<トークテーマ>

・実名報道は必要?

・逮捕=犯罪者??

・逮捕の先にも人生がある

・実名報道に関するメディアのスタンス

・少年法における実名報道

・18.19歳は少年法の範囲内?


<犯罪学の視点から語るエンタメ作品>

『リチャード・ジュエル』

監督:クリント・イーストウッド

主演:ポール・ウォルター・ハウザー 


<イベント情報>

“丸ちゃん教授のツミナハナシ課外授業”

第1回「刑務所の歩き方」

日時:10月30日(月)

場所:本の長屋(東京都杉並区高円寺北3-8-13)

※満員御礼につき予約を締め切りました


<刑事司法未来>

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#ツミナハナシ


<メッセージフォーム>

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サマリー

犯罪の実名報道について、報道の目的や少年法の取り扱いなどが議論されています。マスメディアがなぜ実名報道しないのかや、18歳19歳の犯人報道の可能性について考えています。また、映画『リチャードジュエル』のストーリーや実名報道の問題に触れています。実名報道に関してモヤモヤ感があり、報道がどんな影響を与えるのか考えるきっかけになればいいと思います。

実名報道の問題点
ところで、南口さん、明日から全国の人にシザーハンズ大好きっていうことで、南口さんの名前が知れ渡るとしたら嬉しいですか?
そんなのだいぶ嫌ですね。
あんなに好きなのに?
どんなに好きでも、そんな全国に名前知れ渡るとか嫌ですね。
じゃあ何好きやったら嬉しいですか?
そういう問題じゃなくて、やっぱり自分の名前が全国に行って、なんか結構不安感があります。
確かにシザーハンズ好きかどうかで知れ渡るのはどうかと思いますけど、せめてこのツミナハナシはいろんな人が聞いてくれるっていうのは嬉しいですよね?
そうですね、それはめっちゃ嬉しいですね。
これはあくまでいい方向で名前が全国、世界中に知れ渡ったらいいなっていうのが前提なんですけど、
今日のお話は犯罪の実名報道、特に少年とかに関してだとすると、知られ方がいろいろ問題だなっていうことがあると思うんですけど、どう思います?
ネガティブなことでずっと知られててみんなが知ってるってもっと不安ですよね。
なので今日は実名報道の話をしたいと思います。
丸ちゃん教授のツミナハナシ、市民のための犯罪学。
刑事政策・犯罪学を専門とする立証大学教授で、一般社団法人刑事司法未来の丸山康博です。
同じく刑事司法未来の南口文です。
このトーク番組は、一般社団法人刑事司法未来が送る、これまでとは異なった視点から罪と罰を考えるものです。
ニュースでは聞けない犯罪学・刑事政策の話について、わかりやすく解説をしていきます。
お堅いテーマですが、なるべく親しみやすい形でお伝えできればと思います。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
さっきのオープニングでも言ったんですけど、罪な話って自分で言うのもなんですけど、
一回聞いてもらったらそれなりに学べるし、内容もそこそこ面白いなと自分で言うのもなんですよ。
なんですけど、どうやったらこれもっとみんなに広まりますかね。
やっぱり最近はほら、バズるといいんでしょ。
どうしたらバズれるの?
ということで丸山さんなんか踊るとかして。
踊るの?TikTokみたいなやつ。
TikTok的な?
あのね、TikTokで踊るならこんなんかなって練習したことあるんですよ。
本当に?完全に私冗談やってんけど。
これやったことあるんですけど、完全にお蔵入りでしたね。
そうですよね。ちょっとなかなか私ら素人やしね。
さらにこんなんなんですよっていうのも、裏話で語っても伝わらないですしね。
裏話Xのスペースですからね。
そうですよね。
今日やっぱり大事なことですよ、罪の話をどうやって広めていくかは。
でも今日ずっとこの話します?
本当はやりたいですよ。
必要なことですからね。
だから1人が3人に、3人が3人にとかってやっていくと、
何かしら褒めてもらえるとかっていう制度で広めていくのどうですかね。
