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ところで山口さん、初登場でいきなり聞くことでもないかもしれないんですけど、行けないと分かってても、やむにやまれずやってしまうことってありますか?
この間、むっちゃ夜中にコーラとポテチやっちゃいました。
ポテチ食うよね、あんなの世界一旨いもんね。
僕はでも普通のポテチよりピザポテト派なんですけど、それはしょうがないなって、そういう話じゃなくて、
仕方なかったなっていうので、もっと仕事をやっててとか、後で怒られるんやけど、でもやってしまうなってことってあります?
めっちゃ仕事で頑張ったのに、結果的に怒られて、めっちゃモヤモヤしました。
そういう時って確かに仕事とかだと、結果がダメなら、確かにそれはダメなんかなって自分でも理解してると思うんですけど、
なんでそうなってしまったのかなっていう経緯も知ってもらいたいなとかっていう気持ちもありませんか?
あります。結果だけ見られるとすごいモヤモヤするんですけど、今日ってそんな感じのテーマなんですか?
そうなんですよ。今日はどうしてもやってしまうっていうような行為依存と司法が今回のテーマなんですけど、
刑事司法って今のこの結果だけ見られて、それで罰があるっていうような方に寄ってたんですね。
それをちゃんと背景まで見ていきましょうっていう流れがアメリカを中心に出てきていて、
それを問題解決型裁判所って言うんですけども、そのことについて詳しくお話しできればと思います。
丸ちゃん教授の罪な話、市民のための犯罪学。
刑事政策犯罪学を専門とする立証大学教授で、一般社団法人刑事司法未来の丸山康博です。
同じく刑事司法未来の山口由紀です。
このトーク番組は一般社団法人刑事司法未来を送るこれまでとは異なった視点から罪と罰を考えるものです。
ニュースでは聞けない犯罪学刑事政策の話についてわかりやすく解説をしていきます。
お堅いテーマですがなるべく親しみやすい形でお伝えできればと思います。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
ということで今日のテーマは行為依存と司法になります。
依存行為とか行為依存とかに対する刑事裁判ってどんなイメージ持ってますか?
依存っていうとアルコール依存とか薬物依存という言葉が思い浮かぶんですけど、
刑事裁判だとアルコールは違法じゃないので、
薬物、違法な薬物を使った人に対して刑罰を決めたりするとかそういうイメージですかね。
そうですね。刑事裁判って依存だけに関わらずですけども、
やってしまったことに対して、そもそもそういう事件が起きたのかどうかとか、
やったのは誰なのかとか、それに対して事実が決まってくると、
そこで刑罰を決めるっていうことになっていくんですけど、
ただこういうふうに結果を見て犯罪っていうことが決まって、
刑務所とかに行くことになったり、もちろん社会の中で見ていくってこともあるんですけど、
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残念ながら今のこの方法では必ずしも再使用とか裁判っていうのに、
あまりそんなに効果が見られないっていうのも事実としてあるんですね。
刑罰ってもうしないようにしましょうみたいなことを期待していると思うんですけど、
そういう再使用とかの効果がないっていうことで、
他の国とかでは日本とは違ったやり方で、
もうやらないでおこうねみたいな方法を取ったりしてるんですか。
特に薬物については、そもそも刑事司法じゃなくて公衆衛生での解決とか、
その薬物使用に至った社会的背景の部分を、
社会保障とか社会福祉で何とかしようっていう国も出てきていますけども、
刑事司法で薬物依存の対策をどうにかしようっていう国も色々あって、
この辺がちょっと今アメリカは揺れ動いてるところなんですけども、
特に被害者が出てくる犯罪の場合、
こういうのはやっぱり刑事司法でどうしていくかっていう問題になってくるので、
やはりこの中でどう取り組むかっていうのが結構課題になってますね。
被害者が出る犯罪って、例えば窃盗とかですかね。
例えば僕の見てきた、アメリカで見てきたのが、冒頭にも言ってた問題解決型裁判所っていうのがあるんですけど、
問題解決型裁判所っていうのが、この表面上に現れた犯罪行為の結果だけを見て、
その犯罪に対して刑罰を課すっていうものではなくて、
その背景になぜ起きたのかってところに結構光を当てていくんですよ。
その窃盗でいくと、例えば本当に何日も食べてなくて、
ポケットに10円ぐらいしか入ってなくて、
もうやむにやまれず物を取ったりとか、コンビニでおにぎり取っちゃったっていうような窃盗もあれば、
実はもう少しポケットとか財布に、
今日食べていくとか明日食べていくお金はあるんだけど、窃盗してしまうっていう人もいて、
この場合に、例えばこれもいろいろ理由はあるんですけど、
例えばギャンブルが重なってて、借金に追われてて、
その借金の返済が来てたので、今お金がいるっていうふうに取っちゃうっていうような、
ギャンブルがどうしてもやめられない人っていうのに、ギャンブル依存の問題があったりするので、
ギャンブル依存の問題をなんとかしないと、これまた窃盗だけで刑務所に入れても、
出てきたときにギャンブルの問題がまた出ちゃうんで、
そうなるとまた借金抱えて窃盗しちゃうので、
そうなるとこの背景にあるギャンブル依存をなんとかしないといけないっていうような話になってくるんですよね。
窃盗っていう結果だけ見るんじゃなくて、窃盗をしてしまったその人の背景を見ると、
また裁判につながりにくいっていうのが分かりました。
その背景を見て裁判を行うっていうような国とかってあるんですか?
