1. 丸ちゃん教授のツミナハナシ-市民のための犯罪学-
  2. #045 犯罪をする “機会”も無い..
2024-11-12 34:58

#045 犯罪をする “機会”も無い人はどうなるか

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【トークテーマ】

・反復横跳びの才能が輝く世界線

・逸脱行動をできる人はまだ幸せ⁉︎

・組織に “属する悪”と “属さない悪”

・突発的に起こる犯罪をどう見るか

・ “映画で語る”犯罪学リターンズ

・あなたが思い浮かぶ「不良マンガ」と言えば?


【キーワード】

マンガ、映画、リチャード・クロワード、リロイド・オーリン、分化的機会構造理論、非行と機会、非行サブカルチャー、犯罪的サブカルチャー、葛藤的サブカルチャー、退行的サブカルチャー、ホットロード、ビーバップハイスクール、ろくでなしBlues、特攻の拓、今日から俺は、クローズ、東京卍リベンジャーズ、ボンタン、グッドフェローズ、ごくせん、あんのこと、ジョーカー


【犯罪学の観点から語るエンタメ】

『グッド・フェローズ』(1990年、アメリカ)

『特攻の拓』(復刻版、講談社、2023年)

『あんのこと』(2024年、日本)

『ジョーカー』(2019年、アメリカ)


<過去のエンタメ一覧>

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サマリー

このエピソードでは、クロワード・オーリンの文化的機会構造理論を基に、年齢層や価値観の違いが犯罪的行動に与える影響について話されています。また、合法的および非合法的な機会が個人の行動選択にどのように関連するかについても考察されています。さらに、犯罪的サブカルチャーと葛藤的サブカルチャーの構造についても論じられ、犯罪行為に関与する若者たちの心理や社会的背景が探求されています。機会に恵まれない人々がどのような行動をとるかに触れ、社会から孤立することの危険性が示唆されます。また、犯罪に至る人々の背景として、社会的な位置や無力感がどのように影響するかも探求され、映画やサブカルチャーを通じてテーマがどのように描かれているかが紹介されます。最後に、機会がない人々がどのように孤独や他者とのつながりを求めるかを探求し、映画「ジョーカー」を通じて無敵の人というテーマについても考察されています。