そうですね。
それまた裏話でちょっとご参加いただいてる皆さんにご相談申し上げるのがいいんじゃないですかね。
わかりました。
そういうわけで、さっきのトークですごい気になること言ってあったじゃないですか。
はい。
そっちの話しましょうか。
実名報道ですね。
そうそう。
それやりましょうか。
そうしましょう。
今日は例えば犯罪とかの実名報道テーマにっていうことなんですけど、
私実名報道って常日頃思ってることがあるんですけど、
そもそもなんで実名で報道するんですか。
これ確かにもうあんまりそこまで流す必要ないんじゃないかっていう案件もあったりするんですけど、
これ僕結構マスコミ関係の人に聞いたら、マスコミ関係の人でも悩みながらやってる人たちはいるんですが、
それでも流す必要があるとしたら、公平性を保つとか、間違ったところで処理されていかないように、
この人なんですって特定することがむしろ間違った裁判とかが進んでいかないような、
公平性を保つとか明らかにするっていうことが重要なんだっていうことも言えるとは言ってました。
知らない間に知らないところで裁判が進むっていうのはやっぱり良くないよねってことですか。
そうです。ただ一方でこの南口さんが心配されてるというか疑問に思われるのはそうで、
そんな細かくどこの誰がどうっていうのは僕らそんな必要ないですよね。
なんかないんじゃないかなと思うんですよ。
例えばこういう事件がありましたっていう報道はあっていいと思うんですよ。
例えば北関東で35歳の男性がこういう事件を起こしましたっていうところまではまた知ってもいいと思うんですけど、
具体的にどこに住んでる誰が被害者の名前も出して誰をとかそこまで特定せんでも、
こういう事件があったんでこういう事件の処理をしますねっていうようなことは知ってもいいと思う。
捜査機関とか裁判とかそれはちゃんと公開の裁判とかいろいろあるんで、それはその裁判関係者でやればいいんだけど、
全然遠方に住んでるとか直接事件に関係ない人っていうのはこういう事件がありました、こういうふうな裁判がありましたっていうのは知ってもいいと思うんですけど、
具体的にどこの誰がどうでっていうのを出す必要はないっていう声も根強いですよね。
報道の影響とリテラシーの低さ
なんか今の話で、そっか公開することに理由を地を持ってやっておられるってことなんですけど、
なんかなんとなく私としてはデメリットというか、そこでバーって報道で誰々がとか住んでた家の結構何々区みたいなとこまで出ることのデメリットの方があるような気がするんですけど、その辺はどうですか?
特に日本だと無罪推定っていうのはみんな当たり前に言葉自体は知ってても、例えば裁判が確定するまでは無罪の前提に考えないといけないっていうこの概念自体は知ってるんだけど、
ただ日本の場合って結構逮捕されたらもうイコール犯人で、なんならこれから裁判するわけだから裁判って何が起きたのか、それが犯罪なんか事故なんか、で犯人がいるとしたらこの人なのかを確定するためのもんですね裁判って。
なので逮捕された時点でそもそもその起きたことが事件じゃないこともあり得て、もっと言うとその人が犯人じゃないこともあり得るわけだから、その犯人を前提に報道するというか、特に日本のこのパターンだとメディアのリテラシーが低いと言ったらなんですけど、逮捕イコール犯人だって思いがちな風潮があるので、なるべくこう実名報道とかっていうのは気をつけた方がいいと思うんですよね。
なんかそこって15回のファミリーバイオレンスの時にも、報道で当初ですよね、逮捕報道でそれは犯罪があってみたいなイメージつくよねっていう話してたと思うんですけど、確かに逮捕されましたっていう報道ってめちゃくちゃ多いですけど、一個一個裁判やってるって考えたら裁判の報道そんなにしてませんよね。
日本ででしょ。
そうなんか裁判の様子とかを報道でずっと追いかけれるのってすっごく大きな事件だけで。
そういうことか確かにあの大きな事件は例えばこれから裁判始まりますみたいなのもあるけど、逮捕された報道の数ほど裁判がどうなってるかは報道されてないやないかとそういうことですよね。
だから丸山さんが言うように逮捕報道でもう私としては確かに犯人捕まったみたいな認識を勝手にしちゃってる。あの知識としてはそうじゃないって知ってるけれども、なんとなくこう捕まったんやなーで終わった気分になるっていうかそれがずっと続いてますよね。
