1. 佐々木亮の宇宙ばなし
  2. 945. 火星で生命見つけられる..
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1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております宇宙話。今回は海底1億年前の岩石の中に生命体のヒントになりそうな物質が見つかった、そんなお話をしていきたいと思います。
1億年間岩の中に隠れていた生命を見つける鍵になりそうな物質。
これが発見されたことによって、火星とかで生命が発見される可能性っていうところがちょっとだけ上がったんじゃないかっていうかなり面白い研究が出てまいりましたので、こちら紹介していきたいと思います。
ぜひ最後までお付き合いください。
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2023年5月13日始まりました佐々木亮の宇宙話。 このチャンネルでは1日10分宇宙時間をテーマに天文学で博士号を取得した専門家の梁が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
本日でエピソードが945話目を迎えております。 基本的には1話完結でお話ししているので、気になるトピックとか気になる単語とか、そういったところから聞いてもらうのがいいんじゃないかなと思いつつですね、
この1週間は結構こう、宇宙の生命の話とか、 太陽系、地球の歴史に関する話、結構メインでがっつりピックアップしてきました。
で前回も月表面での地震とか、そういったところの話したんですけど、 今回もこれ面白い地球外生命体見つけられるんじゃないのっていう、そんなお話をしていきたいと思います。
具体的には、火星に生命がいてもおかしくないかもしれないっていう研究結果が、地球上での実験で明らかになったってところですね。
ここをちょっとピックアップしていきたいと思います。 これからどんどん、やっぱり地球外生命体いるかいないか問題っていうのは、今後たくさん出てくるんですよね。
なぜかっていうと、このポッドキャストでもよく話すみたいに、 太陽系以外の惑星っていうのを発見する件数がどんどん増えていて、
今では5300を超えるっていうところになってきてるんですよ。 こうやってどんどんサンプル数が増えていくことで、惑星に対する研究っていうのも深まっていくし、
それだけじゃなくて、太陽系の中での研究っていうのもどんどん進んでいくんですよね。
アルテミス計画っていうアポロ計画の後継プロジェクトがあって、 アポロ計画で55年前でしたっけ?
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月面に着陸したっていうところ、人間が着陸したっていうところがあって、 その着陸したところからまた長い月日を経て、このタイミングで月を目指していくと。
これは単に月を目指していくっていうだけではなくて、 そこを拠点にして火星に行くだったりとか、より深い宇宙探査をしに行くっていうところの拠点としても考えられていたりするんですね。
これってちなみによく、なんで月面なの?みたいな話をするんですけど、 これはもちろんちゃんと月の表面で生活基盤とか燃料の補給とかができるようになった上での話ですが、
月って地球の重力の6分の1とかなんですよね。 月ってその重力がちっちゃい。
その一方で、地球から宇宙に行くときに何が一番大変かって、重力を振り切るのがめちゃめちゃ大変なんですよ。
もちろんそこから他の星の軌道に入っていくだったり、 地球の周りをぐるぐる回るためにスピード確保してとか、ここに行きたいとかいろいろあると思いますけど、
重力を引きちぎるっていうんですかね。 重力の束縛から逃れて、宇宙に出ていくっていうところが重要なポイントになってくる。
そんな中で月だと6分の1の重力になるから、そこから抜け出すエネルギーっていうのも相当小さくていいんですよ。
なのでそういったところも含めで、そうすると今まで例えば10っていうエネルギーを使ってようやく宇宙に出れた。
そうしたらもう残り例えば10しかありませんみたいなところになった場合、 例えば20っていう総量を持ってても、月の表面からは
宇宙に出るには1とか2としかエネルギー使わないから、18残りますみたいな。