態度の違いと組織
ヤマグチさん、同世代といるときと、他の年齢の人たちとか、組織の中にいるときとで、
こいつ全然違う態度取るやんっていうのはあります?
それは、私です。
まさか自分の話ですか?
私やんってなりました。
同世代とかといると、すごいなんかお調子い子いたり、
例えば仲のいい友達が男子とかにからかわれてたりしたら、
その男子を隣の教室に、お前来いや!とか言って。
マイルドヤンキーの話ですね、まさかそれは。
ダイレクト壁ドンって言うんですか?
その男子を壁にドーンって。
手で壁押さえるんじゃなくて、男子をドーンと押すの?
男子をドーンとして、もういじめんなよって言ったりするのに、
組織、会社とかに属すと、
なんかちょっと違うかなって思うことがあっても、
飲み込んじゃうっていうか、
スンとしちゃうというか。
スンとすんのはなんでなんですか?
私がなんか言って、揉めたりするの嫌だし、
私が我慢すれば、
まあつつがなく進むかなとか、
いろいろ大人になると。
大人になったからな。
というわけで今日はですね、
犯罪学シリーズとして、
文化的機械構造理論っていう話をするんですけど、
その中ではクロワード・オーリンが、
それぞれの組織、いろんな年齢層がいる組織とか、
同世代の組織とか、
どこにもそういう組織に属さないとかっていった人たちが、
どんな行動に出るかっていうようなことを語っているので、
今日はそういう話を中心にお話しします。
文化的機会構造理論
丸ちゃん教授の罪な話。
市民のための犯罪学。
刑事政策・犯罪学を専門とする立証大学教授で、
一般社団法人刑事司法未来の丸山康博です。
同じく刑事司法未来の山口由紀です。
このトーク番組は、
一般社団法人刑事司法未来が送る、
これまでとは異なった視点から、
罪と罰を考えるものです。
ニュースでは聞けない犯罪学・刑事政策の話について、
分かりやすく解説をしていきます。
お堅いテーマですが、
なるべく親しみやすい形でお伝えできればと思います。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
そういうわけで、
今日はクロワードとオーリン、
クロワード・オーリンというけど2人なんですよね。
リチャード・クロワードとリロイド・オーリン、
2人の議論なんですけど、
これが前回講演の話をした時に、
山口さんがハッチ開けてたサブカルチャー理論の時なんですけど、
サブカルチャーはどんなのだったかっていうのは、
43回を聞いてもらうのが一番いいんですけど、
すごく簡単に言うと、
マジョリティが決めているメインカルチャーと、
その改修団にあるサブカルチャーがあって、
そのサブカルチャーが改修団では認められているものがあるんだけど、
それがマジョリティには認められていないような時っていう時に、
逸脱行動っていうのがあって、
さらに階級が分かれている中で、
労働者階級と中3階級の間にある人たちにある、
そのサブカルチャーっていうのが、
もしかしたらマジョリティから見ると、
それが犯罪って見られるようなことがあるんじゃないか、
みたいな話をしました。
ちょまど 前回、私、講演以外のサブカルチャー論も、
また教えてくださいみたいなことを言ってたと思うんですけど、
早速もう他のサブカルチャー論も教えてくださる機会が来たということで。
サブカルチャー論の中に入るかどうかちょっと微妙なんですけど、
ただ今言ったその機会が来たんですねっていう、
まさにその機会をどういうふうに与えられたら、
その分野分野でどんな行動に出やすいかっていうことを、
クロワード・オーリンはちょっと話しているので、
そういうあたりを中心にお話ししたいと思います。
クロワードとオーリンの非公と機会っていう本を出すんですけど、
これが個人が社会に適応していこうとする時に、
合法・非合法のどちらの機会が得られるかによって、
その時その時の問題解決の方法が大きく違うんだ、
ということを言っていくんですね。
彼らがいうその機会っていうのが、もう一度言うけど、
合法的であれ非合法的であれ、
ある特定の役割を遂行する時に、
必要な技術とか価値を、
個人が取り入れて学習する機会のことを言っていて、
さらに言うと、それを行えば、
周囲から妥当だと認められる環境に接している。
その周りから妥当だっていうのは別に、
マジョリティが考えている合法の認められる環境だけじゃなくて、
サブカルっていうかもう、
回収団のそれは多くから見れば非合法なんだけど、
それが妥当だと見られる環境にいるかどうか。
たとえば、たとえばなんですけど、
前回のサブカルの時に、
私反復横跳びがすごい得意だったけど、
役に立つことは今までなかった。
それでクラウドウォリンが言ってるのは、
そういうのが認められる場所、
その発揮できて、それがすごいなお前っていうのが、
