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2023-05-25 22:12

957. 160万年前の地球をコンピューター上に作り出す神

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1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております宇宙話。今回は、160万年前の地球をコンピューターの中で再現してしまおう、そんな研究結果を紹介していきたいと思います。
今、地球は実は氷河時代、 すごく寒い時期の中のちょっと暖かい時期にいるんですね。
そもそもそこも知らなかったよっていう話がありつつ、実は寒い時期と暖かい時期っていうのは10万年のスパンで繰り返されている。
宇宙レベルで見ると、かなり長いのか短いのか、そんなスパンの中で、160万年前の地球は、なんとそれを4万年で繰り返していた。
そんな、昔の地球が一体なぜそのようになっていたのかっていうところの研究を紹介していきますので、 ぜひ最後までお付き合い下さい。
2023年5月25日始まりました。佐々木亮の宇宙話。
このチャンネルでは、1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で白紙号を取得した専門家の亮が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
本日でエピソードが957話目を迎えるというところになっております。
毎日毎日更新しているわけなんですけど、基本的には1話完結でお話ししているので、気になるトピックだったり、
ブラックホールスキーとか、太陽スキーとか、スペースXスキーとか、そういったところから検索してもらって、そういうタイトルから聞いていただくのもいいんじゃないかなと思っています。
とにかくみんなに楽しんでもらえればいいかなというチャンネル目指してますので、ぜひですね、楽しんでください。
ということでですね、今日ちょっと喉の調子が悪い。いつもと若干声が違う気がするんですけど、まあ今日も更新していきます。頑張って。
でですね、昨日とかは、これ、星が死ぬ時の爆発のメカニズムに関するお話、
超新星爆発、スーパーノヴァみたいな話とかですね、そういうのしてきたんですけど、今回は昔々の地球のお話をしていこうかなと思っています。
なんだかんだで、地球の話って実はあんまりしてない気がするんですよね。 地球って、まあ今までできてからかなりの期間が経った上で、
分かっていることと分かってないこと、たくさんいろいろ揃ってきていると。 そんな中で、今回研究の対象となっているのは、だいたい160万年前の地球。
160万年前から120万年ぐらい前でもいいのかなっていうような、そのぐらいの期間の地球の様子っていうところを、
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宇宙レベルで解明してあげるっていうような、そういう研究を今回は紹介していきたいなというふうに思っております。
自分たちが住んでいる地球っていう環境の中で、歴史の中で実は地球の環境って大きく変わってきたっていうのがあるんですよ。
特に、まあいろんな変化がある中で、一つ重要なのって、これ気候変動ですね。 この気候変動も、なんか地球温暖化によるみたいな、そういった話というよりは、もっと長期スパン。
地球温暖化が云々という話は、言うて数十年とか、100年とかっていうような話じゃないですか。 そうではなくて、4万年とか10万年とか、そういったレベルでの気候変動のお話を今回はしていくというような感じになってます。
これまでの地球が一体どういう温度変化を迎えて、成長してきているのかっていうところで言うと、今現在、今現在、歴史的にこの地球がどういう状況に置かれているか、説明できる人いますか。
これね、なかなかレベルの高い話になるかなと思うんですけど、実はこの地球っていうのは、10万年という周期で、寒い時期と暖かい時期とっていうようなのを繰り返しているっていうふうに理解されています。
その周期っていうのが、基本的には寒い時期っていう前提ですよ。地球のこれまでの歴史上、今は氷河時代っていうような、実は寒い時代に分類されるんですよ。で、その寒い時代の中でも比較的暖かい氷期、氷の期って書いて氷期ですね、っていう時期と、比較的寒い氷期と言われる時期と氷が多い時期ですね。
比較的氷の少ない寒氷期、寒氷期って呼ばれるような時期と、っていうすごい寒い時代の中でも、そういう暖かい時期と寒い時期とっていうのを細かく繰り返しているっていう、そういう特徴があります。
で、その中で今は、この寒氷期って呼ばれるような状態で、つまり地球上全体の中での寒い時期の中でも、まぁちょっと暖かいっていうような、そういうレベルの時代なんですよね。