これ結構実名報道に関する今日の話なんですけど実はこれってこの番組全体を通しても言えるような刑事政策犯罪学を考えるためにこの番組をやってるんですけどその確信をつくような話で実は一番ポイントなんてみんなが注目するの事件が起きたときでその犯人見つかりました。
でもっと言うとせめて言って大きな事件で裁判ありますとかだいたいドラマとかでもここばっかりピックアップするんですけど。 だいたいかっこいい刑事が。 とかでしょ。もしくはなんかサスペンスものやと動機を断崖絶壁のあたりで語ってですよ。
そうですね。 であの人が悪かったんだみたいなことでエンドロール流れるみたいなその辺までなんです大体世間の注目って。 そうですね。 でもやっぱり僕らが生きていく社会の中で考えないといけないのってその背景に前提にどんなことがあってじゃあその人は刑務所でどう過ごして。
でもし出所してくるんであればどうやって社会復帰していくのかって例えば人生その事件起きるまでも長いしその事件起きた一瞬ですしその後刑務所あって刑務所の後どうやって生きていくのかでむちゃむちゃ長いスパンがあるわけじゃないですか。
ここを本当は社会全体で考えないといけないんですけどこと犯罪に関することって一瞬の注目しがちなんでそれをちょっともっと全般を渡って考えるのがいいかなと思ってこの番組やってるっていうのもあります。
そうですねずっとこの番組で言ってるようなそういう背景のこと考えようとかあと前回のラベリング論のところとかでも言ってたようなレッテルハリっていうのか自分の思い込みとかっていうのにも実名報道があることで思い込んじゃうというかっていう影響があるように思うんですよね。
その辺はどう考えているんですかね報道の方とか。
これはよく聞く話でいくと例えばその社会的制裁があるじゃないかとかデジタルタトゥーみたいに名前が永遠に残っていくじゃないかという指摘はそれは自分たちがやってるのではなくて報道として出しているのであって社会的に非難しているのはそれは社会の人であって
自分報道自体はそこをやってるだから報道で叩いてるわけではなくこういう人がこういう事件しましたっていうのを言ってるだけですっとかって言ってます。
なるほどなそれはまあ確かに受け取り手の私がどう受け取るかの問題っていうことですよね。
ともう一つはね自分たちが報道しなくても今やもうネットの時代なんですぐにこの人だっていうのが出てしまうんじゃないですかっていうことも心配されてるんですけどただそれがちゃんとしたメディアの機関が出している名前と誰かがどっかで見つけてきましたっていうのとちょっと質は違うんじゃないかなと思ってるんですけど。
そういうお話を聞くとですよやっぱりなんかずっと名前が残って続く人生は長いわけじゃないですか。
特にその若い頃に大きな結果が起きてしまったとかそういうことでもその名前ってずっと検索されたりとかっていう風に出てくると生きていくその人生に対してものすごいなんか影響が大きいように思うんですけどその辺は丸山さんとしてはどんな風に考えておられるんですか。
少年法と実名報道
丸山 これそもそもさっきも言った通り大人であろうと子供であろうと別に実名報道じゃなくてこういう場所でこういう事件が起きましたっていうのでいいんじゃないかな特に必要な場合じゃない限りねはいいんじゃないかなっていうのがあってそもそも成人でも例えば海外の聞いたところによるといくつかの国ではそういった限定して報道するとかそもそも実名報道しないっていう方法っておる国もあるみたいなんですけど
ただ日本では少年に関してはそういう実名報道しないってちゃんと少年法にも言ってるわけですね
そしたらその少年に関するところのどんな風になってるかちょっと聞いていいですか
丸山 はいまず少年のそもそも報道云々の前に少年に対する取り扱いって自分たちでは名作だと思っている大誤解をぜひ聞いていただきたいんですけども大人の裁判と少年司法の取り扱い方そもそも前提が全然違うんですね