機会がないと発揮できないよねって話してる。
たとえば、反復横跳びがウニの密漁をする時、
たとえばね。
たとえば、すっごい素早くシュッシュッって捕獲するのに役立てば、
その場では認められるみたいな。
そういう。
すごい例やけどな。
密漁ダメだけど、
たとえばその組織がそういう動きをする人を、
すごい重宝するっていう機会が与えられたら、
確かに世の中的には非合法だけど、
その場では活躍できるとか、
いい例かどうかちょっとよくわからんけど、
そういうのがあった時に認められる場面があるかないかってことを、
クロア・ドーリンは言ってるわけ。
今のみたいに、
自らが到達できる、できないっていう支配階級とか、
価値観とか道徳観とかいろいろある中で、
どこにたまたま接する機会があるかで、
全然違うんじゃないの。
そこで言ってるこの非公サブカルチャーも、
たとえばむちゃむちゃ勉強はできないけど、
走れないけど、
喧嘩だけむちゃ強いっていうのも、
その喧嘩をすることが能力として発揮される部分に、
組織にいてないと認められていかないわけじゃない。
ってことは、
クロア・ドーリンが何が言ったかっていうと、
その人その人が合法的機会として、
その人の能力が発揮できるところにいたら、
合法的な活動をすることになるし、
非合法的な機会に多く接する場面にいる個人なんだったら、
その個人がやっているのは、
逸脱行動に導かれることが予想される、
みたいなことを言っていくのよ。
犯罪的サブカルチャーの定義
ってことで、
クロア・ドーリンが言ってるサブカルチャーを特徴付けていくと、
例えばその人の近隣地域、
その生活環境内に、
どんな違いがあるかで分かれてくるんだっていうのを、
まず第一に言ったのは、
その行為者が、
今回で言うと犯罪的な行為をするその人の、
年齢の多様性はどうだったか。
なんか幅広く年齢層がいるグループなのか、
もしくは同世代だけなのか、
っていうのの違いが出てきますよね。
っていうのが最初の1個目で、
もう一つは、ちょっと難しい話するんだけど、
因集的価値を重視する人と、
逸脱的価値を重視する人と、
どの程度混ざり合ってるっていうことなんだけど、
因集的価値って何?って言うと、
支配的な階級、マジョリティとか支配的な階級が、
昔からこれは大事だねって尊重して、
指示してきた価値観、これが因集的価値ね。
それを重視する人と、
逸脱的な価値の方を重視する人が、
どの程度その組織には混ざり合ってるのか、
片っぽだけの人しかいないのか、
混ざり合ってるのか、
そのバランスはどうだったのか、
っていうようなことで、
価値観が混在状態の時によって、
それぞれ違うよねって言ってくるのよ。
たとえば、学校のガラスを割る集団と、
その集団と、そうではない集団が混ざり合ってる集団。
そう、もうそんなガラスを割るような、
集団は全くいない集団みたいな。
そういう学校で言うと、
私立の高校、公立の高校、
不良しかいない学校みたいな。
ちなみにあれなの。
山口さんの言ったとこ、
そのスクールウォーズ的な学校やった?
ぷちスクールウォーズ。
ぷちスクールウォーズやったらすごいね。
結構、ヤンキーもいるし、
混ざり合ってるとこでした。中学校までは。
ただそこで言う、
混ざり合ってるのは2つ目に大事だっていうとこなんだけど、
1個目の年齢的な幅広さはどうやったの?
3年生から1年生までみんなグループ作ってたわけ?
ああ、ボンタンユズリのグループとか。
ボンタンユズリのグループあんの?
ちょっとそれ聞かせてよ。
ヤンキーで組織されてる。
学校のヤンキーで組織されてる、
3年生から1年生までのグループ。
ヤンキーグループみたいなのがいて、
代々そこでボンタンの短乱を引き継ぐみたいな。
嘘やん、すごい。
卒業の時に第2ボタン上げますみたいなんじゃなくて、
ボンタン上げますって言われてくんの?
で、私がいた時は3年生と、
2年生がちょっと弱くて、
1年生が強かったので、
2年生すっ飛ばして1年生に譲り渡されたっていう。
3年生が卒業の時に1年生に渡すのではなく、
本当は2年生に渡していくの?
本当は2年生、代々なんで3年生から2年生。
でまた次の3年生から2年生代々、
そのボンタンを引き継がれていくんですけど、
私たちの代はちょっと飛び急してきまして、
3年生から1年生に譲りを受けられたっていう。
ちょっとこれ掘り下げたいけど、
時間の関係上ちょっとクロワード・オーリンの話戻すな。
言ってくれたみたいに、
そういう逸脱するしないとかの価値観が混ざり合ってるところで、
年齢をなんで聞いたかっていうと、
クロワード・オーリンが年齢でまずこういうふうに分かれてきますねっていうので、
まず犯罪的サブカルチャーっていうのを定義して、
さっき3つ言うね、犯罪的サブカルチャーが最初。
2番目に葛藤的サブカルチャーっていうやつ。