で、これが10万年っていうスパンで回っていってるっていう、そういうのが実はもう今までの地質学の研究だったりとか、そういうので分かってたんですよ。
ただ今、今って10万年のスパンで動いてるけど、昔は実はもっと細かいスパンで地球上の環境っていうのが大きく変わってたんじゃないか、っていうふうにも観測的に明らかになってました。
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それが何かっていうと、今回メインの時期になる160年前とか120年前とかっていうような、そのぐらい昔の話。
そのぐらい昔の時期は、今、その氷期と寒氷期って呼ばれるような、めちゃめちゃ寒い時期とちょっと寒い時期っていうのを繰り返す10万年のスパンが、
なんと4万年だったっていう話が、観測結果から明らかになってるんですよね。地表を調べたり、その例えば地球環境が残した痕跡みたいなので、
もうちょっと短いスパンでいくと、木の年齢とかっていうのも実は環境の影響を及ぼされていたりとか、
あとは地面をガーって掘っていくと、その時に残ってる石の中の空気の情報とか、化石の情報とか、そういったところで歴史っていうのは推測できるんですよね。
そんな中で、160年前とかの情報が実際の観測として得られているっていう事実がまずあります。
ただ、この4万年の周期だったりとか、昔ね、160万年前は4万年の周期で超寒い時期とそうでない時期を繰り返してた。
で、その一方で最近は10万年のスパンでそれを繰り返しているっていう話なんですけど、これがなんで引き起こるのか。
特にその160万年前が4万年周期だった理由っていうのが何なのかっていうところが、今まで明らかになってなかったっていう課題があるんですよね。
それに対して、じゃあ研究をしてあげようっていうモチベーションの研究者たちがいて、じゃあ何をしてたのかっていうところで言うと、
科学者の大きな武器の一つである計算、数字を使ってのモデルシミュレーションですね。
もう今の時代はコンピューターを使って未来を予測することもできれば、過去まで遡ることもできると。
もうほぼタイムマシンみたいな状態で、言っちゃえばパソコンの中に地球を作り出して、
その地球が160万年前にどういう状況に置かれていたのかをシミュレーションしてあげるっていうような、そういう研究のアプローチの仕方ですね。
これ天文学とかではよく用いられる方法で、最近宇宙話であんまこの話してなかったなと思うんですけど、
宇宙の開発をする、宇宙の研究をする時の武器っていうのは大きく2つあって、観測と計算なんですよ。
観測と計算。観測は本当簡単で、星を見る。
で、その見えた星の情報からどういうことが言えるかを話していくっていうもの。 それに一方で計算、数字を使って研究をする人は、宇宙は見ないんですよね。
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極論ですよ。宇宙は見ない。星は見ない。パソコンに向き合って、紙とペンで向き合って、それで計算をして、その中に宇宙を作り上げるんですね。
で、それによって、今の宇宙がどうなってるか、あの星は今どうなっているのか、未来の宇宙は、過去の宇宙は、未来の地球は、過去の地球は、みたいなことをやっていくと。
で、これ、前者の人たち、その観測する人のことを、まあ実験屋さんとか観測屋さんって言います。
その人に対して、まあその数値計算とかをする人たちを理論屋さんって呼びます。 天文学の業界では特に、この理論屋さんと観測屋さん、実験屋さんの人たちですね。
この人たちの切磋琢磨があって、分野がどんどん発展していってるっていう、そんな背景があるんですよね。
計算ばっかりして、宇宙を解き明かそうとしている人が、今の物理法則を基にすれば、遠くの果ての宇宙にはこういう姿があるだろうっていうことを予測する。
ただそれは、今時点では観測的には全く見つかっていないものだったりするんですよ。 それを観測技術の発達によって解き明かしてあげるっていうのが、まあ一個のパターン。
で、もう一個のパターンは、世にも珍しい奇妙な現象っていうのを、宇宙から観測で見つけちゃう。
こんなこと過去になかったんじゃないですかっていうような感じで論文を発表するんですね。 そうするとどういうことが起こるか。
全くそれって説明できないけど、確実に新しい現象であることはわかる。 っていうのが観測屋さんの研究結果として出てくる。
そうしたらそれを数値的に説明してあげよう、数値的に解き明かしてあげようっていうので、理論屋さんが動く。
っていうような2つのサイクルがあるんですよ。 これがどっちが先に行くか云々みたいなところが、結局は最終的には宇宙の分野、