これね、最初に問題解決型裁判所って言ったんですけど、
もともとそういう問題を見て裁判を行うっていうのを元になっているのが、
ドラッグコートっていう薬物専門の裁判所があって、
これ実はフロリダのマイアミで1989年から始まっているんですね。
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この89年に始まってドラッグコートの話って、
僕今日絶対やらないといけないと思ってて、
実はこの前のグレートムーターの引退試合行ったんですよ。
そのときに入場する前にグレートムーター89年デビューって言ってたんですね。
これ運命だと思って、絶対今日はこの話をしようと決めて、
今日このスタジオに来ているんですけど、
この89年のドラッグコートってどうだったかっていうと、
当時この80年代にかけて、南米からですね、クラックコ会員とかが大量に入ってきてたんですね。
で、毎日裁判所にいる人っていうのが、
同じドラマをずっと見てたんですよ。
どういうのかって言うと、もうやりませんね。やりません。
これが最後ですよ。分かりました。
じゃあ刑務所って言って、もう刑務所に行きます。
で、出てきます。で、再使用します。
で、逮捕される。裁判に来る。もうやりませんね。やりません。
これが最後ですよ。分かりました。
刑務所に行く。出てくる。再使用する。
これ、永遠に終わらへんやんってなったんですよ。
で、この回転ドアを何とか止めるためには、
その原因になっている薬物依存の問題を何とかしないと、
これはずっとこの回転ドアが止まらないので、
この回転ドアをどうやって止めるかって言うと、
その背景にあった薬物依存の問題を何とかしたい。
で、この薬物依存の問題を何とかするためには、
薬物使用に至っている原因を探って、
それを解決しないといけないというような方法に変わっていって、
そこに着目していくと、
従来の伝統的な刑事裁判では、
どうしても解決できないところが出てくるので、
そうすると、その人が抱えて、
例えばホームレスだったとか、
知的な障害があって、仕事がうまくいかないんだとか、
家族とかパートナーが他の薬物依存を持っていて、
どうしても離れられないんだ。
その人その人に理由は全然違うんですけど、
その人が抱えている背景を、
ソーシャルワーカーとか、
いろんな人がアセスメント丁寧にやって、
その問題を一つ一つ解決していくというのが始まったんですね。
で、その一つ一つ解決していくのが、
ドラッグから始まったんですけど、
この方法って、
いや、他の裁判でも使えるんじゃないかって話になってきて、
その中の一つが、さっき言ったギャンブル依存の問題を解決して、
説得を止めようとか、
先追い運転を繰り返す人に対して、
その命定運転を何とかしようという裁判所とか、
ドメスティックバイオレンスが起きているときに、
これも例えば従来の伝統的な裁判でいくと、
目の前に現れた障害とか暴行罪で刑務所に行くっていうのが、
通常のルートだったんですけど、
ドメスティックバイオレンスっていうと、
独特の関係性の中から生まれてくるもんなので、
じゃあその問題になっている背景としてアプローチしていって、
もちろんね、DVの解決って、
元に戻れるっていうのが理想としてはそうかもしれないんですけど、
ほとんどそれは無理なんですよね。
人間関係が崩壊していって。
このときにDVの問題を解決するにはどうするかっていうと、
結局離れた後にシングルになっても生活できる保障をちゃんとしていくっていうのが、
実はむちゃくちゃ重要で、
このサポートをどうするかっていうところにアプローチしていって、
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真の問題解決を図ろうっていうようなことがあるんですよね。
丸山先生は実際にアメリカとかで、
そういう問題解決型裁判っていうのを、
実際に見られたりとかしたことってあるんですか?
