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2023-08-26 21:53

1052. 日本が世界一を奪還するX線天文衛星XRISMが打ち上がる【H2Aロケット】

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1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております、宇宙話。 今回は、2023年8月28日に打ち上げを予定している、
日本が世界のトップに踊り出る可能性がある 機体のプロジェクト、X線天文衛星XRISMに関するお話をしていきたいと思います。
この衛星、X線、宇宙から飛んでくるX線を見るんですが、 僕はまさにその研究分野で博士号まで行って、その研究をするためにNASAに行って、
っていう研究を積んできたので、どこよりも情報を豊富に、 そしてどこよりも噛み砕いて、シリーズでお話ししていこうと思っております。
ここを聞いていれば、X線天文学のすべてがわかると言っても過言ではない、 そんなシリーズを進めていこうと思っておりますので、ぜひ最後までお付き合いください。
2023年8月26日、始まりました。 ササキリョウの宇宙話。
このチャンネルでは1日10分、宇宙時間をテーマに天文学で博士号を取得した 専門家のリョウが、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
本日で、エピソードが1052話目を迎えます 基本的には1話完結でお話ししておりますので
気になるトピックとかから聞いていただけたらいいかなと で、もう1052話もやってるので
さすがにみんな好きだなって思うエピソード1個くらいは作れてるんじゃないかなっていう
前回は火星がぐるぐる早く回り始めてるみたいな話とかね これよくあるじゃないですか
ハワイ近づいてる説みたいな 月遠のいてる説みたいな ああ言ったのと同じ感じで
火星早まってる説みたいなのがね出てきたりとか その前はインドの月面着陸成功のニュースから
その着陸したチャンドラヤーン3っていう人工衛星とか探査機が まあどういう役割を今後になっていくのかみたいな話だったりとかっていうね
結構キャッチーな話もしてきました で過去には
そうだな一番やっぱ僕嬉しかったのは 宇宙兄弟とのコラボっていうのをやったんですよ
で実はなんと昨日ね第2弾の収録してまいりました このあたりのちょっとしたエピソードとかまたまたお話ししていければと思っておりますので
宇宙話フォローしていろいろ聞いていただけたら嬉しいなと思っております ということで早速本題に行きたいかな
と思っております 1050には今回お話しするのは日本の宇宙開発
ここで一気に盛り上がりを見せて世界一の 状況になってくるんじゃないかというところで2023年8月28日に打ち上げを予定している
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x 線天文衛星クリズムに関するお話をしていきたいと思っております 2023年の8月28日ですね
まあ日本の 日本からロケット打ち上がりますでそのロケットに搭載されているのが今回お話しする
x 線天文衛星クリズムと呼ばれる天文用の人工衛星 望遠鏡が載っているものですね
そして 日本も月面着陸していくぞっていうところで
打ち上げられるスリムと呼ばれるこちら月面探査機 これが2つ乗って打ち上がっていくというようなそういう状況になってまいります
っていうところでもうこれねー この打ち上げが成功するかどうかで
日本の今後の 世界の中での宇宙開発の立ち位置が決まるといっても過言ではないぐらい
本当に重要なプログラムなんですね でも月面の探査に関しては最近たくさん話しているし
スリムについてのニュースとかを皆さんよく見かけてるんじゃないかなと思うんですけど 一緒に搭載されるクリズム
これの注目度が低すぎるんじゃないかなっていう ちょっと低すぎますね
なのでここを僕は宇宙話で全面的に応援していきたいと思っております なぜ
あえて月面着陸船ではなくてX線天文観測機を応援していくのかというと この宇宙話のベースにもなっている僕が天文学の研究をずっとやっていたのが
まさにこのX線天文学っていう部分なんですね X線天文学っていうのは宇宙から飛んでくる
X線を見る X線というのはみんなの中で一番身近なのはレントゲンですね
レントゲン さすがにみんな1回ぐらいは撮ったことあるんじゃないかなとか
あとは会社とか 学校とかの検診でやった胸部X線みたいな