研究だったり、天文学の分野っていうところが発展していく一つの良いプロセスになってるんですよね。 で、これの一番代表的な例で言うと、重力波と呼ばれるものですね。
アインシュタインが昔、それこそ100年ぐらい前に、こういうものがあるはずだと、計算では言っていた。 ただ、当時もそうだし、実際に数年前に発見されたんですね。その重力波と呼ばれるものが。
そこまでは実際にものがあるかどうかわからなかったから、なかなか信じられなかった。 っていうような、そういうこう時代背景があった。つまり、計算がしっかりしていれば、
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発想がユニークであれば、100年間も見つからない、まるで机上の空論家のようなものを出せるっていうのが、実はこの理論っていうところのすごいところで、面白いポイントだなと僕は思うんですよね。
で、ただまあ僕は正直そんな頭の良さとかはないですし、 もうすごいじゃないですか。だってコンピューターの中に宇宙作っちゃうみたいな発想って。
だから観測とかでいろいろ、もう体力使ってガーッと探して、それをまとめるみたいな研究の仕方をしてたんですね。
別に観測屋さんが頭悪いとかそういうことじゃなくて、僕には多分完全に向いてなかった方向だなと思いつつ、そんな話をしてます。
で、まあこれ話を戻すと、今回は観測的に地球科学の研究者たちが先に、地質だったりとか過去の証拠から、160万年前とかは4年周期で動いているっていうことを観測的に明らかにしていたっていう点が先にあったんですね。
で、今回の研究はそれに合わせて、そのメカニズムを説明する計算結果シミュレーション、そして当時の宇宙を再現するっていうところが非常に面白くて、論文として発表されているっていうような、そういう感じになってます。
で、計算のシミュレーションを行ってあげた結果ですね。これ、何がその4万年の周期っていうのを決めていたかっていうところで言うと、ここは2つの要因があったっていうふうに言われてます。
1つが、地球の自転軸の傾き。地球の自転軸の傾きですね。これ、今って、地球の自転軸って、太陽の周りを地球ってぐるぐる回ってますよね。ぐるぐる回ってるけど、その動いてる面に対して、櫛がそのまま縦に刺さってるってわけではなくて、斜めって傾いてるんですよ。
23度とか24度だったっけ。すっかり忘れちゃったんですけど、そういうふうに傾いてる。これが傾いてるからこそ、寒い季節、暑い季節みたいなところとか、地域によって気温が全然違うとか、なんかそういったところが発生するっていう、その自転の傾きですね。
この自転軸の傾きっていうのが、ちょっとずれたり、あとは、これ、さっき言ったみたいに、光転周期、光転の軌道。光転っていうのは、太陽の周りを地球が回ることを光転って言います。逆に、地球が自分で回ることを自転っていうので、自転の傾きと光転の軌道ですね。
これが、ちょっと楕円形になったり、さらにその楕円が広がるみたいなことが、周りの天体の影響によって結構変わってたと。で、どんな天体の影響かっていうと、例えば木星とかですね。質量が大きいんですよ。太陽系の中でも特に。木星とか土星とかっていうのは。そういったところに引っ張られる重力だったりとか。
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あとは、重力って、めちゃめちゃ重い星が、強い力で引っ張るっていうのもあるんですけど、半分ぐらいの重さでも、近くにいれば、それだけ物を引き寄せるっていう、重力は実は距離にも依存するので、そういった状況もあると。
人間みたいですよね、なんか。めちゃめちゃ人気者で、吸心力のある人だったら、ちょっと距離感あっても、なんか親近感湧いちゃうみたいな。惹かれるな、みたいな気持ちが。でも、身近にいる人は、そういう大スターみたいな人と言うことは別だけど、やっぱり身近にいるから引力を感じるみたいな。
まあ本当に、重力みたいなもんですよ。人間の気持ちなんてね。知らないですけど、すげーおしゃれなこと言ってみたけど、まあそんなイメージだなと思って聞いていただければよくて、まあその2つがあると。つまり、地球の、地球がこの太陽系の中で、どういう動きをするかっていうのは、単純に太陽から引っ張られていながら、回る力に対して、月だったりとか、木星だったり、土星だったり。
そういったところの影響で、広げられていくような影響によってですね、これ、寒い時期と暑い時期を繰り返すと。結局これの組み合わせなので、今回の研究でいうところの、160万年前とか120万年前って言われるような、結構昔の時期っていうところを見ていくと、この時期は4万年の周期になるようなものだったと。
で、一方で、その流れからすると、今の10万年周期っていうのも説明できるし、っていうような感じで、まあ昔の状況と今の状況、結局は、宇宙の中、そして太陽系の中にいる地球っていう立場が、ただ、周りからいろいろ影響を受けながら、ちょっとずつ動きを変えていっていたというような、そういうイメージだと思っていただければいいですね。