ありますね。
そもそも一番最初に行ったのは2003年ぐらいなんですけど、
サンフランシスコのドラッグフォートに行ったんですね。
なかなか衝撃的な場面をいっぱい見てて、
通常の頭にある、想像する裁判所って、
裁判官が正面にいて、
弁護人と検察官が向かい合って、
意義ありとかってそういうイメージあるじゃないですか。
みんな横並びの同じ机に座ってて、
誰が検察で、誰が弁護人か全く分からない。
もっと言うと、被告人どれやねんみたいな勢いで横並びに座ってるんですよ。
これって、実はドラッグフォートが取ってるのって、
チームアプローチ取ってて、
そこで事実を争うというよりは、
そもそも薬物犯罪って、
ポケットに入ってるのが見つかりましたとか、
陽性反応が出てきてるので、
あまり事実争うケースってそんなにないんですよ。
もちろんゼロじゃないですけど、
事実争わない事件が多くて、
じゃあこの後この人に対してどうアプローチするかってところがポイントになってて、
このドラッグフォートがやるチームアプローチっていうのは、
ゴールがその被告人って言われるクライアントってドラッグフォートでは言うんですけど、
このクライアントが薬物を使用しないで生活していくにはどうしたらいいかっていうのが、
みんなの目標でゴールなんですよね。
なので横並びに座っていくし、
なんなら伝統的な放送三者ですね、
裁判官とか検察官とか弁護人以外の人がわーって出入りしてて、
クライアント以外ですよ。
僕が初めて見たところの裁判所って、
裁判官が座ってるちょっと高いテーブルのところに、
肘かけてずっともたれかかってるおばちゃんがいて、
裁判官が怒り出すんですよね。
時々被告人に向かって。
どういうことが起こるかって言うと、
別に再使用してるとか、もっかい持ってたとかで全く怒らないんですけど、
陽性反応出てんのに使ってないとか言うと、
いやお前陽性反応出てるやないかって怒るんです。
嘘つくなと。
なんでかって言うと、
ドラッグフォートって陽性反応が出た時に、
どういう状況だと使ったのか、
じゃあ次はそういうのが起きないように生活をどう変えていくかってところにポイントを置くんで、
陽性反応出たことに対してそんなに怒らないんですけど、
嘘ついたことに怒ったりして、
じゃあもうお前刑務所行くかとかっていう流れになってきた時に、
もたれかかってたおばちゃんがノーノーノーノーって止めるんですよね。
で、もたれかかってるおばちゃん何をノーノーで止めてるのかなって言ったら、
いやこの時期のこういう回復が始まってるクライアントは、
こんな自暴時期になりがちやから、
こんな真正面から怒ってもしょうがないと。
こういう自暴時期になってる人が次に進めるステップとしてはこういうところがあるから、
じゃあそういうプログラムにつなぎましょうよ。
裁判官それでいいねって黙らせて分かったって裁判官に言わせて、
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クライアントにはあなたも分かったで分かったとかっておばちゃんが言って、
あの人誰?ってなるじゃないですか。
一緒にこう連れて回ってくれてる人に、
あれ誰ですか?って聞いて、
検察官ですか?弁護人ですか?誰あれ?って聞いてたら、
ソーシャルワーカーって言われて、
ソーシャルワーカーって誰?ってなったんですけど、
こういう伝統的な放送産者とは違う人が、
法廷の内外で活躍する人がいて、
こういう人が真の問題解決を図っていくっていうのが、
ドラッグコートだったりするんですよね。
日本では考えられない光景ですね。
私も裁判の傍聴とか何回か行ったことあるんですけど、
すごい厳粛な雰囲気で、
もう弁護士、検察官、裁判官ってすごいちゃんと分かれてて、
ソーシャルワーカーの方が、
法廷で何かそんな片肘ついて、
口出すみたいなのって考えられないですね。
なんなら普通の裁判に参加しないようなソーシャルワーカーだけじゃなくて、
そこに参加してる普通の放送産者も全然違くて、
例えば日本だとね、
再使用なかったんですとか、1ヶ月なかったんです、2ヶ月なかったんですとかって、
当たり前だって怒ると思うんですけど、
ドラッグコートの裁判官はむっちゃ拍手して、
お前よく頑張ったなって降りてきて、ハグするんですよ。
こんなつらいのによく頑張ってるなお前はとかって、
それを検察官とか弁護人とか、ひゅーとかって応援してるんですよ。
そういう雰囲気ですね。
【森】日本でもぜひ、そういうのが取り入れられるといいなって思います。
そうですよね。
【森】さっき問題解決型裁判所って、
被告人のしてしまった結果を見るんじゃなくて、
背景も見ていくっていうことを教えていただいたんですけど、
背景を見ていくって、どういう風に背景を見ていくんですか?