丸山 ですごいザクッと言いますけど成人に関しては過去に起きた事実を判明させてそれにあった罰を与えるっていうのが成人の裁判でやる目的というかやることなんですけど少年司法はその過去に起きた事実に対する罰じゃなくてもうあるんですけど一部ではねだけじゃなくて将来犯罪を被告しないように教育して福祉を提供するっていうのが少年法の理念なので
そうするとそれを加味すると実面報道する何ならもう数一報道これを想定するような報道さえしてはならないっていうのが少年法の61条に書いてあります
なるほど確かに少年法はその人の成長を見守っていくみたいなのが趣旨としてあるってことだったので今言っていただいたことだと少年に関しては名前は出ないってことなんですけどちょっと前になるんですけど光市の事件の時に急に報道された時があったと私記憶していて結構ショックだったんですけどそこはどんなですか
あれは最高裁で死刑が確定したその時にそれまでは加名報道とか数一報道も禁止されているので少年英とか書かれているものが急にその死刑が確定したと同時に実名報道はなされるっていうことが起きたんですねそれもぜひこれ聞いている方はいろいろその時の記事とか見てもらいたいんですけど各社で実名報道に切り替えますっていうところと
いや少年法の理念にのっとってこのまま加名報道を続けますっていうところがいろいろ分かれたんですよ
例えば実名報道に切り替えたところでいくとさっきのあの少年法がそもそもなぜ実名報道しないかっていうと過去の責任を取るだけじゃなくて将来の犯罪被告を防ぐために教育や福祉で立ち直りというか再出発を支援するためのものでもあるからだっていう前提だって言ったんですけど
が死刑が確定してしまうとそこは考えなくてもいいっていう風な説明で切り替えていくメディアがあるのと同時に一方で実名をしませんって言ったところはそうは言っても日本の制度上最新請求があったりとか恩謝とかもあり得るわけですよね
ってなるとこの少年がその死刑だけじゃないこの後ってこともあり得ることを考えたらこれは少年法の理念としてはそのこの将来のことも考えるというのは少年法の理念なので実名報道はしませんって言ってるようなメディアもあったんですよ
これ聞くだけでじゃあ私そのメディアの責任者やったらどう考えようってめっちゃ悩んでしまうんですけどなんか最初に言ってくださったその公平性とか知らないところで知らない人が裁かれていくのは良くないとかっていう趣旨から考えた時にもう誰も人間間違いはしてないわけじゃないですか知らないところで知らない人が裁かれているわけでは既にないところで名前が出て
みよじが出て顔写真が出るってことはとても多くの人に地元の人はみんな知ってたのかもしれないとは確かに思うけれども広がっていきますよねそのお名前とともに何かそれでいいのかなぁがやっぱりすごく今説明を聞いてなおさらちょっと悩みが深まりました
今の少年に対しての扱い方はちゃんと法律で少年法で決まってるって話だったんですけど成人年齢って変わったと思うんですけどそこは何か影響してますか
これね成人年齢が変わったっていうところ結構勘違いされがちというか色々ちょっとややこしいんですけど選挙できる年齢が変わってそれに伴って他の成人年齢も適用年齢引き下げるべきじゃないかっていう議論が起きて民法は18歳から成人という風に変えたんですけどそれに合わせて少年法も18歳から成人すべきだという議論が起きたんですね
で結論から言うと18、19も少年法は少年なんです 適用年齢は引き下げなかったんですこれ結論で言うとですよ
ただちょっとややこしいのが18、19は少年法の範囲なんだけどその18歳より下とは違った取扱いにしようということになって少年法の範囲なんだけど特定少年という位置づけにしたんですね
でこの特定少年というのがその18歳より下の取扱いとちょっと違うと
で基本的なこの少年法の概念というのはしつこく言いますけど第5回目で説明したように過去の責任だけじゃなくて将来の教育とか福祉とかを提供することで再非公や再犯を防ぐということがポイントに置かれているんですが
かといってその例えば家庭裁判所で取り扱う案件とか成人の裁判所に回して検察官掃除事件って言われるんですけどもこの検察官掃除する要件とかをだいぶ18歳未満と18歳より上で変えたんですよ
なるほどちょっと難しそうですね
難しそうでしょ
でただ例えばですね少年法がどんどん改正されていくんですけど少年法のポイントっていうのはやった事実だけじゃなくてその子に対してその子供に対してどんだけ保護がいるかってことを調べるっていう話をしてたんですけど第5回でね