ということで、まあ今回は、太陽系の中にいる地球っていう、なんか僕たちがいる地球っていうど真ん中な雰囲気っていうよりは、太陽系の中で回ってる地球として周りから影響を受けた結果、寒い時期と暑い時期っていうのを10万年ごとに繰り返すような、そんな期間があったり、160万年前はそれが4年周期だったりとか、そういったところについて行われた研究っていうのを紹介させていただきました。
なんか、すごいインパクトのある話じゃなかったかなって感じてる人もいるかもしれないですけど、なんか身近な地球、自分たちが住んでる地球が今どういう状況なのか。
地球の歴史全体の中で見たら、今も氷河期みたいな、氷河時代って言われるような中にいるって想像つかないじゃないですか。
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地球温暖化、そんな短いスパンで言って意味あんの?みたいな雰囲気にもなるかもしれないですけど、そういう俯瞰で自分の状況とか、自分の住んでる星の状況を知れるっていうのはすごい面白い研究だなと思って、今回紹介してるって感じですね。
いや、面白かったな。これ見つけたとき、なんか不思議とね、面白いから紹介しようと思って紹介してるんで、ぜひ皆さん面白いなと思ったらコメントとかいただけたら嬉しいです。
はい、ということでですね、本題は以上にしていこうかなと思っていて、ちょっとまたお知らせがございます。
なんとですね、こちら、ポッドキャストチャンネル佐々木亮の宇宙話、アジア最大級の宇宙ビジネスカンファレンススペースタイドのメディアパートナーとして再び選出いただくことになりました。
ありがたい。マジでありがたい。
ちょっとね、ホームページのURLは概要欄に貼っておくんですけど、いやもうね、いいっすよ。名だたる宇宙系のメディアと肩を並ばせていただいている感じっていうのがすごくて、ホームページにもメディアパートナーラムっていうのがあるんですよね。
もちろんこれ海外の宇宙ビジネスとかのメディアもそうだし、お世話になっているそら畑とか、あとフォーブスもいますね。
あとその朝日新聞とかやっている宇宙ビズとかね、いろいろある中で宇宙話、個人のポッドキャストチャンネル入れていただいて本当にありがたいなと。
本当すごいカンファレンスなんですよね。去年2回開催されたやつ、両方ともイベント参加させていただいて、いろんな人から来るし。
あとね、ここだけの話なんですけど、ここのカンファレンスに行くとちょっとだけ有名人気分を味わえるっていう。
これね、僕も毎回びっくりしてるんですよ。
普段ポッドキャストやってても声かけられることなんか基本的にはあんまないんですよね。
ポッドキャストのイベントとか行ったら別ですよ。なんですけど、宇宙ビジネス特化のカンファレンスじゃないですか。
宇宙好きが集まってるんですよ。もうね、視聴率がすごい。
僕のポッドキャスト聞いてるのはこの業界の人しかいないんだろうなっていうのが感じてしまうぐらい、そこいっぱいいて、会話弾むんですよね。やっぱり楽しくて。
そこからの派生で、以前いろいろ企業の方とかに出ていただいた経緯もあったりするので、またここからコラボとかいろいろ紹介できたら嬉しいなと思ってます。
この番組の準レギュラーになっているヒロですね。ヒロがまさにスペースタイトの役員というか感じなんですよ。
だからまたスペースタイト開催されるにあたって、ヒロ忙しいから全然日本にいないんですけどね。
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なんとか捕まえて、喋りながらいろいろ面白い話をお届けできたら嬉しいなと思っております。
そんな感じで今年も宇宙話いろいろチャレンジしていけそうなところになってます。
昨日結婚式の話もしましたけど、ここから切り替えて、またガンガン攻めていって宇宙話飛躍していくかなと思ってますので、
皆さんには昔から知ってんだぞっていう雰囲気を出しながらしっかり応援していただけたら嬉しいです。
ということで今回は以上にしていきたいと思います。
今回の話も面白いなと思ったらお手元のSpotifyアプリでフォロー、フォローボタンの下にある星マーク、
こちらからレビューいただけたら嬉しいです。
番組の感想や宇宙に関する質問についてはTwitterのハッシュタグ宇宙話、宇宙が漢字で話がひらがなになっております。
地球面白かったなとかスペースタイト選ばれておめでとうございますとか、
なんでもエピソードいいのでぜひ送ってくれたら嬉しいです。
それではまた明日お会いしましょう。さよなら。
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