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ジングル作成:モリグチさんfromワクワクラジオ
ソース
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1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております。宇宙ばなし。 今回は、科学系ポッドキャスト、トークテーマの
変人。 今回は、僕が専門で研究をしていたX線天文学、その世界を切り開いた
天文学の分野を作った人たちを紹介させていただきます。 ぜひ最後までお付き合いください。どうぞー。
2024年2月9日、始まりました佐々木亮の宇宙話。
このチャンネルでは、1日10分、宇宙時間をテーマに天文学で博士号を取得した専門家の亮が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
本日でエピソードがこちら、1218話目を迎えております。
基本的には1話完結でお話ししてますので、気になるトピック、気になるタイトルからぜひ聞いていただけたら嬉しいです。
ちなみに前回は、前回は宇宙を学ぶことができる大学ってどうやって考えて、どうやって見つければいいのかみたいな、
僕の経験のところがベースにはなるんですけど、そんなお話をさせていただいたりしておりましたね。
で、それの前とかは、1216話とかは、ノット半島地震で発生した、地震の影響で重力波望遠鏡カグラが損傷していたっていうそんなニュースもお届けしてましたので、
結構幅広くいろいろ紹介できているかなと思います。ぜひチェックしてみてください。
そんなこんなで、今回のトークテーマは何かというと、今回は宇宙業界の中にいた変人を紹介していきたいと思います。
今回は僕が専門でやっていた天文分野、X線天文学っていうところをピックアップして、その業界を作り上げた人たち、そこのストーリーをちょっとお話ししていきたいと思います。
で、なんで変人とそこをやるのかっていうと、この人たちは今は1個の研究分野として成立している、そのX線で宇宙を見る、
こんな無謀なことをやり遂げて、でそれやり遂げたおかげで、今もう分野として成り立って60年70年経つ状態を作り上げたと。
これはもう変人扱い絶対にされていただろうという目線でお話ししていく、勝手な決めつけ変人ですね。
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やっていきたいと思います。で、なんで今回変人ピックアップしていくかっていうと、これは
毎月10日は科学系ポッドキャストの日ということで、その前後で共通トークテーマで科学系ポッドキャストのみんなで話を進めていくっていう内容があって、
今月はトークテーマ変人なんですよね。なのでそれぞれの番組が変人っていうエピソードでいろいろ展開しているので、
僕は今回X線天文学という分野を作った変人を紹介させていただこうかなと思っております。
じゃあ早速本題行きましょうか。今回紹介するのは、このポッドキャストでも1回特集組んだことありますね。
X線天文学っていうところ。X線、聞いてイメージする言葉って皆さん何でしょうか。
まあよくあるのはレントゲンですよね。もうレントゲンは非常に重要な
ツールじゃないですか。ツールというかテクノロジー。僕ら怪我して骨大丈夫かなって言って体の中を見るために使えますよね。
レントゲンってどうやってできているかっていうと、正面からX線を体に当てると。
X線当てるとめちゃめちゃエネルギー強いんですよ。エネルギー強いから皮膚とかはすり抜けるような光なんですね。
ただ骨っていうのはある程度の密度があるから、そこは通り抜けられない。
このX線のあるものは通り抜けられて、あるものは通り抜けられない。この性質を生かして体の骨とかが折れてないかをチェックするのがこのレントゲンの技術なんですよ。
ここで何を伝えたいかというと、この技術というよりはこの光を使って宇宙を見る。
なんならこういった光って宇宙からたくさん飛んできてるんだよっていう話なんですよね。
今ではもうそんなのは一種当たり前のことだと認識されて、天文学っていうのは発展していってるわけなんですけど、この分野が出来上がったのは1960年。
1960年です。だから今からもう60年前、なんなら70年前ぐらいというようなところ。
これは例えばガリレオが望遠鏡を使って観測したとか、そういう歴史から比べると非常に浅い、歴史の浅い分野ではあると。
ただ、そんな分野を切り開いた人たちがいるんですよね。それが、研究者の名前がジャコーニっていう人だったり、あとはロッシーっていう人がいます。
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この人たちの活躍っていうのは、X先天文を研究する上では、まず最初に勉強させられるというか、紹介させられる業界の一番最初の研究成果を残した人たちですね。
何をしたかっていうと、もうこれ簡単です。今はもしかしたらX先天文学に興味というか知識が全くない状態でこのポッドキャストを聞いてくれていたとしたら、
本当にそんなことあるの?って思うじゃないですか。宇宙からX線が飛んでくるなんて、どういう状況なんだろう。
60年前の時点ではより未知ですよね。そんなあるのかないのかわからんけど、いや、こう考えたら実際あるんじゃないの?っていうのを考え始めて、
何ならもう観測装置飛ばして宇宙に。で、観測をもうしてしきっちゃった。っていうのがこの人たちの成果なんですよ。