ソーシャルワーカーと言われる人たちが、
被告人と言われる人たちの背景を見ていくんですけど、
ものすごく丁寧に面談を重ねてやっていくんですよ。
例えば、もちろん社会の中にいる人ならば、
そこの人のところに行って、詳しく話聞くとか、
職場関係どうなってるかとか、
パートナーとの関係どうなってるのかっていうのも見ていくし、
何なら裁判中の人で、ジェイルにいる人もいて、
この人たちに週に何回も会いに行って、
その人個人個人が抱えている問題を丁寧に聞き取りしていって、
この人はこういう問題を抱えてて、
この人はこういう問題を抱えてて、
こういうアプローチをしようと思うんだ、
みたいなのを裁判官とか検察官とかに助言していくんですよね。
ソーシャルワーカーって、すごい大事な役割を担ってるんですね。
これ結構ね、日本だとそんな認知度ないかもしれないんですけど、
ソーシャルワーカーって、日本だと一番近いのは社会福祉士さんっていうところなんですけど、
ソーシャルワーカーの資格取るのって結構アメリカでも大変で、
何ならマスター出ていかないといけない。
学部だけでいるんじゃなくて、マスター号取って、
そこでもかなりフィールドワークとか、インターンとかものすごいやっていくんですよ。
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いろんな現場に出ていって、
そこでいうソーシャルワーカーさんっていうのは、
今この刑事司法に関わる場面で話してますけど、
いろんな生活で困ってるところのサポートする人なので、
何ならアメリカのイメージ、例えばホームドクターとか、
家族の問題を見てくれるお医者さんとかがホームドクターって言われるような人たちが身近にいて、
それと一緒で、例えばカウンセリング、
例えば夫婦間の仲がどうなったっていうカウンセリングしてもらう、
その家についている個人的なカウンセラーの人もいるし、
っていうような感じで、
ソーシャルワーカーさんもホームの問題を解決してくれる、
各家族の問題を解決してくれるソーシャルワーカーさんがいるとか、
そもそも社会的な知名度とか認知度、重要度がもともとあって、
いろんな問題を解決する人たちなんですけど、
これを刑事司法の枠の中にも取り込んだっていうのがこういう問題ですね。
ソーシャルワーカーさんが生活の一部になってるっていうのがすごい意外で、
日本では全然想像つかないお話でした。
例えば、ソーシャルワーカーさんしか解決できないような事件とかってあるんですか?
例えばさっきのドラッグコートで、僕が実際見たやつでいくと、
例えば若いお母さん、女性なんですけど、赤ちゃん抱えている人が号泣するんですよね、
法廷の中で。
で、泣いてて話が進んでいくと、どうも言われてるプログラムには参加できないし、
陽性反応も出てるし、そこで泣かれたってどうするんだみたいな風な雰囲気が漂ってきて、
裁判官も、いやここで言われたプログラムちゃんとできないんだったら、
通常の裁判になって刑務所に行くことにもなるし、赤ちゃんとも離れ離れになるし、
これ言われたプログラムできないんだったら困るよっていうようなことを、
空気感が漂うんですけど、ソーシャルワーカーさんは、
じゃあこの問題をどうやって解決するかっていうのに、丁寧にアセスメントしてるし、
その人がどこに住んでて、どんな問題を抱えているかもよく知ってるから、
それまでの最善の策として、こういうプログラムを受けたらって言ってたんですけど、
それが受けれないんだったら、じゃあその赤ちゃんがいるので出れないって話になると、
分かったって言って、じゃああなたはどこどこ地区に住んでますね、
じゃあそのどこどこ地区の一駅隣に、託児所のあるプログラムをやってるところがあるんで、
明日からそっち行きなよって言って、で、裁判官に対しても、それでいいよねって言っちゃって、
分かりました、じゃあ明日からそれで頑張ってくださいっていう風な解決をしていくんですよね。
問題解決型裁判所って、学術的に見たらどういう評価ができるんですか?
