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2023-08-15 20:52

1041. 木星の月のバリアと火山が激アツ【ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡】

ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡は宇宙の果てを見たいのに、太陽系を見るオーバースペックな実験が実施されました!

soraeの記事「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が「ガニメデ」と「イオ」の謎を解明」はこちら!

https://sorae.info/astronomy/20230812-webb-ganymede-io.html


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ソース


Credit :  NASA, JPL, USGS

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1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております宇宙話。今回は、木星が持つ月、木星の月で見られるバリアと火山、このお話をしていきたいと思います。
木星には、超巨大な衛星が4つ、そして太陽系でも屈指の数を誇る月がたくさんあります。
その中で特徴的な衛星2つ、ガニメデトイオと呼ばれる天体で見られる、星のバリア、そして星の火山、この辺りのお話をしていきながら、太陽系の歴史の謎に迫っていく、そんな回になっておりますので、ぜひ最後までお付き合いください。
2023年8月15日、始まりました佐々木亮の宇宙話。このチャンネルでは、1日10分、宇宙時間をテーマに天文学で博士号を取得した専門家の亮が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
本日でエピソードが1041話目を迎えるというところになっておりまして、基本的には1話完結でお話ししておりますので、気になるトピック、気になるタイトルからぜひ聞いていただけたらと思っております。
さすがに1040個もエピソードがあれば、1つぐらいはね、気になるところあるんじゃないかなと思うので、宇宙っぽいワード、検索のとこに入れていただいたらすぐにヒットするかなと思うので、そちらからぜひ聞いてみてください。
で、前回はブラックホールに吸い込まれる水のお話だったりとか、その前は今話題のペルセウス座流星群ですね、このあたりのお話をさせていただきました。ぜひですね、そちらもチェックしてみていただきたいんですが、今回メインでお話ししていこうと思っているのは、木星にとっての月。
木星の月ですね、いわゆる衛星ってやつです。それの2つを観測した結果、見えてきたバリアーの正体と火山の正体、このあたりをお話ししていきたいと思っております。
最近、宇宙話ではよく、地球が持っている宇宙に対するバリアーっていう話だったりとか、あとは生命が生まれるときに必要な火山活動みたいなところの話をよくしてたと思うので、そういうのにつながる話が木星でも起きうると。
しかもそれをジェームスウェップ宇宙望遠鏡で観測したというようなところで、もう世界最高峰の望遠鏡、ちゃんとこの後説明するんですけど、それを使って観測したら何がわかったのか、このあたりをお話ししていきたいと思っております。
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今回のお話は大人気宇宙ポータルサイトソラエとのコラボ企画になっております。ぜひですね、概要欄に記事貼っておきますので、文字でも画像でもそして音声でも宇宙楽しんでいただけたら嬉しいなと思っております。よろしくお願いいたします。
ということで、今回の本題なんですけど、木星の月っていうところに注目していくっていうお話でした。木星にとっては月、いわゆる衛星と呼ばれるものですね。地球にとっての月みたいなものがめちゃめちゃたくさんあるんですよ。
これ、先日土星の衛星の話させていただいたと思うんですけど、土星の衛星と木星の衛星っていうのは、本当に太陽系の中でも有数のたくさん衛星を持っている星のうちの一つであるというようなのが木星なんですね。今回注目する。