ありましたよね 息吸って止めて
ガチャパシャみたいなあれ あれですねあれとかで使われているのもX線です
ここらへんは身近にあるX線のうちの一つなんですけど あれが実は
宇宙からめちゃめちゃ飛んできているんですよ
それを観測していこうっていうのがX線天文衛星 そしてX線天文学って呼ばれる部分ですね
でこれなんでそんなことをするのかっていうところで言うと これねX線天文学って結構スキルが必要な分野でもあったからこそ
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まだね天文学として始まったのって 50年とか60年とかそれぐらい前なんですよ
歴史で言うと月面を目指すとか月面着陸とかと同じぐらいの歴史ってことですね 今考えたら
だからじゃあ今回の打ち上げ1個のロケットに そのここ50年60年で成長してきた
宇宙の分野の2つが並んでるっていうのはこれ感慨深いですね 今話してて気づきました
まあなんかそういった状況で打ち上げられていくこの クリズムって呼ばれるものなんですけど
X線天文衛星本当に重要で宇宙から飛んでくるX線を見ていくっていうところの理由に大きくあるのが
今ですね宇宙で僕たちが観測できている物質の だいたい80%ぐらい観測できているものの80%ぐらいはほとんど
X線でしか検出できない高温な状態にあるというふうに言われています つまり
宇宙の全貌を知る上では X線観測っていうのは必要な手段であり不可欠な手段なわけですね
そしてこれまでの観測によって 普通の僕たちの目では見ることができないような宇宙の熱く激しい姿っていうのが
徐々に見えてきたと それこそブラックホールの存在をしっかりとこう観測的にどんどんどんどん
解き明かしていったっていうのもX線の天文学の分野の大きな特徴の一つだし あとは星が
生まれて太陽みたいにいろいろ星生まれてそこから死んでいく そしてそれが最後大爆発を起こすっていうのは超新星爆発っていうのを起こすんですね
スーパーノヴァ スーパーノヴァっていうとなんとなく聞き覚えある人いるかもしれないですけど
そのスーパーノヴァっていうところの残骸とかを観測することによって これ宇宙の中に物質がどうやって撒き散らされていっているのか
っていうようなところも分かったりするっていうところで X線天文学っていうのは本当に
面白くて なおかつ宇宙の理解そして僕たちの歴史の中のを解き明かす中では非常に重要な存在であるというのがこのX線天文学って呼ばれるものなんですね
でそんなX線天文学の まさに世界一の観測器として
舞台に立とうとしているのが今回打ち上げられるクリズムと呼ばれるものです クリズムこれはもうね最近僕宇宙話でちょっとハマっているのが
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だいたいこういうミッションの名前っていうのはあの 略語になってるんですね頭文字を引っ張ってクリズム
XRISM XRISMでクリズムって言うんですけど じゃあこのクリズムって何の略なのか
X-ray imaging XRでイメージング X-ray imagingで
XRIですね and spectroscopy mission
スペクトロスコピーがSでミッションがMですね これ直訳するとX線のイメージング画像写真を撮るっていう仕事と
スペクトロスコピーこれは光を虹色に分けてその虹色の成分を分析するっていうような ちょっと写真を撮るとは別の
角度での研究のミッション仕事であるっていうところを略してクリズムって呼ばれています でこのクリズムは本当に待望の登場なんですよ
いろんな理由があってまず一つはこれ日本が実は 2016年に打ち上げたある人工衛星が失敗してしまったところの大待機
後継プロジェクトっていうふうに言われています もしかしたらみんなの頭の片隅にあるかもしれないんですけど
日本が2016年に2016年だったよなに打ち上げた人工衛星 名前がヒトミって呼ばれる人工衛星があったんですね
打ち上げられるときのミッション名はアストロエイチ で打ち上げられた後についた名前がヒトミっていう人工衛星があってこの人工衛星
まさに今回打ち上げるクリズムの土台になっている部分なんですよ でこのクリズムの土台になっているヒトミっていう人工衛星打ち上げて初期の観測をスタートさせて
これからこれすごいことわかるぞっていう風になったタイミングで運用を失敗してしまい 1ヶ月ぐらいで人工衛星機能を喪失してしまったというようなところなんですよね