これはどんなふうな側面から見るかっていうので、
効果測定する研究者もいるでしょうし、理念的にとか政策的にどうなんだっていう見方もあると思うんですけど、
もともと89年に始まったときって、もうどうしようもなくて、
さっきの言った回転ドアを何とかしたいと思った裁判所、特に裁判官が勝手に始めるんですよ、これ。
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全く法律が通ったわけでもなく、予算が通ったわけでもなくて、
裁判官の権限の範囲内で、裁判の審議中にそれを結論というか判決をちょっと伸ばして、
その間頑張れるなら判決に影響させようというような始め方なんですけど、
特に法律が何か変わったとか予算がついたとかじゃなくて、勝手に始めるんですね。
その後、徐々に認知度が高まっていって、その後にやっと司法省に特別なオフィスが作られて、
予算がついて全米に広がっていくっていう流れになっていくんですけど、
実務で始まったもので、これ学術的にはどうなのって、これを理論的に説明するのがないのかって探したときに、
ちょうど同じ時期に、理論の面で治療的司法っていうセラピューティックチョリスプリュデンスっていう考え方が、
デイビッド・エクセラーという人とブルース・ウィニックっていう人たちが考えてたんですよ。
これも理念的にあんまり注目されてなかったんですけど、この素晴らしい理念だから、
実務で実践してくれるところないかなって、きょうきょう探したら、
ドラッグコートってあるらしいで、じゃああれ、我々の実践をしてくれてるんじゃないか、
ドラッグコート側も我々の理念的に説明してくれるのないかなって探してたら、
治療的司法っていうのがあるらしいでっていう話になって、
ここで手を取り合って、お互いが実務と理念をサポートし合うっていう話になっていくんですけど、
そもそも治療的司法って何かっていうと、いろんな司法の介入が行われるときに、
その人にとって強烈なインパクトなわけですよね。その人の人生で一本まっすぐ人生があるとしたら、
その途中で刑事司法が関わる、捜査が入って裁判に関わって、何なら刑務所に行くっていうような、
この人の人生のそこの強烈なインパクトが与えられることになるんですけど、
この刑事司法が関わったときに、その後の人生ってその後、
良くしていく方向にもできるし、悪くなっていく方向にもなり得るんで、
せめてこのインパクトが当たるこのときに、その人のその後の人生が上手い方向に、
いい方向に向かった方がいいんじゃないかっていう考えを持ってたわけですね、この治療的司法って。
この治療的って、治療っていうのが医学的な医療行為を想像しがちですけど、
これセラピューティックをそういうふうに訳してるからそうなんですけど、
むしろ医学的な医療行為をするっていうよりは、その人の生きづらさの問題の解決をして、
サポートしていくっていうような内容で、治療に引っ張られないでほしいんですけど、
こういう治療的司法っていう考え方が出てきてて、学術的には出てきてて、
その実践がドラッグコートとして手を取り合っていくっていう話になっていくんですよね。
その治療的司法の理念と、アメリカのドラッグコートが手を取り合ってるっていうことで、
そういうのが日本でも広がっていったら、日本の依存とかの解決にもいいのかなっていうふうに思いました。
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さてここで、犯罪学をもっと身近に感じてもらうために、犯罪学の観点から円谷を見ていきたいと思います。
今日は依存というテーマでしたが、依存をテーマにした映画ってどんな映画があるんですか?
