ただそのコマを生かせなかった。
こないだのアジアカップ、負けたのは選手の質なのか監督の質なのかどっちって聞かれたら。
監督の質やろうかな。
でも最終戦って結構選手の質もありませんでした?
あーそうね。
でもアジアカップ全体で見ると監督の質になるのか。
やっぱ修正しきれんやったよね。
イラン戦でやられたことをイラク戦で同じことをやらせてさ。
しかもあの大会だけじゃなくて、昔からああいう負け方や。
最後センターバックにつかれてきてさ、跳ね返って。
トゥーリオとか、トミアスもそうかもしれんけど、
トゥーリオとか、しっかりずっと跳ね返せ続ける人間がおらんとさ、
センターバック足つってしんどくなってきて、
ワールドカップのときもオーストラリアのときも同じ負け方したんだけど、
最後に3失点して。あれブラジルワールドカップかな?
オーストラリアに3失点したっけな。
中村俊介のフリーキックがたまたま入って先制したんだけど、
最後の3分か5分くらいでボコボコやられて。
あれは暑い中で、やっぱり日本に対してあの攻め方って、
結構跳ね返せる間はいいけど延長戦になってくると、後半になってくるとやっぱつらい。
そこでボーンと当たってくるやつにそのまま跳ね返すんじゃなくて、
そこで流れを変えるっていうか、目先を変えるというか、
うまいこと言いなすみたいなことがやっぱり下手くするね。
そこは選手交代だったりとか、選手に対してアプローチして、
ちょっと南米チックな時間稼ぎだったりとか、スペインチックなボール回しだったりとかさ、
ボーンってきたものに対してボーンって返して、すぐクリアして相手に取られて、また攻められて、
またすぐ必死でクリアして、みたいなことが続くからさ、そりゃ疲れるわなみたいな。
やっぱサイドでちょっと持つコーナー、相手のコーナー。
疲れるのって、選手の質が高ければ疲れないプレイしたりできそうじゃないですか。
でも90分あれをやり続けられると、やっぱいつか疲れるんじゃないの。
どんなに相当体力があれば。
やっぱそこの選手の質というか、体力の部分とか、苦手なこととか。
前回も言ったけど、落下点に入るのが苦手だったりとか、強くクリアできないとかいうところは、
じゃあちょっともう疲れてきたけん、思い切ってセンターバック変えようか、みたいなことも。
サイド絞って、サイドバック絞って、中ちょっとケアしてあげろとか、
キーパーもうちょっと飛び出してクリアしてあげろとか。
そこは監督じゃない?そこの選手の質は決まってる。配られたカードは決まってるんで。
あそこでバタバタし始めたら、バタバタし続けて負けるっていうのが、
変わらないなって思う。昔から。変わらないね、君たちはっていう。
あそこをなんとかね、今までの経験でなんとかできるんじゃないかなっていう。
その瞬間は全部忘却しちゃうんでしょうね。
そうね。焦ってテンパるというか、あると思うけど。
でもたぶん森康さんも、自分が選手として代表いたとき、
ああいうのずっと経験してるだろうからさ。
やっぱそこでしっかり跳ね返すというか、しっかり時間を稼いで試合を終わらせるみたいなことが、
なかなか上に上がっていく。ワールドカップで優勝するってなったら、もうあんなことやったらね。
ワールドカップで優勝するってなったら、圧倒的に監督の質ですね。
そうですよね。長期というか、そういうリーグをしっかり戦っていくってなったら監督かな。
質問が悪いですね。
サッカーの勝敗、チームの強さを左右するのは?っていう二つ聞かれてる時点で答えが分かれちゃいますね。
チームの強さってなると長期的に成長していく。
4年後のワールドカップ見せてだったり、今は若いチームでJ1上がってきました。
じゃあJ1で生き残っていく強さを獲得するって言ったら、やっぱり監督になるんじゃない?
