1. 佐々木亮の宇宙ばなし
  2. 944. 月で地震!?ちっちゃい..
2023-05-12 22:07

944. 月で地震!?ちっちゃい隕石が落ちまくり?それでなだれが発生!!

00:01
1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております、宇宙話。
今回は、月の表面の環境のお話をしていきます。
月には、大きいクレーター、あれ隕石でできたクレーターなんですけど、
それに対して、ちっちゃい天体がボコボコボコボコぶつかることによって、
月の表面に新たな地形を築いていく。
そんな研究結果出てまいりましたので、紹介していきたいと思います。
そして、月の表面で起こる地震が、実はなだれを起こしている。
そんな研究についても紹介していって、月の表面の常識っていうのを皆さんに紹介していく。
そんな回になっておりますので、ぜひ最後までお付き合いください。
3,2,1
イグネーション
スペース
ジャパン
佐々木亮の宇宙話
2023年5月12日始まりました、佐々木亮の宇宙話。
このチャンネルでは、1日10分宇宙時間をテーマに、
天文学で博士号を取得した専門家の亮が、
毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
本日でエピソードが944話目を迎えております。
基本的には1話完結でお話ししているので、
別に940個あるうちのどれから聞いていただいても全然大丈夫です。
そして、選ぶんだったら気になるタイトルとか、
気になるトピックのところから聞いてもらうと、
結構楽しんでいただけるんじゃないかなと思うので、
楽しいなと思った方は是非チャンネルのフォローとかしていただけたら嬉しいです。
それだけでだいぶモチベーションが上がります。
よろしくお願いします。
昨日は科学系ポッドキャストの日の共通トークテーマ、論文というところを軸に、
ちょっとアポロ計画を振り返っていく、
そして最新のNASAのリリースというところから、
これからの月面探査、めちゃめちゃ楽しみだなっていう話をしていったんですよ。
で、割と楽しんでいただけた方も多かったっぽいので嬉しいなと思っていまして、
そんな中で今日も月のお話をしていこうかなと思っております。
昨日ちょっとね、時間予告するの忘れちゃったんで、
あーやっちゃったなと思ったんですけど、
ちょっと月をもうちょっと深掘りしていくと面白いことわかるんじゃないかなと思って、
いろいろこう過去の研究見てみたんですよ。
そうしたら、月の表面の環境が変わったり変わらなかったりするっていうところを深掘った研究見つけたんで、
こちら紹介していこうと思います。
大丈夫ですよ。僕が今すごくふわっと話しているので、
何の話しているのかピンとこないっていう人全然いると思いますが問題ないです。
ちゃんとここから15分くらいかけてガッツリしゃべっていきますのでよろしくお願いします。
03:05
月面の環境って時々、どう変わっているイメージですか?
例えば、いろんな側面があります。
例えば気温とか。気温とかで言うと、これ日に当たっている時と当たっていない時で、
確かマイナス100度とか200度とかまで行くし、プラスで170度とかまで確か行くしっていうので、
昼と夜の差で、例えばこれで300度ぐらいの差が出ると。
300度ぐらいの差が出るというところになっている状況もある。
で、そういう温度変化っていうのも結構注目度の高いポイントの一つなんですけど、
もう一つ月面で結構注目されているのが、その表面の風化がない。
風化がないっていうのはどういうことかっていうと、月面の表面って空気とかがないんですよね。
だからこう風とかも吹かないみたいな状態で、
基本的には昔に残した足跡がそのまま月面に残ることが多いっていうのが月の表面の特徴なんですよ。
つまり、誰かの例えば足跡が残ってるとかってなったら、
もしかしたら今度アルテミス計画で月面に行って、
アポロ計画の時に着陸した場所を見に行ったら、
当時の足跡が残ってるとかっていうのも全然あるぐらい、
月の表面っていうのは経年劣化しないみたいな形で、
ずっとそのまま残り続ける環境なんですよね。
で、結構これってみんな共通の認識を持ってる部分だったりするんですけど、
そういった状況だから、昔の状態はそのまま残ってるっていう月の表面のイメージがあると。
ただ、これ今回新しく研究として発表された内容を見ると、
実は月の表面も環境、
表面、例えば足跡そのまま残ってるとかっていうところも、
実は消えちゃうんじゃないかっていう、そういう研究が出てたんですね。
そういったところを深く話していこうと思っていて、
