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2023-11-25 17:58

1142. 視力12,000!? ブラックホールを見ると視力が上がる

集英社が運営するwebメディア「よみタイ」で宇宙ばなしのweb連載がスタートします!連載タイトルは「酒のつまみは宇宙のはなし」

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ソース

https://alma-telescope.jp/news/rlep-202311

Credit : NAOJ

サマリー

ブラックホールを使ったアルマ望遠鏡のキャリブレーションにより、天体を描画することが可能となります。この改善により、人間の視力12,000に相当する解像度で天体を100倍見ることができます。また、ブラックホールをツールとして活用することには、マーケティング上の可能性もあります。

ブラックホールを使ったアルマ望遠鏡のキャリブレーション
1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております、宇宙話。今回は、遠くのブラックホールを含む天体、これを使って、地上の望遠鏡を修正する。
そして視力をめちゃめちゃ上げて、人間の視力だとなんと、12,000、視力12,000を達成したブラックホールが活躍する面白い研究、紹介していきますので、
ぜひ、最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。
2023年11月25日、始まりました、佐々木亮の宇宙話。 このチャンネルでは、1日10分、宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が、
毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。 本日でエピソードが1142話目を迎えております。
基本的には1話完結でお話ししておりますので、気になるトピック、気になるタイトルからぜひ聞いていただけたら嬉しいなと思っております。
前回は、ブラックホールを遠くを見るための虫眼鏡みたいな感じ、つまりツールとして扱うローマン望遠鏡っていう話をしました。
で、それの前は、ブラックホールでノーベル物理学賞を受賞した研究っていうところで、僕たちが今まさに周りをぐるぐる回っている
天の川銀河の中心にある太陽の400万倍大きいブラックホールみたいなね、そういう話をしたんですよ。
まあそういったところ、一個一個基本的にはバラバラで聞いても楽しんでいただけるので、それ楽しんでいただいてですね、
他のエピソードも遡っていただけたら嬉しいなと思っております。 絶賛ブロック…
噛んじゃった。絶賛ブラックホール特集中の今。 じゃあ今回どんなお話するかっていうと、またちょっとブラックホールっていうものをツールとして扱っていく
そんなお話をしていきたいなと思っております。 ブラックホール、なんか未知の天体かと思いきや、意外と解明されてるっていうのもあるし、それだけじゃなくて
そもそももう何か利用されるもの? っていうところになっているのは、かなり目線としては面白いと思うんですよね。
ブラックホール自体ってどんなんだろうって思っても、いやもうそういうレベルじゃないからっていう話がどんどん展開されている最新の研究っていうのはかなり面白いところまで来てると思うんですよ。
でそんな中で今回どういうふうにブラックホールを利用したのかっていうと、 ブラックホールを含んだ天体を見ることによって
なんかこう望遠鏡がちゃんとうまく使えるかっていうキャリブレーション、 構成するために使う、そんな用途としてブラックホール紹介していきたいと思います。
今回メインで扱う観測装置っていうのは、これアルマ望遠鏡と呼ばれるものです。 アルマ望遠鏡、結構もうみんな
このポッドキャストでも何回も聞いてるだろうし、そもそも 世界で一番目の良い望遠鏡の一つと言っても過言ではないのがこのアルマ望遠鏡なので
かなりみんなには覚えておいてほしいものですね。 チリの赤玉砂漠、アタカマ砂漠、毎回わかんなくなっちゃうな、にあって
めっちゃ高度高いところにあるんですよ。でそこに置いてあって、 アルマ望遠鏡は
66個のパラボラアンテナ、 66個のパラボラアンテナを規則的に並べてあげて、それによって大きな一つの望遠鏡を
模して稼働させていくっていうのが特徴になっている望遠鏡になります。 アルマ望遠鏡は66台のパラボラアンテナ
あの団地とかマンションとか行くとベランダに必ずあるあのお皿ですね。 あれの超巨大バージョンのやつを66個並べて
で最大範囲で言うと直径16キロとかっていうのにも及ぶ。 つまり東京とかの人はイメージしやすいので言うと山手線の大きさぐらいの
仮想的な望遠鏡をその66個のパラボラアンテナで作り出すっていう、そういう設備になります。 望遠鏡っていうのは基本的には
ほんとでかければでかいほどいいみたいな、ざっくり言うとね馬鹿みたいに聞こえるかもしれないんですけど 実はそのぐらいでそういう
大きい望遠鏡を作ればいい。ただまあ1枚の鏡でそういうのって作る難しいじゃないですか あとアルマ望遠鏡っていうのはその電波
電波っていうものを見ているのでなんか単純な キラッキラの鏡を置いていけばいいのかっていうとそうではなくて