で最後の3番目に対抗的サブカルチャーっていうんだけど、
じゃあまずこの犯罪的サブカルチャーってどうだったかっていうと、
基本的には若年者の年齢層がいるんだが、
多様的な、いろんな年齢の人たちがいて、
基本的には想定してたのはギャングみたいな、
いろんな人たちがいて、年齢も幅広いっていうのを想定してたんだと思うんだけど、
非合法によって得られたもの、
非合法とみなされる行為によって成功することを目指すのが、
犯罪的サブカルチャーの構造
日常的な文化を持つ人たちなので、
基本的には犯罪的な組織なんだが、
ただその中でも、
因集的価値観を持っている人と、
そうじゃない人の程度の差はあれ、混ざりつつあって、
いろんな人たちがいるのよ。
こういうところって、組織的には犯罪的な人たちなんだけど、
例えばその非合法な手段によって成功目標を達成しようとするのね。
例えば高級車を盗んで乗り回すぞとか、
お金を取ってきて使うぞとか、
スラムの若者の間でも目立つ存在になっていくんだけど、
ただよ、さっき言った通り、
様々な年齢層で成り立っている構造にいるから、
突出してズバ抜けて、
何か既行するやつは出てこないのよ。
何でかって言うと、
年上から何か言うこと聞かないやつとか、
何かあいつ無茶だけして、
この組織に迷惑だけをかけるだけのやつとか、
あとは何ていうの、
あいつがここの組織に行ったら、
もめるだけやんけとかなってくると、
組織としてはやりにくいよね。
なので、どっちかというと、
幅広い年齢層のいろんな価値観の人がいる中で、
その組織自体は犯罪的な傾向があるんだとしても、
そこにいる飛行少年たちは、
破壊的な行動というよりは、
原則的にその組織の言うことを従い、
キャリア思考もあるから、
上に嫌われて、
そのまま乗し上がれない方を嫌がるので、
その組織のルールに従事する。
その組織自体が犯罪的な行動をするんだったら、
それに従うんだけど、
その組織が嫌がるようなことは基本しない。
そういう意味で、
多様な年齢層の犯罪者たちが、
それぞれに混じり合っている都市においては、
犯罪集団が、
飛行少年の恋を統制している。
むしろ、
その組織は犯罪的な行動をするんだけど、
突出してやばいことをしない。
という管理はできている。
葛藤的サブカルチャーの特徴
といったのが犯罪的サブカルチャー。
私の学校でも、
そういうプチギャンググループは、
学校では目立つ悪だけども、
その中では、
3年生の言うことは、
絶対守るみたいな。
すごくイメージできました。
その集団の。
2年生は、
ちなみにその時どうするの?
大平 そのグループにはいるんですけど、
人数も少なかったと思います。
人数の問題あるよな。
それは別にヤンキーグループだけじゃなくて、
部活も結構それが出て、
大平 そうですね。
いろんな体育系の部活も、
人数少ない学年って、
ちょっと言わなるよね。
大平 そうですね。
なるほど。
ギャングだけじゃなくて、
集団でそういうパワーバランスって、
あるんですね。
本当本当。
そういうことですね。
で、2つ目。
葛藤的サブカルチャー行くんだけど、
こっちはさっきの統制取れてるって言うよりは、
むしろ武器使用して、
ボコボコにするとか、
さっきの集団よりは、
むしろ暴力が目立つ感じ。
さっきの犯罪的サブカルチャーの組織が、
暴力組織だったら、
そもそも集団的に暴力に出るんだけど、
そうじゃなくて、
こっちの葛藤的サブカルチャーは、
突出して暴力を使う人が出てくる。
で、これが他のギャングを威嚇したりとか、
もしくは組織の中で、
仲間の中で威張って、
俺もっとすげえぞっていうのを見せていく。
こういう役割があって、
で、そういうズバ抜けたやつに惹かれてみんな、
はいってついていくみたいな感じ。
で、これが、
さっきの犯罪的サブカルチャーと違うのが、
タフだし、
破壊的暴力に対する尊敬を得ることが、
目的になっていて、
そうすると、
このさっきのスラムの内外から、
いろんな圧力を受けてくると、
そのスラム地域って不安定になっていって、
若者たちをさ、
暴力行為に走らせる。
で、これがさっきの犯罪的サブカルチャーの組織と、
何が違うかというと、
年齢に多様性がないわけ。
ほぼ同じ学年とかで、
つるんでる感じ。
で、これは、
上に好かれようとかじゃないだよ。
目立ったもん勝ちになってくるわけ。
で、俺ここまでできるぜ感を出してきて、
あいつむっちゃ暴走するやんけ、
っていうところに、
で、チームは尊敬を受けてるからか、
恐れられてるかがわからへんけど、
とりあえず、
横並びの集団の時には、
突出するやつが、
そのチームを引っ張っていくみたいになるから、
暴走行為に走りやすいんじゃないか、
っていうのが2つ目。
なんか、
仲間がやられてて守るみたいなのは、
ちょっとなんか、
極戦とか思い出したんですけど。