今回注目になるのは、まず月の表面で起こりうる地震の話。
月の表面でもこれ月震って呼ばれるような、月が揺れる地震のシーンですね。
っていうようなので、一応マグニチュードいくつみたいな感じで地震が起こったりもすると。
それにプラスして、月にはやっぱり天体の衝突っていうのがちらほらある。
これ普通に地球から月を見ていても、あれってでっかいクレーターだよねみたいなのがわかるぐらい、
月面に物が当たってる様子って僕たちって当たり前のように知ってるじゃないですか。
この2つがポイントになって、月の表面が変化していく。
06:04
地形が変わっていったり、砂の様子が変わっていったりっていうのが発生するんだなっていう研究が今回行われました。
どうやって見たかっていうと、今までにいろんな国が月の周りに人工衛星を飛ばしてるんですよね。
例えば有名なところでいくと、今回研究で使われてるのがNASAが打ち上げてるLROと呼ばれる人工衛星。
ルナーリコネッサンスオービターっていうですね。
LRO、これ月を研究するっていうところの流れで確実に毎回絶対といっているほうが出てくるのがこのLRO。
そしてJAXAが打ち上げたカグヤですね。
これも月の周りをぐるぐる回るような人工衛星になっていると。
この2つを使うことによって月の表面の情報をものすごく詳細に観測することができるんですよ。
これもう本当に数センチはさすがに難しいんですけど、数メートルとかの大きさの岩とかだったら
この2つの人工衛星を組み合わせることによって見えてきたりとか、
その岩の状態がどう変わっていくかなんていうところまで見えてくるっていうのがあるので、
この2つめちゃめちゃ重要度としては高いです。
なので月の表面の情報を色々調査する衛星って何なんだろうって言われたら、
これあれだよ、LROとカグヤだよってサクッと言ったらもう宇宙好きの人から
こいつやるなっていう風に見られる可能性あるんで、そこら辺ちょっと覚えておいてください。
これらの人工衛星が月の周りをぐるぐる回って、とにかく月の写真を撮りまくってるんですよ。
なので表面のデータっていうのがたくさん揃っている中で、
今回の研究で注目されたのはあるクレーターの分布です。
クレーターってさっき話したみたいに月の表面に物が衝突する。
これ地球上でもそうなんですけど、小惑星だったり小天体、隕石なるものが衝突するとどうなるかっていうと、
それがドカンと地面に突き刺さり、その衝撃で周りも一緒にえぐれていく。
ボールプールみたいな感じでえぐれていくっていうところになるんですよ。
それをクレーターと呼びます。
だから月にはたくさんの大きなクレーターとかがあったりして、結構ゴツゴツしてる、デコボコしているようなイメージがあると思うんですね。
今回研究で見たのはそこの斜面の研究です。
そこの斜面で今までの先行研究とかで見られてたところで言うと、
09:00
その表面で坂になってるじゃないですか、クレーターの縁って。
その縁を石がコロコロ転がったような様子っていうのがもう写真で見えてたりするんですよね。
石がコロコロ転がったり、地表の形がちょっと他のところと違うんじゃないみたいな。
それはクレーターができたからだけではなくて、
なんかこうちょっと砂の感じもちょっと違うし、
なんかむしろちょっと綺麗になってないかな、みたいなところまで見えていたと。
っていうところで、これなんかクレーターの縁って月の表面を科学していく上で、実は重要なんじゃないかなみたいな。
だって月の表面って自然に放っといたら何も起こらないはずなのに、
石がコロコロ転がったような跡が見えたりとか、他に比べて砂の質が全然違うとか。
ってなると、今まで考えていた月の表面変化ないって聞いてたけど、っていうところと矛盾しますよね。
っていうところで、じゃあこれ研究してみようっていうところで、
クレーターの中で起きた石の転がる奇跡、だから岩石の崩れみたいなもんですよね。
っていうのを調べてあげる研究っていうのが実際に行われました。
そうすると、新たに2つの事実が見えてきた。
ある1つのクレーターを観測したときには、まず大きいクレーターを見て、
そうすると、そのクレーターって大体39億年前にできたっていうふうに考えられてるらしいんですね。
39億年前。
太陽系ができてから45億年、46億年っていうところで、
特に2回前ぐらいのエピソードかなっていうところで、
太陽系最古の岩を見つけたみたいな話したじゃないですか。
それよりは比較的新しいけど、あれだって45億年前の話ですからね。
でも39億年前にできたっていうぐらいだから、比較的古い部類のものだなっていう印象があるじゃないですか。
そういうクレーターが月の表面にまず1つあるという中で、