電波望遠鏡だからパラボラアンテナになるんですよね パラボラアンテナをこれまた16キロの面のパラボラアンテナなんて作ろうと思ったら
ものすごく大変 だけど66個並べることによって何だろうな
66個置くじゃないですかそうするとなんか1枚鏡バーンって置いたのと 置いたのを想像してもらえたらここの位置の鏡で反射する情報はこのパラボラアンテナ
望遠鏡の縁の役割をするパラボラアンテナもあれば 真ん中の方の役割をするパラボラアンテナもあってその中間みたいなパラボラアンテナもあると
でそういうそれぞれ66台が 仮想のでっかーい望遠鏡があったらその一点一点を担うみたいな
そういった使い方をすることで巨大な望遠鏡をまるで作ったかのようにするっていうのが このアルマ望遠鏡の使い方なんですよね
これの最たる例っていうのが EHTイベントホライズンテレスコープって呼ばれた望遠鏡 地球サイズの望遠鏡でブラックホールの写真撮りましたっていう赤いリンク
あったじゃないですか あれはこの66台を一箇所にギュッて集めて使うアルマよりももっと壮大なプロジェクトで
イメージ的には地球を1個地球の丸を1個の望遠鏡に見立てて 南極にある電波望遠鏡そしてチリとかにある望遠鏡
アメリカにある望遠鏡 みたいなのを全部組み合わせて地球サイズの望遠鏡を作っていく
っていうことをしているのが ブラックホールの写真を撮ることに成功したっていう研究なんですよね
そんな感じで複数の望遠鏡を組み合わせることによって大きい仕事をするっていうのは 比較的この電波望遠鏡っていうところでは常識というか
よくやられる手法なんですよ でそんな中でこのアルマ望遠鏡の最大限のパワーを引き出したいっていうところで
今運営チームの人たちは少しでも性能が良くなるような そのデータの処理の仕方
例えば宇宙から飛んでくる光見るからその大気の揺らぎをしっかりと補正してあげるような システムを開発するっていうところをやっていたりするんですよね
でそのためにはこう
望遠鏡から見てなんかこのぐらいの明るさってわかっててこういう姿だってわかっている そんなキャリブレーションをその基準になるような天体っていうのが必要なんですよ
でその対象の天体っていうのがクエーサーと呼ばれるものです でこのクエーサーっていうのがたまにポッドキャストでも話してるんですけどこれがまさに
ブラックホールを含む と考えられている天体なんですね
クエーサー なんか覚えづらいんですよ実際はでなんかこう
宇宙話の中でもよく話しているのはその銀河の中心に巨大なブラックホールがあって でそこのブラックホールがガスとかチリを吸い込んでいくときに巨大な円盤を作っていって
でその円盤をから吸い込みながらどんどん周りで摩擦で熱ができたりとか 吸い込まれていく物質が高速で回転してとかっていうので
x 線だったり可視光だったり電波だったりっていう光を放っていくと そんな中でもより活発に活動している
ブラックホールを持っている銀河のことをこれクエーサーと 正確には活動銀河核って呼ばれている中にクエーサーがあるっていうふうに考えられて
います つまり今話したこのアルマ望遠鏡っていうめちゃめちゃでかい
クエーサーとアルマ望遠鏡の関係
世界一の性能を誇るこれ運用日本もやってるんですけど その望遠鏡を構成するためにクエーサーという天体が最適ででそのクエーサー
っていうのはブラックホールを含んだ活動的な銀河のことをまあ指している その中に内包されるものっていう感じですね
でそれによって今回新しくアルマ望遠鏡のキャリブレーション 構成っていうのを行われてより
細かーく天体が見れるようになったっていう研究結果が出てきました でこれ
そのどれぐらいの視力になったかっていうと人間の視力で言うと12,000 よくわかんない数字だと思うんですけど
12,000っていう視力 僕とかは普段メガネかけてるんでどんぐらいだろうな0.7とか
1はないですね絶対0.7とか0.5なのかな っていうような視力
人間だいたいみんなそうじゃないですか だいたいみんなコンタクトとかつけてるし
ますだいたいよくても大人になってにあるとかってすごいよね って言ってる中で
人間の視力に換算すると12,000
わけがわかんないですよね でこれ
前はもうちょっと 弱かったんですよ
その解像度っていうのがただ今回改善されたことによって 天体を5ミリ描画
ミリって 0.001になるじゃないですかで描画っていうのが
普段角度を測るときって1度2度って表現しますよね あれの細かいバージョン
になっていてだいたい1度の72万分の1 72万分の1度を
測定することがこのアルマ望遠鏡でできるようになったというような研究報告ですね 前は7ミリ秒だったので角度で言うとだいたい50万分の1とか
っていうぐらいの数値感だったところから比べると 50万分の1から72万分の1まで大きくなったから
これはかなりでかい 改善になっているってことですね
ただこれ最近宇宙話でも話していて 天文学者の数字に対する感覚っていうのがバグってると
おかしくなっちゃってるよっていう話があってどういうことかっていうと これ7ミリ描画から5ミリ描画ってことは
ブラックホールを使った観測の改善
まあそんな10倍も良くなったとかっていうわけではないじゃないですか だからあれみたいなこの間
佐々木亮の宇宙話で言ってたけど天文学者は10倍良くならないといいって言わないん じゃないのみたいな