で、その中でも木星が持っている4大衛星と言われるガリレオ衛星と呼ばれるものがあるんですね。このガリレオ衛星っていうのは、本当に木星の中では注目するべき4つ、本当に何十個も衛星があるうちの、こいつらが最も代表的な衛星ですっていうようなものがあるんですよ。
で、そんな中で今回注目するのは、ガニメデって呼ばれる天体とイオって呼ばれる天体です。この2つ、それぞれいろんな着眼点があって、いろいろ面白い点はあるんで、1つずつ紹介していくとともに、これらをどうやって解き明かそうとしていったのかっていうところで言うと、
新手法として、ジェームスウェップ宇宙望遠鏡を使った観測が行われたというようなところになってます。ジェームスウェップ宇宙望遠鏡、ジェームスウェップスペーステレスコープとも言いますね。JWSTっていう略され方をして、天文業界のサグラダファミリアと言われていたような、いつ完成するんだろう、こんなもうきれいな建造物みたいな感じなんですよ。
見た目は宇宙空間に漂ってたらまさに宇宙船って感じで、そんな芸術的なフォルムをした見た目にプラスして、開発期間が本当に長かったというようなところで、それを比喩する感じで、サグラダファミリアだと言われていたんですね。
ただ、そのジェームスウェップ宇宙望遠鏡も、2021年の12月に打ち上げられて、そこから順調に観測を成功させていっているという背景があります。
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ジェームスウェップ宇宙望遠鏡、ポッドキャストでも結構お話ししてきていて、それ、きっかけとかっていうのもあったんですけど、きっかけは僕、周永社がやっている週刊プレイボーイっていう雑誌で、見開き2ページ、計4ページで、ジェームスウェップ宇宙望遠鏡について解説させてもらうっていうような機会が実は結構前にあって、1年くらい前だったかな。
っていうようなところであって、っていうところから、僕もジェームスウェップ宇宙望遠鏡にもっと興味湧いたし、それのおかげでみんなの理解もぐっと深まったみたいなきっかけがあったっていうのもあるんですよね。
ただ、もっとやっぱりスペック的に面白い部分もあって、ジェームスウェップ宇宙望遠鏡は、こう、宇宙の中でできた一番最初の星、ファーストスターって呼ばれるものを観測することを目指して作られているっていうような、メインのミッションがそういった壮大なミッションを掲げていたりするんですよね。
っていうところで、ものすごくいい視野を持っているし、機動性もあるし、安定性もあるしっていうところで、じゃあこのジェームスウェップ、単純に宇宙の果てばっかり見るとかではなくて、その高い感度と高性能な光を分ける能力、分光能力っていうところを使って、近くの天体も観測してあげると、今までわからなかったことがわかるんじゃないかっていうところの、
方向性で研究が動いているんですね。で、その中で観測された2つの結果っていうのが、今回発表されていたと。なので、ここから木星の2つの衛星についてお話ししていきたいと思います。
まずはガニメデと呼ばれる衛星です。この天体を観測して明らかになったことっていうのは、大きく1つで、木星の衛星も実は地球みたいな強いバリアーを持っていることが明らかになった。そういうお話をしていきます。
木星の4大衛星の1つ、ガニメデと呼ばれる天体は、これ、太陽系の中で見ると、このガニメデは最も大きな衛星として知られています。
直径が5268kmになっていて、この大きさっていうのは、太陽系で最も小さい惑星と言われている水星の直径が4880kmなので、それよりも大きい天体であると。
水星より大きいにも関わらず、木星がでかすぎて木星に捕まっているから、木星の衛星として存在している天体って感じですね。だからこれ、軌道が違ければ、もうなんかがっつり太陽系の一員だったというふうに言われてもおかしくないぐらいの大きさではあるっていうところなんですね。
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で、実は先日話した土星の衛星も、実はこのガニメデに次いで2番目に大きい衛星の話させてもらったんですよ。10日ぐらい前だったかな。そういったところでも最近、一瞬ガニメデって登場してたんですよね。
で、このガニメデ、めちゃめちゃ大きいですと。で、めちゃめちゃ大きくて、ガニメデの中心にはしかもこれ、金属がたくさんあるっていうふうに言われてます。で、この金属がたくさんあることによって、磁場が発生している。
