいワード入れたら1個ぐらいは絶対に引っかかるのが宇宙話なので、 これはね、いい番組だと思いますよ。よろしくお願いしますね、皆さん。
ということで、 じゃあ早速今日の本題に行きたいと思います。今日の本題はこれ、水の惑星が発見されるんじゃないか、
これからの観測にかなり期待される、そんな惑星について紹介していきたいと思います。 今回の研究、どんなふうに楽しんでいただけたらいいかなっていう話をすると、
まあ比較的近いところに水がある惑星がありそうだな。 しかも、
なんかもう1年ぐらいの間にそれ確かめれちゃうんじゃないかな。 そんなところだったり、
あれ、この間宇宙話で聞いてたあの角度の研究どうなったんだろうとか、 結構組み合わせられる話が多いかなと思ってるんで、ぜひこちらチェックしていただけたらと思います。
それじゃあ行きましょうか。 ということで、まあ今回お話しするのは地球からわずか97光年という距離にある
惑星のお話です。 まあかなり無機質な名前がついていて、ただ方向は
右往左、右往左の方向にあって、名前が
GJ9827Bというね。
Dだ。27Dっていうね。 なんかなんとも言えない名前がついてるじゃないですか。
で、この最後のDっていうのが特徴としてはあって、これGJ9827っていう星が中心にあって、
で、その星の周りに回ってる惑星がいくつかあると、こうやってBとかCとかそういった名前がついていくんですよね。
で、そんな中で今回はこのGJ9827D、 まあ惑星って呼んじゃいます。この惑星の話なんですけど、
ここで水が発見できたんじゃないかっていう研究が出てきたんですね。
で、これ実際は先に言っとくと水はまだ見つかってません。残念ながら。 ただ水っぽいシグナルが見えていて、
ジェームスウェッブへの期待
このヒントをもとにですね、なんとジェームスウェップの観測までも既にやられていると。 今回はジェームスウェップの結果は抜きにして、
ハップル中望遠鏡が観測した結果だけで論文になってるっていうかなり面白い研究なんですよね。
で、この惑星系、実はかなり歴史は古くてですね。 この真ん中の星、そしてその底の惑星系、
これがなんと60億年前に形成された 系であるというふうに考えられています。
つまり太陽系って50億年にも満たないっていうところを見ると少し先輩ですよね。
10億年ちょっと先輩っていう感じの系である形になっています。 で、それが太陽系から97光年っていうもう
天文学者目線で見たら、もうめちゃめちゃめちゃめちゃ近い天体って感じですね。
そう、これは宇宙話リスナーにはこの天文学者の距離感っていうところをちょっと頭に叩き込んでほしいなと思ってて。
僕、それこそ1000光年とか そのぐらい、いないぐらいの星の研究してたんですけど、
学会とか、あとはなんかこうカジュアルな研究会とかで話してると、「あ、そこら辺なんだ。比較的近いところ見てるんですね。」みたいな雰囲気になるんですよね。
全然近くないじゃないですか。光で1000年かかるんですよ。 けど、もう天文学者たち遠く見すぎてて、
宇宙の初期の天体とか見ようとしたり、何億光年先とかの光を見ようとするから、もうね、近すぎるんですよ。そんな天体は。
で、今回はこれ97光年ですよ。もう近所。隣町。 まあ、そういうふうに表現してもいいんじゃないかぐらいの、そんなお、距離感になってます。
で、ここで見つかったこの惑星っていうのが、直径がだいたい地球の2倍ぐらい。 地球の2倍ぐらいっていうところで、
比較的地球にサイズは似てますよね。 なんか世の中のこの惑星とかって、サイズとか、あとは岩石でできてるかガスでできてるかっていうので、
大きく分けられて、 地球っぽいやつを地球型惑星って呼んで、木星っぽいガスでできた巨大なものを
木星型惑星って呼んだりするんですね。 なので、地球に比較的近いこの地球型惑星っていうところになっていて、
これを詳細にハップル中望遠鏡で観測してあげた結果、 水素の信号を発見することに成功したというような、今回研究結果が出てまいりました。
これあくまで水素ですね。 水素なので、まだ水が水の状態で残っているとか、水蒸気でもくもくしているとかっていうのは、まだわからない状態。
