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ジングル作成:モリグチさんfromワクワクラジオ
ソース
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1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております。宇宙話。今回は、市民天文学者が活躍した1万人の一般市民、市民天文学者と天文学者がタッグを組んでAIを作って最高の研究成果を出してきた。
こういう研究を早稲田大学が中心となって行っていたので、こちら紹介していきたいと思います。普段、AIとかを作ったりする僕の目線から見ても、かなり面白い研究になっているかなと思っております。ぜひ最後までお付き合いください。どうぞ。
ささき涼の宇宙話
2024年4月3日、始まりました。ささき涼の宇宙話。このチャンネルでは、1日10分、宇宙時間をテーマに天文学で博士号を取得した専門家の涼が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。本日でエピソードが1272話目を迎えております。
基本的には1話完結でお話ししていますので、気になるトピック、気になるタイトルからぜひぜひチェックしていただけたら嬉しいです。
前回は、高校生からのお手紙リクエストというところで、宇宙の研究をするためにどんなステップを描いていけばいいのか。
ここをね、僕の実体験をベースにお話しさせていただきました。どうやって宇宙のキャリアを広げていくのか、この辺りですね、お話ししてますので、ぜひぜひフォローしながら聞いていただけたら嬉しいです。
ということで、今回は一般の天文学者ではない人たちも巻き込んで、市民科学、とにかくみんなで科学一つ大きいものを達成させていこうというこの取り組み、かなり面白いものが早稲田大学から出ていたので、こちら紹介していきたいと思います。
今回紹介するのは、早稲田大学がリードを務めて、パブリケーションズ・オブ・ダ・アストロノミカル・ソサイティ・オブ・ジャパン・パス・Jというところに投稿された論文を紹介していきたいと思います。
これ、めちゃめちゃ面白いんですよ。AIを使って、果てにある銀河っていうのを探していくっていう、そういう研究なんですけど、僕、本業でデータサイエンスとか、そういうのをやっているわけなんですね。
そうすると、そのAIとかを使うときに、どういう情報が必要なのか、これを結構普段の仕事とかで考えたりするんですよ。
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その中で、やっぱりAIを使うにも、どうしても人の力が必要である。これを市民天文学者、つまり天文学者ではない人たちと協力して、AIのモデルを作り上げていくっていう、このアプローチがものすごく有効だなと。
このアプローチ、すげえ賢いなと思って、面白い研究だったので、紹介させていただこうかなというふうに思っております。
今回の研究では、市民天文学者とAI、これを両方組み合わせることによって、渦巻き銀河だったり、リング状の銀河、輪っかになっている銀河ですね。
これらを大規模に検出することが成功したと。これ面白いのが、40万個に及ぶ天体、渦巻き銀河と、あと3万の天体のリング銀河、こちらを検出することができた。
めちゃめちゃすごくないですか。人間の目で何万個も銀河見つけるってめちゃめちゃむずいじゃないですか。
これをどうやってやることができたのか。ざっくり言うとAIなんですけど、AIのモデルを作るのも実は結構大変なんですよ。どういうことなんでしょうか。
これまずどういうところに出発地点があったかっていうと、このスバル望遠鏡っていう望遠鏡があって、そこに搭載されているハイパーシュプリームカム、HSCっていうところが観測した超高視野主焦点カメラっていうのがあるんですね。
これで取得した超高視野だから、大規模な画像データっていうのがあるんですよ。それに組み合わせたのが市民天文学プログラム、ギャラクシークルーズというプロジェクトです。
これ何かっていうと、1万人を超える市民天文学者っていうところを集めて、みんなでちょっと天文学者がやっているようなことを一緒にやりましょうっていう市民科学、これを搭載したプロジェクトになってるんですね。
で、これで何をしたかっていうと、2万天体分のデータを用意して、この市民天文学者たちに、これはどういう銀河です、これはどういう銀河です。
今回でいうと、渦巻き銀河っていう、いわゆる僕たちがいる天の川銀河とか、そういうのと似たような渦を巻いているぐるぐるした銀河と、リング構造を持ったリング銀河。
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この2種類をAIのプログラムで勉強できるように、2万個以上のデータに対して、1万人が参加して、これは渦巻き、これはリングっていうのをどんどんどんどんラベル付けをしてあげた、そういう研究が行われたんですね、まず。
大量の結果から、まず人間の目で、これが渦巻き銀河の正解ですよ、これがリング銀河の正解ですよ、これをやりまくったんですよ、やりまくった。
そうすることによって、何ができるかっていうと、AIが学ぶ材料になるような、これ、ラベルの付いたデータっていうのが出来上がるんですね。
AIのモデルを構築するときに大事なのっていうのは、いわゆる正解データと呼ばれるもの。正解データっていうのは何なのかっていうと、これは○です、これは×ですっていうのを人間の目とか、ある種ルールで与えてあげて、それを機械が人間のように学習するんですね。