監督を引いてはフロント陣になりますね。
そうだね。でもサッカーの勝敗っていう、目の前の勝敗だけだったら選手ですよね。
やっぱサッカーはミスするスポーツなんで。いかにその質。
監督がどこまで負けなさを作り込めるかですね。
勝つのに必要な要素を負けるためには削ぎ落とさないといけない要素を作り落として、
それをピッチ上で選手がどれだけ実現できるか。
表現できるかってことだから、やっぱりコンセプトだったり、
自分たちの弱点をいかに長所で埋めるかみたいな、このマネジメントの采配はチームの強さ。
長期的に戦っていく強さになるんですね。
両方どっちも必要なんだけど、そうですよね。
なんかね、選手の質って上がっていくやん、結局。
マネジメントというか能力を発揮できる環境がしっかり整備されてくれば。
でも監督の質って、センスだったりコミュニケーションの部分だったりとか、
サッカーの理論的な部分だったりってのは、
あんまり成長しないというか、まあ成長はするんだけど、
現代の勝てるサッカー、負けないサッカーにフィットするかしないかっていう成長がね。
あー確かに。スタイル変える監督ってなかなかいないですもんね。
フィットすればさ、「ああ、あの人の理論すごい。さすが天才かもしれん。」みたいに。
まあ下根・インザギーやな。なるわけや。
フィットしなければフィリポ・インザギーになるわけや。
やっぱ監督としてはダメやったねっていう。
たぶん監督としては成長してるんだと思うよね。
そうでしょうね、たぶんね。
お互いに成長してるとは思うけど、
やっぱ時代とか選手とのコミュニケーションだったりとか、
選手が恵まれてると言ったらあれやけど、チームに恵まれたりとか、
そこの気運に乗っていけるかっていうのは、
監督がいくら成長しようと、そこは運というか時代の要求みたいなのが。
選手の質は、そこよりも監督との出会いとか環境とかで、結構短期的に伸びる気がする。
ていうか、選手生命の年数と監督生命の年数が全然違うから。
うんうんうん、そうね。
監督のほうがあれですよね。伸びしろありますよね。
あるはずない。
でも変わらないやつは変わらない。
なかなか変わらないよね、そこのね。
柔軟性がない気がする。
選手の質はやっぱり変わるやん。
何年か前にショボって言われてたり、セレクションに落ちた人間も、
同案だったっけ。セレッソのセレクションに落ちて、ガンバに入って。
ガンバで、セレッソからオファーが来たときに1秒で断られる選手になるために頑張ったって言うと。
もうちょっとも悩まない、一瞬も悩まずに。
いやいいですって言えるために頑張ったって言って。
本当にセレッソからオファーが来たらしくて、速攻断りましたって言う。
あ、断ったんだ。そこかっこいいな。
絶対悩まないみたいな。
プレスタル変えたりだとか。
伊藤潤也も、27歳とかで遅咲きで代表デビューしたりして。
長友だって大学のときは大工で叩いてたんだし。
そういう出会いとか環境が変わったことによって、選手の質って変動するやん。
まあそうですね。ガッと落ちることもありますしね。
それは勝敗?
うん、そうよね。その日によっても変わったりするし。
でもチームの強さって言われると、
選手1人の質がめちゃくちゃ落ちたからって言って、代わりになる選手がいるんであれば、
ある程度マネジメントの部分で、ピルロは守備しないから、じゃあガッツーゾー横に置こうみたいなことはさ。
ピルロの質を上げて、守備もして、90分走り回れる選手にしようなんてことは基本的にはないわけや。
でも勝てるチームにするためにはガッツーゾー置いて、
しっかりガッツーゾーが衛星のようにぐるぐる回って、ボールを奪ったらすぐピルロにピッて渡すみたいなね。
俺はドリブルもパスもしきらんけん、ピルロよろしくみたいな。
ああいうのは、やっぱり監督のマネジメントの部分。
おー、そうか。僕それ聞いてて、選手の質だなと思ったんですよね。
そう。
選手の質がないとそうできないよねって。
まあもちろんそうやけど、サッカーの勝敗チームの強さを左右するってなるとさ、
そこでピルロを2人置くってことはできんじゃん。どんなに質が高くても。
いないからってことですね。
高くても、さっきの質の定義によるんだけど、ピルロがめちゃくちゃすごい選手だからとか、ロナウジーニューがめちゃくちゃすごい選手だからって言っても、
置くわけにはいかない。同じプレーができる人間がいたとしても、
ディフェンスはディフェンス、ゴールキーパーはゴールキーパーのチームとしてのコンセプトがあるんで、
100点取って99点取られても勝ちゃいいでしょっていうのはちょっとね、変かなっていう。
そうですね。
まあそうなるとフロントの質とかになっちゃうね。
だからサッカーの勝敗は選手で、チームの強さは今いるコマをどう使うかだから監督で、
クラブとしてどうしていくかみたいな。チームとクラブの差が。
クラブだったらフロントとかスカウトとか、メディカルとかの話になってくる。
まあいい監督引っ張ってこれるのもクラブだったら。
今チームの調子悪いです。マイレベル監督じゃなくてマイレベルオーナー。