とにかく水素見つけたよねっていう、そういう形で見えてるんですね。
で、この 今回注目されている惑星っていうのは、真ん中の星にかなり近いところを回ってると。
なのでイメージとしては太陽系で言うと、 地球っていうよりはどっちかっていうと金星みたいな感じ。
金星と同じぐらい高温で、これプレスリースの情報を見る感じだと、まあだいたい表面400度ぐらい
になっている。 で、これ400度ぐらいで水素のシグナルが見つかってるってことなので、
もしね、これが水蒸気で満たされているような惑星なのであれば、もうなんか、 サウナ好きにはたまらない、えげつないもくもく感のある水蒸気ばっかりの惑星っていうことになるじゃないですか。
ね、かなりこれ妄想を膨らませてくれる。 なんかいいっすよね。昔のSF漫画とかだったら、サウナ星みたいなこと言って、
サウナいいなーみたいな、なんか描写とかがされそうな雰囲気を感じさせてくれるじゃないですか。 まあそんな冗談はさておきで、
まあこの水素のシグナルが見つかったから、この星かなり注目度高いだろうと、 岩石でできていて、確かに高温かもしれないけど、これもしかしたら、
地球みたいに水を豊富に含んでいる惑星の理解を思いっきり広げてくれる存在なんじゃないか というところの期待度がこの研究によって高まったっていう感じなんですよね。
で、この研究チームは、まあこの結果が多分もう手元にあった状態だったと思うんですけど、 それによってジェームスウェップ宇宙望遠鏡の観測をもうすでに実施済みだということらしいんですよ。
このNASAのプレスリリースを読む限りだとね。 これかなり面白いところだなぁと思ってて、なんでか。
ポッドキャストのこれ、エピソードで言うと、いくつだったかな? 第2の地球を見つける方法がめちゃめちゃ現実的だったっていう話だ。
ポッドキャストのエピソードナンバーで言うと、1202はちょうど12日前のお話ですね。 ちょうどっていう表現の仕方が合ってるのかわかんないですけど、12日前。
12日前の エピソードでお話しした、ジェームスウェップで地球っぽい惑星、第2の地球、これ見つけられる方法があるんじゃないかっていうところを話して、
その時のポイント何だったか覚えてますか? その時のポイントは、これまず一つは二酸化炭素があるかどうかっていうところ。
ここが注目のポイント。そしてもう一つは、オゾン。 表面に酸素があって、その酸素を使って、酸素と中央の星から照射される放射線の関係で、
オゾンが作り出されていて、そのシグナルがジェームスウェップだと見つけられるんじゃないかっていうところの期待がかなり高まっていた状態だったんですよね。
そんな方法もできるよねと。で、そういうシグナルをつかむためには大量の観測時間が必要っていう話をその当時したんですけど、これはあくまである天体、比較的距離のある天体を見た時の話。
今回は97光年っていう比較的近い距離にあるんですよね。 光っていうのは遠くから近くに来るときに情報をどんどん失っていきます。
けど、97光年ってめちゃめちゃ近いっていう話をしたんですけど、そうするとこれ、光の情報がたくさんあるから、
ジェームスウェップのスポットの観測ですら、これ大気を解き明かすことができる可能性があるんじゃないかと思ってるんですよね。
そうすると今回、まあ表面の温度はものすごく高いっていうのがわかってて、 あくまで地球っぽいかで言うと微妙かもしれないんですけど、
まあ水蒸気、というか水素のシグナルが果たしてどういう姿だったのかっていうのがきっと捉えられるし、
加えてその1202話で話したみたいな、じゃあその水素がずっといてとか、
あとは地球よりも10億年長く生きている星の周りのこの惑星系で、 岩石でできていて、水素もあるのに、じゃあ今どういう環境になっているのか。
金星に似てるとしたら、金星とどれぐらい一緒でどれぐらい違うのかとか、そういったところまでこのジェームスウェップ中望遠鏡の観測結果でわかってくると思うんですよね。
注目の研究結果
で、そこまで言及できる内容とかになってきていれば、 まあもしかしたらこれネイチャーとかに出てくるんじゃないかなと思って、
このちょっとカナダのモントリオール大学の研究チームの成果っていうのは、ここから1年ぐらいちょっと注視していきたいなと個人的には思っていたりします。
