1. 佐々木亮の宇宙ばなし
  2. 975. 中国が探る暗黒時代!宇..
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1日10分宇宙時間をテーマに毎日お届けしております宇宙話。今回は、中国の技術発展のスピードがすごい、月の周りに建設しようとしている
複数の人工衛星を使った、ある望遠鏡プロジェクト。こんなお話をしていきたいと思います。
宇宙で一番最初にできた星。 ただこの星は、ビッグバンができてから、ある程度時間が経たないとできなかった。
じゃあ、そこまで何もなかった暗黒時代と呼ばれるところを、中国は月の表面から月の周りから解明していこうという、そういうプロジェクトを打ち出しております。
ぜひ最後まで楽しんでください。
ささき寮の宇宙話。
2023年6月12日始まりました。ささき寮の宇宙話。 このチャンネルでは、1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の寮が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
本日でエピソードが975話目を迎えております。 基本的には1話完結でお話ししておりますので、気になるトピック、気になるタイトル、そのあたりから聞いていただけたら嬉しいなと思っております。
ちなみにそんな中で前回は、僕がこう宇宙の業界で頑張っていこうって思えたきっかけの一つですね。
というので、日本の宇宙スタートアップの初期の頃からある人工流れ星のエールっていう会社の現状についてお話しさせていただいたんですね。
これはもう本当になんか個人的な熱量がちょっと強すぎたかなっていうふうに思うぐらい、自分の宇宙頑張るきっかけになった話でもあるので、もしですね、そういうあたり気になった方は是非そちら聞いていただいて、面白いなと思ったら是非フォローしていただけたら嬉しいです。
そんな感じでですね、まあ早速今日の本題に入っていこうかなと思うんですけど、今日はなんとこれ中国のお話ですね。
中国が月の周りに複数の人工衛星を打ち上げて、宇宙の最も最初の状況を観測しに行くというような、そういう計画を発表したお話をしていきたいと思っております。
これね、昔からいろいろ構想としてはあった中で、中国がこれだけ具体的な話を持ってくるかっていうところが、今回個人的にはかなり気になったポイントではあったので、どういうことを達成しようとしていて、これが宇宙に行くっていうことにどれだけ意味があるのかっていうところをちょっとお話ししていければというふうに思っております。
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ここのポッドキャストで中国の宇宙開発に関するお話って、そこまで頻繁に紹介しきれてないと思うんですよね。
これは理由は簡単で、英語のリリースがめちゃめちゃちょっと少ないというようなところ、そして日本語でも結構調査してたりするので、
そうなってくると、いきなり一時情報っていうかね、向こうから英語でそれらが発表されるっていうところがなかなかないなっていうところがあったんで、機会としてはやっぱ少なくなっちゃうんですよね。
というところで、今回はこういう情報を見つけたので、ちょっと紹介していこうかなっていうところです。
どこから話していこうかなと思うんですけど、そもそも中国の宇宙開発っていうところのレベル、みんなどのぐらいだと思ってるのかなっていうところですね。
これに関しては、もう結構世界トップレベルまで来てるんじゃないかなっていうところは実際のところありますね。
これは中国独自で国際宇宙ステーションに匹敵するようなものっていうのを打ち上げていたりとか、実際に宇宙飛行士が宇宙に行っていたりとか、そういった背景があるっていうのが大きく一つですよね。
そこに対してさらに、世界中が今協力してアルテミス計画って呼ばれるものを推進しようとしてるわけじゃないですか。
アポロ計画っていう、あの月に降り立った、あのプロジェクトから55年60年っていうのが経って、そこからじゃあみんなでもう1回月を目指そうって言って世界中で結託しているような感じなんですよね、アルテミス計画って。
で、そこには、やっぱり国際情勢とかの関係上なのかなとは思うんですけど、中国とかは入っていないという状況。
にもかかわらず、中国の月に対するアプローチっていうのはやっぱりすごくて、月の表面を目指していくっていうだけじゃなくて、例えば中国の衛星から月の裏の画像が公開されたりとかっていうところで、かなり月に対して前向きに取り組んでいるし、