でこれによってそれを受けて家庭裁判所の裁判官がこれは保護相当なのかもしくは刑事処分相当なのかっていうのを判断してでこれは刑事事件に回すべきだとなると初めて検察官に送られて大人の同じような刑事裁判が行われるんです
でこれが改正されてって本当はそういう背景とかも調べてっていうのが前提だったんですけど2000年の少年法の改正で16歳より上で故意の行為で人が死んだりしてしまった事件っていうのはその背景がどうとかっていうポイントよりも事実としてそういう事件が起きたら原則検察官に装置してで大人の裁判に回す
そっからもう一回家庭裁判所に行くってことはあり得るんですけどただ原則成人の裁判に刑事裁判に回すってことになったんですねでこれが改正を行い今回のこの2022年からさっき言った18歳19歳は18歳より下の人とは違った扱いをすることになって
でさっきの説明だと故意の行為で人が死亡したとか重たい事件大きい事件は刑事処分に回すっていう話だったんですがこの特定少年になったことで懲役1年以上に当たるような犯罪っていうかすごい軽微なやつでも大人の裁判に回される可能性がむちゃくちゃ跳ね上がったんですよ
なるほどもう大人扱いでも一応少年法の枠組みですっていうところ そうなんですよ法律上は18歳19歳は少年の範囲なんだって言ってるんですけど結論的にはねただほぼほぼ1年以上の罪ってこれぜひ法学部の全学生は今すぐロップを開いて1年に満たない刑罰の犯罪って何やねんって調べてみるといいと思うんですけどほぼほぼ全部これに該当するんですよね
そうなりますね でしょとなるとほぼほぼ18歳19歳がやる事件っていうのは刑事処分相当というかそっちに回されることが予想される
そうすると今日の話でいくと実名報道も可能になる これすごくいいポイントで18歳19歳に関してはそのまま報道されるっていうことは書いてなくてそれは少年法上さっきの報道してはならないという前提なんですが
ただ広範請求されたらそこから外すともうちょっと正確に言うと広範請求された場合を除き報道するのはダメって言ってるんですね
ってことは広範請求されたら普通にこのさっきの61条の範囲から外れることになるんで普通に報道していいよっていう前提になるんですよ
18歳19歳で通常の刑事裁判に回されるとこれはイコール検察官が広範請求して刑事裁判を起こすことになるんでこの場合は別にそのさっき少年法で報道しないって言ったところから外れることになるんですね
今の話だと一応18歳19歳でも少年法の対象にはなっているんだけれども通常の裁判になる可能性の幅が広がった
18歳19歳の刑事裁判
そうですねめちゃくちゃ広まってます
で通常の裁判になりましたってなればそれは裁判自体も公開されているし報道もされる
そうすると18歳って高校生ですよねが実名で報道されて先ほどの話にあったような今だと本当そのデジタルタトゥーってやつですよね
があり得るっていうことになったってことですよね
法律上それは心配されたんですねこの法改正がされるとき
実際にじゃあすべての18歳19歳の広範請求された事件を全部実名報道されているかっていうと
実はそこは全部出しているわけではなくて一応マスメディアの中でそういうなんかルールを作ろうぜっていうような流れは出てます
法律上はさっき言った通り法提携というかこれからの罰の重さとして1年以上の加減がですよ
1年以上の懲役禁錮のものに関しては広範請求通常の刑事裁判に回されることになって
でそれに広範請求されたらその縛り少年法の縛りから外れるっていうことになったんですが
かといって全部が報道されるわけじゃなくて一応よく言われる重たい事件ですよね
殺人とか放火とかそういったようなものに限定しようっていう動きは出てますね
若くてこれから先が長くてだけど名前が出る方に法律上が本当に全員出るかとか
ともかくなんか出る方向に行ってしまっているところになんかちょっとモヤモヤとした感じがありますね
さてここで犯罪学をもっと身近に感じてもらうために犯罪学の観点からエンタメを見ていきたいと思います
今日はですね私の方からリチャードジュエルをお勧めしたいと思います
どんな映画なんですか