つまり、ガニメデは水星より大きい天体の形をしているだけでなくて、その大きさで巨大な磁石みたいな性質になっているっていうところが知られている天体でもあると。しかもそういう衛星って他にないので、唯一の磁場を持っている衛星であるっていうところが強い磁場ですね。
金属を含んでいて、磁場を発生させているっていうところでは唯一と言っていいような天体のようなんですよ。で、この磁場、宇宙話聞いてる方はなんとなくわかってきたかなと思うんですけど、宇宙空間ではバリアーとしての役割を担ってきているっていうのが、最近研究でよく言われている部分です。
地球でこのバリアーとしての性質を担っている大きな現象の一つとして見られるのがオーロラですね。オーロラっていうのは、まさに地球のバリアーがいろんなものを弾き飛ばした結果、発生するきれいな発光現象なんですよ。
地球っていうのは巨大な磁石っていうふうに捉えられることが多くて、小学校の理科の実験とかでも地球の円に対してS極N極みたいなでっかい磁石をバチンと置いてるときとかってあるじゃないですか。
ああいう感じで、とにかく地球っていうのは巨大な磁石として比喩されることが多いんですよね。この磁石がもし存在しているのであれば、その周りに磁場が発生していて、この磁場は宇宙から飛んでくる、例えば電気を帯びた物質だったりとか、
地球の場合で言うと、これがもうちょっと総称で言うと、太陽が吹き飛ばしてきた太陽の物質、ちょっと乱暴な言い方するとゴミみたいなものを、宇宙から飛んできたものを地球の地表に降り注がないためにバリアーを張っている。
そして、この磁場があって、宇宙からのバリアーとしての役割を担っているっていうところが重要で、バリアーで例えば物を遮断した、バシッと止めたってなったときに、その反動で、例えばこう、磁石の足元になっているような南極とか北極でオーロラが発生すると。
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なんかその電気を帯びたものが飛んできたら、その磁石の線に沿って、磁場に沿って地球に降り注いでくるから、そこでオーロラが発生するっていうようなところが見えるんですよね。
で、これって実は木星でも見えていて、木星はもっと強い磁場を持っているから、実は地球とは比べ物にならないぐらい巨大なオーロラを発生させているっていう実は観測例もあったりするんですよ。
じゃあ、磁場があるっていうことが明らかになっている、このガニメデにもそういった性質あるんじゃないかというようなところが疑問視されていたので、そこの性質を明らかにするために今回、ジェームスウェップ宇宙望遠鏡で観測してあげた研究結果が出てきました。
そうするとですね、例えば宇宙から飛んできた物質によって、表面に何か悪影響が与えられた場合っていうのは、例えば木星の衛星たちの場合でいうと、水でできた氷で覆われていることが分かっているんですよ。
宇宙空間から飛んできた、そういった宇宙から飛んできた物質とかっていうのがぶつかると、H2Oとして存在していた氷たちを放射線が分解してしまうっていうような事象が発生しますね。
そうするとH2OがOだけのものになったりとか、酸素として出てくるパターンとオゾンとして出てくるパターンと、これH2Oよりもより酸素の量が多い化酸化水素と呼ばれるものを生成したりするんですよね。
H2Oっていう水が表面にたくさんあって、氷の形で、それに対して宇宙からの過電粒子だったり放射線だったりっていうところの影響で酸素が飛び出てきたり、さらに酸素が3つ繋がったオゾンができたり、逆に余ったHとかがまたガチャガチャとくっついて、Oもガチャガチャとくっついて化酸化水素って呼ばれるものを作っていたりっていうところなんですよ。
これ逆に言うと、この化酸化水素って呼ばれるものが、もしガニメディアの表面で見つかったのであれば、これバリアちゃんと機能してない。なぜならバリアがあったら化酸化水素、宇宙からの物質ガードされてるから発生しないはずなんですよね。
なので、観測して、もしこれらがたくさん発生したのであれば、これはバリアが機能していないというような研究結果になるわけですよ。で、逆にこれ地球とか木星とかみたいにちゃんと地場のバリアが張られているのであれば、例えば極域みたいに、地球でいうところの寒い地域、北極の周りとかでオーロラが見えるみたいな感じで、