佐々木さんはおっしゃる通りなんですけど このちょっと改善されたことによって何ができるのか
っていうところで言うとこれ面白いのが 見える原子惑星系円盤っていうその見れる天体の多さっていうところが
この改善により100倍見えるようになった 100倍の数の天体を見ることができるようになるっていう改善なんですよ
ならぱっと見は2ミリ描画良くなっただけじゃんって見えるかもしれないけどそう ではなくて7から2なんだけど今まで見えてた天体から比べると
これによって100倍も天体が見えるようになってくるというようなところで まあそう考えるとかなり大改善したなっていう
実はこういうつまりも今回の研究もアルマ望遠鏡がすごいぞっていう話もあるんだ けど
それの構成キャリブレーションのためにわざわざブラックホールが含まれた天体が 使われているっていうこの角度がかなり面白い部分だなぁと思ったので
まああえて今回ブラックホール特集の中でピックアップさせていただいたという そんな感じですね
確かになんか何も考えない状態でブラックホール特集とか言ってなかったら こういう研究って割と
スルーしてるというかなんかみんな聞いても まあなんか観測装置が良くなったんでしょ
よくなっただけでしょみたいな っていうふうに捉えられちゃうかなと思ってたんですけど
なんかブラックホールをツールとして使うっていうこの角度結構面白いなぁと思って 昨日に引き続き今回もちょっとそういった角度でお話ししていってみるという
ような感じでやってみました ぜひですねこのあたり面白いなぁと思ったらコメントとかいただけたら嬉しいですね
ブラックホールをツールとして活かす可能性
ということではい今回の本題は以上というところになっております ツイッターでいただいたコメントを一つ紹介させていただきたいと思います
同じ科学系ポッドキャストチャンネルやっているサイエンスラバーからいただきました 先日の未解決なブラックホールに関するお話から一つ
100億倍と400億倍がまあ誤差の範囲と捉えるなんて 天文学者の数字の捉え方はスケールが違う
科学系ポッドキャストの先輩であり毎日更新の先輩でもある中話 改めてクオリティの版このクオリティの番組を毎日発信しているヤバさを感じて
しまいましたということでありがとうございます後半めっちゃ褒めてくれてますね やっぱり科学系の発信をやっている人からしても天文学者のこの数字の感覚っていうのは
結構面白く見えるんだなっていうのがなんかこのコメントからいただけたのでめっちゃ 嬉しいなぁと思って紹介してみました
やっぱ 科学系ポッドキャストをいろんなところでやってるじゃないですか
で次もやるんですよ12月の頭ね なのでそこでも何かしらのお話ししていこうかなと思うんですけど
まあブラックホールに絡めるかな まだまだブラックホールの話できそうなのでしていこうかと思ってますがそういうので
いろんな科学の切り口から見ると 全然そんなね100億とかっていう数字が出てこないむしろもっとちっちゃい
さっき言ったみたいな何ミリ描画みたいな ちっちゃい世界の話の話してる人たちもいるし
全然科学を違う角度から捉える人たち多いと思うので この辺りをなんか比べながら楽しんでもらえるのは面白いんじゃないかなと思うので
ぜひですね他の科学系ポッドキャストもいろいろ聞いてみてください であの科学系ポッドキャスト何があるかわかんないな
なんて思っているそんなあなたへのエピソードが実は更新されてまして 新しく科学系ポッドキャストみんなでサイエンスディスカバリーっていう番組作ってるんですよ
これも科学系ポッドキャストをサイエンスをディスカバリーできる つまり見つけられるようにっていう総集編みたいなポッドキャストなんですよね
でだからいろんな番組出てきますでその最新話でなんと 宇宙話登場しております
実はですねこの仲良くさせてもらっている奏でる細胞っていうポッドキャスト番組があって それのたつさん
たつさんと収録を結構前に収録してたんですよでそれが配信されているというところで アメリカから発信する科学番組
これを僕がゲストに入りながら2人でいろいろ喋っているっていうそんなエピソードを 紹介しているのでぜひですねそのサイエンスディスカバリーとかそのあたりは聞いていただけたら
嬉しいなと思っております どうせやったら宇宙話好きだなってなったら他の科学系ポッドキャストも聞いて業界全体盛り上げてくれたら
嬉しいと思っているので引き続き応援よろしくお願い致します ということで今回は以上ですかね
今回の話も面白いなぁと思ったらお手元のポッドキャストアプリでフォロー フォローボタンの近くにある星マークこちらからレビューいただけたら嬉しいです
番組の感想や宇宙に関する質問については twitter のハッシュタグ宇宙話または spotify の q & a コーナー
概要欄のお便りフォームからじゃんじゃんお寄せください 今週新しいエピソード僕のもう一つのポッドキャスト番組
隣のデータ分析屋さんでも公開しております みんなネットフリックス使ってるんじゃないですか
ネットフリックスのデータ裏でどんなになっててだからこそ心地よく使えてるみたいな そんな話をしているのでぜひそちら聞いていただけたら嬉しいです
それではまた明日お会いしましょうさよなら
17:58

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