これはもう本当に大事件だったんですよ X1000天文学の中では 僕は2016年のタイミングはちょうど研究室に入ったタイミングとかかな
入ったタイミングとかあとは15年だったかな打ち上げたのは 2016年かなっていうので
入ったタイミングとか大学院生になるとかのタイミングだったんですよ で
こういう新しい人工衛星を打ち上げるためにはもう 国の研究員だけとかではなくてそれぞれの大学関わっている
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プロジェクトに関わっている大学から学生とかも開発にどんどん参加してみんなで作り上げた人工衛星 そしてそこに参加している学生たちとか
あとはもちろんそれのために雇われている研究者の人とかもいて この観測がうまくいってじゃあ自分たちで考えているこういう研究ががあってできる
ようになったら こういう論文が出て次のキャリアはこういう風に歩めてとか
この論文出して拍手号を取得するっていうところが想像されていたりとか 本当にそれをメインにそしてそれ
ひとみって呼ばれる人工衛星の打ち上げに全てをかけてた人たちがたくさんいたんですね そんな中で1ヶ月後打ち上げの1ヶ月後に不具合が発生して人工衛星が機能を失って
しまったと 今も多分
宇宙デブリとして宇宙空間のどこかを彷徨っているかもしれないんですね だからまあ僕はね宇宙に行けることになったらその
浮かんでるアストロエイチとか見てみたいなぁとか思うんですけど ひとみかっていうのがありつつでそのひとみが打ち上げられた後にですね
その 最初1ヶ月の間にまぁちょっとずつ観測ができてたんですよ
ちょっとずつ観測ができてたからその間に観測できた結果っていうのを分析した結果 これね本当にすごい研究結果が出てきて
このX1000天文学のひとみっていう人工衛星は絶対に失ってはならなかったっていう 最終的なフィードバックを獲得したんですよ
つまり ちょっとしか生きられなかったけどその間に残した成果がすごかったから
これはもう1回人類の力をかけて日本だったり アメリカもそうだしヨーロッパもそうだし協力してもう1回打ち上げて
X1000天文学のその重要さっていうのをどんどんやっぱ押し進めていかなきゃいけないぞ っていう風になったタイミングだったんですよね
その結果打ち上がることが決まったのが今回打ち上げられるクリズムと呼ばれる 人工衛星であるというようなそういった歴史があります
これねクリズムが打ち上がるまでの間 いろんなクリズムに関する特集していこうと思うんですけど
2017年に発表されたそのひとみが残した観測結果っていうところの話も 前に1回ポッドキャストしたかもしれないけど
またね改めてしてこれからどういうふうにクリズムの結果が期待できるのか みたいなところもちょっとお話ししていければ面白いかなというふうに思ってます
でこれちょっとしたもう本当に余談というかあれなんですけど このアストロエイチっていう人工衛星ひとみっていう名前がついてるんですよね
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ひとみ なんかめちゃめちゃ日本名じゃないですか
これどうやって決めるかっていうと一応 いろんなアンケートとか取るんですよ
確か一般公募もしてたかなだったし参加している研究室にも名前どんなのがいいですか みたいなのを
募集がかかってそれで僕たちも何個か出したんですよね なんかひとみってテーマとしては暑い宇宙の中を見るっていうテーマがついてたんですよ
日本語のでこれ暑い宇宙の中を見るっていう感じだから でこのX1000天文学ってそのめちゃめちゃ高音な1000万度とか1億度とかってなる
ような場所からX1000出てきたりするし っていうので暑い宇宙の中を見るんだったんでなんか名前の候補いろいろ出していった
結果 誰がつけたみたいな感じで気づいたらひとみになってたんですよ
ちょっとざわついてましたねみんなあれみたいな ってなってひとみっていう名前がついて
今となってはまるで呪われた名前かのようになっちゃってるわけなんですけど そんな話がしたかったわけではなくて外国人もこれひとみって呼ば
なきゃいけなくなったわけですよね そうするとひとみって調べるんですよ
h-i-t-o-m-iで調べるとどうもね セクシー女優の名前が引っかかるらしくて
だから本当に一部の意見だけですけど外国の研究者たちから こんな名前つけて大丈夫なのかみたいな風になったっていう話を聞きましたね
まあでもひとみってそもそも別に目じゃないですか 目とかの話だから別にそれは全然大丈夫だよみたいな会話とかもなるんですけど