時代だね。
同学年、
同じクラスで、
つるんでて、
仲間がやられたら、
バーッて出ていって、
極闘とかで戦うとか、
そんな感じですかね。
まあだから、
極戦がどうっていうより、
不良系の漫画とか映画とかは、
その傾向はあるかもね。
だから昔の、
人気なき戦いとか、
極妻とか、
そういう、
ヤクザ系とか、
そういう組織だと、
やっぱ親分がいて、
で、なんかそれに統制が取れてる社会、
その集団がなんか、
集団で悪いことするとしても、
なんがらなんでも、
他の組織に喧嘩売りに行ったりとかは、
しないというか、
親分に迷惑かけると、
やっぱり子分怒られたりして、
その組織では止まるじゃない。
まあ映画的には、
そこでやんちゃする、
他に喧嘩売る人がいて、
高層とかっていうのを、
映画では描くけど、
基本的には、
組織に嫌われることはしない、
っていうのが、
ヤクザ門とかの、
映画とかのイメージだけど、
確かに今言ったように、
別にその極戦に限られず、
ヤンキー者って、
ほぼ同世代じゃない。
高校生の同じ学年。
その中で、
喧嘩強いやつが尊敬されるし、
なんかこう、
むっちゃ暴走行為するやつが、
あいつはすげえみたいな、
注目を集めるみたいな、
そういう感じですね。
機会を得られない人々の危険性
で、最後の、
対抗的サブカルチャーなんだけど、
これはちょっとさっきのと、
ちょっと違くって、
やっぱり、
そういう組織とか、
横並びのグループでは、
説明できない人たちを、
クロアドーリン的には、
どういうふうに説明しようかって、
多分悩んだ結果、
何からも離れる人。
そもそもだから、
この人、文化的機械構造理論って言ってるから、
どっちにしても、
機械を得られた人の話なのよ。
さっきの、
犯罪的サブカルチャーも、
葛藤的サブカルチャーも。
でもそういう、
そもそも機械を得られない人、
いるんじゃない?
あらゆると、
因集的な社会からも、
何ならもう逸脱的な社会からも、
完全に遠ざかっちゃって、
孤立している場合。
こういう人たちは、
基本的には薬物とか、
アルコールとか、
いろんなドラッグであり、
他の逸脱行動だけど、
この世の、
その組織の外にいることに、
価値観を置くというか、
喜びを求める人たちなので、
こういうのを、
対抗的サブカルチャーっていう風に、
名前を付けた。
それって、
例えばクラスで、
不良のグループにも馴染めないし、
そうじゃないグループにも馴染めないし、
ちょっとクラスで浮いてるみたいな感じの。
いわゆる学校の、
日本の学校の組織の体系だと、
うまく馴染めないっていう人ね。
そんなイメージなんでしょうか。
そうだね。
そうすると、
クロア・ドーリンが言ってたのは、
基本的にだから、
印集的な作品の文化って、
出会ってうまくいく機会を、
得られてる人でしょ。
犯罪する人とか、
非公する人って、
マジョリティから見たら迷惑だけど、
それもそういうことができる機会を、
得られてる人なのよ。
なんならまだ恵まれてる人であって、
そもそもどっちの機会さえ、
得られない人出てくるよね。
っていうのがあって、
こういう人たちが外にいることを、
良しとするというか、
だから犯罪するにしたって、
その機会が得られないと、
できないんだよねっていうことを言った。
クロア・ドーリンが、
両方に機会も得られない人は、
そういうふうに対抗的というか、
外にいることに喜びよって言ったの。
ちょっと繰り返しになるけど。
で、このクロア・ドーリンが指摘してるの、
すごいなと思ってるところがあって、
実はこういった、
どっちの機会も得られない人は、
そのままどっちからも注目されずに、
そのまま社会でヘイドアウトするのかというと、
急に爆発的に暴力行動に出ることがある、
っていう言葉だけ残してるのよ。
これどういうのを指してるのかなって思った時に、
それが直接説明できるかわからないけど、
例えばクロア・ドーリンのこういう話を見た時に、
例えばね、秋葉原の事件とか、
いろんな僕の世代の人たちですよ。
氷河期世代と言われる人たちって、
結構いろんな事件起こされてるんです。
僕の同世代の人たちっていうのが。
それがやっぱり非正規雇用でとか、
ずっと賃金が上がらない生活で、
このままもう定年退職を迎えるまで、
例えばテロ20にも行かないまま、
出世もなく非正規雇用で、
期間雇用でっていったり、
社会の中での楽しみもなく、
大した目標もなくっていうようなのを
強いられている世代で、
爆発的な行動に出る人がいるんですよ。
大きな放火をするとか、
通り間事件を起こすとかっていうのを、
もしかしたらこのクロア・ドーリンが言ってるのって、
どっちの機会も得られなかって、
ツーツーとしてた人が急激に、
なんでこの人がっていうのが急激に、
爆発的な暴力的行動に出るんじゃないかっていうのを