リチャードジュエルは2020年に公開されたクリントイーストウッド監督の作品です
1996年にアトランタで実際に起きた爆破事件を描いているものなんですね
1996年にアトランタの公園で爆弾が爆発する事件が起きて
この時に不審なバックパックを発見した警備員リチャードジュエルが主人公なんですけど
このリチャードジュエルの迅速な通報と避難誘導によってすごくたくさんの人が命が救われることとなったと
なんでこの人も一躍ヒーローとして報道されたり本を出さないかとかニュースに出てくれよとかっていうふうになるんですね
なんですけどその後爆弾の第一発見者であるのでFBIに疑われることになって
この容疑者として取り調べを受けていくそれを報道が全部実名で
一点容疑者みたいな感じで報道するんですねっていう展開が描かれた映画です
リチャードジュエルはすごく真面目で強い正義感の持ち主として描かれてるんですね
規則を何よりも重視していてだから副保安官やったりとか警備員の仕事するんですけど
本当に真面目な人ってまあ今日はいいよとか無理じゃないですか
だから結構周囲と圧力を持ってしまって真面目すぎて
もうクビになっていくんですよ
今回の事件の時もすごく真面目に不審物を見つけたらこうするべきだっていうこれがルールでしょって
マニュアル通りやろうとするんです
だから周りの人はいやその公演今フェスでこんな盛り上がってる中避難とかできないよっていう反応になるんですよね
大丈夫だあのリュックただの忘れ物やからって
でもリチャードは過去にクビになってきた時と同じように
いやこれはこういうふうにルールで決まってて我々はこれを守るべき立場だからルール通りにやらなきゃいけないって言って
通報しなさいでその辺にいる人に今すぐ離れなさいみたいなわーって言って歩くんですよね
で最初みんないやまたみたいな感じになってる
なってるんだけど警官が来てそろっと開けたらやばいこれやばい奴やってなってもう一気にお前のおかげやみたいになるんですよね
ヒーローに急に扱いが変わってヒーローになって
それが多くの人を救ったってなってたら突然 FBIから疑われてるってなったら今度その人が独身霊とか孤独な白人だとか
ルールをきっちり守ってルール通りに生きるっていう真面目さが警察官への変質的な憧れだっていうふうな評価に変わるんですよね
それでリュックの見つけたことは英雄願望があったんだとか
孤独な爆弾魔の犯人像と一致してるとか
リチャードジュエルは全く何も変わってないのに一気に変わって犯人扱いされてっていうような同じ人への評価がもう一気に変わるような映画で結構前回の19回で話してたの周りがいろいろ決めてるよねみたいなとことも繋がる映画なんだなと思いました
それをさらに行動が煽ってしまうっていうか何ならそれを扇動してしまったような感じが起きたってことですか
そうです家の前にはばーって報道陣がいてお母さんと二人暮らしなんですけどお母さんにしたらこの間まで急に息子ヒーローやって言われてたのにそんなはずないって犯人とか絶対ないよって言うんだけども朝から晩まで報道陣がいてテレビでは孤独な白人とか言って自分の息子の写真いきなり出てきて
なんでこんなことになったみたいな感じになるんですね
ちょっと似たようなことで事実日本でも起きたことをちょっと紹介しておくと94年ですね松本サリン事件の被害者で河野義行さんという方がいらっしゃるんですけどもこれも報道がこの人が犯人じゃないかとかっていうことを報道してしまったが故にこの事件を起こしたのはあいつだみたいなようなムーブメントみたいなのが起きてしまって
この方被害者でいろいろ自分の身内の方も亡くなったりとかっていうのだったんですけども犯人扱いされたことがあって日本でもこれがメディアのリテラシーの問題が大事だねとか法務の関連事件についてもっと見直すべきだみたいなことがムーブメントとして起きていったのでこういうことも実は日本でも起きているっていうことも皆さんに知ってほしいってところですね
そうですね河野さんの事件の時ってすごく完全に犯人はこいつやみたいな報道だったなって私も思う記憶があるんですねで今回の映画だとその知り合いの弁護士さんと戦っていくんですけどそこもやっぱり日本の例えば疑われた時にどんな風に戦っていけるかっていうこととアメリカでじゃあどんな風に戦っていけるか