そうするとそれからいろんなところをめがけて、その燃料を使って飛んでいけるじゃないですか。
結局宇宙空間で必要なのって燃料で、人工衛星が寿命を迎えるのも太陽のエネルギーを確保していけなくてとか、
あとは姿勢を変えるスラスターの燃料がなくてとかっていう問題で結構ダメになることが多かったりするんですよね。
だからこそ燃料問題っていうのは大事で、じゃあどっか目的地を目指していくってなったときに、
なるべくエネルギーを削減して飛んでいける方がいいみたいなところで月面が重宝されるんじゃないかっていうふうに言われていたりするんですよね。
さっきその人工衛星の寿命ってスラスターって呼ばれる姿勢変えるなんかプシュプシュって飛ばしてるあれですね。
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あれによって寿命が決まっちゃったりするっていう話に対しても、なんか軌道上のガソリンスタンドみたいな感じでそれを補給するような仕組みっていうのを考えてたりもするし、
あとは僕がずっと関わっていた国際宇宙ステーションに搭載されている観測機とかは、そういった心配が基本的にはないと。
なぜなら国際宇宙ステーションっていうのにくっついてるから、あれの管理がちゃんとされていればエネルギーはしっかり供給されるみたいな感じで寿命が長いからこそ、
もうそろそろ15年、15周年っていうのを迎えるのかなっていうので、なかなか長寿のミッションになれたりするっていうところがあるんですよね。
ちょっとこの辺りの燃料の話、話し始めるとキリがないので、一旦こんぐらいにしておいて、そうだ、明日のエピソードでは国際宇宙ステーション
2030年までって言われてるけど、ロシアの関わり方ってどうなんだろうみたいな、それまでずっといるの、そもそも今ちょっと国際情勢的に
ロシア大丈夫みたいなところもあると思うんですけど、ちょっとそのあたりの話ししていこうかなと思ってるんで、次回楽しみにしておいていただきたいですね。
そんなこんなで、アルテミス計画の先にあるのは、その月を拠点にした火星探査だったり、
それこそスペースXが目指しているのは火星移住、そして火星から、火星との往復ができるようなロケットっていうのを開発していこうとしていたりするというところで、やっぱり火星っていうのは非常に重要なんですよね。
で、そんな重要な火星の中で、やっぱ一個みんなが気になるのは、僕もすごい気になっています。生命いるのかいないのか問題。
なぜ火星でこういう話題が出てくるのか、これはまあその移住先として十分に人間の環境としても悪くないよねって言われてるからっていうのもあるんですけど、
そういうふうに生命に対して比較的こうなんていうんだろうな、フレンドリーって言い方が変だけど、まあ相性が良さそうっていうふうに思われてるんですよね、火星って。
だから、で、しかも実際には昔はもうちょっと地球っぽい形をしていたんじゃないか。つまりなんかこう水とかもあってとか、で、今って実は地球ってその大気によって太陽からの効果を逃れられてたりとか、
地球の周りにある磁場、地球って大きい磁石みたいな書き方されるじゃないですか、小学校とか中学校の理科の教科書で。だからコンパス使うと北がわかるしみたいなね。で、そういうのがある中で、火星って実はそういう大気が薄いっていうのもあるし、磁場っていうのが弱いっていうのもあるし、
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なので、なんか昔は地球っぽかったって言われてるけど、今はどうなんだろうみたいな疑問心もされてるという中で、まあまあまあでもやっぱり火星に水とかがあることもなんとなく把握されてるし、そういったところで火星っていうのは重要な拠点の一つになりそうっていうところがあるんですね。
で、そんな中で、じゃあ火星にも生命体の痕跡残ってるんじゃないのかっていう研究に対して、地球の中での研究がそこに発展していきそうっていうちょっとね、面白そうな研究を紹介していこうかなと思ってます。
ここから本題ですね、ようやく。遅えよっていう。まあでも、宇宙話ってあるんですよね。こういう背景の知識っていうのが実は一番面白いんじゃないかなと思って僕いっぱい話してるんで、楽しんでいただけたらっていうところなんですけど、地球の表面、本題入っていきますよ。