言えてたんじゃないかと思って、
クロア・ドーリンすげえなと、
こんな何十年も前に。
無敵な人の登場
はい。確かに、
この後多分映画の話とかになると思うんですけど、
映画とかでもそういう、
薬とかアルコールとかに、
行くんじゃなくて、
ある時急に爆発をしちゃって、
人を殺しちゃったりとか、
っていう映画があったりすると思うんですけど、
そういう、
特にちょっと時代的にも、
流行りの面あるよね、
無敵な人が、
いきなりそれまでね、
一生懸命社会で生きようとしてたんだけど、
置かれてる位置がちょっと辛いところにずっといて、
誰からも注目されずに、
っていう時に、
急に無敵な人感が出てくるっていう映画もあるので、
この後、
前好評だった、
それぞれの、
さっき言ってた犯罪的サブカルチャーとか、
葛藤的サブカルチャーって言えば、
この映画なんじゃないか、
みたいな話やってみますか。
映画『グッドフェローズ』
はい。
このパターンって、
映画で語ろうシリーズですね。
では、あの方をお呼びいたしましょうか。
そうですか。
呼ばれたようなんで出てきました。
出てきましたね。
はい。
確かにですね、
第37回の、
マートンのアノミーロンの時に、
マートンのお考えになったことを、
映画で説明しよう、
っていうやつをやったじゃないですか。
あれ好評でしたよね。
そうなんですよ。
ね。
だけど、
もう一回やったらまた好評かっていうと、
それは分かりませんよね。
あの時も映画好きの人たちから好評だったわけじゃなくて、
そうね。
でもじゃあ今回も映画好きの人から好評なんじゃないですか。
うまくいくか分かんないけど、
せっかくなんでやりましょう。
お願いします。
じゃあまず、
先ほどの第1番ですね。
犯罪的サブカルチャー。
これはですね、
グッドフェローズどうでしょう。
あのね、
あーっていう人と、
あーって慣れへん人、
やっぱ見てない人いるから。
そうですね。
ちょっとどんな映画なのか。
あのグッドフェローズがどういう映画かというと、
監督はスコセッシですよ。
うん。
どうですか?暴力シーンの期待が高まる感じですよね。
確かにね確かにね。
で、このニコラス・ビレッジという方のノンフィクションを元にした映画なんですけど、
ノンフィクションなんすか。
そうなんですよ。
へー。
で、グッドフェローズっていう、
そう呼ばれてたギャングたちの生き様を描いたマフィア映画なんですけどね。
ニューヨークの下町で生まれた主人公が、
お父さんはアイルランド移民で、
一生懸命真面目に生きてるんですよ。
なるほど。
だけど、そんなにガンガン稼げないわけです。
で、幼い頃からお父さんは働いても生活が良くなってる風はない。
学校行けとか、お父さんはちゃんと、お前はちゃんと学校に行ってって一生懸命言うんですけど、
そんなんじゃなくて、街でかっこいいマフィアたちに憧れるわけ。
もうさっきの犯罪的サブカルチャーで説明したような話に近づいて。
もうバッチリでしょ。
そうですね。はい。
それで、お父さんに反発して、学校をサボって、その人たちの車の運転手とか、バイトで最初仕出すわけ。
で、お父さんは学校に行ってほしいんだけど、そんなことしてたって人生なんか一個もおもろないねんっていう話で、
憧れたかっこいいロバート・デニーロに憧れてね、彼の下について、彼に評価される。
ロバート・デニーロの上にはちゃんとマフィアのボスがいるんですよ。
デニーロがボスじゃないんだけど、ボスに憧れて、その組織でのし上がっていこうとするんですよ。
で、デニーロから紹介されて、修正の相方となるのが、ジョー・ペシなんです。
美人やん。
そうなんです。
これコメディ映画なん?
違いますよ。絶対言うと思いました、我々はさ。でもね、ジョー・ペシが出てくるたびに若干コメディっぽくなる。
なんですけど、ジョー・ペシの運命や遺憾。
見てほしい。
し、これ憧れてのし上がっていくんだけど、当然組織だから。
マフィアってイタリアマフィアの人たちがニューヨークでチーム作ってるわけですよ。
もしかして、フォームアローンのあのお家に来てた、あの強盗二人は、その組織の二人なの?
それは、もう一回フォームアローンを見直さないと、そうですって言えないですね。
絶対言っちゃうと思うけど。
誰か知ってる人いたら教えてほしいけど。
繋がってたらすごいですね。
繋がってたらすごい。
それはあの組織の一部の行動なんですよ。
ごめんごめん。
実際のすごいね、ケネディ空港を襲撃したりとかするすごい強奪とかで、
多少描かれるんですよね、実話やから。
で、その組織でやってたんだけど、組織でダメだと言われてること、念を押される、やめとけよと言われたことをやってしまった。
その後どうなるかとか、その組織で誰が偉くなるか、彼らはとても評価されているはずなんだけど、