一刻だけでそこまでいってるっていうのは、やっぱりすごい技術力を持っているんだろうなっていう。で、これって宇宙開発って、やっぱり資本主義ど真ん中というか、資本がものを言う世界なんですよね。
お金をかければかけるだけ遠くへ行けて、お金をかければかけるだけ遠くが見えるっていうような、結構そういう性質が色濃く出る部分だったりするんですよ。 だからこそ、世界の経済を引っ張ってきたアメリカ、日本、ヨーロッパっていうところが
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世界中での宇宙開発の、なんていうんですか、筆頭の国というか、そこが大きく成果を残していて、プロジェクトもどんどん生み出しているっていうのは、やっぱりそういう背景があるからなんですよね。
そこに対して、やっぱり中国の資本力っていうのが無視できないものであるっていうのは、なんとなく皆さんご存知の部分かなと思うんですよ。
っていう意味で、中国がどんどん台頭してきているっていうのも、これ納得できる部分ではありますよね。 もちろん、国の政策によってそこに力を入れる入れないっていうのはありますけど、
やっぱり、アメリカとロシアの冷戦の頃の戦い方じゃないですけど、どれだけ遠くに行けたやつがすごいかっていう、非常にシンプルなレースなんですよね、宇宙開発って。
だからこそ、資本でどんどんリードしていって、俺らは世界一だっていうのをアピールするのにちょうどいいと。
実際に歴史が物語ってますよね。アメリカ、ロシアの冷戦で、どっちが先に宇宙に行くか。で、なんならもうオーバーキル気味に月面まで宇宙飛行士を辿り着かせたっていうのが、アメリカのやってきた作戦というか、っていうところじゃないですか。
そんな感じで、中国のとにかく宇宙技術の力っていうのは舐めちゃいけないぞっていう背景があるんですよね。
で、そんな中で、まだ世界中が、世界中誰も成し得ていないような、宇宙の歴史をひっくり返すというか、宇宙を本当に一番深くまで見ようっていう、そういう研究を進めようとしているっていう、そういうプロジェクトを公開されました。
ね、これ面白いですよ。月の周りに9個の人工衛星を飛ばして、で、月の周りをぐるぐる回らせることによって、で、それ9個の人工衛星って望遠鏡になるんですよね。
その望遠鏡を使って、宇宙ができて、で、これ2個前とかのエピソードで話したような、ファーストスターと呼ばれるもの。
宇宙ができて、一番最初にできた星、ファーストスターっていうのが生まれるよりも、前の宇宙を観測しようという、そういう研究の方針が出ましたね。
これ何なんだろうって思いません? 1個1個説明していきたくて、まあ、宇宙っていうのが生まれて、それって何もないところからビッグバンでドーンって、空間ができるみたいな、そういうイメージでできるんですけど、
そこから、そのタイミングで水素のガスとかっていうのが、宇宙空間に10万というか、まき散らされて、で、まき散らされたものが一箇所に固まったりして、星を作っていくっていう、そういう感じですね。
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で、だから宇宙空間って実は、真空っていうような言い方をよくされるけど、実際はそういうガスとか、あとは星のクズみたいな塵とかっていうのが、結構漂っていたりするっていう、そういう空間なんですよね。
で、そんなファーストスターと呼ばれるものは、そのビッグバンでまき散らされたガスっていうのを利用して、星を作って、で、俺が一番最初の星だ、みたいな感じで輝いていたっていう状況があるんですけど、じゃあ、それって宇宙ができて、ビッグバンが起こって、すぐに生まれた星なのかっていうと、そこに対してのタイムインターバルがあるんですよ。
で、今回のこの中国の研究では、その狭間を観測しに行こうと。もちろん、その空間に何もなかったら、さすがに見ることはできないんですけど、さっき言ったみたいに、ガスが存在していたと。
で、そのガスがある程度の温度とかを持っていたり、何かものが存在しているっていうことは、何かしらの電磁波っていうのを出すんですよね。で、そこから出る電磁波がこれぐらいのものだっていう研究はこれまでにたくさんされてきた。
ただ、その光を見るための方法っていうのが、今まで人類にはなかったんですよ。で、なんでかっていうと、その光、宇宙の本当に果てから飛んでくる光っていうのは、これ、電波と呼ばれる帯域の光なんですよね。
電波って、もう僕たち、当たり前のように使ってるじゃないですか。通信とか、もろもろで。で、なので、地球上には、もうその電波、あふれかえってる状態なんですよね。