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そこらへんに化酸化水素のシグナルが見えるんじゃないかっていうところが指摘されていて、じゃあものすごく目のいい望遠鏡で、ジェームスウェップ宇宙望遠鏡でガニメディアの化酸化水素の分布を測定してあげようというような、そういう研究が行われました。
で、そうするとですね、これガニメディアで初めて化酸化水素の発見っていうところが行われたというような研究があって、で、これはそれだけじゃなくて、化酸化水素はガニメディアが木星の周りをぐるぐる回っている方向と同じ側にだけ強く発生していた。
逆に言うと、低緯度のところでは発生していなかったというようなところも明らかになりました。これはつまり何が言いたいかっていうと、地球とか木星でオーロラが見えるみたいな感じで、極域に化酸化水素がたくさん見つかった。
つまり、バリアーが一定ちゃんと機能しているんじゃないかっていうところの観測結果が出てきたっていうところになってますね。もうちょっと深い話とかもいろいろあるんですけど、とにかく音声から今頭の中で木星の中の月をイメージしてもらって、そのイメージしてもらったものっていうのがちょっとねどういう風になっていってるのかっていうところをイメージしてもらいたいですね。
そうするとオーロラが発生するみたいな感じで、南極とか北極みたいな位置のところにそういったバリアーの影響でガニメデの極の部分にも宇宙から飛んできた放射線の影響が色濃く出ていたというようなところですね。
こうやってどんどんどんどん今時点で太陽系の謎っていうのが解き明かされつつあるっていうところなので、宇宙の果てを見るっていうかなりオーバースペックに感じるかもしれない観測機器を使って太陽系の衛星見ていくっていうのはかなり面白い結果をもたらしてくれるんじゃないかなと思うので、今後のこういう研究にはかなり期待かなというふうに思っております。
ということで今回の本題はこれ、実は2つ紹介したくて、もう1個イオって呼ばれる木星の衛星紹介したかったんですけど、ガニメデの話題で喋りすぎちゃったので、ちょっとまた次回に回していきたいかなと思ってます。
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と言いつつですね、実は明日このイオの話できないんですよ。何でかっていうと、明日、あさってではコラボ会をお届けしていこうかなと思っているからですね。
今回のコラボ会は山あり谷あり放送室っていう、僕が第3回ジャパンポッドキャストアワードでSpotify Next Creators 賞っていうのを受賞したタイミングで、同じ受賞式のタイミングでWellbeing 賞にノミネートしていた番組でもあるんですね。
で、そのお二人と収録してきた模様をちょっと明日からお届けしていきたいなというふうに思っております。
この中では実は宇宙の教育に関する話だったりとか、僕が散々アメリカ人、宇宙好きめちゃめちゃ多くない?みたいな話をしてたと思うんですけど、そういったところをアメリカに住んでいる谷くんにそういう話を聞きに行ってみるみたいな。
で、その宇宙教育に関しては山ちゃん、山ちゃんの方はなんと教育で内閣総理大臣賞を受賞したことあるっていうような教育もさなので、その方にじゃあ宇宙教育広がんないかなみたいな話しつつ、いろんな話題を展開していくっていうようなそんなコラボになってるんで、そちらをね、明日明後日では流させていただこうかなと思ってます。
で、そこで流させていただいて、で、その上でまた今回お話しできなかったイオの話をさせていただければと思っておりますので、こちらぜひですね、楽しみにしておいてください。
ということで、まあ今日で今週お話しする宇宙の内容はいろいろさらわせていただいたかなと思うので、ぜひですね、今週も宇宙話楽しんでいただけたらというふうに思っております。
まあ台風が近づいていたりで、なかなか家を出れなかったり、あとはこうちょっと対策をしなきゃいけなかったりっていういろんな地域の方いると思いますが、ぜひですね、お体には気をつけて安全に過ごしてください。
今回の話も面白いなと思ったら、お手元のポッドキャストアプリでフォローボタンの近くにある星マーク、こちらからレビューいただけたら嬉しいです。
番組の感想や宇宙に関する質問については、ツイッターのハッシュタグ宇宙話または概要欄にあるお便りコーナーだったり、スポティファイのQ&Aコーナーからじゃんじゃんお寄せください。
それではまた明日お会いしましょう。さようなら。
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