これはまずいと思った時に弁護士に電話しますって言ったら電話を実際かけさせてくれるんですよねアメリカはそうこの映画の中ではその他戦う時のあり方とかも実は日本とやっぱり違うんだなというのも出てきますなのでそういう戦いこのリチャードジュエルどうなんのもう結構普通にエンタメとしてドキドキしますしそこも楽しめる映画になっています
この映画の女性記者の描き方とかいくつか批判もされた映画なんですけど実名報道の意味ってすごく響くし18回の防衛のエンタメ界での社会がいろいろ決めていってるよね周りが勝手にみたいなのと似た現象も描かれているのでぜひご覧いただきたいと思います
丸山さんに解説してほしいエンタメ作品がありましたら番組詳細欄にあるリンクよりご投稿ください
実名報道の問題
今日は犯罪などの実名報道がテーマだったんですけど私やっぱり実名で報道すること自体にモヤっとするというか
弊害の方が大きい気がしていて行為をした人もされた人もどっちもそこまでフルネームで顔写真出してみたいにやっぱりしたらその後の影響の方が今の状況だと大きいんじゃないかなと思うのであまりなくていいなというふうに思いました
こういうのをきっかけに僕らってこのトーク番組でピンポイントピンポイントでトークテーマを作ってやってますけど実は全部一連に繋がるもので例えば報道はどうなのとか取り調べの仕方がどうなのとか刑事裁判はどうなのとか実はバラバラのようで一つ繋がっているから一つだけ改善すればいいっていう話ではなくて
みんな自分が巻き込まれたが被害者もですけど加害者として疑われて巻き込まれた場合はどうなのとかっていうことも一緒に全体を考えるきっかけになればいいなと思います
さてこの番組では感想や質問リクエストなどをお待ちしております番組詳細欄にあるリンクよりお気軽にご投稿ください
Xではカタカナでハッシュタグ罪な話をつけてポストしてくださいそれではここで一つメッセージを紹介したいと思います
お名前コセットさん初めまして最近この番組を知り聞き始めました
犯罪学というテーマでちょっと重そうかなと思いきや聞きやすい内容で気づくと最後まで聞いてしまっていました
個人的にエンタメのコーナーも好きなので今回リクエストさせていただきます
ジョーカーという映画についてぜひ感想と聞けたら嬉しいなと思ったので機会あればぜひお願いします
まだまだ暑い日が続くのでお体ご自愛くださいこれからも更新楽しみにしています
いや嬉しいですねなんか気づいたら最後までっていうのが僕らほら最後まで観聴率どれぐらいなんやとかっていうところで見たりするから
結構気にしてますからね
なので最後までもう一気に聞けてしまうっていうコメントいただけるとすごい嬉しいですね
ありがとうございます
ジョーカーとかいろんな映画に関しても今後ここでできなくても裏話とかってそうですね
ぜひ聞いてもらえたらなと思います
イベント情報
ここでお知らせがあります
なんとですね我々初めてやらせていただくリアルイベントが来週に差し迫ってまいりました
皆さんちゃんと手帳の予定を明けていらっしゃるでしょうか
10月30日月曜日19時から公演時の本野永谷さんで我々リアルにお話をさせていただく場を持つこととなっております
なんかね主催というか一緒にやってくれる現代事務者さんが特別プレゼントを用意するというようなことも聞いていますよ
詳細はまずはXの私たちのツイッターを発信しているのと番組詳細欄にリンクが貼ってありますのでそちらからぜひご確認いただいて
お近くの方は来週月曜日ぜひ遊びに来ていただけたらと思います
遠くでも来ましょう
配信のない火曜日毎月第1第3火曜日の夜9時半からXのスペースで
罪な話で裏話を開催しています
ポッドキャストで話しきれなかった内容だとかリクエストいただいて触れられなかったことなんかも
スペースに参加してくださった皆さんとやり取りをしながらお話をできたらなと思っています
こちらのご参加もお待ちしています
また私が所属する一般社団法人刑事司法未来でも犯罪学や刑事政策について発信しています刑事司法未来で検索してみてください
ではまたお会いしましょうお相手は丸山康博と南口文でした
31:17

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