地球の表面ってだいたい面積の比率どんな感じになってるか、7対3の割合ってなんとなくピンときませんか。7割は何なのか。7割は海ですね。7割が海になっている。そうすると海にもちゃんと底がありますね。海の底。
これは海洋地殻っていうふうに呼ばれるんですけど、まあ海の下にある地盤のことを海洋地殻って言うんですね。で、そこは地球の中心からあふれ出てきた溶岩とかが冷え固まった、これ原部岩って呼ばれるような岩として形成されてるっていうふうに言われてます。
この原部岩も出てきましたね、この間。3回前ぐらいかな。太陽系最古の火山岩の話とかでも出てきましたね。暗山岩とか原部岩とか龍門岩とかも出てきたっけな。ちょっと忘れちゃったんですけど、みんなの方が意外と覚えてるかもしれない。
原部岩であるっていう、海底の岩の材質っていうのはね。で、つまり地球の7割の表面っていうのは原部岩であると。で、これ結構そもそも僕、あ、そうなんだっていう。もしかしたら昔理科の教科書に載ってたのかもしれないけど、僕なんか頭から抜けてたんで、えーみたいな。海底って基本的に全部原部岩なんだみたいな。
っていうのを思ってたんですよね。で、この地球のほとんど7割を占める広大な領域っていうのが原部岩であるっていうところに対して、岩石の中でも生存可能な種類の微生物っていうのが存在している可能性があるっていうところがこれまでの研究で実はわかっているらしいんですよ。
ね。岩石の中で微生物入れるんだっていうのがまず、この研究にとっては背景知識なんだけど、僕それだけでも結構びっくりしたんですよね。で、その一方で、火星、火星の地殻がつまり地、あの、なんだろうな。地盤ですよね。
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火星の地盤っていうのも同様に、これ原部岩から成り立ってるっていうふうに言われてて、これは37億年前に火星の表面で大規模な火山活動があったっていうふうに言われていて、その火山活動の結果、それらが冷やされて原部岩っていうのを作り出したっていうふうに言われてる。
それに加えて、最新の研究結果でも、火星にも生命活動が必要な液体の水が存在するっていうところも観測的に明らかになってきているというところがあると、水ある。そして、地球の海の底にある岩と同じものもある。あれ?みたいな。これやっぱり火星いいんじゃないの?っていうふうになるわけですよね。
で、地球でも岩石の中で微生物が存在できるかもっていうのが指摘されてるんだったら、水もあって原部岩もある。火星でも同様なことがわかるんじゃないかっていうところで、じゃあまずは、その岩石の中にいるであろう微生物、これを探しに行きましょうっていう研究がスタートしたというところになってるんですね。
で、今回どんなところを探しに行ったのかというと、これね、南太平洋の、結構太平洋の中ですね。南太平洋にある地域で、これ水深が5600m。水深5600mですね。すごいっすよね。
そこに対して岩石を取りに行くっていう、そういう手法を今回取ったと。つまり、5600m下にある岩を今回測定しに行くっていう、そういう研究が行われたんですよ。
これめちゃめちゃ面白いなと思って。しかもこの特徴が、5697mの海底に行く。で、その海底にある海洋地殻、つまりその海底の地面ですね。これができたのは1億年前。
1億年前にできた地底っていうのを、121mそっからさらに掘っていって、獲得してくるっていうような、そういう手法です。もうすごいっすよね。5600m、5700mか。
もう海に潜った上で、さらに120m穴掘っていって、資料を獲得するっていうところなんですよね。で、これ面白くて。で、そこから得られた岩石の中を見てあげた結果ですね。
これ、微生物がいたっていうふうな状態までは見つけられてないんですけど、ただ、微生物の中には鉄をエネルギーにして、僕初めて知ったんですけど、鉄をエネルギー源にして酸素の呼吸をして増殖ができる種類っていうのがあるらしいんですよ。
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これ、光合成の鉄バージョンみたいな感じらしくて、これ結構びっくりだったんですけど、そういう生物が存在していることがわかっているという中で、その反応に必要な鉄と酸素、それぞれの存在、そしてそれらの反応っていうところが、その1億年前の岩石の中から発見されたっていうのが今回の研究結果なんですよね。