そのマフィアで幹部になるのは、イタリアの親の代まで調べてイタリア人じゃないとダメだとか。
なるほど。
だからすごく丸山さんが言ってた、その因集的な一族とか、イタリアマフィアの地とか、っていうもので組織が成り立ってるんですよ。
で、その中でのし上がっていこうとした人が、最後どうなるか。候補期待。
これね、打ち合わせで結構ヤクザAがいろいろ名前挙げたけど、
パッチギのテーマ
南口さんがなんでグッドヘローズをこんなに押しまくったか、今わかった気がします。
そうでしょ。だからほら、それはもちろん私はゴッドファーザー、子よなく愛してますし、
ちなみにヤクザと家族も大好きなんですけど、
丸山さんの言ってた、その年齢に例えば幅があって、因集的な文化を大切にしてるとか、
そこが組織に影響を与えてるみたいなところがすごい出てると思うんですよ。
なるほどね。
ちょっと今日の丸山さんの説明が、私的にあまりに分かりやすくて、
分かったです。
というか、グッドヘローズがぴったりやと思いながら聞いてしまったので、すごい厚く語ってしまって、
なるほど。
このままやと大変な尺になってしまうので、テキパキ行きたいと思うんですけど、
次、葛藤的サブカルチャーですね。これは色々あると思ったんですけど、
パッチギはどうでしょう。
高校生たちのすごく民族的な葛藤とか、日本にある差別とか、それを変えていくとか、乗り越えていくとか、
そういうことを青春映画として描いた、すごい名作ですよね。
あのね、パッチギのイメージは、確かにやんちゃしたり喧嘩してたけど、
そういう民族感の葛藤とか、そういうのを描いてる映画ですよね、たぶんね。
そうです。
それで、たぶんここはいろんなヤンキーものを何言っても大体当たるんじゃないかっていう、
同世代で目立とうとするやつのね。その中でもこのパッチギ推しっていうのは。
映画としていい映画やなと思う。
なるほど。
やっぱ伊津監督のさ。
それは、もうちょっと聞こう。
ここは映画として、やっぱりそこに軸が、伊津監督が描きたい、暴力って綺麗ごとじゃないぞとか、
やっぱヤンキー映画の気をつけなきゃいけないところとしては、ほら、
すごい暴力やってる風で誰も怪我してないとかは、ちょっと困るわけじゃないですか。
そこがまあ、
ただかっこよく描くだけじゃないよって、なんかヒーローショーの時にも言ってたような話ですね。
まあ伊津監督の思いが私は好きだなと思うのと、
いつ見てもめちゃくちゃ泣けるから、これを機に映画を見る方がいらっしゃるとすれば、ぜひ一度見ていただきたいなと思う。
ちなみにね、南口さん世代のザ・ヤンキー漫画って言ったら何言うの?
ホットロード?
おお!
暴走族。
やっぱりなんか思ってるのとすごい角度から来るな、なるほどな。
ただ今日の丸山さんの話で、長いこと読んでない実家にありますけどね、
ホットロードがその、この中で目立つぞっていう暴走のシーンをそんなに描いてたかというと、
どうかな、なんかそういう受け取り方は私がしてないから、もう一回読んだらそれがうーんって思うか。
だから毎回ね、毎月どれぐらいの年齢層の方に聞いてもらえてるかというか、僕ら調べるじゃないですか。
やっぱ40代50代が多いんですよね。
仕方ないよね。
っていう、もっと今のこのヤンキー漫画聞くと、大体どの世代かっていうのが出てきちがちで。
ちょっと、丸山さんは何ですか?
僕はもうビーワッポハイスクールか、ロクデナシブルースか、ぶっこみのたくか、
いっぱい出てきますね。
少男純愛組か、この辺ですよ。
山口さんは?
山口 私はさっきもゴクセンって言ったんですけど、ゴクセンとか東京リベンジャーズとかルーキーズ、クローズ。
最近ドラマ化もされてたので、今日から俺はもう目立つっていうところでは思い浮かびました。
リベンジャーズとか出してくるのはもう絶対年齢違うやろ?さてはサバイオンだな。
そうですね。最近動画配信とかで映画を見ました。ちょっとサバイオン見ました。
私、今日から俺は一応ちょこっと見てきましたよ。
見た?
いや、丸山さんがすごい言ってたから。
コミックやで、俺が言ってんのは。
映画の方を見たらね、被害を受けた少年が誰にやられたかで葛藤した結果、違う人の名前言ってあいつにやられたって。
感慨深いなそれは。
そう。で、その被害を受けた子が出した名前の人が、この今日から俺はのどっちかの人なんですよ。
で、なんかお前やろみたいな言われて殴られるみたいなのあって、家で見ながらやっぱりね、被害者は嘘を言うはずがないっていうのは、この映画を見ていても分かるように必ずしもそうではないっていうことを。
ちょっと全然違う角度で欲深い話してきたな。
これは丸山さんがすごい今日から俺はって言ってたから。
あのね、葛藤的サブカルチャーの説明のとこも誰一人今まだやってないですからね。
してないね。でもほら結構前半でしっかり丸山さんそこは説明をしていらっしゃいましたよ。