しかもこれって、地球上で出た電波、地表で出た電波とかっていうのは、電気的な性質を持った地球の上層帯域で反射されたりするから、もう地球上って本当に、なんだろう、宇宙空間に電波逃げていったりとかも、一部するんですけど、反射してさらに自分たちに返ってくるみたいな感じで、
温室みたいな、ビニールハウスの中にいて、太陽の熱が逃げていかずにどんどん熱くなるみたいな、そういった状況と似ているのが、目に見えない電波でも起こってるんですよね。
で、そういうふうになってくると、地球上で例えば、宇宙から来た電波を取得しようとした場合、一部の、なんていうんだろうな、その帯域の情報をすり抜けて飛んでくるような宇宙の電波の情報っていうのは、一定取れるんですよ。
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ただ、そういった光の、そういった電磁波の情報に埋もれちゃうような電波っていうと、なんかもう、もーっと長いっていう言い方するんですけど、電波長いってなんだろうみたいな、簡単に言うとなんか、すげー弱々しい光みたいなとこですね。
なんか、あとなんだろうなー、3G回線みたいな、5Gとかで今もめちゃめちゃ当たり前に使ってたり、まぁ4Gが一般的か、になってくると思うんですけど、あれって、なんか異常に電波良くなりましたよね。
つながる場所は、3Gとかの方が確かいいんだけど、持ってこれる情報量がすごいから、通信量が異常に速いみたいな、通信スピードか、っていうような感じに、感覚的には思うと。で、それの、もうほんと3G、なんなら2Gとかないけど、そういうことなんですよね。
そのぐらい、なんか弱々しい電波っていうのを見なきゃいけない。けど、他の電波に埋もれてしまうっていう状況があると。地球上ではね。じゃあ、宇宙に出て、人工衛星でそういう電波捉えればいいんじゃないのか、みたいな発想になるじゃないですか。宇宙話を聞いているハイパーヘビーリスナーの皆さんはね。
で、これ何でかっていうと、2回前?3回前ぐらいか。観測っていうエピソードを紹介したと思うんですよ。もっと前か。970話で、天体観測の中でも、宇宙に望遠鏡を持っていく理由って何なの?みたいな。
っていうところで言うと、これ、地球上だと見えない光、大気に吸収されてしまったりするような光を、宇宙に物を運んでいけば、その大気の影響を受けないから、ものすごくよく見える。っていうので、宇宙に人工衛星を運んでいくんですよね。
さっきの話も、地球上はその弱々しい電波っていうのを確保できないから、宇宙に行けばいいっていう発想になると思うんですよ。今まで通りだったね。ただ、そうもいかなくて、何でか。
これ面白いのが、宇宙空間からは、その弱々しい電波っていうのがめちゃめちゃ飛んでくるんですよ。で、めちゃめちゃ飛んでくるのにプラスして、それが本当に宇宙初期の光かっていうのが分からない理由っていうのが一つあるんですね。
これは、地球から反射してきた電波っていうのを拾ってしまうから。どういう意味か分かりますか。これ面白いのが、さっき言ったみたいに、地球上で出た電波っていうのが、まるでビニールハウスの中にいるかのように、中にこもりまくってるって話したじゃないですか。
で、それと逆の発想というか、それと同じことが逆側でも起きてて、つまり宇宙側ですね。宇宙から飛んできた電波っていうのを、地球の表面で一定跳ね返していると。
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そのビニールハウスの例で例えると、ビニールハウスの表面ってキラキラ光ってて、なんか反射、すげー光反射してるな、みたいな時もあるじゃないですか。ああいう状態ですね。そうすると何が起こるか。
そういった弱々しい電波を見ようとした人工衛星を飛ばすと、下からの反射、照り返しだったりとか、宇宙から飛んでくる諸々の光が強すぎて、また見えないんですよ。宇宙行っても見えないんかと。
というようなぐらい観測が難しい光なんですよね。だからこそ、今まさにファーストスターと呼ばれる最初の星の光を見つけようとしてるけど、それより前にあったようなガスから放射される弱々しい電波っていうのはなかなか見つけられないっていう、そういう状況にありました。
そんな中で、今回中国がプランとして打ち出した、プロジェクトとして打ち出したのは、人工衛星を月の周りをぐるぐる回らせて、月の裏に行った時に観測を行うっていう、そういうイメージですね。
これ何がいいかっていうと、簡単で、月が地球からの照り返しだったりとか、雑な電波みたいなのを遮断してくれるんですよ。遮断してくれる。地球からの照り返しの影に隠れるみたいな感じですね、人工衛星が。