すごいですよね。当時は、常識としては、当時のみんなの感覚としては、太陽以外のX線なんて見れないだろうと思ってたんですよ。
このX線がどういうふうにできるかみたいなところは、たぶんある程度こう、理論だったりが詰められていて、
で、太陽は近いし、温度も高いしっていうので、まあX線が出るだろうと考えられていたのはわかる。
ただ、じゃあこうX線このぐらい太陽が出してるから、これ何百光年、何千光年先までその天体持ってった時に、
僕たちのこの地球にそのX線の光が届くのかと、そんなに強い光出してるんですかと言うと、
いやーないんじゃない?って思われてた。だからこそ、宇宙をX線で見ても、まあ特に面白いことなんかないよと、
いうところが考えられていたのが、当時の常識というか、考え方ですね。
そんな中で、いや、これはなんか面白いの見えるだろうということで、一旦こう立て付けとしては、
月から反射した太陽の光だとか、一旦こう正確に見えそうな太陽の光だったりっていう、そういうのを見るっていう目的
っていうことにして、宇宙にそのX線を検出できる装置っていうのを打ち上げたんですよね、彼らが。
で、彼らがそれを行ってあげた結果ですね、もうすごいシンプルな構造の検出器なんですよ。
それなのに、もう1960年代の時点で、宇宙からのX線天元をバンバンバンバン見つけられるぐらい、
もう簡単に言うと、宇宙はX線で色とりどりに輝きまくってた。
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ここをこじ開けたのが、このロッシーさんだったり、ジャコーニさんだったりっていう、この方々なんですよね。
で、この方々がいて、そこに一緒に研究をしていたのが、日本で日本のX線天文の父みたいに言われている、
織田実さんという方。この方がいたと。で、そこにこう弟子入りというか、そこの弟子みたいな感じで動いてた方達が、
今のX線天文学のもう重鎮というか、名誉教授的なぐらいのレベルにいる人たちで、
で、その人たちに教えてもらってた人たちの世代が、僕の指導教員とか、今のX線天文学のミッションを支えているシニアな人たち。
で、僕らみたいな感じで、世代がこう分かれてるんですよね。
なんなら僕よりももうちょっと上に、その人たちから直接の指導を受けた人たちがいて、僕らは結構もうその後半っていう感じになってるぐらいで、
もう5世代、4世代、5世代とかっていうぐらいに渡って、このX線天文学の発展があったというところを、
X線天文学っていう分野を作ったっていうのが、このジャコーニさん、ロッシーさんという方々なんですよ。
だって、そこから発展してきたからこそ、そしてその分野で日本が世界に対して存在感をアピールしまくれたこと。
これのおかげで、今だと、3週間前スリムの着陸がありました。月面着陸でワーって盛り上がってました。
そこに加えて、実はスリムと一緒に打ち上がったのが、X線天文衛星のクリズムと呼ばれるもので、
その開発にかかってるお金とかも、スリムの倍とか、倍までいいかな、いやでもいくぐらいだなっていうぐらいの価格、
お金がかかっているっていうので、実はその時に打ち上がったミッションの本流はクリズムにあった。
でも、今世界中注目しているのはスリムだったりするけど、それぐらい注目度の高いミッションが裏にあって、
今まさに宇宙でどういう成果を残そうとしているかっていう、キロに立っている状態なんですよね。
この歴史の変遷、めちゃめちゃすごくないですか。この流れを一発目に作った人たちっていうのは、当時絶対に変人扱いされてるわけですよ。
よくあるじゃないですか。そんなんないだろうみたいな。そんなの見つけられんの?みたいな。
しかも天文の分野って結構固い分野ですから、そんな新しいところ、もちろん行動力のすごい人たちによって変えられてきてるから、
その人たちのおかげではあるんですけど、やっぱ天文業界でそういう新しいのをゴリゴリと科学的な裏付けも取りながら、
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進めていったこの方たちは本当にすごいなぁと。で、これ何が面白かったか当時。例えば、
宇宙の中で太陽の次ぐらいに明るいっていうX線の点元を発見したのもこの時なんですね。
で、それが何かっていうと、スコーX1。スコーX1っていう天体です。
この天体はサソリザ、スコってスコーピオンのスコですね。のX1、X線で見つけた一番の天体であるっていうのでそんな名前がついていて、
サソリザの中にすごい面白い天体があるんですよ。 これが中星子星と普通の星の組み合わせになっている錬星と呼ばれるものです。
中星子星ってピンときますか? なかなかレアな天体なので来ない人も多いんじゃないかなと思うんですけど、
中星子星、簡単に言うと、
太陽とかのものを、太陽をそのままギューッと直径10キロとか20キロにギューッと押しつじめて、重さそのままでそのぐらいに押しちじめたぐらいの大きさ。
東京の人はピンとくるかもだけど、山手線にスポッと収まるぐらいまで、太陽を圧縮したような、そんな天体。
そしてそこに対して周りに普通の星があって、ガスみたいなのがワーって流れ込んでいって光っているみたいな天体がサソリザの中心の方に見つかったんですね。
だからこれすごい状況で、こういうブラックホールの次にこの重力の強い天体が中星子星で、
ブラックホールになり損ねた星でもあるんですよね。
で、これすごいのが、例えば直径1万キロの地球が直径10キロに一瞬でギュッと圧縮されたら、みんなの世界どうなると思いますか。