僕もなんか海外の研究者と話したときにちらっとそんな話とかを聞いたことあったり あとひとみっていうのがちょっと言いづらいっていうところもちょっとあったりしたっていう
そんな裏話もありました まあ1ヶ月でダメになってしまったこのひとみなんですけど
その当時残したさっき言ったみたいな成果のおかげでですね 今回打ち上げを控えることができていると
でこれ 今ねこう世界中を見てもX線天文学っていうのは結構盛んになってきて
それこそ 僕がNASAで研究していたのもX線天文学のおかげなんですよね
日本が持っているX線を見れる装置っていうのが 国際宇宙ステーションについてて
でその日本側についてたところからアメリカがまた新しく打ち上げて で国際宇宙ステーションにまた違う機能のX線検出機がついて
ここの国際コラボレーションをしようっていうので 暇な若手
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佐々木行くみたいな感じになっていったっていうそういう経緯なんですよ だからこのNASAに行っていたのもこの面白い研究分野
X線天文学っていう分野だから僕はねやっぱこうなんとしてでも 恩返しをしなきゃいけないわけですね
恩返しをしていかなきゃいけないなっていうふうに思っているので この打ち上げまでの間
僕は宇宙話のこのみんなが聞いてくれている状況を使ってX線天文学の話 これからどんどんしていこうかなというふうに思っています
なのでしばらくちょっと天文学っぽい話 もちろんなんかみんなが気になるような
ほんとキャッチーな宇宙ビジネスの話とかも入れていこうかなと思うんですけど あと大西宇宙飛行士もね宇宙に行くっていうタイミングがあるから
そういう話もしようと思ってるんだけどクリズムの話めっちゃします 例えばこのクリズムっていう人工衛星
そうですねクリズム これ打ち上がった後に名前変わるのかな
クリズム呼びづらいんですよね読めないし xr ism で だから多分名前変わると思うんでみんなでちょっと予想していきましょうね
でこのクリズムが打ち上がるまでの間にまぁどんなこと話してこうかなぁと思っているんです けど
まずはクリズム自体がどんなことをしていこうとしているのか クリズムで狙っている科学的な成果の話っていうのをまぁ明日とか
次回のタイミングでしていこうかなというふうに思っています でその後はさっき言った
x 先天文学って今まだ50年とか60年っていうような歴史の比較的浅い分野ではあるので x 先天文学の歴史を振り返ると
一体どんなことがわかってたのかみたいな話をしていこうかなというふうに思っていたり あとはまぁその頃には無事打ち上がっていることを祈ってですね
打ち上がった後には実際に今瞳って呼ばれる人工衛星の後継機って言ってましたから 瞳が残した科学的な成果の部分の話をしてこれぐらいは余裕でできそうだよね
みたいな話とかをしていったりしてみようかなというふうに思っております まあとはクリズムの裏に隠された技術の話だったりとかもできるし
もう日本国内これ以上詳しく話しているメディアも 情報の部分も絶対にないぞっていうところの話をしていこうかなというふうに思っている
のでぜひですねこちら 楽しみにしておいていただけたら嬉しいなぁと思っております
ということで宇宙話これまであんまりやってこなかったですけどここから x 線天文衛星クリズムの
2028年の2023年の8月28日に打ち上げが予定されているこの人工衛星 ガンガン特集していこうと思っておりますのでぜひ楽しみにしておいてください
ということで今回はちょっとイントロ的なね話をさせていただきました 今回の話も面白いなぁと思ったらお手元のポッドキャストアプリでフォローフォローボタンの
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近くにある星マーク こちらからレビューいただけたら嬉しいです番組の感想や宇宙に関する質問については
ツイッターのハッシュタグ宇宙話または概要欄にあるお便りコーナーだったり spotify の q & a コーナー
何でもいいのでジャンジャンお寄せください そして僕がもう一つやっているポッドキャストチャンネル隣のデータ分析屋さんもね
毎週水曜日更新しております今回はツイッターでどうやってバズるのか をデータで見るみたいな話もしているのでそちらもぜひ楽しんでいただけたら嬉しいなぁと思っておりますので
よろしくお願いします それではまた明日お会いしましょうさようなら
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