この斜面に実は細かい岩の崩れた跡、そしてそこに小さいクレーターっていうのがたくさんあるっていうことが研究で明らかになったんですね。
その細かいクレーターっていうのが大体500万年前ぐらいに表面が置き換わったっていう、
そういう結果が出ていて、つまり39億年前にできたでかいクレーターに対して500万年前にできた比較的新しい、
これもう宇宙規模の数字なんでね、多めに見ていただきたいんですけど、
500万年前にできた比較的新しい表面の状態っていうのができていると。
で、これ地表の状態と小さくその周りにできている細かい天体の衝突。
12:06
クレーターは大きい衝突で一回ドカーンってできて、その後に月月の表面ってたくさん小天体がぶつかったりするので、
それがぶつかることによってちっちゃいクレーターができて、
で、そのちっちゃいクレーターができる勢いで、斜面にそのちっちゃいクレーターできてるから、
隕石ぶつかったら周りに砂みたいなのがブワッと、岩みたいなのがブワッて弾かれて、
で、それが斜面をコロコロ転がっていって、みたいな感じで、
クレーターの表面に新たな石の転がった岩石が崩れたような傾向が見られたというところになってました。
この岩石が崩れていったっていう過程と、
ちっちゃいクレーター、つまり小天体がぶつかったっていうところをひも付けられたのが、
今回の研究の面白い一つのポイントですね。
で、もう一つ。
これは、月の表面で昔、地震があったというふうに考えられている地点があるんですよ。
これが1975年、1970、
えっと、1971年だ。
1971年に発生した地震、これだけ、月震ですね。
地球の揺れで地震、月の揺れで月震。
これ月震って読むのかな?
いや月震のはず。
こうなんか読み方間違えたら大変申し訳ないんですけど、
っていうのが発生したっていうふうに言われています。
で、これ先行研究とかでも結構紹介されているみたいで、
クレーターの近くでマグニチュード4の月震が発生したと。
で、じゃあ、これクレーターのとこで地震が起きたんだったら、
これ震源から近ければ近いほど揺れが大きくて、
離れれば離れるほど弱くなっていく。
で、もしこれがそのまんまクレーターの中での岩石が崩れていったり、
砂が流れたりするっていうような現象を引き起こしているのであれば、
震源から近いところの方がその動きっていうのが激しくて、
震源から遠いところの方がその動きっていうのは緩やかになりそうなイメージはありますよね。
もちろん斜面の状況とかいろいろあると思うんですけど、
例えば全部同じ角度でできているような斜面だった場合ですよ。
ってなってて、ただ過去の研究ではその1971年に発生したマグニチュード4の月震で、
そういう斜面での岩石の崩れっていうのが発生したっていうふうに言われてたんですよね。
ただ今回その小さいクレーターとかの傾向が見えたから、
もう1回そこの地震と岩石流れの比較っていうのを行ってあげた結果、
別に震源に近いところでその動きがすごくて、
15:01
震源から遠くなっていくとみたいなそういう差が見られなかったらしいんですよ。
むしろそういう小さいクレーターとかによって与えられている影響の方が大きいんじゃないかっていう研究結果が得られていて、
今まで考えられていた月の揺れっていうのが、月震っていうのが月の表面の環境を変えるかもって言ってたところとは、
ちょっと違う側面が見えてきたっていうところで、
これ月の表面の環境、これから実はこういう要素でも変わる、こういう要素でも変わる。
実は昔ここに足跡とかあったはずなのに今なくなっちゃった。
なんでだろう、みたいなところっていうのがどんどん解き明かされていくだろうし、
ここら辺の研究ってあくまで上から観測して得られたデータとか、そういったところで見てるんですよね。
これからアルテミス計画っていうのがガンガン進んでいって、
月に人が降り立って、月の表面を人間が例えば掘ったり測定器を置いたりしながら、
どんどんどんどん解き明かされていくっていうところを考えると、
今考えられている、こうやって最新の論文でも過去に2019年とかに結論付けられたものとは違う結果が出てくるっていうところを考えると、
これから月に対する常識っていうのがガラッと変わっていく可能性がある。
例えば僕たちはクレーターだと思ってたけどクレーターじゃないとか、さすがにそれはないんですけど、
例えばそういうことが起きるかもしれないっていうのを考えるとちょっとワクワクする時代に突入してきたなと。
月に対する常識っていうのが、そもそも今時点での常識は宇宙話で伝えられるけど、
これからどんどん変わっていく可能性もあるっていうふうに思うと、
今の常識を知っておくことで月の発見をより楽しめるんじゃないかなと思っているので、