足元の地面がヒュッてなくなるじゃないですか。で、その地球の半径が10キロになったら、その大きさになる大きさの地面までどんどん落ちていきますよね。
で、重力っていうのは重い天体がちっちゃく集まっていれば集まっているほど強く引き合う。
なので、爆発的な重力で僕たちは体が引っ張られるんですよね。中心に向かって。
で、地面なくなってバーって落ちていくと、マッハ500とか、秒速で言うと秒速200キロぐらいまで到達するらしいですよ。地面にたたきつけられる瞬間って。
っていう感じですね。で、まあこれじゃあそのぐらいのスピードで落ちていくと。
それを太陽バージョンみたいなのが中性地勢っていう感じで、それだけ強い天体が
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宇宙でX線光ってるものでないよって言ってたのに、そういうのがいきなりバチンと見つかって、時代がガラッと変わったっていうところが
その当時の一番センセーショナルなものの一つだったと言われてますね。
とにかくこのロッシーさん、ジャコーニさんたちの働きっていうのはものすごくて、まさにきっと当時見たら変人に見えたんだろうなと。
で、この活躍のおかげで、1960年代の天文系の論文っていうのの40%はX線天文学が占めていたと言われているぐらい
すごい成果を残した分野なので、今回この変人のエピソードを紹介しながらですね、しながら今日本がゴリゴリに進めている。
そして月面着陸成功させたことのあるアメリカ、中国、インド、この辺りも今X線天文学にちゃんと手を出している。
この世界のバランスっていうのがX線天文学を軸にどうやって変わっていくのか、ここはかなり注目のポイントになってきそうなので、
ぜひ皆さんは宇宙話を通してチェックしてもらえたら嬉しいなと思って、今回の変人エピソード以上と締めさせていただきたいと思っております。
ぜひですね、この辺り興味深いなと思ったら、ぜひコメントとかいただいて、いろいろ一緒に答えていくので、一緒に番組作っていきましょう。よろしくお願いします。
はい、ということでアフタートークですね。 今回は科学系ポッドキャストの日、トークテーマっていうところでみんなでやっててですね、
これもう1年以上経つんですよ。 もともとは、これ科学系ポッドキャスト参加してる人も多分あんま知らないぐらい、初期の頃は
バイリンガリレオっていう番組があって、今やってないんですけど、その番組と僕で科学系増えてきたから科学系っていう括り作ろうよって言って始めたところからスタートだったりするんですね。
当時その農系ポッドキャストっていうのがめちゃめちゃ流行ってて、 真似しちゃおうっていう、もう安易な発想ですね。
そっから今こうやって20番組ぐらいが参加して、毎月同じトークテーマでやっていくと。 そうするとポッドキャストって番組を見つけられないっていう
そういうやっぱウィークポイントみたいなのがあるんですけど、 科学系のこのトークテーマに参加すると、それをクリアできるというか、そこが魅力になっていろんな人が参加してきてくれてるっていう背景もあるので、
これからもなんかそういう、まずは最初みんなに聞いてもらえる場として、こうやって科学系ポッドキャストの括り、そしてトークテーマ、どんどん盛り上げていきたいなと思ってるんで、
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ぜひ皆さん、この科学系ポッドキャストとか、変人って言ったら多分今回の企画のエピソードたくさん出てくると思うので、 こちらぜひ聞きに行ってみていただけたらと思います。よろしくお願いします。
はい、ということで、じゃあ昨日いただいたコメント一つ読み上げようかな。 紹介させていただきます。
リスナーネーム、ローズさんからいただきました。 昨日のエピソード聞いていただいたんですね。
宇宙系の大学の見つけ方、とても参考になりました。 娘は高い学力で飛び級ができますが、自閉症ですから、中学や高校や大学を選ぶ範囲が狭く、
探すことも疲れる状況です。 カリフォルニアは自閉症の子どもに寛容なので、日本も早くそうなることを願います。
娘は自閉症の症状をコントロールできるようになってきたので、将来が楽しみです。 というコメントをいただきました。ありがとうございます。
ローズさんからは、おとといもコメントいただいてて、
宇宙が研究できる大学ってどこにあるのか、どうやって調べるんだろう、みたいな話してもらってたんですよ。
小学校5年生の娘さんと一緒に聞いていただいてて、
その中でカリフォルニアの大学どういうのがあってとかを調べてるって話があったんで、
これはね、なんか日本国外の情報とか僕はあんま分かってないし、
なんとも言えないですけど、やっぱ海外の方がそういうのは寛容だっていう話なんで、逆に教えてほしいですね。
今度、この間奏でる細胞っていう番組で、スタンフォード大学に通われている方と一緒に
お話しさせていただいたことあったんですけど、宇宙の研究してて、それも聞いてくださったっていうところだったんで、
なんて言うでしょうね、 彼、もう一回呼んで宇宙話で話すとか、そういったところしながら
なんかお役に立てることがあったら、ぜひやっていきたいなと思っているので、ローズさんこれからも宇宙話楽しんで聞いてください。
よろしくお願いします。 今回の話も面白いなぁと思ったら、お手元のポッドキャスターアプリでフォロー、フォローボタンの近くにある星マーク
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