ていうので、なんかこうジェームスウェップがどんどんどんどん成果を出していく中で、このタイミングで、これ確か12月とかに出てた論文なんですけど、
あの、ハップルの研究結果が表に出てくるっていうところの面白さ。
で、しかもこれ、あの、レター形式で出てるんですよ。レター。
これ普通の論文とペーパーとレターっていうのが一応なんか、業界の区切りとしてあって、何が違うかっていうと、レターっていうのは、
まあ本当にあの、つづりとしては手紙と一緒ですね。手紙ぐらいクイックな情報量の論文で、
あの、もうどれだっけな、A4、4枚とかだったかな、ぐらいの論文になっていて、
で、それの、つまりレターで出すほど速報性が高いというか、いち早くこれを世の中に出すべきだ、みたいな、
インパクトがある程度あるものに対しては、このレターという状態で出版することが許されるんですよ。
で、今回の話で言うと、これ、ハップルが観測した結果だから、そこまで今の最先端の研究家で言うとそうではないんですよね。
だって、ちょっと性質は違うけど、James Webbで調べた方がわかること結構ありそうだし、
細かい情報を見るんだったら、やっぱそれだけ性能の良いものを見るべきなんですよ。
ただ、今回はレターとして掲載されたっていうところを見ると、この水素のシグナルを発見したっていうこと自体が、
水の存在っていうのを指摘している点にかなり注目度が集まっている。
そして、そこから派生して、James Webbの観測が行われていること、多分この要素も含んで、このレターの価値が出てるんじゃないかなと思うんですよ。
James Webbの今後の観測にも期待
なので、きっとこれ、James Webb、面白い結果出してくるんじゃないかなと、個人的には想像しているので、
ワクワクしますねっていう、そんなお話でしたね。
いやー、この角度の研究、一体どうやって発展していくのか。これからどんどんどんどん、やっぱり惑星まだまだ見つかってくると思うんですよ。
そろそろ6000ぐらいになるのかな、まだならないのかなっていうぐらいの数だと思うので、ここら辺が発展していって、それを
James Webbとかが細かく見ていって、世界が変わってくる可能性もあるので、
皆さんにはね、いろんなパターン、いろんな角度からこういう研究をやられているので、宇宙話ではしっかりと共有していきたいなと思っている次第でございます。
ということで、今回はハップル宇宙望遠鏡の観測によって明らかになった、地球からめちゃめちゃ近いところに水があるかもしれない、
そんな研究の内容をお話しさせていただきました。 いやー、面白いですね。
はい、ということで最後はアフタートークいきたいと思います。 最近、James Webb宇宙望遠鏡の
インパクトのある研究、すごいたくさん出てきているから、ハップル時代の研究までしっかりと出てくるのは、
なんか素敵な流れだなぁと思いましたね。 ここからどういう研究に発展していくのか、境外惑星本当に注目なんで、
なんかこういうとこ知りたいなみたいな、そうじゃないと、どんどんどんどん発展していった話ばっかりしちゃうので、ここがわからんぞと、
過去に話しているかもしれないけど、ここわかんないなっていうのがあったら、質問とかでジャンジャンお寄せください。
太陽系以外の惑星の研究、たくさん研究出ててマジで面白いんで、いろいろ紹介できたらと思っています。
そんな中で、いただいたコメントにはしっかりと返事をしていきたいというところで、一つコメント読み上げさせていただきたいと思います。
こちらリスナーネームフェリックスさんからいただきました。 2月3日の回拝聴しました。フレアの研究大事ですね。
X線と可視光線の両方で観測できる体制が整っているのは頼もしい限りです。
気になったのですが、国際宇宙ステーションは90分で地球を一周できるとのことですが、
そもそも宇宙ステーションにそのようなスピードを出せる推進装置が備わっているのでしょうか。
また、マキシは90分で全点をX線で観測できるとのことですが、そんな広い領域からどうやってフレアを起こしている星を見つけることができるのでしょうか。