それによって、地球からのノイズが入らない、他のところからのノイズも入らない、太陽からの光も受けないっていうような状況になって、よし、観測できるみたいな、そういったところになると、これ、宇宙のファーストスターと呼ばれる、一番最初の星ができるまでの間の光っていうのが捉えられるんじゃないかというところを、中国が今まさに取り組もうとしてるらしいですね。
これ面白いですよね。しかも、これ、コンステレーションとかフォーメーションフライトって言われるような人工衛星を複数飛ばして、それらを連携させてデータを取得しようとしているんですよ。
これ面白い。記事でいろいろ見てると、一つ母って呼ばれるような母体になるような人工衛星を飛ばして、その周りに娘、ドーターって呼ばれるような人工衛星を8つ飛ばして、それの一つの組み合わせによって、宇宙の初期の光を見に行ってあげようっていうような、そういう取り組みをしようとしてるんですね。
これ、実はめちゃめちゃ新しい発想かっていうと、そうではなくて、世界中の、例えばJAXAとかもそうだし、だった気がするんだよな、NASAのリリースを見たことあるんですけど、月面に望遠鏡を立てると。
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しかもそれを裏側に立てようとする計画っていうのが実際あるんですよね。でもこれは、月の表面に建設するイメージです。それによって、今言ってたみたいな、宇宙の一番最初の情報っていうのを取りに行こうとしているっていう、そういう背景があるんですけど、それに対して今回、中国っていうのは、そういうアプローチではなくて、月の周りを人工衛星を回すという、そういう発想みたいですね。
で、彼ら的にはこっちの方が技術的には簡単だと。人工衛星でそういった組み合わせて、でっかい望遠鏡っぽくするみたいな。そういう技術は結構簡単だっていう話もあり。
そこに加えて、音鳴っちゃった。すみません。そこに加えて、中国っていうのは今までに、月の周りに小型の人工衛星を飛ばして、どういう状況が月の周りにあるかっていうのを、もう既に一定把握できていると。
これ、ロンジャン1号、ロンジャン2号っていう人工衛星を飛ばしていて、月の周りを2時間でぐるぐる回らされるらしいんですよね。そうすると、月の裏側に行ったときに、さっき言ってたみたいな地球からの反射のノイズみたいなのを一気に削減できるっていうことがわかったと。
それをわかっているから、これぐらいの設計にすればいいっていう肌感もちゃんとあるんだぞっていう、そういうところがノウハウとして溜まっているからこそアプローチできるなっていう、そういう手応えを感じているみたいなんですね。
その他にも、月の周りをぐるぐる回すときは、一周で2時間だったかなってなるから、太陽の光に一定さらされる時間もあると。
で、そうすると太陽光を使ってエネルギー供給もできるし、一定維持もできるみたいな、そういったところになるらしいんですよね。
例えば月の裏側に基地立てて、そこに太陽光があんまり当たらないってなると、エネルギー供給が難しかったりするんですよね、きっと。
当たるときも全然あると思うから、そこはどうなんだろうって思うんですけど、エネルギー供給も心配ないっていうのが言及されているところは結構面白い部分なんじゃないかなと思ったのが個人的な感想ですね。
そんな感じで、中国がかなり勢いを増して宇宙開発に取り組んでいる姿が見えた、こういうお話が結構面白いなと思ったので、これから積極的に中国の話とかも取り入れていけたらいいんじゃないかなと思います。
最近は翻訳とかもできるしね、頑張って色々探していきたいと思っておりますので、ぜひ楽しみにしておいてください。
そんな感じで、今回は以上にしていきたいと思います。
今日は中国が力を入れて取り組んでいる宇宙の一番最初の状態、星ができるより前の不思議な空間、暗黒時代を見ていこう、そんな研究プロジェクトを紹介させていただきました。
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最近毎回リスナーコメントを読ませていただいているんですけど、今日はちょっと本編で熱く語りすぎて長くなっちゃったので、また明日コメント紹介していきたいと思っておりますので楽しみにしておいてください。
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それではまた明日お会いしましょう。
明日は宇宙のまた最初の方の110億光年先の今日の話よりちょっと近いところの話ししていきます。
それではまた。
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