ぜひ皆さんにも楽しんでいただけたら嬉しいなと思っています。
月の研究面白いんですよね。
最近月とか火星とか岩とかの紹介してるから、それ関連の話をよくしてるんですけど、
面白い論文見つけたら、こんなことも分かってんだ、こんなことも分かってんだみたいになるので結構ワクワクしてますね。
宇宙話のネタどうやって探してるんですか?みたいなのをよく質問もらうんですよ。
このポッドキャスト今こうやって話してるのって一本撮り、無編集でそのままお届けしてるっていう感じだし、
毎日毎日20分くらい音源撮ってるんですよね。
なのでネタを探すスピードってどうなんですか?みたいな話してるんですけど、
今回この例えば3回くらいの流れとかもそうだと思うんですけど、結構関連してるんですよね。
一個発見があると、それの前にはこういう発見があったっていうのもあるし、
その横ではこういう研究やってるっていうのもあるしっていうので、
18:03
関連する研究を広げていくと結構面白そうな話がゴロゴロ出てくるんですよ。
なので、宇宙話のバリエーションの話もあるんですけど、
一個なんか、じゃあこれ調べてみようと思って。
調べると面白い研究、芋づる式に出てくるんで、これ話そう、これ話そうってなってるって感じですかね。
そうやって話しながら、のらりくらりとやってきて、944エピソード目というところでやっておりますので、
とりあえず目指せ線はって感じですかね。
全然ネタに困って終わるってことはないと思うので、引き続き皆さんに応援していただきたいなっていうところと、
最近あんまりポッドキャストで話してなかったけど、やっぱ最終的に目指したいのは、
宇宙の話題だけで日本一取ったらめっちゃかっこいいじゃないですか。
っていうのを思っているので、ぜひですね、そこにも期待しながら宇宙話を応援してくれたら嬉しいなと思っておりますので、
引き続き応援よろしくお願いします。
そんな感じで今回は以上にしていこうかなと思うんですが、
あ、そうだ。僕がもう1本やってるポッドキャストですね。
これ隣のデータ分析屋さんっていうポッドキャストチャンネルやってるんですよ。
僕本業データ分析の仕事をしているので、ポッドキャスト1本で生きてる人間でもないのであれなんですけど、
そこを、データってどうしてもみんな見なきゃいけないよねっていう感じを感じているので、
そうやったらちょっとポッドキャストもう1回やってみようかなみたいな感じで、
友達と対面収録でやるっていうかなり楽しい収録形態をとっております。
で、それの最新エピソードも先日公開されておりますので、そっちは週1更新でやってます。
なので、ゆっくり聞きたいなっていう人はそっち聞いてくれてもいいんじゃないかなと思いますし、
仕事とかでやっぱりデータ向き合わなきゃいけないとか、データデータうるせえな上司がみたいなとかね、
世間の流れ的に会社にデータ入れなきゃいけないんだけどみたいな、
そのためにやっていたりするので、ぜひ聞いてみてください。お願いします。
毎週水曜日、火曜日か、あれ?毎週水曜日19時に更新しておりますのでよろしくお願いします。
この間は朝日新聞がリリースしたポッドキャストに関する大規模アンケート、
1万人ぐらいにとってたのかなっていうのを紹介して、かなり面白い傾向出てるし、
っていうところなので、気になる方チェックしてみてください。
そんな感じで今回は以上にしていきたいと思います。
振り返っておくと、今日は月の表面の環境を研究した、そういう研究結果を紹介させていただきました。
これから月の表面に人が降り立っていって、月の常識がらっと変わっていく可能性あるっていうところを一緒に楽しんでいきましょう。
そんなお話です。
今回の話も面白いなと思ったら、お手元のSpotifyアプリでフォロー、
21:00
フォローボタンの下にある星マーク、こちらからレビューいただけたら嬉しいです。
番組の感想や宇宙に関する質問については、Twitterのハッシュタグ、宇宙話で募集しております。
宇宙が漢字で話がひらがなになっているので、じゃんじゃんお寄せください。
それではまた明日お会いしましょう。
明日はですね、この間岩石の話したじゃないですか。
で、その岩石の話とちょっと関連していて、1億年間生命が維持できる謎の環境っていうのが見つかった。
1億年前に作られた、海底から得られた情報ですね。
ちょっと宇宙に出ないで海の中に潜ってみて話を進めてみたいと思います。
そこでなんと、そして火星に生命がいるかもしれないみたいなところまでつながるちょっと面白い研究になっているので、
そちら明日も楽しみにしておいてください。
それではまた明日お会いしましょう。さようなら。
22:07

コメント

スクロール