実はメインのテーマじゃないんですけど、依存症が結構ストーリーに大きく影響を与えるっていうのはあって、
例えば皆さんそういう観点で見てるかわからないですけども、ボヘミアン・ラブソティとか、
これはもうフレディ・マーキュリーの人生を描いているんですけど、やっぱり彼もアルコールで困ってた人生を歩んでいるし、
あとは依存症問題になっていくのはロケットマンとか、
有名な薬物政策と歌手の話をテーマにしているような、ザ・ユナイテッド・ステイツ・バーサス・ビリー・ホリデーというのがあるんですけど、
これ見られてる方あんまりいないかもしれないんですが、ぜひいい映画なので見てほしいですね。
あと依存症からの回復とかですね、そういうのによくアメリカとか海外ではミーティング、当事者のミーティングっていうのが使われるんですけど、
当事者ミーティングを表している映画もちょこちょこ出てますし、これって実は身近なんですよね。
同じ問題を抱えている人たちで回復し合うっていうミーティングって結構よく使われていて、
これは子どもに対しても身近なものとして結構描かれていて、
例えば子どもが見るものでも描かれているので、メインのテーマじゃないんだけど、そういうシーンが出てくるのがあって、
例えばファインディングにも何かでも、途中サメが一緒についてくるときがあって、
魚を食べそうになるんだけど、グッと我慢して魚を食べないっていう話をする。
あれミーティングでみんな縁になって、もう僕は魚を食べないんだっていうようなことを打ち明けて、
回復というか、彼にとっては魚を食べないっていうのが何かの回復だと描いてあるんだけど、
それをみんなに使って、わかってもらうっていうようなことをやってるし、
何なら僕のおすすめとしては、シュガー・ラッシュっていう映画があって、
これってゲームセンターの中の、本当は悪役としてゲームには登場するんだけど、
すごい心優しい主人公で、本当は悪役やりたくないんだけど、
じゃあそこの抱えている問題を、夜ゲームセンターのいろんなゲームから出てきた悪役のキャラクターが、
悪役にしかわからない悩みとかをミーティングで話し合うっていうのをやっていて、
そういう何かいろんな悩みを抱えている人が、当事者のミーティングで回復するっていうのを描いていて、
こういう観点から今言ったような、ファインディングニモとか、シュガー・ラッシュとか見てもらうと面白いと思いますね。
私もニモとかシュガー・ラッシュって好きで見てて、あのシーンが、サメのシーンとかも大好きで、笑って見れるとこなんですけど、
あれってミーティングだったんですね。
そうですね。
丸山先生に解説してほしいエンタメ作品がありましたら、番組詳細欄にあるリンクよりご投稿ください。
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今日のテーマは行為依存と司法でしたが、その結果に、犯罪に至ってしまった背景を見るっていうことが大事であるっていうことがテーマだったと思うんですが、
私もこれまでその結果だけ見られて、もやもやしたっていう経験があるので、
結果の背景を見るっていうことって、その裁判でもすごく大事なことなんだっていうことを感じました。
それってやっぱり大事で、裁判だけじゃなくて、実は僕らの私生活でもですけど、山口さんも聞いてくださってる皆さんも、
例えば小中高とか先生に怒られたりとか親に怒られた時に、
いやちょっと自分にも言い分があって、いやもうちょっと僕の話聞いてくれへんかなとか、私の話聞いてほしいんだけどなんかすごい怒ってくるけど、
いやこっちにも言い分があるんだけどな、みたいなのがあると思うんですよ、経験として。
で、怒られた瞬間から、いや100ゼロで私が悪かったですみたいなっていう反省って、ゼロとは言わないけど、ほとんどなくて、
ってなった時に、いや今回確かに60、40とか70、30で自分が悪かったかもしらんけど、こっちの言い分があるっていう話があって、
そういうのをやっぱり丁寧に聞いてもらった方が、本当にその後で反省というか、いや確かに自分にも悪い面があったなってそこで初めてそういう感情が出てくるから、
いろんな話を聞き出せる、その背景に何があったのか、原因が何だったのかって丁寧に聞くっていうのは普通の生活でも重要で、
これもちゃんと裁判でもやっていこうっていうのが重要かなと思いますね。
さて、この番組では感想や質問、リクエストなどを待ちしております。
番組詳細欄にあるリンクよりお気軽にご投稿ください。
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また、私が所属する一般社団法人刑事司法未来でも、犯罪学や刑事政策について発信しています。
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またお会いしましょう。お相手は丸山靖寛と山口由紀でした。