つまり、状況を整理すると、なぜ水深5700メートルまで行ったのか。これは海底にある海洋地殻、つまり地面の情報が1億年前の情報を持っていると。
1億年前の岩石の情報が知りたいからそこまで行って、資料、つまりサンプルを獲得してきて、それの調査っていうのを行ってあげるというところをしてあげた結果、鉄と酸素の反応が見つかった。
その鉄と酸素の反応っていうのは、岩石の中で生命活動をするのに必要な反応の一つであったと。つまり、1億年間閉じ込められていた岩の中でも生命は反応できるんですよね。
1億年間、岩石の中で生命体っていうのが隠れていながら生存を続けられる可能性が今回示唆されたわけですね。めちゃめちゃ面白くないですか。つまり、1億年、その火星の中でも、岩石の中にもしかしたら1億年身を潜めている微生物たちがいるかもしれないっていうことなんですよ。
しかもこれだけじゃなくて、面白いのは、確かに火星にもそういうのが存在するかもしれないし、そもそもこれ、岩石の中の微生物っていうところに注目すると、地球の7割がこの岩で囲われている。
で、その中に数億年存在できるであろう微生物の生態系が存在している可能性まで示唆されたわけですね。つまり、地球上で最大の生態系が海の底、岩の中に存在してるんじゃないか。
ちょっとゾワッとしません?これ結構びっくりするなと思ったんですけど、でもそういうことらしいですよね。実際にこういう研究結果って発見されちゃったらありえないって言えないから、そういうもんなんだみたいな。
っていうぐらいで思うと、相当面白い研究結果なんじゃないかなと。あくまで今回はそういう存在の示唆というか可能性の指摘って感じだったので、これからどんどんどんどんその存在っていうのが、もしかしたらやっぱりいないっていう結論になるかもしれないし、逆にそこをヒントに探していったら、
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やっぱり微生物いるじゃん。鉄をエネルギーにして酸素で呼吸している微生物いるやんみたいな。ってなると、これ地球の中で今まで見つかってなかった生態系の存在も指摘されるし、地球以外の惑星でももしかしたら微生物の生態系が生まれているかもしれないっていうところにもなるかもしれない。
そして近い将来、火星の生命探査のミッションだったりとか、あとはそれこそ日本のMMX、Martian Moons Explorationだったっけな、っていうのも行われて、火星どんどん紐解かれていきます。
この紐解かれた先に、生命の発見があるのかないのか、そんなあたりちょっとね、宇宙話で一緒にみんなでワクワクしながら待っていけたら嬉しいなと思っております。
そんな感じで、今回は以上にしていきたいと思います。今回の話まとめると、地球の7割を占める海底の近く、地面ですね、その中に1億年間眠っていた生命が利用できるエネルギーが隠れていた、そんなお話をさせていただきました。
ここから地球外生命体、火星の生命体っていうところの発見につながるかもっていう面白い研究なので、ぜひ皆さん今後の発展楽しみにしておいてください。
次回はですね、途中でちょっとお話しさせていただきましたけど、国際宇宙ステーションの運用に関する話です。
国際宇宙ステーション、宇宙飛行士がいるモジュールですけど、ロシアとかも参加していて、日本とかアメリカとかね、そんな中で2030年まで運用する予定であるっていう中で、ロシア早々に切り上げるんじゃないかと思われていたんですが、
これですね、比較的長い間サポートしてくれると、2028年までは運用参加しますよ、みたいな話になっていたというところなので、ちょっとそのあたりのニュースお話ししていければと思っております。
ぜひ最後まで楽しんでください。
今回の話も面白いなと思ったら、お手元のSpotifyアプリでフォロー、フォローボタンの下にある星マーク、こちらからレビューいただけたら嬉しいです。
番組の感想や宇宙に関する質問、火星の生命体楽しみだなーとか、まだ全然見つかんねーよなーみたいな、そういう批判的な意見でもじゃんじゃん募集しておりますので、
ぜひですね、ハッシュタグ宇宙話、宇宙が漢字で話がひらがなになってますので、じゃんじゃんお寄せください。
それではまた明日お会いしましょう。
良い週末をお過ごしください。さよならー。
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