もうちょっと伝わりやすいでいくと、例えばぶっこみの宅でいけば竹丸なんですよね。
もうなんか暴走しすぎてて、よくわからないこの人。
あのね、道路標識引き抜いて殴るからってこいつ。ブチーンと起きて。
目立つためにってことよね。
これちょっと外のスタッフの方にも伝わって、ほら、なんかズバ抜けてんねん。で、なんかみんな恐れてついてくるみたいな。
だけどチームにはなってる。
そうやね、この漫画に出てくるのはあらゆる同じ学校でさえいろんなチームがあるんだよ、暴走族の。
機会の欠如と孤独
で、さっき冒頭で山口さん言ってくれたみたいに年齢で3年生から引き継いできてとか、特攻服、第何台なんだよ俺は、こんなとこで俺ってられないんだよとかっていう争いもあるんだけど、
今言った竹丸はもう単独、恐ろしすぎてあまりにも。
で、そのなんかリーダーシップとかキャプテンシーがあるからついてきてんじゃなくて、それは違うチームなんじゃないけど、
あまりにもズバ抜けて周り引くっていうのはさっきの葛藤的サブカルチャーのモデルっぽいなっていうので、これを言いたかったわけ。
じゃあここの葛藤的サブカルチャーのところのエンタメはぶっ込みの卓でいきましょう。
いいですか。ちなみにね、南美さんぶっ込みの卓って漢字で書ける。これ次回までの宿題にしよっか。
分かりました。
じゃあ3つ目いこ。
3つ目は対抗的サブカルチャー。これ悩んだんですけど、
悩みますね。
庵のことでどうですか。
うん、そうね。あらゆる機会がなかった分、最初のほうね。
前半の、そうですそうです。
そうね。もうちょっとね、いろんな回復施設につながってとかなってくる後半のほうだと、まだいろんな人の機会に行けるんだけど、
はい。
そうね。そういうの最初は確かに、クロワード・オーリンも想定してたんじゃないかなと。
多分冒頭で孤独で、途中でつながるんだけど、最後また孤独の方向に行ってしまうじゃないですか。
で、その時に薬物がもう一人でつながれなくて、っていう悲しい、寂しいシーンがやっぱり描かれてたなと思って、庵のこと。
無敵の人の考察
じゃあその後に、やっぱり無敵の人が出てくるっていうと、
これもちろん、ジョーカーです。
ですよね。なってきますよね。
ジョーカーです。
うんうん。
いかがですか。
うん。僕はそれもうなんの。多分これ聞いてた人も、これジョーカーのことを言ってるなと思ってるだろうか。
そうですよね。こんなところでいかがでしょう。
はい、もう僕は納得です。
じゃあ皆さんぜひ、ちょっと興味あるなと思ったやつから、ご視聴いただければ幸いです。
はい。
マルヤマ先生、南口さんに解説してほしいエンタメ作品がありましたら、番組詳細欄にあるリンクよりご投稿ください。
さて、この番組では感想や質問、リクエストなどをお待ちしております。
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ここでメッセージをご紹介します。
ヒカルさんよりいただきました。
映画好きなのでいつも楽しみに聞いています。
ヒーローショーなど全く知らなかった作品を取り上げてくれる意外さに痺れます。
さて、修復的手法をテーマにした映画があるらしいのを坂上香里さんの本で知りました。
タイトルは「退治」という2021年公開のアメリカ映画で、
重乱者事件で子どもを失った親と加害者の親が対面するという内容。
私もまだ見ていないのですが、修復的手法についての理解を深めるためにぜひご紹介ください。
これは実は4回目で修復的手法の回をやったのですが、
その時にちょうど映画としては公開されたのが退治で、
これはエンターメントしてあげられるかと思って実はこれを見に来ました。
ただ、現在絶賛公開中で、しかも大々的に全国労働省で広がっているという感じで、
すごく内容はいい映画で、考えさせられるものなので、
これは紹介したいなという話になっていたのですが、
我々も見たのですが、ただこの本編で確かに取り上げていなかったなと。
見に行ったのになというのがありますね。
なので、今日ここで取り上げてもらって、確かに。
これも詳しく話したいのですが、今日映画語りまくってしまったので、
また機会があればやりましょう。ぜひ。
毎月第3火曜日の夜9時30分からXのスペースで、
罪な話で裏話を開催しています。
ポッドキャストで話しきれなかった内容や、
スペースに参加してくださった皆さんの質問にお答えしています。
こちらのご参加もお待ちしております。
また、私が所属する一般社団法人刑事司法未来でも、
犯罪学や刑事政策について発信しています。
刑事司法未来で検索してみてください。
ではまたお会いしましょう。
お相手は丸山康裕と、
山口由紀と、
南口文でした。
34:58

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