聞きながら不当疑問に思いました。 中央大学小石川キャンパス、私も一度見学してみたいです。
明日の放送を楽しみにしています。 コメントいただきました。ありがとうございます。
いろいろ要素があるんですけど、これあれですね。 僕のフルスの研究を紹介した回への感想をいただいているので、本当に嬉しいなと。
ありがとうございます。フェリックスさん。 でですね、まず中央大学は小石川キャンパスではなくて、これ高楽園キャンパスですね。
調べたらどっちでも出てくるんでいいかなと思うんですけど、一応訂正しておきます。 まず一つ目の質問。
宇宙ステーションは90分で地球を一周できるとのことですが、そもそも宇宙ステーションにそのようなスピードを出せる推進装置はついているのでしょうか。
というと、ノーですね。 宇宙ステーションはもう人工衛星として見てもらえれば良くて、90分で地球を回っているのは、
なんて言うでしょうね、その地球の周りをぐるぐる回るスピード、第一宇宙速度と呼ばれるものでぐるぐる回っているから落ちないんですよね。
もちろん宇宙環境だからっていう条件付きです。 空気抵抗とか増しちゃうとどんどん落ちてっちゃうんですけど、宇宙ステーションは宇宙空間をぐるぐるぐるぐる回っていて、
しっかりとその軌道で地球の周りをぐるぐる回れるスピードを確保しているから、推進することなく落ちずに地球の周りをぐるぐる回れるというような感じですね。
推進材で回らなきゃいけない場合はもう、そんな15年も国際宇宙ステーション、もう20年近くになるんですけど、もうそんなできませんね。
なのでそこはちょっとねしっかりと押さえておいてもらいたいなと思いました。 そしてもう一つ、これめちゃめちゃいい質問だったなぁと思いましたね。
マキシャは90分で全点をX線で確認できるということですが、 そんな広い領域からどうやってフレアを起こしている構成を見つけるのでしょうか。
これはですね、 めちゃめちゃいい角度の質問。
フレアかどうかは最初わかんないんですよ。 単純にここなんか
明るくなっちゃってないですか、みたいなものを見ていくと。
で、なんか明るくなっている場所が見つかった。 で、それは明るくなったけど、別に構成フレアかどうかもわかんないし、新しく生まれたブラックホールかもしれないし、
はたまた全然違う天体かもしれないという状況で見つかるんですよね。
それを過去観測されている別の衛星のカタログのデータとか、 もろもろと重ね合わせて、
この位置にはこの星がいる。 だからこの光はこの星からのフレアであろうということを、
画像上の位置の検知だったり、他の衛星のカタログとの照らし合わせだったり、 あとは光の種類を細かく分析してみて、
フレアっぽいですねって言えるかどうかとか、 結構多角的に見て構成のフレアなのかどうかを判断するんですよ。
ただ光っただけだとフレアかどうかわかんない。 ならフェリクスさんの疑問はもう科学者目線そのものっていう感じでめちゃめちゃ最高の角度ですね。
回答すると他のデータと照らし合わせる。 画像上の位置をしっかりと特定してそことを参照する。
さらに飛んできた光っていうのを詳細に分析してあげて、 フレアと言っていい光の情報なのかどうかを確認する。
それを見た結果、世界中に速報の論文を流すっていう、 こういうステップがあるんで、その光ったバーっていきなり速報論文書けるかって言うと、
実はそうではなくて、実は最速で最高のスピードで分析をしなきゃいけないっていう、 実力も問われてくるっていうそんな世界なので、これはね
みんなにもちょっと知っておいてもらいたいなと思って質問を紹介させていただきました。 フェリックさんありがとうございます。
ということで皆さんからの質問もじゃんじゃんお待ちしております。 今回の話も面白いなぁと思ったらお手元のポッドキャストアプリでフォローボタンの近くにある星マーク
こちらでレビューいただけたら嬉しいです。 番組の感想や宇宙に関する質問についてはお便りフォームだったり各プラットフォームのQ&Aコーナー
コメント欄からじゃんじゃんお寄せください。 それではまた明日お会いしましょう。さようならー
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