そうすると、この形してるのは渦巻き銀河って言うんだなとか、この形をしてるのはリング銀河って言うんだなみたいな、それでどんどん分けられるような能力を高めていくんですよ、AIが。
今回は、この市民天文学者の参加によって何が促進されたかっていうと、AIが学ぶべきデータ群、AIが学ぶべきデータ群っていうのを1万人の市民天文学者たちを集めて実現することに成功したんですね。
このプログラム、ギャラクシークルーズプログラムって言って、みんなでそうやって同じ目標に向かって、みんなで一致団結してやりましょうっていうので、大きい成果を成し得た素晴らしい研究成果なわけですね。
特に銀河全体の5%にも満たないリング銀河っていうのが今回大量に検出されたと。
今回の研究では、40万個の渦巻き銀河と3万個のリング銀河っていうのを見つけて、リング銀河、なかなかこれまでにサンプルがなかったものを一気に増やすことができた。
そうすると、これまで情報が少なかったリング銀河の成り立ちだったりとか、性質を統計的に明らかにする、そんな材料を今回の研究で集めれたっていうことなんですね。
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こんなに面白いことはないし、これはまさに市民天文学、いろんな人を巻き込んでみんなで一個のミッションやっていこうっていうのが、一番輝く研究結果を作れたんだなと。
実際これ、早稲田大学のメインで研究をやられてた研究者の方もコメントしていて、AIを使った分類は70万天体でも1時間にも満たないスピードでできたと。
これは、ギャラクシークルーズが2年以上かけて集めた分類データがなければ実現することはできなくて、このプロジェクトに参加してくれた市民天文学者の皆さんには感謝の念に絶えませんと。
これからも市民天文学者と共同研究が国内でさらに盛り上がってくれれば非常に面白いと思いますというコメントをいただいております。
素敵ですね。これ、これからもしかしたらギャラクシークルーズプロジェクトあるかもしれませんので、ぜひ皆さんチェックしてみたら面白いかもしれないですね。
市民天文学というか一般参加型のプログラムで言うと、有名なのはこれ2週間前とか、エピソードで言うと1260話か、1260話で紹介したセチっていうプロジェクトがあるんですよ。
地球外知的生命体を探すっていうので、これも一般人が参加して、このプロジェクト何人だっけな、何十万人とかっていう人が参加したプロジェクトだったりもするので、かなりワクワクするポイント詰まってるんじゃないかと。
今の時代だとやっぱりAIと市民天文学者、これが一緒に動くっていうのが非常に大事なポイントになってくるかなと思うので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
これデータ屋さん目線で見てもめちゃめちゃ面白い研究で、AIのモデル作りたくてもその正解データを作り出すっていうのがマジでできないんですよね。
だからこれを効率的にできる方法があったら非常に面白いなと思ったので、いいアイディアあったら皆さん教えてください。
AIを使った天文学の研究ですね。これから加速していくと思うので、データ屋さん目線で僕いろいろお話ししていこうと思っております。
ぜひこちらチェックしてみてください。ということで、今回の本題は以上にしていきたいと思います。
本日が4月3日ということで、水曜日になっております。
水曜日は僕がもう一つやってる隣のデータ分析屋さんっていうポッドキャストチャンネルですね。
こちら本日の19時に最新エピソード公開されることになっておりますので、ぜひぜひチェックしてみてください。
そしてですね、4月3日今回は科学系ポッドキャストの日。
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こちらトークテーマ、月間トークテーマ毎月やってるんですけど、これがEarth Dayにちなんで地球っていうエピソードになってます。
一体どんな内容になっているのかは、ぜひポッドキャストの方聞いてみてください。
次回、宇宙話でも今週の土曜日ですかね、4月の6日のエピソードでEarth Dayに関するエピソード、
宇宙から地球を見た時の地球をどう見るのか、こんな研究紹介していこうと思ってますので、ぜひこちらも楽しみにしておいてください。
次回、次回はですね、場所を三鷹国立天文台に移して、実は僕が携わってた研究が論文賞を受賞したと。
で、なんで論文賞を受賞するような研究だったのか、ここをちょっと受賞者本人ですから、いろいろお話ししていこうかなと思っておりますので、ぜひ楽しみにしておいてください。
ということでですね、今回はこちらのエピソード、ロードボイスっていう新しいポッドキャスターアプリに登録するために、ちょっと早稲田大学を中心にエピソードをお話しさせていただきました。
これね、作った方が宇宙話のリスナーだったっていうところ、最近繰り返しお話ししてますけど、これに協力したいなと思っていくつかエピソードを撮ってみてます。
そちらのアプリも楽しんでみてください。
今回の話も面白いなと思ったら、お手元のポッドキャスターアプリでフォロー、フォローボタンの近くにある星マーク、こちらでレビューいただけたら嬉しいです。
番組の感想や宇宙に関する質問については、Twitterのハッシュタグ宇宙話し、またはSpotifyのQ&Aコーナーだったり、Apple Podcastのレビュー、概要欄のお便りフォームからじゃんじゃんお寄せください。
それではまた明日お会いしましょう。さようなら。
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